二次創作小説(新・総合)
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- 逃走中#CR06 Welcome to Lapistoria
- 日時: 2020/11/26 22:09
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: okMbZHAS)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7a/index.cgi?mode=view&no=1552
どうもです、灯焔です。
マイペースに6回目の開催を迎えた逃走中#CR06。前回、ゼウスの力で刀が顕現したり天界が大変なことになっていたことが発覚したりとまた新たな天界に巻き込まれそうな予感がするコネクトワールド。
今回の舞台は、ポップンワールドとは別の世界に位置する『ラピストリア』という世界にある学園『ラピストリア学園』。音楽が溢れる学園を舞台に、逃走者とハンターとの6回目の逃走劇が今、幕を開ける―――!
新たな敵の存在が明らかになったコネクトワールド。今だ均衡状態にある最中、ゼウスが刀剣達を顕現させてしまう現象が起きてしまいました。そのうちの一振を近侍に迎え、サクヤも自分なりに世界について考えていくようになるのですが…。
はてさて、今回はどんな物語が彼女達を待ち受けているんでしょうかね。
<ルール>
『ラピストリア学園』 出典:pop'n music ラピストリア
『ラピストリア』という世界に存在する巨大な学園。世界自体はMZDが作成し、現在も『ラピス』に世界の管理を任せている。相変わらず理事長はジェイド、学園長はジェダイト。
今回使用するのは学び屋である学園エリアのみとなる。
学園エリアは円形の形をしており、3階建て。
エリア紹介 >>1
逃走時間:80分
賞金:48万(1秒100円)
ハンター:初期3体or4体(OPゲームの結果に基づき変更)
自首方法:『理科室』or『コンピュータールーム』にある自首用電話から自首する旨を電話する。
<参加者>
【pop'n musicシリーズ】より (3人) 詳細>>2
ヨシオ
おとこマン
鉄男
【ファイアーエムブレムシリーズ】より (3人) 詳細>>3
エフラム
エイリーク
リオン
【ダンガンロンパシリーズ】より (3人) 詳細>>4
朝日奈葵
澪田唯吹
茶柱転子
【白猫プロジェクト】より (3人) 詳細>>5
ツキミ・ヨゾラ
オスクロル・ラス・カサス
レイン・ディアボルス
【ハイキュー!!】より (3人) 詳細>>6
及川徹
弧爪研磨
赤葦京治
【作者枠】 (3人) 詳細>>7
ヤード
konakun.
Ga.c=evo.
【逃走中#05 MVP】 (2人) 詳細>>8
イヤミ
キュベリア
計20名
◎AfterBreakTime
①『心機一転、新章開始』 >>9
②『刀剣の契約、それは―――』 >>21
③『拳は剣よりも強し』 >>31 >>34
④『秋風は優しくそよぐ』 >>46
⑤『ココロネとタマシイ』 >>52
⑥『彼女が青龍になった理由』 >>72 >>75
⑦『生命の輝きは強く、尊いものだ』 >>95
⑧『打ち上げパーティ』 >>138-140 >>144 >>147
Extra『秋の夜長と花火と酒と』 >>150-155
○逃走中#CR07 シード枠争奪アンケート実施中!
※締め切りました
○逃走中#CR07 次回参加者募集中!
※締め切りました
次回参加者 >>119
作者枠発表 >>133
※『お手伝い』として参加してくださる方向けの案内※
※締め切りました
以上、逃走中#CR 運営本部がお送り致します。
- Re: 逃走中#CR06 Welcome to Lapistoria ( No.94 )
- 日時: 2020/11/02 22:33
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: R6.ghtp2)
【19:40】
~校舎エリア 3F コンピュータールーム前~
konakun.「近かったしコンピュータールームの前まで移動してきたけど、エフラムさんまだ出ないかなぁ」
プルル、プルル。konakun.のスマホからは電話の音しかなりません。手間取っているのでしょうか?その間に色々とスムーズに進められるよう、部屋の前まで移動してきました。
しばらく待っていると、電話をかけたい相手が出てくれました。
エフラム『すまん、通話ボタンがどこか分からなかった。エフラムだ』
konakun.「konakun.だよー。僕、今コンピュータールームの前にいるんだけど…。メールの件で一緒に行けないかと思ってさ」
エフラム『成程、そうなのか!俺も今そちらに向かっている。もうすぐ到着するだろうから、少し待っててくれないか?』
konakun.「分かった。ポップン台見るにしても知識ない人同士で見ても意味がないと思うし待ってるよ」
エフラム『了解した。それでは一旦通話を切る。それではな』
ぷつり。切る方はすぐ出来たんですね。やはりエフラムも含め、FEキャラはスマホの扱いに慣れていないようです。2回目の打ち上げ辺りにもエリウッドが代理で電話をかけて貰っていたレベルですからね…。カルチャーショックの払拭にはもう少し時間がかかりそう。
そのまましばらく待っていると、向こうからこちらに走ってくる影が見えました。
エフラム「すまん。待たせたか」
konakun.「ううん、あんまり待ってない。それじゃいこっか」
エフラム「あぁ。ヒントは早めに共有しておいた方がいいからな」
エフラムと合流したkonakun.は、早速コンピュータールームにあるポップン台に向かって歩き始めます。
薄暗さは相変わらず。エフラムの眉間にしわが。こういう場所は苦手なのでしょうか。移動していると、ぴょんぴょんと向こうから顔文字が3つ。……3つ?
