キミといた夏 作者/愛子


第5話【★愛海と直人★】



愛海「私、帰る」

☆タッタッタッ☆

すずみ「ちょ、ちょっと待ってよっ」

直人「何か、いつものあいつじゃないぞ」

慶太「直人!言いすぎたんじゃない?」

直人「そうかもしれないけど・・・。でも、俺いつも
   あいつに言ってる事だろ?!」

すずみ&慶太「確かに・・・。」

すずみ「今日の愛海は、少し変だったんだよ・・・」

慶太「変?」

すずみ「うん。何て言うか・・・、元気が無かったっ
    て言うか・・・。」

慶太「う~ん。あっ、そう言えば・・・」

直人「何だよ?!」

慶太「何て言ってたかは、分からないんだけど・・・
   ひとり言言ってた」

直人「何て?!」

慶太「だから、ハッキリは聞こえてないよ!でも、
   直人とすずって言うのだけは聞こえた」

すずみ「私と、直人?」

慶太「うん。2人が話している方見て言ってたよ」

すずみ「ちょっと私、愛海の所行って来る」

直人「じゃあ、俺も」

すずみ「直人はいい! 慶太くんと帰ってて」

直人「う、うん、分かった。でも、何があったかは
   ちゃんと教えろよな」

すずみ「分かった」

☆タッタッタッ☆

愛海「あーぁ、帰って来ちゃった・・・」

すずみ「おーい!愛海!」

愛海「ん?すず?」

すずみ「はーぁ、はーぁ。やっと追い着いた」

愛海「すず、ごめんね。何か私・・・」

すずみ「いいょ!でも、いきなり泣いてどうしたの」

愛海「ううん!何でもない」

すずみ「直人?があんな事言ったから?」

☆愛海の目から、また涙が流れ落ちた☆

すずみ「ごめん。何も気づかなくて・・・」

愛海「い、いいの」

すずみ「でも、あの時私が止めていれば・・・よかったよね」

愛海「すずのせいじゃないよ」

すずみ「ねぇ、愛海。今日の愛海はいつもの愛海じゃ
    ないよ。だって、いつも直人とはいっぱい
    いっぱいケンカしてるじゃん・・・。」

愛海「すず、私達・・・友達だよね」

すずみ「当たり前じゃん!!友達越えて親友でしょ」

愛海「じゃあ、本当の事言う」

すずみ「何でも言って。相談なら乗るよ」

愛海「私・・・、私も直人の事が好きなの」

すずみ「えっ!!」

愛海「あんなにケンカしてるけど、本当は好きなの
   小さい頃から、ずっと片思いだけど・・・」

すずみ「そ、そうなんだっ!」