二次創作小説(新・総合)

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逃走中#CR06 Welcome to Lapistoria
日時: 2020/11/26 22:09
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: okMbZHAS)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7a/index.cgi?mode=view&no=1552

どうもです、灯焔です。
マイペースに6回目の開催を迎えた逃走中#CR06。前回、ゼウスの力で刀が顕現したり天界が大変なことになっていたことが発覚したりとまた新たな天界に巻き込まれそうな予感がするコネクトワールド。
今回の舞台は、ポップンワールドとは別の世界に位置する『ラピストリア』という世界にある学園『ラピストリア学園』。音楽が溢れる学園を舞台に、逃走者とハンターとの6回目の逃走劇が今、幕を開ける―――!


新たな敵の存在が明らかになったコネクトワールド。今だ均衡状態にある最中、ゼウスが刀剣達を顕現させてしまう現象が起きてしまいました。そのうちの一振を近侍に迎え、サクヤも自分なりに世界について考えていくようになるのですが…。
はてさて、今回はどんな物語が彼女達を待ち受けているんでしょうかね。


<ルール>
『ラピストリア学園』 出典:pop'n music ラピストリア
『ラピストリア』という世界に存在する巨大な学園。世界自体はMZDが作成し、現在も『ラピス』に世界の管理を任せている。相変わらず理事長はジェイド、学園長はジェダイト。
今回使用するのは学び屋である学園エリアのみとなる。
学園エリアは円形の形をしており、3階建て。
エリア紹介 >>1





逃走時間:80分

賞金:48万(1秒100円)

ハンター:初期3体or4体(OPゲームの結果に基づき変更)

自首方法:『理科室』or『コンピュータールーム』にある自首用電話から自首する旨を電話する。


<参加者>

【pop'n musicシリーズ】より (3人) 詳細>>2
ヨシオ
おとこマン
鉄男

【ファイアーエムブレムシリーズ】より (3人) 詳細>>3
エフラム
エイリーク
リオン

【ダンガンロンパシリーズ】より (3人) 詳細>>4
朝日奈葵
澪田唯吹
茶柱転子

【白猫プロジェクト】より (3人) 詳細>>5
ツキミ・ヨゾラ
オスクロル・ラス・カサス
レイン・ディアボルス

【ハイキュー!!】より (3人) 詳細>>6
及川徹
弧爪研磨
赤葦京治

【作者枠】 (3人) 詳細>>7
ヤード
konakun.
Ga.c=evo.

【逃走中#05 MVP】 (2人) 詳細>>8
イヤミ
キュベリア

計20名



◎AfterBreakTime

 ①『心機一転、新章開始』 >>9
 ②『刀剣の契約、それは―――』 >>21
 ③『拳は剣よりも強し』 >>31 >>34
 ④『秋風は優しくそよぐ』 >>46
 ⑤『ココロネとタマシイ』 >>52
 ⑥『彼女が青龍になった理由』 >>72 >>75
 ⑦『生命の輝きは強く、尊いものだ』 >>95
 ⑧『打ち上げパーティ』 >>138-140 >>144 >>147

 Extra『秋の夜長と花火と酒と』 >>150-155



○逃走中#CR07 シード枠争奪アンケート実施中! 
※締め切りました


○逃走中#CR07 次回参加者募集中!
※締め切りました
次回参加者 >>119
作者枠発表 >>133

※『お手伝い』として参加してくださる方向けの案内※
※締め切りました



以上、逃走中#CR 運営本部がお送り致します。

Re: 逃走中#CR06 Welcome to Lapistoria ( No.64 )
日時: 2020/10/21 21:56
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jtELVqQb)

どうもです。灯焔です。
サイファへの愛の手紙がちゃんと届いていたようで嬉しいです。あのゲームが初めてのカードゲームですし、周りもとても優しい方ばかりだったので恵まれているなぁと思っている次第です。



>>Ga.c=evo. 様

どうもです。コメントありがとうございます。
『ココロネ』に関しての正しい解釈、ありがとうございます。散々説明しても中々伝わっていなかったので、とても嬉しいです。大事にしないといけませんね。

話は変わってキッチーに狙われてしまったじえくん。いきなりキュベリアが確保されたことで大ピンチです。逃げ切り失敗=断髪式執行です。じえくんの髪の毛は果たして守られるのでしょうか。

その後は隠れていたのが功を成し、オスクロルと共にミッション②に貢献。このまま逃走成功まで突っ走ってくださいね!ハイパーロッケンローレUpper、まだ解禁できてない!はやくゲーセンいきたい!!

