キミといた夏 作者/愛子

第19話 何処行くの?
「今日会えるかな?」すずみが聞いた。
「うん。平気だよ」
「じゃあ、帰りね・・・」
「分かった」直人からの返事だった。
「ねぇ、すずみ?」
「ん?・・・。あっ、愛海・・・」
愛海とすずみがバッタリ会ってしまった。
「どうしたの?」すずみが聞いた。
「あのさ・・・。ごめんなさい。」
愛海がすずみに謝ってきた。
「え?どういう事。私別に―――」すずみは戸惑っていた。
「私、すずみにひどい事言ってた・・・。友達なのに。もう、いいの・・・。やっぱり、直人に合うのはすずみだけだから」
「愛海・・・」
「すずみ。直人の事・・・大切にしてあげてね」
「うん。」
これで良かったんだよね―――。自分の気持ちに嘘付かなくていいんだよね―――。
☆下校☆
「直人。帰ろう」
「うん、いいよ。」
「それにしても今日は暑かったね・・・」すずみが言った。
「そうだね。俺体育の時間汗だくだった」
「私も・・・。」
「何か話あるの?」直人が聞いた。
「い、いや・・・。特にはないんだけど、直人と一緒にいたくて」
「そっかぁ。下校なら毎日一緒に帰るよ」
「ありがとう」
「じゃあ今日は・・・」
「うん。じゃあね。また明日」
☆帰宅☆
「ただいま・・・」
「お帰りなさい。早いのね」
「そう?」
「じゃあ、荷物用意しといてね」
「うん・・・」
どういう事なんだろう?荷物・・・って事は―――。

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