コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- *叶恋華* +実話+ 【完結】
- 日時: 2011/07/12 23:31
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: JiXa8bGk)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=19180
一生懸命、想いを伝えるよ。
恋を実らせるよ。
愛を描くよ。
華は、優しく貴方を想う。
『いつかは、叶いますように』
※57話〜74話
188〜200話
シリアス注意!
(●´・ω・)ノ☆☆☆HELLO☆☆☆☆ヽ(・ω・`○)
*2010.3/25*第一期『*切恋華*』完結!!
*2010.4/6*第二期、*切恋華*の続編『*君想華*』すたーと
*2011.1/25*『*君恋華*』完結!!
*2011.1/25*『*叶恋華*』すたーと
*2011.7/12*『*叶恋華*』完結!!
+2011.1/23+
作者、長期休養から復活いたしました!!
↑のURLは前スレ←
一応この小説は実話を元にしたお話です^ω^b
現在進行形の、作者の恋愛です。
依麻の思考とかは、少し手を加えています←
あと、セリフも思い出せる限りメモしてるのですが……全てが正確という訳ではないので、ご理解お願いします。
しかし更新がノロすぎて、現在の更新状況は【二年生3月の出来事】になっております0Д0
頑張って現在の【三年生7月の出来事】になるよう、なるべく頑張って更新したいと思いますので、よろしくお願します!
作者の名前一覧*
絵磨◆VRtMSlYWsU
絵磨(携帯)
掲 示 板 編 集 中 !
(今は見づらいですが、次第に見やすくなるように修正していきます><)
☆注意☆
*実話をもとにしていますが、細かいところや市名や名前、全部仮名&フィクションです
*基本フリーダムな書き方です←
*馬鹿な作者は恋すると更に馬鹿になりますので、自意識過剰が酷くなると思います; それにつれ色々むかつく点がチラホラ出てくると思いますが、暖かい目で見守って下さると嬉しいです;ω;
*中傷・ケンカは×!!
*長編なので、ぜひ! 暇つぶしに読んでください♪
*今年受験の身なので、更新が更に亀になる場合も…
*作者は中学生です。精神年齢はそれ以上に低いので絡む際にはお気を付け下さい。
*文章力ないので、勉強中です。描写なども下手くそなので、ぜひアドバイスしてくださると嬉しいです^^*
*コメ返しなどで「w」や顔文字など乱用します(特に「w」)ので、苦手な方はご注意ください。
*小説内でメールや手紙の時だけ絵文字顔文字が使われます。ご理解頂けると嬉しいです!
≪だいすき、≫
この想いは、いつ君に届くのかな?
【*叶恋華*】
〜↑目次↑〜
prologue-ぷろろーぐ->>1
MainCast-めいんきゃすと->>2
classmateⅠ-くらすめーとⅠ->>8
classmateⅡ-くらすめーとⅡ->>121
classmateⅢ-くらすめーとⅢ->>437
第一部≪始まりの華≫
第一章【真夏の転校生】
1.『光葉中学校』>>15 2.『豹変』>>18 3.『転校生』>>21
第二章【六回目の恋】
4.『かっこいい人』>>33 5.『心の変化』>>36 6.『気になる?』>>37 7.『手紙』>>38
8.『二人のセカイ』>>44 9.『恋』>>45 10.『KISS&YOU』>>50 11.『友情と愛情』>>53
12.『自分の生き方』>>60 13.『甦る気持ち』>>66 14.『好きな所』>>71
第三章【短期間の恋、芽生える恋】
15.『恋愛定義』>>73 16.『芽生えゆく環状』>>74 17.『暖かい気持ち』>>75 18.『気になる人』>>76
19.『膨らむ気持ち』>>77 20.『朝の出来事』>>98 21.『眩しい二人』>>100 22.『天然発動』>>102
23.『好きの気持ち』>>117
第四章【七回目の恋】
24.『学校祭一日目』>>118 25.『学校祭二日目』>>119 26.『恋想』>>126 27.『暴露』>>129
28.『天然四天王』>>131
第五章【メール大作戦】
29.『交換大作戦っ!』>>132 30.『メアド交換』>>133 31.『君への想い、加速中』>>134
32.『マイナス思考』>>140 33.『空回り×妄想』>>141 34.『メール』>>148
第六章【君×私÷恋=ピンチ】
35.『天然記念物』>>153 36.『恋にピンチはつきものです』>>154 37.『天然観察』>>156 38.『視界の中のキミ』>>159
39.『思わぬ笑顔』>>166 40.『焦る気持ち』>>168 41.『ちっぽけな勇気』>>173 42.『ワガママな想い』>>174
43.『逃走思考』>>176 44.『進む恋時計』>>179 45.『疑問≒期待』>>181 46.『嘘つきな憂鬱』>>183
47.『明日へのココロ』>>185 48.『confession...?』>>198 49.『Panic!!』>>199 50.『天然王子』>>200