そして、現在はハンターが一時的に6体と驚異的な数になっています。室外を逃げられないエリアの為、残り人数的にもつらい戦いを強いられています。レインが見かけた不穏な影といい、これからどうなってしまうんでしょうか…。

Re: 逃走中#CR06 Welcome to Lapistoria ( No.65 )
日時: 2020/10/21 22:00
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jtELVqQb)

【44:38】





~校舎エリア 1F 図書室付近~





リオン「ハンターが6体なんて…!うう、見つかったら逃げられないなぁ」



 自分の運動神経の悪さを自覚しているリオン。一部のハンターが停止する時間は通知されている為、どこか逃げやすい場所に先に待機しておこうという作戦を取っていました。
 そうこうしながら歩いているうちにやってきたのは図書室。確かに本棚との間で身を隠しやすいですが、ハンターを見分けづらいので一長一短な場所です。



リオン「でも、広い場所で見つかるよりは時間が稼げると思うし…。い、行ってみるよ」



 語尾が震えながらも図書室への侵入を決めるリオン。何事も無ければいいのですがね。
 ゆっくりと歩きながら、彼は本の匂いが充満する部屋へと足を運ぶのでした。












~校舎エリア 1F 図書室~





研磨「誰か来たっぽい…。ハンター連れて来てなければいいけど」



 リオンの足音が耳に入って来た研磨。実はミッション①クリア後からずっとここにいた模様。バレー部なので運動神経が悪いわけではないですが、余り動きたくない為ミッション②への参加も迷い、結局参加を断念しました。



研磨「見つかったら意味ないじゃん…。どうせおれここから動くつもりなかったから教室に逃げられなくなっても関係ないし…」



 そうですか。しかし、聞こえてきた足音の正体を知りたい研磨。まごうことなきリオンなのですが、彼の姿を確認していない為誰のものか研磨には分かりません。
 しかし、確認する為にはここから動く必要がありそうですね。



研磨「もしハンターだったら嫌だし…。ちょっとだけ、ちょっとだけ確認したら戻ろう…」



 足音の正体を探りに動き出した研磨。その行動は吉と出るのか。












【43:46】





リオン「興味深そうな文献が沢山あるなぁ…!っていやいや、今はそんなことしてる暇じゃないんだ。隠れられそうな場所探さないと」



 図書室に立ち並ぶ本の圧に圧巻されるリオン。読みたい、と欲が一瞬動くも目的はそれではありません。ハンターから身を隠す為、隠れられそうな死角を探します。
 ……実は、そんな彼を追うかのように―――。




























ハンターHT『…………』



 猿の様な動きをした少女が入っていくではありませんか。…寄りにもよってスペシャルハンター。原作を知っている方は誰が承諾してくれたのか当ててみてね。
 そのまま図書室へと突入したスペシャルハンター。何か匂いの様なもので逃走者を察知しているようです。ありなんかそれ。



アクラル『普通のハンターはなしだけど、スペシャルハンターだからな。残りの2体…っつーか承諾してくれたやつも『とある逃走者』を見つけると特殊な行動を起こすぜ!』

前田『特定の逃走者を優先的に追いかけたり、また逆に確保しないように動いたり、とかでしょうか?』

アクラル『どーだろなー。俺も3人と接点ある訳じゃないし。ま、でも3人共運動神経抜群だから簡単に逃げられると思ったら大間違いだぜ!』



 ……ありのようでーす。これは警戒を強めなければなりませんね。





リオン「えーと…。あっちが隠れやすそうだな…」


研磨「少しだけ…少しだけ確認したら戻ろう…」



ハンターHT『…………』







































ハンターHT『…………!!』



 スペシャルハンターがどちらかを補足!見つかったのは―――。













































ダッダッダッダッダ!!!!!





