二次創作小説(新・総合)
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- 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集
- 日時: 2024/01/13 12:44
- 名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: MDsdSaXn)
お久しぶり?です。そうでない方は初めまして。琴葉姫(ことはひめ)です。
カキコの治安が今どうなってるかは分かりませんが(治安が悪いというよりは過疎ってる?)リハビリを兼ねてpixivで投稿が憚られるカキコで書いてたネタを不定期に更新したいと思います。
なお、前スレの最終更新までいなかった作品のキャラも登場します(カキコ活動停止中好きになった作品や扱っていた作品で嫁に加わったキャラが多々)。
・キャラ崩壊が多々ある。
・作者の独自設定&解釈が含まれる。
・以前のスレで登場できなかった新しい嫁があり得ない数で増えてる(!?)。
・別作品のキャラ同士の絡みがあるの前提です。というよりほぼカップリングです。
・荒らしや誹謗中傷、特定のキャラ叩きや「私の○○をこんな奴とカプ組ませるな」というコメントは申し訳ありませんがお控えください。
【目次】
「叶わぬ初恋(萩原朔太郎→立花響)」 >>3
「嫁達でコピペ集」 >>5-6
「だざ+榛でサン○ウィ○チ○ンネタパロ」 >>9
「嫁達でコピペ集2」 >>12-13
「夕凪の王子VS三日月提督と凶刃の審神者と刀剣男士と艦娘 前編」 >>14-17
「夕凪の王子VS三日月提督と凶刃の審神者と刀剣男士と艦娘 後編」 >>20-25
「特務司書組で某銀魂ラジオネタ」 >>28
「提督組でIPPONグランプリネタ」 >>32
「FGOマスター組でIPPONグランプリネタ Aブロック戦」>>36-37
「HAPPY LOVEな仲直り(ななアプと見せかけた普通(?)の防衛部話)」 >>45-49
「二月と鬱金花は結ばれる運命(恋クル)」 >>53-59
「FGOマスター組でIPPONグランプリネタ Bブロック戦」 >>63-64
「ウーちゃんのキャラクエ風SSwithハクロウ」 >>68-69
「99人の壁パロ 『アイマス』&『FGO』編」 >>72-73
「99人の壁パロ 桜木霊歌さんとのコラボ『はたらく細胞』編」 >>78-80
「裸の馬鹿にも愛を(裸族アンチアンチ(?)話)」 >>83
「女王は『鬼』に堕ちない(蜻蛉切(姫ギク)×シュウメイギク)」 >>87-90
「座談会組で腐女子・腐男子について」 >>93
「夢交界放送局・第一回」 >>94
「夢交界放送局・第二回」 >>98
「忘れずの唄 前編(桜さんとのコラボ)」 >>101-102
「忘れずの唄 中編(桜さんとのコラボ)」 >>106-108
「忘れずの唄 後編(桜さんとのコラボ)」 >>112-114
「初恋はいずれ両想いに 飯田天哉視点(飯田×紗代子)」 >>116
「初恋はいずれ両想いに 高山紗代子視点(飯田×紗代子) >>119
「作者・琴葉姫の自己紹介」 >>123
「不定期曜日のクロスタウン 【大阪府民、「Home is a coming now!」で永遠に泣ける説】を検証してみた」 >>129
「タイトルに偽りなきな『嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集』」 >>132-133
「オタクが推しキャラで魔王を倒しに行く最強の勇者パーティーを妄想したら楽しすぎた件」 >>137
「『永眠病』なんてぶっ飛ばせ!霊夢とオリオンの約束(タイトル詐欺)(霊夢&アルカレ&チタンの弟達で妖怪退治withオリ霊)」 >>140-143
「仲直りの魔法(水心子正秀&源清麿&MEZZO"の小ネタSS)」 >>146
「『心の扉』を開けてやる(鬼龍×マツバボタンなキャラクエ風SSwith鬼龍紅郎)」 >>147 >>149
「月恋ス紅花(鬼龍×マツバボタンが主な話) 前編」>>154-155
「月恋ス紅花(鬼龍×マツバボタンが主な話) 中編」>>159-160 >>162