(^ω^)<ワ!マタアッタネコナクンサン!キョウハヨクアウネ!
konakun.「やっぱりいた」
(×>ヮ<)<キョウハボクタチココガタマリバナンダカラ ココニイルヨ!コナクンモゲームオワルマデココニイレバ?
konakun.「そういう訳にはいかないんだよ…。今はポップン台を見に来ただけだよ」
(´,,•ω•,,`)<~~~♪♪♪
エフラム「……ん?1人増えてないか、顔文字」
konakun.「…………。気のせいにして進もうー」
(´,,;ω;,,`)<~~~!!!
あーあ、初対面の顔文字泣いちゃったじゃないですか。てかなんで増えてるんですか?ゲーム開始時の時いませんでしたよね?
顔文字達を放置しポップン台へと移動する2人と、それを追いかける3つの顔文字。中々にシュールな光景です。
エフラム「確か、このカラフルな機械が『ポップン台』だったよな」
konakun.「うん。『色』って言ってたから、ボタンに何か仕掛けがあると思うんだけど…。別に押しても何も反応は無いね」
ポップン台の前にやって来た2人。ミッション②でGa.とオスクロルがここに来た時とは違い、ポップン台の画面には最新作であるpeaceのタイトル画面が映っています。試しに赤ボタンを押してみても反応なし。
逃走者が何か仕掛けを解いてヒントを得る形ではなさそうですね。
konakun.「んー。それなら……ん?」
エフラム「どうした?何かおかしい点でもあったのか?」
konakun.「おかしい、というか…。ボタンの色、『1色だけ変』なんだよね。本来のポップン台には無い色がある…」
エフラム「薄暗くて見えにくいが…。ボタンの色は『赤』『水色』『緑』『黄色』『白』のように見えるな」
konakun.「そうそう、水……水色?『青』じゃなくて?」
おや。konakun.、何かに気付いたようです。
konakun.「わざわざ『青』じゃなくて『水色』になってるってことは…。これが『ラピスに戻す必要がある色の数』なのかな…?」
エフラム「分からんが、他の場所に言っている逃走者の情報と組み合わせることで分かることがあるかもしれない。この『色』に関しては共有しておいた方がいいだろうな」
konakun.「そだねー。なら僕がメール打っておくよ。エフラムさん通話も駄目だったしメールも駄目でしょ?」
エフラム「あ、あぁ。頼んでいいか?実は先程のメールの文面も、かなり苦戦したんだ…」
やっぱり。文が途切れ途切れだと思ったらそういう事だったんですね。素直にkonakun.は色のことをメールに書き、一斉送信。これでポップン台の『ヒント』の共有は出来ましたね。
…そのままスマホを仕舞おうとしたところ、そのメールに返信が。送り主は鉄男のようです。
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鉄男だ。ポップン台のボタンの『色』が一色だけ違うってことは、運営本部がわざとそうしているに違いねえ。ミッションに絶対関係していると思うぜ。
俺、今オスクロルと合流して神部屋に向かってんだ。多分そこで分かることと組み合わせれば、答えが見えてくると思う。
情報共有してくれてありがとな!
------------------------
konakun.「ふんふん。今のところは3階の2人の情報待ちって所かなー」
エフラム「あぁ。詳細が分かったら俺達も色集めに行かないとな」
konakun.「あらかじめ牢獄に動いている人もいるだろうから、鉄男さんの情報が揃ってからにしようよ」
鉄男は現在オスクロルと3階へ向かっているみたいですね。確かに彼の文面通り、ミッション③のように『情報が合わさることでわかること』があるかもしれませんからね。
一旦は情報待ちとの選択を取った2人。薄暗い中ハンターに遭遇しても分が悪いので、早めのコンピュータールームからの退散をすることにしました。
(^ω^)<エーッ?モウイッチャウノー?モットアソンデクレテモイインダヨ?
konakun.「遊ぶのはゲーム終わってからね。それじゃねー」
(´,,•ω•,,`)<~~~♪
(×>ヮ<)<ガンバレー!ガンバレー!
