コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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オタクな生徒会長は絶好調!?『参照1200突破とか…』
日時: 2012/06/09 11:42
名前: 棋理 (ID: SGJxjeZv)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode=view&no=15788

初めまして!そうでない方はこんにちは!
現在シリアス・ダークで小説を書いています、棋理と言います。
こちらでは何度か書いたことはあるんですが…あまりにも
ぱっと来ないので、書き直すことにしました!

ジャンルは生徒会ものです。
二次元にしか興味がないオタクな女生徒が何故か生徒会長になってしまうという、
すでに危険な匂いしかしませんが、どうか暖かく見守ってくれると嬉しいです。

———————書いている小説———————
シリアス・ダーク
【Voice of the devil〜悪魔の声〜】
※名前は星都です 参照URL

【椿原小学校探偵部、始動】

コメディ・ライト
【*田中さん家の日常*】

———————書いている小説———————

————————注意事項————————
1 荒らし、中傷分の書き込みはご遠慮くだ
  さい。
2 更新はかなり遅いです。
3 駄文です。
4 アドバイスは好物ですが、とげとげしい
  言葉はやめてください…。
5 感想とかくれると嬉しいです。

————————注意事項————————

————————目次————————
目次【>>0
登場人物【>>1
プロローグ【>>2

参照400突破記念【>>83
参照500突破記念のスレ主からのコメント【>>104
参照500突破記念【>>107
参照600突破記念【>>157
参照700突破記念【>>159
参照800突破記念【>>179

オリキャラ募集と人気投票について【>>110
オリキャラ用紙【>>111
投票用紙【>>112
アピールポイント
・星宮玲【>>117
・星宮龍【>>118
リク依頼掲示板にて
・玲に質問【>>198

第1話【>>3】   第21話【>>52】   第41話【>>162
第2話【>>4】   第22話【>>53】   第42話【>>166】     
第3話【>>5】   第23話【>>54】   第43話【>>167】      
第4話【>>8】   第24話【>>55】   第44話【>>169】    
第5話【>>9】   第25話【>>56】   第45話【>>172】      
第6話【>>13】   第26話【>>57】   第46話【>>174】   
第7話【>>15】   第27話【>>60】   第47話【>>177】   
第8話【>>18】   第28話【>>65】   第48話【>>178】    
第9話【>>20】   第29話【>>71】   第49話【>>181】      
第10話【>>21】  第30話【>>86】   第50話【>>182
第11話【>>22】  第31話【>>87】   第51話【>>185
第12話【>>23】  第32話【>>89】    第52話【>>190
第13話【>>24】   第33話【>>94】   第53話【>>194
第14話【>>32】   第34話【>>102】  第54話【>>195
第15話【>>35】  第35話【>>108】 第55話【>>201
第16話【>>36】  第36話【>>131
第17話【>>43】   第37話【>>137
第18話【>>47】  第38話【>>142
第19話【>>49】  第39話【>>151
第20話【>>50】   第40話【>>152
   【>>51】  

番外編1【>>58】          
番外編2【>>61
番外編3【>>70
番外編4【>>85
番外編5【>>88
番外編6【>>93
番外編7【>>97
番外編8【>>103
番外編9【>>123
番外編10【>>134
番外編11【>>140
番外編12【>>141
番外編13【>>143
番外編14【>>147
番外編最終話【>>148
————————目次————————
—————来てくれた方々—————
♪凜風さん
♪インク切れさん
♪nataさん(なっちゃん)
♪ユゥさん(ユゥ)
♪野宮詩織さん
♪野祓さん
♪王翔さん
♪咲世革 未澪さん
♪友梨さん
♪柴揮さん
♪ゆみさん
♪玲奈さん
♪緋賀アリスさん
♪ ダイヤモンド(^^♪さん
♪梓さん
♪ぱるさん
—————来てくれた方々—————

どうかよろしくお願いします!!