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 前編」>>165-166
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 中編」>>170-172
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 後編(終)」>>176-179
「レオナおじたんの食レポだけで野菜の名前を当てるクイズ」 >>183-184
「アザミのキャラクエ風SSwith守沢千秋」 >>187-188
「王子様な淑女と乙女な騎士の輝く世界(白瀬咲耶(シャニマス)×鳴上嵐(あんスタ)」 >>192
「小学一年生の課題図書でNRC生と英霊が読書感想文!どのくらいすごい?」 >>199
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! プロローグ」 >>202
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 1~5」 >>207-209
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 6~10」 >>220-222
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 11~15」 >>229-231
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 16~20」 >>237-239
「愉快な四人組(仮名)で鬼滅の刃クイズ」 >>252
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 結果発表」 >>245-247
「テストネタin夢交界 前編」 >>255-256
「テストネタin夢交界 後編」 >>262
「最推し文豪四人で『察しろ!三森すずこクイズ』!」 >>267
「おかしなお届け屋さん~南カカ編~」 >>271
「続・愉快な四人組(仮名)で『Wowに関する知識No.1決定戦、Wow王』」 >>274
「クロスカプでジュンブラネタ」 >>278
「全く違う私と俺!?(並行世界の夢交界の琴葉姫とアーサー(ヘタリア)がやってくる話)」 >>282
「審神者であることとは(新ジャンル加入&太一君が審神者になる話)」 >>288-291
「新ジャンルが加入するぞ!宴だ!!!」 >>296-299
「ドキドキハラハラ料理対決Part2!!! プロローグ」 >>303
・タグ(主な作品だけ)
ヘタリア 黒子のバスケ テニスの王子様 キングダムハーツ カードファイト!!ヴァンガード 艦これ 刀剣乱舞 戦姫絶唱シンフォギア おそ松さん 魔法少女リリカルなのは SHOW BY ROCK!!シリーズ ツキウタ。 あんさんぶるスターズ!! アイドリッシュセブン 美男高校地球防衛部シリーズ フラワーナイトガール 夢王国と眠れる100人の王子様 文豪ストレイドッグス 文豪とアルケミスト Fate/Grand Order ラヴヘブン アズールレーン 東方project 獄都事変 アイドルマスターsideM アイドルマスターミリオンライブ!シアターデイズ アイドルマスターシンデレラガールズ アイドルマスターシャイニーカラーズ ヒプノシスマイク 転生したらスライムだった件 フードファンタジー キュイディメ 千銃士 ドールズフロントライン 僕のヒーローアカデミア ツイステッドワンダーランド 魔法使いの約束 東京ミュウミュウオーレ! ガチャを回して仲間を増やす最強の美少女軍団を作り上げろ 夢職人と忘れじの黒い妖精 ブルーアーカイブ
・サブタグ
クロスオーバー クロスカプ クロスコンビ キャラ崩壊注意 独自設定 独自解釈 ご都合主義
- Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.51 )
- 日時: 2019/01/13 00:54
- 名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: xPOeXMj5)
夜分遅くにこんばんは、柊です!