ROCK ON【LYON】





ピーーーーーーーーーーーー





リオン「えっ、えっ?!」


研磨「?!」



 ターゲットはリオン!近くにいた研磨もスペシャルハンターの接近に気付き、迂回して図書室を後にしようとします!
 リオンは見つかったことに混乱し、逃げなければと足を動かしますが……。既に、ハンターは彼の背中を捉えていました…。









ポンッ







【42:13】
リオン 確保 残り11名





リオン「あっ、終わっちゃった…。エフラム、エイリーク、ごめん…」



 スペシャルハンター、恐るべし。知の魔王もここで脱落です。そして……。





研磨「捕まった人には悪いけど、図書室から早く逃げないと…。おれも見つかるのは時間の問題だ」



 研磨、遂に図書室の出入り口にたどり着きました!このまま脱出しましょ――――――







































ハンターFU「…………」


研磨「あっ」









ポンッ







【42:04】
弧爪研磨 確保 残り10名





研磨「……出会い頭は無理だ」



 研磨、運悪く出たところをハンターと鉢合わせ!逃げる間もなく確保。室内でハンター6体はきつい!
 スペシャルハンターが停止するまで犠牲者を出さぬためにも、死力を尽くして逃げてくださーい!








ピリリ ピリリ








エフラム「ん?通知か。『リオン スペシャルハンターにより確保。弧爪研磨 確保 残り10名』 リオン…!くっ、俺が行けば囮くらいにはなれたのに…!」

茶柱「男死が減ってくれたのはいいですが、一気に2人もの確保通知がくると…。数の暴力の恐ろしさを感じますね」

及川「さり気に排球部から残り俺だけじゃない?……6体もいるのにあんまり動きたくないんですけど今」

オスクロル「10人になってしまいましたね…。うぅ、これからどうなってしまうんでしょうか…」




 スペシャルハンターの脅威、そして続々と脱落する仲間に混乱を極める逃走者達。
 でも嘆いている暇などありませんよ!こんな最中、次回まさかのミッション③開始?!ハンターが6体もいる中での通知。鬼畜です!!

交流祭の進捗 ③ ( No.66 )
日時: 2020/10/22 22:01
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jtELVqQb)

 石丸達4人が1階の見回りを再開している頃―――。
 田中達5人もまた、自分の担当場所の見回りを続けているのでした。



~校舎エリア 2F~



田中「ふむ。校舎の左側の監視は終焉を迎えたか。ククク…残りは右側だ」

木兎「何かさっきから人増えてるような気がすんだけど、近々イベントかなんかすんのかー?」

東条「えっと…。そうね。これから2階の教室で大掛かりなお化け屋敷が開催されるそうよ。人が多くなってきているのはそれに関係しているのかもしれないわ」

天海「はぐれるかもしれないですね…。早いところ2階の見回りを終わらせましょう。3階から先に手を付けておいてよかったですね」

西谷「見回りが終わったら俺達も自由時間とっていいそうなんで、俺達も入ってみましょうよお化け屋敷!純粋にどんだけ怖いか気になるっス!」



 田中くん、東条さん、天海くん、西谷、木兎の5人は振り分けの通り、2階と3階の見回りをしていました。既に3階部分は人が来ない間に終わらせてしまったようで、残りは2階の右側部分となっています。
 ちなみにここら辺、会話にもありましたが近々『お化け屋敷』がスタートするようで。少しずつ人が増えてきています。



天海「西谷君って、お化けとかホラーもの得意なんですか?俺も世界中で起きる奇怪な出来事に比べれば全然怖くないですけれど」

西谷「中学校辺りからは怖いと思ったことはねぇな!落ち武者みたいな旭さんに比べればどうってことないっスよ!」

木兎「お、落ち武者?!あのエーススパイカー、そんな特技あったのか?!俺も見たかったーーー!!!」

東条「『旭さん』って…。確か、西谷君が所属している高校のスパイカーの…あの、髭を生やした彼よね?いかつい外見の割に随分と穏やかな雰囲気だったと記憶しているのだけれど。……まさか、私の思い違いだったのかしら」

田中「もしかするもあるか。あのデカブツからはいかつい魔力は感じぬぞ」

西谷「いかついって…。ま、確かに見た目はそうでしょうね!サクヤさんの近くにいるあのスゲー身長デカイ男の人から暗い雰囲気を抜かしたみたいな感じの人っス!……あ、でもあんまりプラス思考じゃないのは合ってるかもな!」

天海「彼の場合は極端すぎるだけかと思うのですが…。ま、まぁそれはいいんです。それで…『落ち武者』ってなんなんですか?」



 『お化け屋敷』というワードを聞いて、西谷は東峰のことを思い出していました。彼が『落ち武者』と化した時よりは随分とマシだ、と。
 東峰が落ち武者…。あぁ、烏野と音駒が練習試合した時のエピソードですね。気になったのか天海くんがそれとなく聞いてみると、西谷は笑顔になってその時のことを話し始めたのでした。



