キミといた夏 作者/愛子

第21話 手紙
引越しまであと3日――――。
「あと3日かぁ・・・。直人と別れるまで」すずみの独り言。
☆学校☆
「すずみ。おはよう・・・」愛海がすずみの肩をたたいた。
「あぁ。愛海、おはよう」
「何だ。元気ないな・・・。まだ直人に言ってないの?」
「・・・。うん」
「わ、私から伝えようか?」愛海が気遣ってくれた。
「ううん。大丈夫だよ。私から伝える」
「そっか―――。でも、無理に伝えなくてもいいと思うよ」
「どう言う事?」
「手紙だよ」
「手紙?」すずみが愛海に聞いた。
「うん。あんなり良くないけどね・・・。本当は口で伝えた方がいいけどね」
「そうだね」すずみが暗い顔をした。
「でも、顔見て分かれるのが辛いのなら『手紙』でもいいと思うよ。それは、それで気持ち伝えられるし」
「・・・。手紙かぁ・・・」
☆帰宅☆
「手紙・・・。」家に帰っても悩んでいた。
私って何で自分に自信が持てないんだろう―――。
本当、私って弱いなぁ―――。

PR
小説大会受賞作品
スポンサード リンク