キミといた夏 作者/愛子


第18話 2人



海岸には誰1人いなかった―――。

「何で誰もいなんだ?」直人がすずみに聞いた。

「分からないよ・・・。でも、まだ6時だよ。おかしいよね」すずみも言った。

「そうだな・・・でも、いいじゃん。貸切だよ」

「そうだね。運いい?」すずみが直人の顔を見た。

「運いいんだよ。俺達は・・・」直人が優しく言った。


「じゃあ、泳ごうよ!」

「泳ぐ?!こんな暗いのに」

「そっか。直人は泳げないんだっけ?」

「そ、そんな事ないよ(汗」

直人とすずみは時間を忘れて海でずっと遊んだ。

「あぁ。疲れた・・・。」

「私も。久しぶりに泳いだ」

「楽しかったか?」

「うん。」すずみは直人の手を握った。

「帰るか・・・」直人が聞いた。

「ううん。まだ、夕日見たい。」

「夕日?こんな時間に出るわけ・・・」


直人が空を見上げるとキレイな夕日があがっていた。

「キレイだね・・・」

「うん。」