キッチー達も応援しています。不思議な感触ですが、1人でも多く逃走成功してくれることを祈ります。
- ABT⑦『生命の輝きは強く、尊いものだ』 ( No.95 )
- 日時: 2020/11/03 22:03
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: R6.ghtp2)
アクラルから急ぎの連絡を受け、運営本部へと戻って来たサクヤと大典太。
ですが、彼らは全員ラピストリアに赴くことが出来ません。彼らを信じることしか出来ないのです…。
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~運営本部 メインサーバ~
サクヤ「申し訳ありません、只今戻りました」
アクラル「随分と遅かったな。それ程遠い場所だったのか?」
大典太「そういう訳ではない…。これでも急いで帰って来た方だ」
大包平「遅い!!今まで貴様らは何を道草食ってきたのだ!!」
大典太「なんであんたがまだここにいるんだ…」
大包平「困っていそうだったからな。この俺が手伝わないわけがないだろう!」
大典太「……そうか」
アクラルから急ぎの連絡を受け、メインサーバへと到着した2人。大包平に『遅い』と悪態をつかれてしまうものの、これでも割と急いで来た方なんですよ。
勿論戻ってきた理由は『ラピストリアでの事件』。ジェイドが放った言葉をしっかり本部の方でもキャッチしており、対策に追われていました。
アクラル「まさか事件の元凶が天界と繋がってやがったとは。まさか…『アンラ・マンユ』とかいう奴の仕業なのかよ?」
ニア「一枚噛んでいる可能性は充分ございます、わ?彼が神になることを生業としているのならば猶更、です…」
サクヤ「それで、ラピストリアの生徒達の状況はどうなっているのですか?」
ルーファス「こっちから見た限りだと…。本部に在籍している学生達は全員無事。まだ『ラピス』とやらも汚染されていないよ。だけど…それ以外の生徒達の被害が甚大だね。急いで対策を立てないと…彼らに被害が及ぶのも時間の問題だ」
カラ松「何か手はないのか?…やはり、オレ達は介入できないから無理なのか?」
チョロ松「無茶言うなよ…。唯でさえ僕達はあの世界に入れないんだ。出来ることなんてこっちからの遠隔支援だけさ」
アクラル「それも限度があっかんなー。一応今エムゼが生徒達に指示をして、ラピスに色を戻すよう頼んではいるらしい。あいつらは今その対応に動いているはずだぜ」
サクヤ「成程。状況の説明ありがとうございます」
アクラルから大体のことを聞いたサクヤ。彼女は少し考えた後、こう続けます。
サクヤ「昔から『餅は餅屋』と言いますからね。我々は下手に手出しをしない方がいいでしょう」
十四松「それってつまり、ぼく達は何もせずに見守ってろ、ってことー?それでけがしたらぼく悲しいよ…」
マルス「ぼく達が何も出来ない以上、そうするしかないだろうね。下手に支援をして、逆に彼らを追いこんでしまっては元も子もない」
アカギ「心は痛むだろうが…どうか今はこらえてくれ…」
十四松「うん…」
サクヤ「それに、です。今回ばかりはえむぜさんが大きく関わっています。彼はゼウス様にとっても『お気に入り』の存在でしょうし…。彼を傷付けてしまえばゼウス様が直接動くのは明白。今ジェイドくんに『影から』手を貸している状態である以上、向こうも下手に手出しはしてこないと踏んでいます」
大典太「……今最高神に動かれてしまっては、あいつらの『今後の目的』にもヒビが入る…。主はそう考えているのか?」
サクヤ「はい。メフィストのように、直接手出ししてこないのが大きな理由です。それに…ラピスの汚染程度なら、少し本気を出せばえむぜさん1人で全部解決してしまうでしょうし」
アイク「それでも、俺達にも何か出来ることはあるはずだ。……技術的なところは協力が出来ないが」
ベレス「適材適所があるからね…」
MZDに直接手出しをしてしまった以上、ゼウスが出てくるのは時間の問題。ジェイドの背後にいるであろう『神』は今回出てこないであろうとサクヤは踏んでいました。だから、自分達も下手に支援をせず、ここで出来ることをしようと提案したのでした。
その後、技術に詳しい人物を中心に逃走者と学生達をすぐに転送できるゲートの準備をしに行きました。様子を見ていたYUMAがぽそり、と口にします。
YUMA「随分と性善説を信用しているんだな。もし裏の裏をかいて、神々が直接出てきたらどうするんだ?」
ヴィル「納得できていないようだな。…確かに、貴殿の言う通り学生達に神が直接損傷を与えに来る可能性もある。しかし…だ。交流祭を始めると手紙が来た時から今まで。―――『神々が直接手を下して来た』確証はあったか?」
リピカ(Y)「た、確かにないけどっ!気分が悪くなったのだってあのジェイドが原因なのははっきりしてるんだし…。でも!来ない可能性が100%じゃないのさ!」
YUMA「そうだ。神にも『ココロネ』があるのなら、お前達が言っている『腐った神々』にもあるんじゃないのか?それが。悪い心にもそれは芽生えるんだろ?」
ゆめひめ「ちょ、ちょっとYUMAさん!そんな喧嘩腰で聞いちゃ駄目だって!みんな仲良く、だよ!」
ヴィル「マルクから軽く話を聞いたようだが。確かに『ココロネ』というものはあらゆる生命に存在する。だが、天界の神々の一部には『それがない』。私はMZDからそう聞いている。だからこそ、人を平気で傷つけられるのだと私は考えている」
ブレディ(ゆ)「心が無いから、簡単に人を傷つけられるってのかよ」
ノワール(ゆ)「絶望の未来にいた…。あいつらを思い出すじゃない…」
YUMAとリピカは納得できていない様子。1mmでも神が襲ってくる可能性がある以上、ラピストリアに何か支援をするべきだと。しかし、ヴィルヘルムがその考えを一蹴しました。神々が実際に今回のゲームの妨害を『直接』してきていない以上、こちらも下手に刺激するものではない、と。
ココロネが無いのは魔族だけではありません。神々の一部もまた、心が無いから。MZDを神様に出来たんでしょうね。平気で…彼の『人間としての人生』を奪った彼らには。
それでもしかめっ面をやめない2人にヴィルヘルムは優しく諭します。