柊「ななアプ…ですと…!? あと書きたいもの書くのが一番ですよ、それが真理」
陸奥守「それはそうじゃの」
一期「カルルス殿…カワウソ…ですか」(そわそわ)
柊「カワウソ!?あ、調べてみたら可愛い…!人型の時はイケメンだけど!」(うずうず)
陸奥守「許可なくもふもふは禁止されちゅうよー!」
柊「だっ、だよね!!」
一期(´・ω・`)ですな…
柊「そして地球防衛部の皆さんの尾行が始まった…」
一期「ほう、尾行には『さんぐらす』が必需品なのですな。これから私も突然の尾行に備え、弟たちの分も含めて持ち歩くとしましょう」
柊「いやいらないからね???」
陸奥守「そもそも粟田口派が数多いきに、サングラスで荷物いっぱいぜよ」
一期「なんと」
柊「ななアプにニヤニヤしていたらとんでもないことに」
陸奥守「七緒殿はドSじゃった…???」
一期「女性の胸に関しては確かに気にされる方も多くいらっしゃいますからね。ただ、好きな子をいじめたいというのはこちらでも誰かが…」
陸奥守「やめるんじゃ一期」
一期「ふぇねっく…!!」(目キラキラ)
柊「ギツネ…!!」(目キラキラ)
陸奥守「無許可のもふもふは(ry」
柊「わっ、分かってるって! ちなみに私はどちらも好きだよ! というかフラワーナイトたちが大好きだ!! むしろうちの子なら基本みんな大好きだからあああああ!!」
陸奥守「長曽祢」ボソッ
柊「へうっ!? なななな、長曽祢さんはそのあの、てか関係ねえから今!!」
陸奥守「ちっ」
柊「Σ舌打ち!?」
一期「な、なんと、アプリコット殿が怪人に…!?」
柊「ヒドインじゃねーか(白目)」
黒髭「貧乳、つるぺたは正義ですぞー!!」
一期「黒髭殿、いつの間に」
柊「うち、アプリコットちゃんいないからお菓子…食べたことないなぁ…食べたい」
一期「ふふ、私も習ってみたいものです。アプリコット殿はとてもとても、努力家な方なのですね。七緒殿も、それを分かっておられる」
陸奥守「最後の方はまあ、欲望じゃけんど。…ちゃんと想い合っちょるな」
柊「それに確かに胸も大きければいいってわけじゃないしな。肩凝るし」
一期「一件落着、ですな!」
一期「時に」
柊「ん?」
一期「ご祝儀はいくらほど包めばよろしいですかな? ああ、あとお祝いに小判箱(大)を二つほど持っていってもよろしいでしょうか?」
柊「気が早えーよ」
それではこれにて!失礼しました!
(ちなみに地球防衛部調べてみたらフラヌイが一番好みでした←)
- Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.52 )
- 日時: 2019/01/23 18:26
- 名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: xJq/HYyx)
琴葉姫「お久しぶりです」←
アーサー「お前ホントネタ思い付かねえな」
琴葉姫「ネタは基本思い付かないしこんな話を思い付いた!ってなってもそれを形に出来ないでいる(白目)」
アーサー「致命的過ぎる…;(というか、FGOマスター組で大喜利対決はどうした?)」
☆コメント返信☆
桜木霊歌さん
→いつも本当にありがとうございます!!!。゚(゚^ω^゚)゚。
琴葉姫「料理対決の方では本当にすみませんでしたorz」
アーサー「お前本人のところで言えよ!?あと謝るくらいなら言うなよ」
琴葉姫「あの時はどうしても無理だったので…すみませんでした…」
話を戻して(クズ)…あ、腐女子の方々が…w
アーサー「ああ、優衣とソニックも尾行されるのか…()」
琴葉姫「あぷりんは!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!可愛いですよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
アーサー「お前花騎士でアプリコットが最推しだからって字面がうるせぇ」
琴葉姫「今度ななアプのデート模様を撮って来るのでしばしおまちくださいm(_ _)m」
アーサー「おい馬鹿やめろ」
今回もありがとうございました!
柊さん
→長らくコメ返をお待たせしてすみませんでしたorz
>>書きたいものを書くのが一番ですよ
ありがとうございます(´;ω;`)
琴葉姫「柊さんといち兄もふもふしたいのかwww」
アーサー「まぁ動物姿は可愛いからなあいつ」
琴葉姫「あといち兄、尾行=サングラスは絶対じゃないからね!!!」
アーサー「お前も何言ってんの????????」
そうなのです七緒先輩はドSなのです←←←
アーサー「でもあんなちょっと下品(?)なこと言うか…?」
琴葉姫「私の趣味です(震え声)」
アーサー「は?」
フラヌイの動物姿可愛いですよね、わかる←
琴葉姫「花騎士達は正義!!!全員可愛い!!!これは揺るぎない!!!そして柊さん可愛いデス^p^」←←←
アーサー「おうやめーや(マジキチスマイル)」
琴葉姫「あと黒髭握手しよう」←
アーサー「ようロリコン」
琴葉姫「否定はしない」
アーサー「あっ…(察し)」
あぷりんお菓子作りは得意ですけどマーガリンやバターが嫌いなのでそこは覚悟してください←
アーサー「え、ケーキとかパンとかバター無しで作るの無理だろ」
琴葉姫「それに関しては良く分かってないんだよな…」
そしていち兄、そうなんです!!!あぷりんは!!!いい子なんです!!!←(どんだけアプリコット好きなんだお前)
琴葉姫「正直私が貧乳で大きい胸に憧れてる節があるんで…」
アーサー「ああ、類は友を呼ぶってことか(?)」
琴葉姫「いやそんなことないよ榛名も好きだし(???)}
えっいち兄ご祝儀なんていいんですか!?(おい)
琴葉姫「じゃあ私も今度柊サイドでカップルの話が投稿された時ご祝儀送贈りますね!」←
アーサー「お前小判全然ないだろ」
琴葉姫「あーう^p^」
フラヌイが一番好みですか!人間姿もイケメンだしCV安元さんですもんね←
いつもいつもありがとうございます!こちらも柊さんの小説に出来るだけコメントしますね…!
- Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.53 )
- 日時: 2019/01/25 22:47
- 名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: xJq/HYyx)
琴葉姫「今回投稿する小説のせいで花騎士もFGOも出来てねえ(白目)」
アーサー「何やってるんだよ作者ァ!?(某オルフェンズ風)」
琴葉姫「私の身体が一つしかないからね、仕方ないね♂」
アーサー「ええ…(困惑)で、今回は」
琴葉姫「ツキウタ。の如月恋君×フラワーナイトガールのクルクマちゃんのカプです」
アーサー「やっぱり誰も知らないキャラなんだよなぁ…(遠い目)」
琴葉姫「これを機にツキウタ。沼と花騎士沼にハマってください(ダイマ)」
アーサー「4ね」
急に始まるよ~♪(シンフォギアの空耳風)
恋「最近クルクマちゃんの様子がおかしい」
駆「今日初めての会話がそれ?」
ツキウタ。嫁メンバーの共同ルーム。
他のメンバーは仕事などで外出中。
現在共同ルームにいるのはSix Gravityのメンバーである如月恋と師走駆だ。
だが、冒頭の言葉をとてつもなく真剣な表情で告げる恋に、駆は思わず「ああ、またか…」といった表情で先程の言葉を返した。
それに対し恋は…
恋「いやいやもっと深刻そうな顔してよ駆さん!あの可憐で可愛くて心優しくて何もかもパーフェクトな可愛さのクルクマちゃんが!!!いつもの笑顔じゃなくて悩んでるみたいな表情ばっかりしてるんだよ!!!?これは重大な事件だって!!!」
駆「事件て…恋はほんと、クルクマちゃんのこと好きだよね」
恋「だってクルクマちゃんは滅茶苦茶可愛いんだよ!?」
駆「いや、可愛いけど…」
恋の言う「クルクマ」とは、前回登場した(メタ発言お許しください!←)アプリコットと同じ世界に暮らす花騎士の少女のことだ。
アプリコットの所属はブロッサムヒルで、クルクマの所属はバナナオーシャンという国の騎士団なのだが…。
それはともかく、作者の琴葉姫の嫁として加わったクルクマは…一目で、恋の心を奪ったのだ。
それ以来、恋はクルクマに想いを寄せているのだが…如何せん恋がヘタレ故に目ぼしい進展はなく、最終的にクルクマへの想いをこじらせてしまったのだ。
そしてそのクルクマの様子がおかしい、と、恋はパートナー的存在である駆に相談したのだが…
駆「そりゃあクルクマちゃんも人間なんだから、悩むことだってあるでしょ。俺ら男にはわかんない女の子特有の悩みとかかも知れないし…」
恋「うう…そうかもしんないけど…!でもでも!クルクマちゃんが悩んでることがあったら相談して欲しい!」
駆「そう言えばいいだろ」
恋「それが出来たら苦労しない!!!」
駆「ヘタレか!ああヘタレだったな!ヘタレ乙!!!」
恋「ヘタレ言うなぁー!俺だってこんな自分をぶん殴って今すぐクルクマちゃんを励ましたいよーーー!!!うわーーーん!!!」
駆「ああもうめんどくさい…!」
軽く恋をあしらう駆だが、やはりそこは恋。期待を裏切らないヘタレだった。
というか、恋は本来無自覚タラシな性格なのに、何故こうなってるのか…それは見逃していただきたい。
駆「はぁ…そこまで言うなら、俺じゃなくてもっと適任な人がいるでしょ」
恋「…?」
硫黄「…それで、わざわざお仕事が忙しい中世界線を越えてここにきた、ということですか」
恋「大丈夫!1月いっぱいはアイドルの仕事お休み貰ってるから!」
硫黄「…人気グループなのに、すごいんですね」
「騎士団長の硫黄は何か知ってるんじゃない?クルクマちゃんのこと良く見てると思うし」と、駆の助言により、作者の琴葉姫を通じて花騎士達の世界、スプリングガーデンのバナナオーシャンを訪れた恋。