西谷「確か…烏野と音駒で合宿した時の話っス。風呂上がりに部屋に戻ろうとしてたんですけど、その時に廊下で翔陽と龍に会って。その時あいつら何て言ったと思います?『子供の幽霊』っスよ?!失礼にも程があると思いませんか?!」

天海「子供…」

田中「…………。『子供の幽霊』……。ぷっ、ククク……!!」

西谷「何笑ってるんですか!!!」

木兎「だってよー!風呂上がりだからノヤくん髪下ろしてるはずだろ!俺もそーだから分かる!普段見慣れない髪型だと別人に見えてもしょーがないよな!」

東条「それと、彼の背丈なら…。幽霊に間違われても仕方がない…わよね」

西谷「中途半端にフォローしないでください!!……話を戻しますよ。それで、ついカッとなって叫んじまったんですけど…。その時、旭さんが近くを通りかかって俺に注意したんすけど…。そ、それが……」

木兎「うん、うん。あいつも髪結ってるから下ろしてるはずだよな!」

西谷「……あ、多分スマホにその時の写真残ってるっス」

天海「残ってるんですか?見てみたいです」

東条「興味はあるわね」

田中「ククク…。この俺様を愉しませる代物だろうな?」

西谷「えーっと…。あ、あった。これっス」



 その時の写真が残っている、と西谷が自分のスマホを取り出し操作。因みに元は様子を見に来た大地さんが偶然写真に収めていたものを貰ったそうです。
 ……はい、という声と共に当時の写真を見せました。と、同時に。一瞬でワクワクしていた4人の表情が凍ります。



天海「こ、これは……」

東条「お化け屋敷にいたら絶対に会いたくないタイプね…」

木兎「え?え?あいつこんな顔出来たの?こ、こえー…」

田中「………彼奴の正体は魔王か何かだったのか」

西谷「でしょー?これに勝る恐ろしさは俺潔子さんがお怒りになるくらいしか思いつかねえっス!あと魔王じゃないッス!!」



 夜、仮に東峰に会いに行く用事があったら『必ず明かりのある場所』で待ち合わせをしようと心に決めた4人なのでした…。
 と、とにかく。気を取り直して2階の見回りを再開した一同。お化け屋敷になる予定の教室と理科室の見回りも終わり、あとは『音楽室』のみとなりました。



木兎「いやー。確かに言われてみれば身長あるし、髭あるし、髪も長いし黙って立ってれば確かに怖いよな!」

西谷「でも中身はナイーブで傷付きやすいんで、あんまり本人の前で言わないでくださいね?今日見せたあれも内緒っス!旭さんにも見せてないんですから」

天海「本人に見せてないんですか?」

西谷「大地さんに見せるなって言われてるんですよね。気絶するからって」

東条「(気絶…)」

田中「戯言はそこまでにしておけ。俺様達の任務はまだ終わっていないのだぞ」

天海「田中君もそんなこと言って、内心楽しんでましたよね?」

田中「……ふ、フン。どうだかな」

東条「そろそろ音楽室に着くわよ。この部屋で見回りは最後の筈だから、早いところ終わらせてしまいましょう」



 談笑しながら歩いていると、遂に音楽室へとたどり着きました。中で吹奏楽部らしき生徒達が楽器の準備をしています。体育館にでも持っていくのでしょうかね?
 最後尾を歩いていた西谷は、4人を追うように音楽室へと入ろうとします。しかし……。



西谷「?」



 ―――ふと、気配を感じます。思わず後ろを振り返ってみると……。

















『…………』


西谷「(誰だ、あれ?)」



 彼の眼には、白づくめの少年が見えていました。こちらをじっと見つめているような感覚。そして、目が合った瞬間―――。彼は『ニヤリ』と口元を上げました。
 その行動が不審に思え、振り向いた方向を見つめることしか出来ない彼。木兎が自分の名を呼ぶ声も聞こえていませんでした。