  

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Re: オタクな生徒会長は絶好調?      『第24話更新』 ( No.56 )
日時: 2011/03/27 16:17
名前: 棋理 (ID: p81XYxhw)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

第25話『リアル世界と季節がかけ離れてるけど、そこは、ほら。こんな小説だから勘弁して下さい』

「「「却下です」」」
「また!?」

俺たちの当然の判断に会長がまた愕然とする。この人には学習能力という物がないのだろうか。いや、それはない。なんて言ったって成績優秀で、試験の順位は毎回トップ3に入るほどだ。じゃあ、どうしてこんなに学習しないんだろう。

「別に良いじゃない!ラノベでは定番でしょ?」
「いや、定番かどうかは知りませんが、少なくとも俺たちでは無理です。というより、会長が提案した時点で無理です」
「じゃあ月島が提案したら良いって言うの?」
「もちろんです」
「差別よ差別!!生徒の代表である生徒会が、差別をして良いって言うの?!断固抗議する!!」
「少なくとも会長の頭は普通の人たちより斜め上を行くので、いちいち相手にしていたらきりがありません」
「それじゃあまるで、どこかの星の王子様みたいじゃない!!」
「奴は必ず斜め45度を行く」
「角度の問題じゃないわよ!!」

終都とのやりとりで会長はすっかり疲れ切ってしまった。おまけに某星の王子様のような言われように、よっぽどショックだったようだ。
椅子に座り直すと頬杖をついた。

「分かったわよ。そこまで言うならやめるわ」
「賢明な判断です」
「ふんっ!!」

やっと諦めてくれたか……。

「じゃあ仕方ないわね…。それにしても、これからの生徒会の方針はどうするのよ」
「とりあえず、まともに仕事をしようで良いんじゃないですか?」
「ぐっ。…まぁ、それはそうだけど…」

俺の提案を鵜呑みできず、会長はつまった。確かに俺の言葉は正論だ。だってここ一週間(俺誕生日の一件を含めて)まともに仕事していない。ラジオネームであったように、そろそろ仕事をしないと生徒から批判が上がりそうだ。

「あの、会長は何がしたいんですか?」
「何がしたいって…。どういうことよ月島」
「えと……。たとえば、生徒のために働きたいとか、地域に役立つことをしたいとかいろいろあります」

月島の提案に、会長は考え始めた。そう、まず目的を知りたい。
俺たちが生徒会に入って約3ヶ月。会長が何故生徒会に入ったのか、どうしたいのかを聞いたことがない気がする。……そういう生徒会もどうかと思うのだけど。

「そうね…。何がやりたいか…か」

意外と真剣に考えているらしく、会長は目を伏せて物思いにふけった。こうしてみると絵になるのだけど、実際に口を開いたらとんでもない人だからな…。

「————もともとあの人から譲り受けた地位だからな」
「え?会長、何か言いましたか?」
「あ、ううん。そうね、なにがやりたいかっていうと、生徒が1人でも楽しく過ごせる学校にしたいわ。進路のこととかあるかもしれないし、家のこととかあるのかもしれない。友達のこととかもある。でも、せめてここではそんなこと忘れてほしいの。ただ勉強して、ここに来て良かったって思える学校にしたい」

会長は迷路を脱出した子どもみたいに無邪気な顔で言った。その言葉に、少なくとも俺は——。

「会長、俺はここに来て良かったって思いますよ」

初めてであったときのことを思い出した。
他のメンバーもなんとなく物思いに頷く。この生徒会はなにかと過去を背負った者達が働いている。そして、会長はそんな俺たちを拾ってくれた。だから俺たちは、たとえ会長がどんなことをしてもついて行く。

「……そう。じゃあ今後の生徒会の方針は『明るい学校を作る』に決定!」
「「「「おおーー!!!」」」」
「そのために、まずは私たちが学校生活を楽しむのよ!!」

会長の最後の台詞はじゃっかん頷きがたかったけど、しばらくはそれで良いかなって思った。————今、本当にそう思った。

Re: オタクな生徒会長は絶好調?      『第25話更新』 ( No.57 )
日時: 2011/03/27 17:11
名前: 棋理 (ID: p81XYxhw)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

第26話『暁勇翔の思い出』

「じゃあなー勇翔!」
「自習練もほどほどになぁ〜」
「分かってるって!じゃあなー」

俺こと暁勇翔は、サッカー部の練習が終わって後片付けをしていた。
生徒会が終わった後すぐにグラウンドに来たけど、ほとんどの奴らが帰っていた。この学校のサッカー部は、それほど強いわけでもない。少なくとも、強豪校とは言えない。けど、何度か県大会の出場経験はあって、一時期は優勝するほど強かったこともあるみたいだ。