ヴィル「サクヤがまだ信じられないか。だが、彼女はそういう神なのだ。善でも悪でもない。助けを求める生命があったら、誰であろうが手を伸ばす。だからこそ、我々が種族を超えて協力できているのだ。普通ならば魔族が神と交流を共にするなど…あり得ん話だからな」
ノワール(ゆ)「善は善、悪は悪…。普通なら絶対に交わることが出来ないものよね…」
ブレディ(ゆ)「交流祭で事件解決の為に頑張ってる学生の奴らも、同じってことか…。世界は違えども、目的は一緒…。だから、頑張れんのかもな…」
ヴィル「そういうことだ。だから、我々が下手に手を貸す必要はない。…それに、彼らは私から見ても『強い心』を持っているからな。想定外のことに怯える奴らでもあるまい」
ゆめひめ「『強い心』か…」
ヴィルヘルムもまた、事件解決に乗り出している学生達を信じていました。彼らならばやり遂げてくれる、と。下手に手助けすることは彼らを信じないことになる、と。そう口にしたのでした。
どことなくピリピリとした空気に耐えられなかったのか、愉快な声がメインサーバの向こうからこちらに向かってきます。
ごくそつ「なんでぼくがいないのにピリピリしてるんだよ~!まったく!魔族の癖にぼくに仕事を押し付けないでよね!」
ヴィル「貴様が適任だからMZDが頼んだまでだ。私が指示した訳ではない。…だが、こんなにも早く戻ってくるとは思っていなかったが。まさかさぼった訳ではあるまいな?」
大包平「さぼって等いない!主の得意分野での技術を存分に発揮したまで。俺も地味な作業は得意だ。だから、見よう見まねで手伝った。そうしたら早く終わった。それだけの話だ」
ヴィルヘルムの顔面を蹴るかの如く現れたごくそつくんと、彼の後を追うように歩いてきた大包平。そういえば内番でも『地味な作業は得意だ』とか言ってましたもんね。この世界のごくそつくんは武器マニアで、手先が非常に器用なんですよ。ロボットまで自作出来ちゃいますからね、彼。
ゲートの機能拡張が終わったことに驚いているヴィルヘルムをよそに、サクヤも彼に話をします。
サクヤ「ごくそつさん。ありがとうございます。今回ばかりはとても助かりました」
ごくそつ「きょひょひょ!持つべきものはともだちってね~!ま、ぼくとおまえがともだちになった記憶なんてまぁ~ったくないけどね~!きょひょひょひょ~!!
でも、おまえはいけすかない奴じゃないのは分かってるよ!5回目の時だって、マリオの助太刀を邪険にしないで素直に受け入れてたじゃないか。だから、おまえたち兄妹のことはぼく、信用してるからね!利用するかもだけど!」
ヴィル「貴様…」
アクラル「まぁな。ごくそつがいたからこそこんだけ早く拡張が終わったわけだし。ヴィルも今回ばかりはごくそつに感謝しろよな~?」
ヴィル「グググ……」
大典太「嫌そうだな…」
大包平「俺の主の凄さが分かっただろう大典太光世。貴様も貴様の主の近侍に恥じない動きをしろ。主に相応しい近侍として主命を果たすのだな。俺が言いたいのはそれだけだ。そうでなければ『張り合い』というものが無いからな!」
大典太「……俺は別にあんたと張り合いたい訳じゃないんだが…」
大包平「貴様!なんだその言い草は!!折角この俺が話してやってるというのに…!!」
前田「ま、まぁまぁ。お二人とも、落ち着いてください。僕達に出来ることは全部やりましたし、あとは彼らを信じましょう」
2人が手伝ってくれたお陰で、ラピスに色を戻した後の事後処理は何とかできそうですね。あとはあの世界にいる学生達に託すしかありません。何とかして頑張ってほしいものですが。
大包平が張り合うように自分の主を自慢。そんな彼にも、大典太は後ろめたさを覚えていました。……やはり、彼とは違いサクヤと『仮の契約』しか果たしていないことを気にしているのでしょうか。
各々持ち場に戻った後も、どこかどんよりとした顔が続いています。そんな彼に、サクヤは優しく話しかけたのでした。
サクヤ「大典太さん。大包平さんが仰っていたことを気にされているのですか?」
大典太「……気にしていないといえば、嘘になる。俺は…やはりあんたの近侍に相応しくないんじゃないかと、ふと思ってな。あいつを見ていたら…ふっと頭にその言葉が思い浮かぶんだ」
サクヤ「……そんなことはありません。これは私の身勝手です。大典太さんを振り回しているのは私ですよ。それに…本来の契約が出来ない原因も、私にあるのですから。大典太さんは何も悪くありません」
大典太「謙遜はよせ。どうせ俺のせいなのは分かってる…」
サクヤ「本当に違うのです!ちゃんと聞いてください。……私が元々『龍神』という一柱の神だということは、あの商店で話しましたよね?」
大典太「あぁ。そうだが…」
やはり大典太は大包平の言ったことを気にしていました。『主に相応しい近侍になれ』と。その言葉が脳裏に引っかかっていました。そのことを小さく彼女に打ち明けると、サクヤは『そうではない』と言い、『大典太と契約が出来ない理由』を口にしたのでした。
サクヤ「私はね。怖いのです。こんなこと、兄貴に感情を渡してから抱いたことがありません。『貴方を壊したくない』という思いが…。つい最近、少しずつ大きくなっているのです。私の感情のせいで、力のせいで、前田くんも…大典太さんも…折りたくないのです」
大典太「…………」
サクヤ「前田くんの気持ちに折れて、彼とは契約を果たしてしまいました。が…。勿論前田くんも折らない様に細心の注意は払います。ですが…。この気持ちが、もっと大きくなってしまったら。結果的に、未来で折ってしまうでしょう。だから、したくても出来ないのです。危険な力には触れない方がいい。貴方が一番良く分かっているはずです」
大典太「……あんた、心の奥底に…。そんな本音を仕舞って…」
サクヤ「―――はっ。すみません、余計なことまで口走ってしまいました。このことはお忘れください。感情を失った神に、余計な感情など必要ありません。ですよね、大典太さん。仕事に戻りましょう」
大典太「…………」
彼は、サクヤが一瞬だけ表に出した『悲しみ』の色がしっかりと見えていました。あの商店で彼女は確かに『アクラルに感情を渡した』と言いました。アクラルが過剰な程に表情豊かなこともあってか、それは本当なのでしょう。
しかし…。『何か』をきっかけに、その感情が『新たに生まれてきていた』としたら?それに怯えていたとしたら?また、昔のように世界を壊してしまう程に大きくなってしまうと恐れていたとしたら?