すぐさまバナナオーシャン騎士団の騎士団長である鳴子硫黄のいる執務室の扉を勢いよく開き、突然の恋の登場に唖然としてる硫黄などお構いなしに駆に告げたことと同じことを硫黄に説明した。
まくし立てられるような勢いで説明された硫黄は頭を抱えつつ恋に応答する。
硫黄「…確かに、最近のクルクマさんは様子がおかしいかもしれませんね。昨日の害虫討伐でもクルクマさんらしからぬミスを何回かしていましたし…」
恋「やっぱり!なんか心当たりはないの!?」
硫黄「私は特に…ただ気になることはありますが」
その言葉に恋は「え、何!?」と問い詰めるように硫黄に迫る。
困惑した表情をしながら片手で恋を自身から遠ざけて、「気になること」を説明した。
硫黄「クルクマさんが我慢強いということは貴方も知っていますね?」
恋「当たり前じゃん。クルクマちゃんの最大の魅力だぞそこ。それが?」
硫黄「わかりませんか?」
恋「?」
察せない恋に、硫黄は無意識に大きなため息をついた。
それが気に入らなかったのか、ムッとした表情で硫黄につっかかる。
恋「なんだよ!勿体ぶらずに言えよ!」
硫黄「勿体ぶってはいないのですが…まぁいいでしょう。あの我慢強いクルクマさんはちょっとやそっとじゃ落ち込んだりしません。つまり…そんなクルクマさんでも様子がおかしくなるほどの何かが、彼女の身に起こってる可能性がある、ということです」
恋「…!!!」
そう、クルクマは「忍耐」という花言葉に相応しい、我慢強い性格だ。その強さはちょっとやそっとじゃ崩れない。花騎士随一と言ってもいいだろう。
そのクルクマが、硫黄や恋がわかるほど態度に出てしまっている。これはある意味本当に事件なのだ。
恋はクルクマのことを良く見ているし、硫黄はクルクマの上司だから気付いたのかもしれないが、それでも二人に気付かれるほどに最近のクルクマは"おかしい"のだろう。
そのことにより恋は頭を抱え大声で嘆きだした。
恋「あ、あのクルクマちゃんが…!我慢強いことが一番の魅力のクルクマちゃんが…!そんなに悩むことがあったなんて…!?お、俺、ちょっとクルクマちゃんに訊いて来る!」
硫黄「ああっ、ちょっといきなり来て…!」
「うん、訊いてあげて。私達と一緒に」
恋&硫黄「…へ?」
執務室から出ようとした恋だったが、突然第三者の声が聞こえた。
その声に恋と硫黄は唖然とするが、声の主が、扉が開かれたことによって現れた。
硫黄「れ、レッドジンジャーさん…?…って」
恋「く、クルクマちゃん!?」
クルクマ「………」
現れたのは、レッドジンジャーだ。否、レッドジンジャーだけではない。
ハイビスカス、アンスリウム、レインリリー、カタバミ、マンリョウ、センリョウと言った花騎士達もいた。
そして何より、レッドジンジャーの隣には、彼女に背を押され俯いている───話の本源であるクルクマが立っていた。
硫黄「…話、聞いてたんですね」
マンリョウ「申し訳ありません。立ち聞きは良くないとは思いつつ、つい…」
センリョウ「クルクマちゃんが執務室の前で固まってて何かなー?と思ってセンリョウ達も聞いちゃった。センリョウ達も、クルクマちゃんの様子がおかしいって思ってたから」
レッドジンジャー「…クルクマ」
クルクマ「…はい」
クルクマの声は微かに震えている。ぎゅっと、大切なくまのぬいぐるみを抱きしめる。
そんなクルクマに、レッドジンジャーは優しく彼女の頭を撫でた。
レッドジンジャー「悩み事があるなら、相談して欲しい。私達は、仲間だから」
クルクマ「仲間…」
ハイビスカス「そうだよ!私もクルクマが悩んでるのはやだし!」
アンスリウム「今回ばっかりはハイビスカスと同意見。私達、クルクマの悩みを解決するのに力不足?」