「ふぅ。……よし、始めるか」

俺は他の奴らが帰っても、1時間半ぐらい自習練をしていく。生徒会があるから練習時間が少ない——とは、口が裂けても言えない。それを言うと、会長のせいにしているような気がするからだ。だから、「生徒会があるから練習できないんだろ?」と言われたら、おそらく口よりも手が先に出るだろう。いや、サッカー部だから足とでも言っておくか。
 ひとまずリフティングから始める。右足でボールの感触を確かめてから、じょじょに腿、胸、肩、頭と上がっていく。

「きゃー!暁君だぁ」
「いつ見ても格好良いよねぇ。私、サッカー部のマネージャーやろうかな?」
「それって暁君目当てでしょ?」
「もっちろん♪」

近くでそんな声がした。振り返ってみると、同じクラスの奴らだ。正直、ああいう群れる女子って言うのは苦手だ。なんでもかんでもおそろいにしたり、そのグループでの役割が決まっていたり、ケンカの時は1VS4ぐらいで平気に戦うし。そのくせ、自分が1人になったら弱い。そんな女子が苦手だ。どちらかというと、あまり人に自ら感賞しないタイプの方が、好みだ。
 俺はうっぷんを晴らすように、リフティングをしていたボールをゴールに向かって蹴る。

カンッ!!

「あ……」

ボールはネットに入らず、綺麗な音をたてて跳ね返ってくる。そして、どこかに転がっていった。

「相変わらず下手ねぇ」
「ッ!?」

ボールを拾い上げた人が言った。鈴の音のように綺麗で、それでいてか細くなく凜とした声。俺はその声の主を見上げた。

「会長」
「まったく、女の子の応援で気を散らすなんて、あんた全然変わってないわね」

変わっていない。その言葉で、俺はあの時のことを思い出した———。



【2年前】
 俺は荒れていた。好きだったサッカーもスランプでやめてしまい、ちょっと危ない奴らとつるむようになった。親はそんな俺に……なんて言ったんだっけ。とにかく、呆れるような悲しむような。多分、軽蔑の言葉を放ったと思う。
 そろそろ進路を考えなければいけない時期だった。学校の友達も進路を決め、つるんでいた奴らもいつの間にかまともな職に就くと言っていた。

(どうすっかなぁ……)

就職したいという気持ちは無い。どちらかというと、進学したいという思いもあった。高校に行くことで、自分の中の何かが変わればいいなって。でも、そんなの戯れ言にしか成らない。そんなことを考えながら適当に歩いていると、いつの間にか何処かの学校に入ってしまった。

(えーと…『丘の上高校』?高校か…)

とりあえずグラウンドに行くと、サッカーボールの転がっていた。……久しぶりにやってみるか。足でボールをすくってリフティングをする。久しぶりの感覚だ。足、腿、胸、頭と場所を上げていく。そして、ゴールに打ち込む———

カンッ!!

「……ちっ」

ボールはポストにはじかれる。……なんとなく、自分も社会という枠にはじかれているような気がした。やっぱり、俺に進学なんて…夢なんて…サッカー選手になんて……。ふと、転がったボールを綺麗な手が拾い上げた。

「え……?」
「下手ねぇ。ま、今のサッカー部員より遙かに上手だけど」

俺は一瞬天使かと思った。俺のことを見ていてくれた天使が、助言に来てくれたのではないかと。そんなバカなことがあるか。正気に戻ると、俺はその女性に近づいた。近くで見ると、本当に綺麗な人だった。艶やかな黒髪に、どこか愁いを帯びた瞳。