木兎「ノヤくん!おい、ノヤくんってば!!」

西谷「―――!! す、すみません!よそ見してしまいました…」

天海「ボーっとするなんて珍しいですね。どうかしたんですか?」

西谷「誰かが…こっちを見ていたような気がするんです。そいつと目が合ったんすけど、こっちをニマニマ見ながら消えちまったんすよね。……不気味だったなぁ」

田中「もしかしたら、案外あの教師の言う事を信用しても良いのかもしれぬな」

東条「……『不穏な気配がする』ということかしら?」

田中「―――気のせいであればいいがな」



 もう一度西谷が振り返ってみるも、そこにはもう誰もいませんでした。首を傾げながらも音楽室へと入っていく彼。…何もなければいいんですが。








 その後、生徒に断りを入れ、一旦他の生徒を部屋の外に出し音楽室の見回りを開始する5人。特に不審な点はありませんでした。
 吹奏楽部によって用意された楽器の数々にもおかしな点は無し。至って普通の楽器です。



東条「特におかしな点は無いわね…。こんなもんでいいかしら」

西谷「音楽室にある目立つ物も楽器くらいでしたからね。……そろそろここから出てもいいんじゃないスか?なんか合唱の練習これからするみたいなんで」

木兎「それなら俺達が長居する理由はないからな!黒尾達と合流して、先生の所に行って見回り終了だ!」

天海「それじゃ早いところ退散しましょう」



 そう言って、天海くんがドアに手をかけようとした瞬間でした。










バチン!!!










田中「な、なんだ?!」

東条「電気が落ちただけよ。怖がらなくていいわ」

木兎「く、くらーい!!みんなどこだよーーー!!」

西谷「俺はここっス、落ち着いてください!」

天海「しばらくすれば復旧すると思うので、少しその場で待機しましょう!」



 瞬時に訪れる暗闇。音楽室の電気が落ちたのでしょうか。窓の外を天海くんが確認すると、生徒達が慌てているのが分かりました。どうやら音楽室だけではなく、学校全体の電気が一瞬止まってしまったようですね。
 ……天海くんの指示通り、その場で少し待機。すぐに電気は復旧し、周りが見渡せるようになりました。



天海「ふぅ。何だったんでしょうか…。学校全体の電気が落ちたみたいです」

東条「この学園全体の?ここって、学校にしては相当大きかったわよね?」

木兎「それが落ちた?やばいじゃん!!」

田中「それはともかく、だ。そろそろ声色を揃える者にこの場を明け渡してはどうだ」

西谷「………?」

天海「は、はい。すぐ扉を開け―――。……あれ?」



 すぐ外に出る為ドアを開けようと動かしますが、ぴくりとも動きません。どうやら鍵がかかってしまったようです。ならばもう一方はどうだ、と確認しに行ってみたのですが…。何者かに扉を閉められていたようで、こちらも力をいくらかけてもびくともしません。



木兎「くんぬーーー!!!……はぁ、はぁ。駄目だぁ、開かねーーー!!!」

田中「俺様達は閉じ込められたというのか…?!」

天海「この学園、扉電子の鍵なんでどうしようもないです。鍵穴があれば音楽室の道具で何とか出来たと思うんですけど…」

東条「鍵穴が無いタイプなのね…。完全に私達はここに取り残された、と」

西谷「…………」

木兎「ノヤくん、さっきから黙ってどーしたんだよ?」

西谷「……聞こえるんです。『ピッ ピッ』って音が。あそこから」



 最新型の扉にしていたのが仇になったタイプだー!どうやら鍵穴がない扉のようで、5人は完全に閉じ込められてしまいました。
 先程から西谷が黙ったまま。不思議に思った木兎が問うてみると、彼は静かに楽器だらけの場所を指差しました。
 東条さんがその場所に近付き、乱雑に散らばっていた物をどかしてみると…。中から、時限装置のようなものが出てきました。『ピッ ピッ』という音はそこから出ているみたいです。



木兎「も、もしかして、爆弾か?!」

天海「なんでこんなところに爆弾が?」

田中「そう言っている場合ではないだろう!時刻は進んでいるのだぞ?!」

西谷「もし本物の爆弾だったら、これが0になった瞬間部屋は粉々に…。俺達もどうなるか分かりませんね…」

東条「『どうなる』どころじゃないと思うわよ。何とかしてこの時限装置のタイマーを止めないと…!」



 時限装置は5本のコードで繋がっており、その先には小さな爆弾のような金属の塊がありました。塊の上には数値坂があり、刻々とそのカウントを減らしています。
 この装置の正体が何かは分かりませんが、もし本物の爆弾だったら…。閉じ込められている今、何とかしないと5人の命はありません。