クルクマ「………」
カタバミ「そうだぞー!クルクマが調子悪いと、私達も嫌だ!」
レインリリー「そうそう!クルクマちゃんの悩みは、可愛いリリーが解決してあげるから!」
クルクマ「みなさん…」
恋「あ、あのさ、クルクマちゃん!」
クルクマ「こ、恋君…!?」
花騎士達の言葉には曖昧に耳を傾けていたクルクマだったが、恋が駆け寄って来るとびっくりして顔を上げた。
その顔には…隈や疲れが見えた。
それを見て、恋はぐ、と顔を歪めた。
あの我慢強いクルクマがそこまで誰にも相談せず、一人で我慢してきたのだと思うと…自分の無力さを殺したくなる。
そんなことを頭の片隅に追いやり、自分の思いの丈を告げる。
恋「お、俺、クルクマちゃんが悲しいと嫌なんだ!一般人に等しい俺なんて全然力になれないかもしんないけど…でも!悩みを聞くくらいはしたい!」
クルクマ「恋、くん…」
恋の言葉にクルクマは唖然とした表情で彼を見つめていた。
そんなクルクマにしびれを切らしたのか、硫黄が、クルクマに近づき───
硫黄「…そういうことですので、団長命令です。"貴方を苦しめている原因を教えなさい"」
真剣な声色でクルクマに"命令"する硫黄。
クルクマはそれにぐ、と顔を強張らせてぬいぐるみを抱きしめるが、何か諦めたように身体の力を抜いた。
クルクマ「…わかりました。実は…」
彼女は語りだす。彼女が苦しむ理由を…
- Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.54 )
- 日時: 2019/01/25 22:48
- 名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: xJq/HYyx)
「「「嫌がらせ!?」」」
クルクマ「は、はい」
クルクマが第一声に、「いやがらせ、されてるみたいです」と切り出すと、その場にいる全員が驚いた表情をし大声で復唱した。
そんな彼ら彼女らに押されつつ、再びぽつぽつと説明する。
クルクマ「3週間くらい前からでしょうか…私物が無くなったり壊されてたり、持ってる本が破られてたり、変な噂を流されてたり…噂の方は皆さんが優しくて気にしてないので幸いですけど…」
アンスリウム「え、そんな噂あったっけ?」
レッドジンジャー「団長は知ってる?」
硫黄「私も初耳ですよ。そもそもクルクマさんに変な噂とか、上がること自体あり得ませんし」
レインリリー「きっと、クルクマちゃんが可愛いから誰かが嫉妬しちゃったのかなぁ?だとしても、そんなやり方卑怯だよっ!」
マンリョウ「しかし、確かにそれらの嫌がらせは堪えるものですが…クルクマさんがそこまでなるほどのことが、他にはあるのでしょうか?」
クルクマ「………」
マンリョウの問いに、クルクマは俯く。
しかし、ちゃんと説明してくれた。
クルクマ「…数日前に、シャワーを浴びている隙に、その…私の下着に「死ね」とか「メスクマブタ」とか「何も出来ない足手まとい」とか、マジックで書かれてた時はすごく堪えましたね…」
恋「よし潰す。そいつ絶対潰す。死刑」
硫黄「すぐ殺すなんて勿体ありませんよ。まずは私財を差し押さえて路頭に迷わせ、奴隷として雇いましょう。生き地獄を味合わせて…」
レッドジンジャー「恋、団長。気持ちは分かるけど落ち着こう?」
クルクマガチ勢の恋と、なんだかんだで自分の騎士団の花騎士達はみんな好きな硫黄が真顔で嫌がらせの犯人をどうやって追い詰めるか声に出して考えていたが、レッドジンジャーが冷や汗を舁き心配そうな表情で二人を落ち着かせていた。
しかし、やはりレッドジンジャーも内心ではクルクマを苦しめている犯人に憤りを感じていた。それは他の花騎士達も同じだ。
カタバミ「何だよそれ!クルクマにそんなことするなんて許せねぇ!」