……一瞬の『恐れ』。自分が人間に抱いたのと同じ。彼は彼女のそれを感じ取っていました。
大典太「(……今は答えが見えてこない。だが…。主が、1人で相当重いものを抱えていることだけは、分かる。今、俺に出来ることは…。これから、俺がやるべきことは……)」
彼が『自分なりの答え』を見つけるまで。少しだけ道が開けてきたのかもしれませんね。
サクヤに一瞬宿った『悲しみの感情』といい…。ゼウスが刀剣達を顕現させてから、少しずつ。少しずつ。何かが変わり始めているのかもしれません。
自分を…見つめ直す日が来るのも、そう遠くないのかもしれませんね。
- Re: 逃走中#CR06 Welcome to Lapistoria ( No.96 )
- 日時: 2020/11/03 22:09
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: R6.ghtp2)
【18:37】
~校舎エリア 3F 神部屋付近~
オスクロル「konakun.さんからヒントの共有は来ましたけど、鉄男さんの言う通り『ラピスに戻す必要がある色の数』なんでしょうかね?」
鉄男「あぁ。ポップン台のボタンの色は普通『赤』『青』『緑』『黄色』『白』の5色だ。捻らずに素直に課題を出すなら『青』の条件にあてはまる逃走者がいねえ。だからわざわざ『ポップン台にヒントがある』ってぼかしたんだと思うぜ」
オスクロル「成程…。確かに、今回の逃走者の中に『ココロネの色が青』の逃走者はいませんものね。そのままの条件でミッションを開始してしまいますと、クリアは絶対に不可能です」
鉄男「konakun.から『水色』ってメールが来た時にビビッと来たのさ。あとは、神部屋にある『装置』って奴を見に行って、確実性を高めればいいって話だ!」
オスクロル「そうですね。ならば時間も惜しいですし、急いで見に行きましょう」
こちらは3階の神部屋付近。ヨシオがハンターに見つかった辺りですね。彼がまだ逃げていた時は、ラピス奉納部屋の隣の扉が固く閉ざされていましたが、現在はそれが開け放たれています。そこが『神部屋』というわけだったのですね。
隣で生気のない色を放っているラピス。進捗でMZDが話していた通り、ジェイドに『色』を奪われてしまったのでしょうね…。
時間も惜しいと神部屋に突入する2人。中は校長室のような造りになっており、どこか厳かな雰囲気を感じます。
その部屋のど真ん中。業務をするであろう机の真ん前に『装置』はありました。
鉄男「アミュパスの認証装置みたいなところに恐らくスマホをかざすんだろうな。で…。装置の上にある透明な5つの丸いもの?」
オスクロル「konakun.さんが下さった、5つの色の数と一致しますね。そう考えると、あの5色をこの装置に認証すればいいのでしょうか?」
鉄男「それなら俺のスマホがさっき赤く光ってたし試してみようぜ!上手く行ったら万々歳、別に違っててもペナルティは無さそうだしよ」
オスクロル「確かにそうだとは思いますが…。鉄男さんのココロネの色は『赤』でしたよね?」
鉄男「おう。ポップンの真ん中のボタンが『赤』だぜ。だから正しく認証できると思うんだよ!今成功しちまえば、後続の奴らの負担も減ると思うなぁ」
オスクロル「ふーむ…。ですが、ここで迷って動かないのもなぁ。……分かりました。私も鉄男さんの案に乗ってみたいと思います」
鉄男「ガッテンだ!じゃ、スマホのアプリを起動して、この認証装置にかざす……っと」
善は急げ。その行動によって負担が少しでも減るならば動くべき、との鉄男の心情。確かに彼は大工さん。効率的な動きは職場にとっても良い影響を与えることでしょう。
鉄男は試しにと自分のスマホのアプリを起動し、認証装置にかざしてみました。すると……?