天海「何か!何か切る物があるはずなんです!まずはそれを探しましょう!」

田中「向こうに倉庫を見つけた。何かあれば持ってくる」

天海「お願いします!」



 とっさの判断で田中くんが持ってきたのはペンチ。音楽室の倉庫に運よくあったようです。
 しかし……。5人の思考はそこで止まってしまいました。



西谷「コード…。5本ありますけど。どれを切ればいいんですかね?」

天海「無暗に切って爆弾に刺激を与えたくありませんし…。こういう物って正解以外のコードを切ると即爆発のパターンが多いんですよね」

木兎「呑気に解説してる場合か!!早く切らねーとカウントとまんねーぞ?!」

東条「でも、どれを切れば…」



 そう。コードは5本。時限爆弾のセオリーとして、どれか正しいコードを切れば爆弾のカウントは止まる手筈なのですが…。どれを切ればいいのか分かりませんでした。
 しかし、勢いで無暗に切ってしまっては自らの身を危険に晒すも同じこと。恐縮してしまう田中くん。しかし…。



田中「(恐れている場合ではない…。だが、どれを切れば…。俺様の魔力が今こそ輝く時…。指し示せ、どれが正しいのだ。どれを切ればこの装置は止まる…!)」

------------------------

進捗が一旦切り替わると共に、『音楽室』に『とある装置』が設置された!



前田『と、閉じ込められてしまいました?!皆さん、大丈夫でしょうか…』

アクラル『こっちから助け飛ばそうとも魔術で妨害されてんな…』

ヴィル『妨害魔術の解除は私に任せろ。お前は何とかして逃走者を動かして爆弾のタイマーを止めてくれ。サクヤの動きを呼んでいたとしたら…。この『交流祭』の主催とやら、相当なやり手だぞ!』

アクラル『分かってらい!……なら、こいつならどうかな?失敗すると手痛い被害が襲い掛かるぜ!』

Re: 逃走中#CR06 Welcome to Lapistoria ( No.67 )
日時: 2020/10/22 22:08
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jtELVqQb)

【40:00】








ピリリ ピリリ







オスクロル「わわ、また通知が来ました。…ミッションですね!」

エフラム「『残り25分を経過すると、『それまでの賞金が0円にリセット』されてしまう。逃げ切った際の獲得金額は『15万円』となる。』……リセット。つまり25分までの積み立て金が全部無くなるということか」

konakun.「『それを阻止する為には、残り時間25分までに『音楽室』にある『賞金リセット装置』を止めなくてはならない。』 自首するにしても逃げ切るにしても、賞金リセットは痛いねー」

イヤミ「『賞金リセット装置には5本のコードがあり、正しい色のコードを切らないと一発でミッション失敗となってしまう。』 シェ?!無暗にコード切ったらアウトザンス!」

及川「『正しいコードのヒントは『図書室』にある為、上手く活用すること。』 とりあえず、まずはヒントを得る為に図書室に行けってことだね」

Ga.「ここでの賞金リセットは地味に痛いぞ…!逃げ切りも大事だけどお金が減るのは嫌だ!」

鉄男「今後の機材の資金にも当てたいからなー。参加した方がいいだろうな」





 ハンターが6体ひしめく中でのミッション③開始!
 残り25分を経過してしまうと、現在詰み上がっている賞金が『0円』にリセットされてしまいます。つまり、ミッション失敗後の逃げ切り獲得賞金は『15万円』。80分逃げ切ってこれは悲しい。半額以下ですよ。
 それを阻止する為には、25分を経過するまでに『音楽室』にある『賞金リセット装置』を止めなくてはなりません。なお、現在5人は音楽室に閉じ込められていますが、逃走者は難なく入ることが出来ます。どういった力が入っているかは知りませんが、追及はしないでくださいね。
 なお、コードは5色。間違った色のコードを切った時点でミッション失敗です。そうならない為にも『ヒント』が書いてある『図書室』に行きましょう!