「あ、あの…」
「あなた、今度ここを受験するの?」
「いえ……」
「ふうん……」

その人は慎重が少し高い俺の顔を見つめると、ふいに口を開いた。

「——この間来た男の子と同じ瞳をしているわね」
「へ?あの、どういう意味ですか?」
「ふふっ、自分を見失っているって意味よ」

初対面の人に言われると、なんとなく信じてしまう。初めて合うのに、俺はそんな印象を持たれたのか…。なんて思ってしまって。

「……実は——」

気づいたら俺は、悩みを打ち明けていた。

「なるほどねぇ。実は私、生徒会に入っているの」
「はい?」

突然の言葉に、俺は返す言葉もなかった。

「この学校の生徒会のシステムは変わっててね——って、2回も同じ事を言うのは疲れるから以下省略」

いや待て。以下省略って、俺一度もそんなこと聞いたこと無いんだけど。

「とにかく、私が生徒会長になったらあなたを生徒会にいれるわ」
「……へ?」
「だから、あなたもここを受けなさい。幸い今さら勉強しても間に合うわよ?偏差値低いし」

何を言い出すのか分からない美少女。そのギャップに俺は惹かれた。そして、なんとなくこの人は生徒会長になる。そう思ってしまった。……俺はこの人を信じて良いのだろうか?

「良いのよ。信じてくれて」

俺の胸の内を悟ったように、優しく言うその人は——陽だまりのような笑顔を向けてくれた。



「失礼だなぁ。俺は2年前より上手になったつもりだけど」
「ふっ。まだまだだね」
「いや、俺サッカー部だからそのネタはあんまり…。どちらかというとキャ○テン翼から引用してもらいたかったけど」
「別に良いじゃない。知らないし」
「知らないのかよ」

そして今。その美少女は俺の前にいる。約束を決して違えなかった少女が。————俺を導いてくれた少女が。

Re: オタクな生徒会長は絶好調?      『第26話更新』 ( No.58 )
日時: 2011/03/27 18:17
名前: 棋理 (ID: p81XYxhw)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

番外編1『初恋の人って、今冷静に考えるとろくでもないやつだった…という作者』

春。春、春、春、春、春!!!
私はその単語だけで舞い上がってしまった。だって…春よ?出会いの季節だし、なんて言っても楽しいじゃない!
 私こと星宮玲は今日から丘の上高校に通う、ぴっかぴかの1年生!もともと私立の中学校に通っていたんだけど、なんかああいうお金持ちばかりが通う学校って本当に息苦しいのよね。みんな自分の家自慢とか、高飛車な笑いって言うのかな?そればっかり。だから目立たないように1人で読書とかしていたら、変な目で見られるし。だから、普通の高校に来た。

「春の空気って、大好き!」

私はそうつぶやくと、桜並木を通って学校に向かった。



「……最悪」

あのルンルン気分から約1時間後。私は何故か生徒会室に呼び出された。別に校則違反とかしていない。制服もきちっとしてきたし、むしろきちっとしすぎたくらい。周りのみんなは入学式だって言うのに、少しスカートを短めにしたり…。正直、あれはビックリしたわ。私立の高校じゃ即退学レベル。 
 生徒会室に呼び出されたのは、私の他にもう1人いた。制服が新しい事から、私と同じ一年生だって事が分かった。突然生徒会室の扉が開いく。入ってきたのは3人の男子生徒。一見しただけで大人っぽくて、美男子だって事が分かる。その中でもひときわ綺麗な男子生徒を見て、私は驚いた。

「良く来てくれたね、2人とも」
「来たって言うか、無理矢理そこの先輩達に連れてこられたんですけど」
「はは、まぁそう言わずに」

同じ学年の男の子は不満そうに口をとがらせる。全然興味なかったから見なかったけど、以外と美形。そして私は気づく。……私以外全員男の子で、おまけに美男子だって事に。
……目にきついなぁ。

「少年、しばし待たれよ。すぐに話は終わる」

メガネを掛けた美男子が時代錯誤な口調で話す。聞きにくいことこの上ない。

「ねぇねぇ、終わったら絶対お菓子ちょうだいよ?」

なんだか女の子みたいな美男子が言う。前髪をポンパドール(?)っていうやつにしている。女の子かなって思ったけど、男子の制服をしているし声変わりはしてないけど男の子の声だ。そして———

「あ、もしかしてこの美人さんが星宮玲ちゃん?かっわいー♪」
「え、えと…」

妙に人なつっこい。犬みたいだ。同級生の男の子はつまらなそうに言った。

「あの、僕は早く帰りたいので用件を言ってください」

私はその言葉に深く頷いた。

「とりあえず自己紹介して良いかな。僕の名前は伊集院奏汰(いじゅういん かなた)。この学校の生徒会長だ」

ひときわ綺麗な男の人は、伊集院奏汰————私の婚約者そのものだった。

Re: オタクな生徒会長は絶好調?      『番外編1更新』 ( No.59 )
日時: 2011/03/27 18:55
名前: 棋理 (ID: p81XYxhw)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