オスクロル「……あ!真ん中が赤く光りましたね」
鉄男「そうか。ということはやっぱりあのメールの色を全部この装置に認証させればいいんだな!」
【18:19】
鉄男 『赤』認証成功
装置の上部にある5つの丸い透明な装飾の内、真ん中が赤く光りました。これで1つ、色が戻ったことになります。思惑通り。
これで『ラピスに戻すべき色』がはっきりしました。後は逃走者達で色を認証させるだけです!
オスクロル「私も認証したいのですけれど、ココロネの色が『紫』ですので…。少しでも役に立ちたかったんですが」
鉄男「そこは仕方がねえよ。そこまで考えられたら人間じゃねぇからな!」
オスクロル「あの…。私、元々人間じゃありませんよ?っと、違うんです。このことを皆さんに連絡しなくては。一斉メール、書きますね」
そう。必要な色を持っていない逃走者もいます。いくら部屋に移動しても、認証に成功しなければ意味がありません。
それも手早く伝えねばとオスクロルは急いでメールを打ち始めました。ですが、やることはもう1つです!
【17:49】
~牢獄ルーム付近~
及川「……んっ?魔王ちゃんからメールだ」
朝日奈「もう色の詳細が分かったの?!こんなに早く解決するとは思わなかったよ…」
及川「今回ハンター3体だし、一時的に6体に増えた時間帯もあったからねぇ。過去の参加者より慣れが早かったんじゃない?」
朝日奈「そーゆー問題?―――でも、鉄男さんが『赤』を戻したなら、あたし達はもうその色を戻す必要はないってことだよね」
及川「そうだねー。これは一度生き残りの逃走者のココロネの色を聞いてみるしかないっか。俺と顔文字クンの作者さんについてはもう知ってもらってると思うけど☆」
朝日奈「……あのさ。Ga.さんとkonakun.さんのことはちゃんと名前で呼んであげない?」
及川「メタネタに突っ込んじゃだーめ!さてと、チャットの方が手っ取り早いし行動は早くしないとねー」
~校舎エリア 3階 廊下~
konakun.「成程ー。でも、水色の逃走者3人も残ってるよ?誰か1人行けばいいよね?」
エフラム「俺達2人共同じ色だからな。…距離的にも一番近いから行っても良いとは思うんだが…」
~校舎エリア 2F~
Ga.「あれ?なら、俺行った方がよくね?ココロネの色『緑』だし…。重複は避けたいよなぁ…」
オスクロルのメールを受けた残りの逃走者達。一度及川は今いる逃走者の『ココロネの色』を確認する為に、チャットを起動したのでした。
------------------------
及川:及川さんだよっ☆ 唐突で申し訳ないんだけど、みんなの『ココロネの色』教えてくれないかな?俺今牢獄の近くにいてさ、確保者から何色を貰えばいいのかハッキリさせたいからさ。
朝日奈:あたしも一緒についてくから心配しないで!ちなみにあたしは『赤』だよ。鉄男さんがもう認証してくれたからあたし単独じゃ装置に行けないんだよねー
------------------------
Ga.「(あ、何か来てる。俺のココロネの色答えないと。それで、3階の神部屋に行こう)」
Ga.が返信を書いている合間にも、他の逃走者達の文が続きます。
------------------------
エフラム:分かっているとは思うが、俺とkonakun.は『水色』だ。まだだから、konakun.と一緒に今から3階まで向かうぞ
konakun.:仮にハンターに見つかってもどっちかがたどり着ければ色は認証できるからねー。
Ga.:俺のは『緑』。誰とも被ってないから俺も装置の方に急ぐよ。及川と朝日奈さんは『黄色』と『白』を持ってきてもらう感じかな?
------------------------
返信を送信。数刻後、及川から文が。それを皮切りに、チャットはぴたりと止まりました。
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及川:りょーかい。プリン頭くんと、ココロネが白の逃走者から色を分けて貰ってからそっちに行くね。
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エフラム「……よし。早く向かおう」
konakun.「同じ3階だし、ちゃちゃっと行っちゃいますか」
Ga.「3階への階段は……あっちだ!」
ハンターFU「…………!!」
装置に色を認証しに動いた逃走者にハンターが迫る。狙われたのは一体誰だ―――?!
- Re: 逃走中#CR06 Welcome to Lapistoria ( No.97 )
- 日時: 2020/11/04 22:00
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: R6.ghtp2)
【16:51】
エフラム「今のうちに移動しよう」
konakun.「ミッションの負担はさっさと減らしておきたいもんねー」
Ga.「急がなきゃな…」
ハンターFU「…………!!」
この2人と1人のどちらかにハンターが迫っています!狙われたのは―――
ダッダッダッダッダ!!!!!