ミッション③ 『賞金リセットを阻止せよ!』
残り25分を経過すると、賞金が0にリセットされてしまう。逃げ切った際の獲得金額が『15万』に減ってしまう。それを阻止する為には、残り時間25分までに『音楽室』にある『賞金リセット装置』を止めなくてはならない。賞金リセット装置には5本のコードがあり、正しい色のコードを切らないと一発でミッション失敗となってしまう。正しいコードの色のヒントは『図書室』にある。





 ゲーム時間も半分を切って来たところでの賞金リセットは痛い…!俺達は何の為に逃走しているんだ。金を貰う為じゃないのか。そういう声が聞こえてきそうですが、果たして逃走者はどういった選択を取るんでしょうか?





レイン「つまり、褒美が減るってことだろ?……チッ、参加するしかねーじゃねーか」

konakun.「前は人任せにしちゃったし参加しますかー。図書館だよね?」

イヤミ「獲得賞金が減るなんて嫌ザンス!絶対に参加!参加するザンス!」

茶柱「転子は正直お金には興味ありませんが…。オスクロルさんと朝日奈さんは絶対に動くと思うので、転子が動かない理由はありません。参加します!」



 賞金リセットは嫌だ。そう考えている逃走者が多いのか、全員参加するみたいですね。
 これ、進捗的にも失敗されると困るので絶対に成功させてくださいねー!頑張れー!













【39:43】





~校舎エリア 3F~





オスクロル「とにかく、まずは図書室に急ぎましょう!同じ考えを持っている人は多いと思いますが、ハンターは6体いますので。動く人が多ければ多いほど逆に有利と考えましょう!」



 Ga.と別れた後、そのまま3階を逃げていたオスクロル。賞金リセットというより、逃走者に被害が及ぶのが嫌だという気持ちから参加を表明。
 そうそう。忘れてはなりませんがまだハンターは『6体』いるんですよね。少しの油断が確保に繋がることを頭の片隅に入れておかなくては。



オスクロル「降りている途中で誰かと合流できればいいのですが…」



 しかし、ハンターを不安視しているオスクロル。陸上部に所属していた経験がある為走力には自信があるとはいえ、複数のハンターをこの場で撒けるとは思っていません。
 捕まる前に連絡を取り合おうと、誰かと合流できれば、と思いながら階段を下る彼女。その付近に、人影が現れました。その正体は……。

























朝日奈「あっ、オスクロルさんだ!転子ちゃん、合流した方がいいよ!」

茶柱「オスクロルさんなら頼りになりますね!男死で無くて良かったです」

朝日奈「転子ちゃん…」



 オスクロルに向かってかけてきたのは朝日奈さんと茶柱さん!ミッション③開始後、近くにいた為合流して図書館へ向かおうとしていました。
 オスクロルも彼女達に気付き、すぐに近くへと駆け寄ります。



オスクロル「お2人共、既に合流していたのですね!丁度誰かと一緒に図書室へ行きたいなーって思ってたんです」

茶柱「転子と一緒ですね!意思の疎通まで出来るとは流石オスクロルさんです!と、話している場合ではありませんよね。ハンターが6体いる以上、早く『ヒント』とやらを見つけて共有しなくては」

朝日奈「ヒント、謎解きじゃないといいなぁ。あたし、運動神経はいいけど頭使うの苦手なんだよね…」

オスクロル「うーん…。向かう場所が1箇所で、止める場所も1箇所。それで15分ということは…。ヒントにたどり着くまでに何か仕掛けがあってもおかしくはありませんね」

茶柱「ぐっ…。『男死と手を繋げ』とかだったら死んでも嫌です。握る前に投げ飛ばしますとも」

オスクロル「直接的なものではないと思いますよ…?」




 階段付近で各々意見交換をした後、3人は素早く図書室へと急ぐのでした。彼女達以外にも図書室へ向かっている逃走者が多数。力を合わせて爆弾を解除してくださいね!

Re: 逃走中#CR06 Welcome to Lapistoria ( No.68 )
日時: 2020/10/23 22:04
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jtELVqQb)

【38:19】





~校舎エリア 1F 図書室付近~





konakun.「マップだとこの辺りが図書室みたいだけど…」



 おや。図書室にたどり着きそうな逃走者がいますね。konakun.はあの後1階を逃げていたこともあり、身を隠しながらも目的地まで近づいていました。
 しかし、図書室といえば…先程リオンと研磨が一気に捕まった場所でもあります。一瞬の油断が確保を招きます。



konakun.「スッと行ってパッと帰って来れればいいんだけど、そうは問屋が卸さないだろうからなぁ。ただでさえハンターが6体いるのに…」



 そう言いながらも足は着実に図書室へと近づいています。このまま上手く見つからずに図書室へ侵入できるか、と思った矢先。
 ふとkonakun.は何か気配を察し物陰に身を潜めます。そう、近付いてきていたのは―――。





