51.『恋時雨』>>217 52.『作戦×策戦』>>218 53.『作戦、実行』>>219 54.『とある理由』>>228
55.『reason』>>257 56.『癒思考』>>263
第七章【恋愛と友情】
57.『呼び出し』>>272 58.『残酷Real』>>273 59.『悲痛』>>274 60.『trouble』>>279
61.『後悔』>>286 62.『despair-絶望-』>>296 63.『謝罪メール』>>297 64.『君の優しさ』>>298
65『過去≒未来』>>303 66.『TimeSlip』>>305 67.『悪口friend』>>309 68.『お手紙friend』>>310
69.『反省friend』>>312 70.『ごめんねfriend』>>316 71.『ぐちゃぐちゃHeart』>>319
72.『feeling』>>326 73.『二つの選択』>>332 74.『トモダチ』>>333 75.『気持ちの真実』>>338
76.『皆の気持ち』>>341 77.『君の気持ち』>>345
第八章【100%の恋心】
78.『甘い妄想』>>346 79.『天然炸裂』>>350 80.『天然lover』>>351 81.『片想いlover』>>356
82.『重なる影』>>360 83.『教訓』>>362 84.『意味深野郎』>>371 85.『嫌々思考』>>372
86.『深々思考』>>373 87.『恋愛思考』>>374 88.『筆談Talk』>>376 89.『一方通行』>>377
90.『気になる発言』>>378 91.『Panic思考』>>379 92.『膨らむ気持ち』>>380
93.『眩しい笑顔』>>381 94.『逃走思考』>>382 95.『Situation』>>399 96.『君の想い人』>>401
97.『欲張りHeart』>>402 98.『私の知らない、』>>403 99.『恋想色』>>408
第九章【200%のもどかしさ】
100.『モドカシイ、』>>417 101.『言えない言葉』>>426 102.『心理テスト』>>432
103.『気になる会話』>>433 104.『好きの行動』>>434
第二部≪膨らむ蕾≫
第十章【君と私の距離】
105.『LuckyTime!』>>438 106.『君の本音』>>447 107.『遠ざかる距離』>>448
108.『届かない距離』>>452 109.『些細な優しさ』>>453 110.『気まずい関係、』>>454
第十一章【クリスマス、冬休み】
111.『LoversXmas』>>455 112.『眩しい姿』>>459 113.『急展開メール』>>460 114.『0.1%の期待』>>462
115.『夜の始まり』>>464 116.『壱の伝言』>>465 117.『壱の質問』>>467 118.『ずるい戦法』>>469
119.『新たな決意』>>470 120.『12月31日』>>473 121.『ドッキリ』>>476 122.『悪戯』>>477
第十二章【新学期】
123.『隣』>>479 124.『○cmの距離』>>482 125.『一筋の想い』>>485 126.『大好きな気持ち』>>486
127.『隣の笑顔』>>487 128.『同じ動作』>>493 129.『視線の先』>>494 130.『君の、』>>495
第十三章【それぞれの恋愛事情】
131.『SweetDream』>>499 132.『君の恋事情』>>500 133.『バレンタインの想い出』>>508
134.『バレンタイン計画』>>509 135.『バレンタイン思考』>>512 136.『彼女にするなら、』>>513
137.『マシな人』>>518 138.『あの子と私』>>519 139.『天然日和』>>522 140.『ドキドキ日和』>>523
141.『速まる鼓動』>>524 142.『問題と解答』>>526 143.『偶然と些細な動作』>>527
144.『救命指導の出来事』>>532 145.『想いの華』>>533 146.『些細な出来事』>>537
第十四章【Valentine†Countdown】
147.『Valentine Countdown』>>539 148.『chocolate』>>540
149.『Valentine Mission』>>549 150.『決戦は月曜日』>>552
第十五章【Valentine】
151.『Valentine当日』>>553 152.『迫る時間』>>554 153.『Bad Valentine』>>559
154.『好きだからこその、』>>560 155.『Valentine後日』>>562 156.『なんともいえない気持ち』>>563
第十六章【諦める方法】
157.『儚い気持ち』>>566 158.『普通』>>567 159.『諦め』>>571 160.『君を嫌いになる方法』>>572
161.『表情』>>576 162.『矛盾≒気持ち』>>577 163.『自然な気持ち』>>582 164.『好きの気持ち』>>583
第十七章【私の気持ち】
165.『嘘をつけない心』>>584 166.『片想いDays』>>586 167.『犬ちゃんとの会話』>>587