番外編は玲の過去です。どういったいきさつで生徒会長になったのか、
また以前の生徒会での様子などを書いています。
そしてこの話は、本編と関係があります。過去と現在の話がうまく絡み合って、卒業編に持って行きたいと思います。

番外編の登場人物を更新しました。年齢は番外編の時での年齢で、( 
)の中の年齢は現在の年齢です。

ちょっと予告を————。

【番外編】
生徒会長は玲の婚約者だった。美男子に囲まれて始まった高校生活。
玲は混乱しながらも、自己紹介をする。この先どうなるのか考える矢先、生徒会最初の仕事が始まる————。

【本編】
新章に入ります。え?今までそんなのあったのかって?一応ありました。作者の頭の中にだけ。
これまでのは誕生日編でした。そして、それぞれ生徒会メンバーの過去は過去編。そのまんまですね。
そして、ここからは顧問編になります。登場人物の中で唯一出てきてない人物が繰り広げます———。

Re: オタクな生徒会長は絶好調?      『番外編1更新』 ( No.60 )
日時: 2011/03/28 11:16
名前: 棋理 (ID: p81XYxhw)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

第27話『まだ一度も出番がないってどういうことだ!!紹介もされてないぞ!!』

——唐突だが、小説で一番怖い事ってなんだか知ってるか?
そう。登場人物紹介に名前は出ていても、出番が少ないと言うことだ。まぁそれ以外にもまだあるけど…。出番がまだ多少あるなら良い。もともと私はサブキャラだからな。だがしかーし!!考えてみたまえ。すでに話は27話+1話だ。なのに登場どころか名前すら出てこない。これは由々しき問題である!!会長様達もまったく、存在ごと忘れている。仕方ないので、私は大多喜の目を盗んでこれを執筆している。
 私の名前は早嶺翠。生徒会の顧問だ。……とは言っても、最近——というかまったく生徒会室にいっていない。なんて言うか……めんどいじゃん?担当教科は体育。体動かすの好きだし、なにより生徒達と体を動かすことが出来るなんて、幸せだ。……おい、そこのお前。建前抜かしてるんじゃねーよとか言うなよ!まぁじゃっかん話は盛ったけど。スリーサイズは秘密。年齢は永遠の20歳。もう生徒にまで人気ある、出来る女だ。
 今私は生徒会室に来ている。誰も居ない。それもそのはずだ。だって————。

「今日の生徒会は休みって言っちゃったもんねぇ〜」

出番が無かった分、あいつらの出番さえも取ってしまう。これが大人のやり方って奴なのよ!!
 と言うことで、今日はめいっぱいやるわよ!何をやるかって?それはもちろん———。

「第1回生徒会の秘密を暴こう!!どんどん〜パフパフ〜♪」

やっちゃうわよ!?やっちゃうわよ!?準備は良いわね?

「ではまず、一年の蒼井終都から!あいつ…実はメガネを取ると漫画みたいな尻目なのだ!」

わっははは!!どうだ蒼井、お前は今とんだ恥ずかしい思いをしているんだぞ。それなおに…。ぷぷっ。のんきに図書館でお勉強だなんて。ぷぷー。

「さて、次は月島瑞樹だな。実は……あいつ、女です!!」

先生は見てしまったのだ…。人目を気にしながら…女子トイレに行く月島の姿を!!いやぁ、あれは私も驚いたね。驚いて男子トイレに行っちゃうところだったね。

「じゃあ次ー。次は暁勇翔。じつは……あいつ実はギャルゲー趣味持ってます!」

ちょっと聞いて下さる、奥さん。先日暁の机を(勝手に)除いたら、なんとギャルゲーのパッケージが出てきたんですの。そりゃもう驚きましたわ。しかも最近はやりの「妹系」って言うんですの?これには再度驚きましたわよ…。

「んじゃ、次行ってみよ〜!次は大多喜颯人!……っていっても、あいつは特に裏表無いから終わりっと。次〜!!次は星宮龍の秘密〜。あいつは……すでに高校だけで15回以上告白されてる!…………なんだかこんな秘密だとしゃくだから、ついでにもう一つ。
姉命とか言ってるけど、じつは影で憎んでる!」