ROCK ON【KONAKUN.】
ピーーーーーーーーーーーー
konakun.「わ、来た!しかもターゲット僕だ…!」
エフラム「そうか…。囮を買って出たいが狙われているなら駄目だな。俺が神部屋に急ごう」
konakun.「うん。出来るだけ神部屋から離れた場所まで逃げるよ。ミッションはお願い」
エフラム「ああ、任せておけ。俺は勝ち目のない戦いはしない主義なんでな!」
ハンターが狙いを定めていたのは3階で逃げていた2人!ターゲットはkonakun.の模様。
自分が囮になろうと一瞬考えましたが、お互いの走る速度や既にkonakun.に狙いを定めていた為断念。自分がミッションに向かうと彼に言いました。konakun.は出来るだけハンターをエフラムから遠ざける作戦に出るようです。
ハンターが迫る前に神部屋まで急ぐエフラムと、傍にあった教室へと逃げ込むkonakun.。ハンターはそのままkonakun.を追って教室へと突入。エフラムの姿はその間に遠ざかって、ハンターの視界から消えました。
konakun.「とりあえずこの教室をUターンして、階段に向かおう。僕の走力で撒けるかは分からないけど…」
ハンターFU「…………!!」
今回参戦している作者陣の中で、一番走力が遅いkonakun.。教室を使って階段まで逃げる作戦を立てましたが、撒けるかどうかは分かりません。しかし、止まってしまってはそれも意味がありません。
彼は反対側の教室から飛び出し、Uターンして階段方面まで走っていきます。
ハンターもそれを追ってUターン。教室を出たあたりで視界が逸れればよかったんですが…。そう甘くは行かないようですね。
konakun.「階段まで…あとちょっと…!」
教室が並ぶ真っ直ぐな廊下を走ってきましたが、ハンターの方が早い!もう少しで階段というところで既に追い付かれそうです。
しかしここで諦めれば意味がありません。残る体力を振り絞り走りますが…。
konakun.「もう、無理……」
ハンターHU「…………!!」
ポンッ
【16:39】
konakun. 確保 残り6名
konakun.「あぁ~…。駄目だぁ…」
体力が底をつき、ハンターに確保!しかし、前回参戦時より記録を伸ばすことが出来ました。好成績と言えましょう!お疲れ様でした。
ピリリ ピリリ
Ga.「げ、通知か。『konakun. 確保 残り6名』 わー!ここでー?!作者勢残り俺だけになっちゃった」
朝日奈「あっちゃー。konakun.さん駄目だったかぁ。これで各ジャンル1人ずつになっちゃったんだね…」
エフラム「すまん、お疲れ様だ。だが、彼の思いは無駄にはしない。部屋はもう見えている。急ぐぞ!」
作者勢が残りGa.だけに。そして各ジャンルの残りの逃走者が1人ずつとなりました。いよいよ終盤という感じですね!
konakun.の思いを無駄にしない為にも、神部屋へと急ぐエフラム。扉はすぐそこだ!
~校舎エリア 3F 神部屋~
エフラム「ここか!」
とうとう神部屋へと辿り着いたエフラム。先程鉄男が認証した『赤』のみが、透明の5つの飾りの真ん中で光を放っています。
その下には認証装置が。スマホをかざす場所は右側ですよ。
エフラム「えーと…。こういうのはエイリークやリオンの方が詳しそうだからな。やはり俺が囮になってあいつらを残すべきだったか?」
過ぎたことを悔やんでも意味はありませんよ。しかも悔やむ時期が遅すぎます。そうぶつぶつ言いながらも自分のスマホを慣れない手つきで操作し、アプリを起動。水色一色になったところで、認証装置にかざしました。
エフラム「……おお。赤の右隣が水色に光ったな」
【16:01】
エフラム 『水色』認証成功
装置の上部にある5つの丸い透明な装飾の内、赤い光の右隣が水色に光りました。またこれで1つ、色が戻ったことになります。残り3つですね。
折り返しが見えてきました。順調順調。
エフラム「これで2つ目だな。…一応この部屋を出る前に、チャットで連絡しておくか」
余計な行動を防ぐ為、自分が装置の認証を終わったことをチャットで伝えます。…このゲームを通じて少しは機械の操作に慣れましたかね?
エフラム「…この端末については何とかできそうだ。だが、使う機会がなさそうだな」
確かに。伝書鳩や魔法でのやりとりの方が良さそうですね。
エフラム「俺には魔導の才はないがな。だが、そんなのなくとも槍が一本あれば傭兵になれるさ」
そういう人でしたね、貴方は。エイリークにまたお小言を言われても知りませんよ。
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エフラム:水色の認証が終わった。残り3色だ。
Ga.:了解。階段の近くにいるからすぐ行くよ。
オスクロル:あ、私達も階段の近くにいます!合流しても良いですか?
鉄男:作者さんが捕まっちまったら大幅なタイムロスだからな…。合流するのはありだと思うぜ。
Ga.:分かった。すぐ行く。
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残り10分弱で3色。中々順調ですね。時間に余裕を持ってのクリアも望めるかもしれません。逃走者の皆様、頑張ってくださいね!