センリョウ「ホントだよ!そういうヤツ、センリョウ大ッ嫌い!」
レインリリー「それで、その犯人って誰!?庇っちゃだめだよ!?」
クルクマ「へ、あ、いえ…誰がやってるのかは分からないんです」
硫黄「…本当ですか?」
真剣な表情で、クルクマに迫る硫黄。
クルクマの表情は戸惑ってはいるものの、しらを切ってるようには見えない。
硫黄「…クルクマさんの言葉を信じます。しかし、この騎士団本部に部外者が入ることなんて不可能です。となると…」
マンリョウ「…騎士団の中にいる、ということですね」
騎士団の中に、クルクマに嫌がらせをした者がいる。
その事実に、執務室はピリピリとした緊迫感に包まれた。
ハイビスカス「うちの花騎士の誰かが、クルクマに嫌がらせしてるってこと…?それ、すっごい嫌だ…」
硫黄「私だってうちの騎士団に内ゲバするような花騎士がいるだなんて考えたくもありません…しかし、部外者の犯行の可能性は極めて低いんです。…明日の全体号令で喚起します。正直これでやめるとは思えませんけどね」
カタバミ「うん!その間、クルクマは私達が守るぞ!」
アンスリウム「もちろん!もうクルクマに嫌がらせなんてさせないんだから!」
クルクマ「皆さん…ありがとうございます!」
作り笑いではない、素直な気持ちで笑うクルクマに、硫黄達からも笑顔がこぼれた。
硫黄「ということなので、如月さんはもうお帰りになってよろしいですよ」
恋「えっはぁ!?ちょっと待って!俺だってクルクマちゃんを護りたい!」
硫黄「ぶっちゃけると貴方部外者なので。ここまで誰にもつまみ出されてないことが奇跡なんですよ?」
恋「で、でも…!」
自分もクルクマを護りたいと思う恋。やはり渋っている。
しかし…
クルクマ「恋君、ありがとうございます。すごく嬉しいです。でも…私のせいで恋君の都合を狂わせるためにもいきませんから」
恋「っ…」
微笑みながらそう言うクルクマに、恋は言葉を飲み込み「…わかった」と短く告げてその場を後にした。
執務室から出て、扉を背もたれにして前髪をくしゃりと掻き毟る。
恋「…俺じゃ、クルクマちゃんを護れないのかな…」
震えた声で呟いた恋の瞳は、濡れていた───。
- Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.55 )
- 日時: 2019/01/25 22:49
- 名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: xJq/HYyx)
翌日、バナナオーシャンでは───。
硫黄「皆さん、討伐任務お疲れ様です。あとはゆっくり身体を休めてください」
「「「はい!」」」
午前の害虫討伐に出ていた部隊が帰還した。その部隊メンバーの中に、クルクマもいた。
ハイビスカス「はぁ~、今日の討伐もつっかれたぁ~」
アンスリウム「今回の害虫も手強かったものね」
クルクマ「はい。でも、皆さんの力と団長さんの指示のおかげで今回も何とか乗り越えられましたね」
シャワー室で汗と汚れを流す花騎士達。
クルクマは嫌がらせの犯人が近づけないようにハイビスカスとアンスリウムと共にいた。もちろん、二人のたっての希望だ。
しかし───
「………」
何者かが、クルクマのロッカーを物色していた。そして…
手にクルクマのぬいぐるみを持って、脱衣所を去った───。
**************************************************
恋「うぅ~………」
恋は再びバナナオーシャン騎士団本部を前にして腕を組み唸っていた。
クルクマのことが心配で前日は一睡も出来なかった恋は、再びクルクマを護りたいと彼女に会いに来たのだ。が…