夜な夜な不気味な呪文を唱えながら……。姉を……。おっとお嬢さん。ここから先は口が裂けても言えねーぜ。あちしには恐ろしすぎだぁ。

「さぁ最後の1人行ってみよう!最後は完璧すぎる少女だけど、今回取材班は決定的瞬間をとらえることに成功した…。
 それは…なんと、真面目な文学少女だったのだ!!」

ラノベしか読まないだけかと思っていたが、違った。元素記号とかが載っている本を一生懸命読んでいたし、なんか難しい文字がいっぱい書いてあった本も読んでいた。
いやぁ〜この小説のタイトルって「オタクな生徒会長は絶好調?」じゃん。なのに、メインヒロインがキャラぶれって……どうよ?

「ほんと、この生徒会には幻滅だよなぁ。と言うことで、今日から主人公は私ということで———」
「「「「「「んな訳あるかーーーー!!!!」」」」」
「ぐほっ!!」

いった!!何かと思えば、生徒会室に乗り込んできた生徒会メンバーに、ドアごと蹴飛ばされた。あーあ、ドア壊れちゃったよ。

「あーあ、じゃねーよ!あんたどれだけ大人げないんだよ!」
「良いじゃん!出番が無かったんだもん」
「よくねーよ!だいたいなんで俺がギャルゲー趣味なんだよ。あれは友達が無理矢理いれたんだよ」
「そんなこと言ってー。思春期は難しいねぇ」
「何気に教師らしいこといってんじゃねーよ!」
「そうですよ!だいたいなんで僕が女の子なんですか!?れっきとした男の子です!」
「まさかの展開!ミステリーにはつきものよね」
「ミステリーじゃありません!」
「俺、学校で一度もメガネ外したこと無いんですけど」
「想像よ、想像」

まったく…。冗談が通じないんだから…。この生徒会も、まだおこちゃまね。

「俺の姉さんに対する愛は、先生のちっちゃな器では抱えきれないほどですよ?」
「私にはその笑顔で愛してると言われても、引くからね!?星宮姉に見せる笑顔とは正反対に怖いって!」
「だって…先生に心からの笑顔を見せるのは、自分の中のプライドが許さないから」
「この人さりげなく先生の事侮辱してるよ!?」

怖いわぁ。最近のキレる若者って怖いわぁ。

「先生、別に私が元素記号とか読んでちゃおかしいですか?」
「だってキャラぶれするじゃん」
「そういう問題じゃありません。元素記号は理○男子。が気になったので調べてみただけです。第一難しい本って…夏目漱石が難しい本なんですか」
「難しいじゃない!まぁ私は夏目漱石派じゃなくて、夏目○タ派だけど」
「いや、派とかないですから。それに夏目ウ○さんはイラストレーターさんです」
「細かいことは気にしないの」
「偉人と現代のイラストレーター比べんなよ」

あ!教師にそんなこと言った!退学よ、退学!!

「まずはあなたをやめさせ方がこの学校のためになりますよ」
「会長の意見に賛成です。第一、なんで俺の秘密がないんですか!」
「いやぁ〜あまりにも普通…じゃなくて、裏表が無くて」
「今はっきりと本音言いましたよね!?」
「よく言うと裏表がない。悪く言うと個性がない」
「うわっ!学校ってたしか個性を伸ばすことじゃなかったっけ!?」

こんなちっぽけな人間に何を期待するというのかねぇ。

「先生、もういいから生徒会室から出て行ってください。仕事するんで」
「ええー。もうちょっと遊ばせてよ」
「ダメです」

会長のケチー。

「いじけなくても、きちんと出番ありますから」

…………え?出番あるの?マジで?!やった!!皆さん、聞きましたか!!やっと次回から私が主人公の話が始まるそうですよ!!と言うことで、次回をお楽しみに!


——先生が帰った生徒会室——

「会長、あんなこと言って良いんですか?」
「……ああでも言わないと、出て行かないでしょ」
「じゃあ出番というのも————」
「……あるか無いかはあの人の日頃の行い次第でしょ」

と言うことで、今回は(いつもどおり?)ぐっだぐだでしたが、どうか勘弁してください。次からはちゃんとやります……。by生徒会代表大多喜颯人


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