ハンターOO『…………』


konakun.「(しかもスペシャルの方だ)」



 近付いてきていたのはスペシャルなハンター!造形は女性っぽいですが明らかに身体の造りが人間を凌駕しています。こんなんに追いかけられたらひとたまりもありません。
 konakun.はそのまま物陰に身を潜め、スペシャルハンターが通り過ぎるのを待つことにしました。





ハンターOO『…………』


konakun.「…………」




ハンターOO『…………』


konakun.「…………」




ハンターOO『…………』


konakun.「…………」
















ハンターOO『…………』



 ハンターはkonakun.に気付かず去っていったようだ…。



konakun.「一難去ったみたいだけど、油断は禁物だ。今のうちに図書室に急ごう」



 ハンターが見えなくなったのを確認し、図書室へと急ぐkonakun.。無事に到着するよう祈っております!












【37:51】





~校舎エリア 2F 階段~



朝日奈「こっちこっち!ハンターいないみたいだから早く降りよう!」

オスクロル「朝日奈さん!ちょっと待ってください。そんな無鉄砲に先に進んでしまっては…」

茶柱「朝日奈さんの勇気には目を張るものがありますが、転子もオスクロルさんに賛成です。降りた先でハンターと鉢合わせてしまっては意味がありません」



 一方。1階に降りようと階段を下っていた3人。朝日奈さんが先に下のエリアを確認し、2人に安全を伝えてから降りているようですね。
 しかし、その無謀とも取れる行動に困り果てるオスクロル。そりゃあ見に行った先でハンターとばったり会ってしまっては意味がないとは思いますが。



朝日奈「大丈夫だよ!あたしがしっかりハンター見張ってるからね!」

茶柱「そうであればいいのですが…。ハンターが一時的とはいえ当初の2倍に増えているのは目に余るものがありますね」

オスクロル「私達がその『スペシャルハンター』とやらの特徴を把握できていないからには、普通のハンターよりも厄介な存在だと考えてもいいでしょうね…。もしターゲットされて一瞬で確保されるタイプだとしたら、私達の手に負えません」

朝日奈「あ、それもそっか。普通のハンターじゃなくて、スペシャルハンターに見つかったらまずいもんね…」



 そうですね。ちなみにこの時間までに既に3体とも逃走者の誰かと遭遇しているのですが。特徴は以下です。逃走者の皆様には内緒ですよ。


 ・『岩泉一』に似ている青年ハンター
 ・猿の様な動きをする少女ハンター。嗅覚に優れる
 ・女性っぽいが、明らかに身体の造りが人間を凌駕しているハンター


 うーん。どれもこれも恐ろしいものばかりです。朝日奈さんは2人の言葉をしっかりと聞き留めながらも、それでも自分が先陣を切ると2人を連れて1階へ降りました。



朝日奈「ほら!周りには誰もいないし大丈夫だよ!じゃ、早速図書室に―――」



 笑顔で朝日奈さんがそう言った背後を、『とある人物』が捉えていました―――。



































ハンターOO『…………!!』



オスクロル「朝日奈さん!朝日奈さん!ハンターが背後に来てます!」

朝日奈「え?」



 思わずくるりと振り向く朝日奈さん。そこにいたのは―――。





























朝日奈「あれっ?さくらちゃん、やっほー!サングラスなんかしてどうしたの?」

ハンターOO『…………』



 ……おや?先程konakun.が遭遇したスペシャルハンターです。しかし、朝日奈さんは『さくらちゃん』と呼び笑顔で挨拶。対するハンターも『朝日奈さんに対しては何もする気配がありません』。
 朝日奈が逃げる姿勢を見せない為、恐る恐る顔を出してみるオスクロルと茶柱さん。すると……。
































ハンターOO『…………!!』




オスクロル「きゃっ?!」

茶柱「ひぃっ?!」




 顔を出したどちらかを狙ってスペシャルハンターが走り始めましたよ?!階段での攻防の為即座に逃げ出す2人!それを唖然としながら見守る朝日奈さん。
 …どうやら、このスペシャルハンターが『狙わない』のは朝日奈さんだけのようです。見つかったのは―――。2人の運命はどうなる?!


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