恋「や、やっぱり俺みたいな一般人じゃ犯人をボコることは出来ない?いや、物理じゃなくて知力で…ダメだ!俺馬鹿だからそれも無理!一体どうすれば…」
ぶつぶつと呟きながらどうやったらクルクマに嫌がらせをしている犯人を突き止められるか、彼なりに脳みそをフル回転して考えていたがいい案が思いつかない…そんな時だった。
ぼんやりとした思考の中、とても見覚えのあるものが視界に入りばっとそれを眼で追った。
それは、クルクマがとても大切に、常に携帯している…くまのぬいぐるみだ。
黒いローブを被った何者かが、そのぬいぐるみを小脇に抱えどこかへ向かっていた。
恋「(あれは…クルクマちゃん?…いや、違う!あいつまさか…!)」
何かに気付いた恋が、黒いローブを被った人物にこっそりとついて行った───。
その頃…。
有基「バナナオーシャン来るの、久しぶりっすねー」
サクラ「ええ。やっぱり、活気があっていいわね~」
エニシダ「ど、どうして私みたいなミジンコが団長さんと我が騎士団最強の花騎士であるサクラさんとウメさんと一緒にいるんでしょうか…!?ひ、引き立て役…?」
ウメ「エニシダさん、その後ろ向きな思い込みは何時もやめた方がいいと言っているだろうに…それに今回は、エニシダさんの協力も仰ぎたいからな」
ブロッサムヒル騎士団団長の箱根有基と、ブロッサムヒル騎士団に所属している花騎士のサクラとウメ、エニシダがバナナオーシャンの繁華街に足を運んでいた。
というのも、もうすぐブロッサムヒルの騎士団とバナナオーシャンの騎士団が合同で害虫討伐を行う予定なのだ。
主軸は新人花騎士の訓練なのだが、その打ち合わせとして硫黄と会議をするためにバナナオーシャン騎士団本部に足を運んでいる途中だったのだ。
サクラ「ええ。何かハプニングがあったり強力な害虫が現れた時の対処として私たちが出るのよ。エニシダさんは、空から援護を頼みたいの」
エニシダ「ああ、私ホウキで空を飛べますからね…」
有基「そうっす!これはエニシダさんじゃないと出来ないことっす!」
エニシダ「!私しか、出来ないこと…!」
有基の言葉に、エニシダは目を輝かせ握りこぶしを作った。
エニシダ「わ、わかりました!おばあちゃんの名に懸けて、頑張ります!」
ウメ「ああ、いい塩梅だ。私達も負けてはいられんなサクラ」
サクラ「ふふ、私達はもしもの時のサポートよ~?」
エニシダがやる気に満ち、ウメも意気込みを語る。
その時、有基が何かを見つけた。
有基「ん?あれ、恋さん?」
サクラ「え?」
有基の見つめる方にサクラ達が目線を向けると、恋がこそこそと怪しい動きをしながら歩いているのが見えた。
恋の先に目を向けると…ピンクのクマのぬいぐるみを小脇に抱えている人物が見えた。が、黒いローブを被っていて誰かは分からない。
しかし、あのぬいぐるみには有基達も見覚えがあった。あれはクルクマが常に携帯しているぬいぐるみだ。
それを思い出し、有基、ウメ、エニシダは「ああ~…」と呆れた表情をした。
有基「恋さん、まーたクルクマちゃんのストーカーしてるっす…」
エニシダ「だ、団長さん。恋君は一度もクルクマちゃんのストーカーはしてないです。…恋君がクルクマちゃんのこと好きなのは知ってますけど」
ウメ「ついにそうなるまでに至ったか…もし問題があれば厳重注意だが…今は忙しいからな。団長、行こう」
サクラ「…う~ん?」
ウメ「?どうしたサクラ?」
サクラ「…ううん、気のせいだと思うわ~」
ウメ「…?」
唯一サクラだけ、ぬいぐるみを抱えている人物を訝し気に見つめていたが、ウメに諭され有基達と共にバナナオーシャンの騎士団本部へ向かう足を再び動かした。
感想まだ
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