- Re: 逃走中#CR06 Welcome to Lapistoria ( No.98 )
- 日時: 2020/11/05 22:44
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: R6.ghtp2)
【15:48】
~校舎エリア 2F 階段付近~
オスクロル「Ga.さん、こちらです!こっちでーす!」
鉄男「作者さんを守るつもりで臨まねえとな!」
Ga.が丁度階段付近まで来たところで2人と合流。既存の逃走者の中で『緑』をかざせるのは現在彼のみなので、確保されてしまえば大幅なタイムロスになってしまいます。
彼を守る意味でも、複数人の行動は意義があるでしょう。そんなこんなしているうちにGa.が2人の近くで立ち止まりました。
Ga.「ごめん、今来た。待った?」
オスクロル「いえいえ!私達も今ここに来たところなんですよ。あと3色ですし、今いる逃走者で動けるのはGa.さんだけなので…」
鉄男「ここであんたが捕まっちまえば色々狂っちまうだろうからなぁー。もしハンターが来たら俺が囮になってやるよ!」
Ga.「うわわわ、余計にプレッシャーかけないでくれよ…。唯でさえ頭皮のピンチでもあるんだし…。刈られたところクレアたそに見られたくない…」
オスクロル「クレアさんはGa.さんが例え刈られた?としても気持ち悪がらないと思いますよ?人を見た目で判断するような子ではないはずですし…」
Ga.「分かってる!分かってるんだよクレアたそはそんな人じゃないんだ!!!でも俺が納得できないんだよ!!!」
鉄男「お前さんの『クレア』への敬愛は充分伝わったぜ……。じん……」
Ga.「『じん』すな!!!」
自分が捕まることの重大さを改めて認識し、変にプレッシャーがかかってしまうGa.。まぁ1人で行ってハンターの危険に晒されるよりは3倍マシです。決してアイスクリームではありません。
残りの2色は現在及川と朝日奈さんが牢獄ルームに貰いに向かっている為、自分の仕事をこなす為3階へと移動するのでした。
【15:31】
~校舎エリア 3F~
オスクロル「このエリアは地味に確保者多いので気を付けねば、ですよね」
Ga.「konakun.さんもだし、ヨシオもレインも……一応キュベリアもここ付近で捕まってるもんなー。隠れられる場所少ないし、体力と走力なきゃ一発でアウトっぽい」
鉄男「しかも今回、全体見てみれば3階にミッション集中してたような気がするしな…。こりゃ捕まる逃走者多くても仕方ないって感じだぜ」
改めて3階を見回しながらそう語る3人。そうなんですよ。ここ、ゲーム中で結構な人数が捕まってる、所謂『魔のエリア』だったりするんです。分岐が少ない上隠れられる場所が少ない、見晴らしのいい場所が多いですからね。
ハンターを見つけやすいですがハンターにも見つかりやすい、そんな特徴を持ったエリアです。
Ga.が捕まらない様に細心の注意を払いながら進む3人。……しばらく歩いたところで、オスクロルがこんなことを聞いてきました。
オスクロル「Ga.さん。つかぬことをお伺いしてもよろしいでしょうか?」
Ga.「なになに?」
オスクロル「貴方のその首にかけているペンダント…。写真のようなものが先程ちらりと見えたのですが…。過去に誰かと写真を撮ったりしたのでしょうか?」
Ga.「あぁ、これ?3回目の逃走中の後にクレアたそと写真撮ったんだ!いいだろ~。ルーントレインで銀河の旅してる間に操縦室でな!見る?」
鉄男「そんな呑気なこと…まぁ、まだ時間あるしいいか。おお、良く撮れてるじゃねえか!」
オスクロル「それに、ほんのりいい香りもしますね。甘すぎず、爽やかな香りです」
Ga.「クレアたそが使ってるブランドの香水教えて貰って、特別に買って帰ってペンダントに入れてるんだよ!いやー、他の逃走中では出来ないからさ~こんなこと~。俺の宝物の1つ!」
鉄男「銀河をまたにかける列車かぁ。どんな構造をしているのか気になるぜ!!」
Ga.「じーくんの話聞いてた?でも、その話題は絶対クレアたそ喜ぶと思うなー」
ハンターがいないのを良いことに雑談を開始。そういえばGa.、前回参加した時にクレアから色々教えて貰って、一緒に写真撮って彼女が使用している香水も買いに行ってるんですよね。いやー、敬愛っていいですね。
ペンダントは特に支障もないので、持ち込みOKになっています。まぁ、逃走中の邪魔をしなければ実は小物は持ち込みOKなんですよねここ。
オスクロル「そうだったのですか?!ならメモ用にペンでも持ってくればよかったかなぁ…」
Ga.「それは流石にアウトじゃない?……あ、そろそろ神部屋だ」
鉄男「滅多にお目にかかれないし、造りをちゃんと覚えて帰らねーとなぁ」
Ga.「目的そこじゃない」
そんなこんなしているうちに神部屋に到着。早速装置に色をかざしに行くGa.。それを追いかけようと足を差し出した一瞬でした。
鉄男「お、わりぃな!あとは頼んだオスクロル!!」
オスクロル「えっ?えっ?鉄男さん、どうされたのですか?」
唐突に鉄男が部屋を飛び出しました!何事ですか。突拍子の無い行動をとった彼に驚き、思わず鉄男についていこうとするオスクロル。しかし……。
鉄男「後ろからハンター来てんだよーーー!!!しかも走って来てる!!!顔出したらターゲット変わるから部屋の中にいろーーー!!!」
オスクロル「えっ?……えぇーーーーっ?!」
Ga.「えーっと、えーっと、アプリアプリ…」
鉄男はそう言って階段方面まで走り去ってしまいました。半信半疑で物陰に隠れ、廊下の方を見た瞬間……。
ハンターHI「…………!!」
ハンターがオスクロルの目の前を走り去っていった…。
オスクロル「(ほ、本当だ……!!)」
そんなことはつゆ知らず、色の認証を進めるGa.。そして、鉄男とハンターの攻防が続く!彼らの運命はどうなる―――?!
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