168.『偶然≒HAPPY!!』>>588 169.『ほんの些細な出来事』>>589 170.『君を想うだけで、』>>590
171.『単純に、』>>594 172.『抱いた疑問』>>598 173.『健康調査』>>599 174.『片想い的、恋愛論』>>600
175.『私は私なりに』>>603 176.『恋敵出現?』>>604 177.『強い想い』>>607 178.『冷やかし』>>608
179.『思いたくない考え』>>611 180.『志保ちゃんの好きな人』>>612 181.『恋愛の意味』>>619
182.『卒業式』>>621 183.『三月十五日』>>622 184.『Bad Whiteday』>>623
185.『女の勘』>>625 186.『笑顔の理由』>>629 187.『合言葉は、』>>632
188話からを見る際の注意>>633
第十八章【亀裂×波乱】
188.『嫌な予感』>>636 189.『予感的中』>>637 190.『意味深な予感』>>641 191.『謎の理由』>>643
192.『避けたい理由』>>644 193.『その事実、予感的中。』>>645
194.『君の行動』>>647 195.『疾風の言葉』>>650 196.『気になること』>>652 197.『亀裂』>>654
198.『悪夢再来』>>655 199.『暖かい言葉』>>656
最終章【叶恋華】
200(最終話)『叶恋華』>>658
あとがき>>660
依麻の気持ちイメソン>>63
57〜74話のイメソン>>347
.:*゜..:。:.::.*゜お知らせ&イベント.:*゜..:。:.::.*
返信100&参照222突破記念>>109
返信200&50話突破記念>>215
苺羅様とコラボ企画! 番外編『眉抜きの日』
>>233 >>241 >>245 >>251 >>253
返信400突破記念 番外編『龍くんと壱くんのとある会話』
Scene.1 門外龍の場合(龍目線)>>406
Scene.2 珠紀壱の場合(壱目線)>>407
cast追加&第二部突入のお知らせ>>437
返信500記念(学校紹介)>>507
◆お客様◇(>ω<)カンシャ!
◆苺羅様 ◇宇莉様 ◆闇に光様 ◇あやめ.様
◆ちか様 ◇偽者様 ◆、璃瑚.様 ◇のの様
◆さわ様 ◇魔王様 ◆ココ様
皆様の温かいコメントに、手が震えてます←
本当にありがとうございます><
作者のモットー(は
【恋をしている皆さんに少しでも共感してもらえる小説を書く!!】
描写下手ですが、自分の想っている恋の感情を素直に表したいと思うので、少しでも共感していただけると嬉しいです^^*
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- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.153 )
- 日時: 2011/02/10 22:05
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: 14pOvIO6)
- 参照: 素直じゃないの だって(by.メランコリック
第三十五話『天然記念物』
次の日の朝——。
「はぁ……」
昨日はメール出来たし、壱と距離が縮まるかと思いきや……。
相変わらず。
珠紀壱君は、今日もカッコイイです。
「依麻おはよ」
「おはよ〜」
いつものように愛奈の席に集まる、私と優と由良。
そして今日もくだらない話から一日が始まる。
そんな時、
すると優が笑みを浮かべながら、私の顔を見た。
「メール来た?」
優が笑みを浮かべながら、私の顔を見た。
私は少し黙った後、軽く笑みを浮かべる。
「……うん」
「「「えーっ!!まじ!?」」」
ちょ、三人揃って声でかっ!!
慌てながら壱の方を見ると、愛奈の隣の席の原田くんの席で話している。
ていうか周りに男子いるし!
ばっちり目の前に疾風いるし!!
「え、まじで!? なんてきたの?」
「そ、それはあとで……」
「いやぁ、依麻よかったねぇ〜!!」
三人は笑顔を浮かべ、私の背中を何度も叩いた。
私は素早く頷いて、周りを確認。
あ……壱、いつの間にか自分の席に戻ってるし。
これ以上、壱にバレるような真似はしないでおくれ。
——しかし、その願いは数秒後見事に砕け散る。
「つか、愛奈声でかい! 本人近い! そこに壱居るし!」
優 さ ん ま さ か の 名 指 し
あぁぁぁ終わった、壱に聞こえるぅぅぅ!
それと同時に原田くん&疾風に聞かれるぅぁぁぁぁ!!
「……依麻、顔赤いゾ!」
なにがゾ! だぁぁぁぁ!
自分の顔が、どんどん熱を持って行くのがわかる。
私は慌てて顔を隠した。
ひぃぃ消えたい!
絶対バレた、あぁ終わった。
壱の顔見れない!
そう思ったとき、
「——……壱、今表情が変わったな?」
疾風がそう呟いた。
……え?
私はゆっくり顔を上げ、疾風の顔をチラ見した。
疾風は、ニヤニヤしている。
「……ぁ?」
壱は小さな声で呟いた後、黙ってしまった。
ちょっと、今の疾風の台詞どういう意味?
すっごい気になるけど、壱の方が向けない!!
「……あ、そういやさ」
絶望的な私とは裏腹に、由良たちは世間話をし始めた。
ええい、もうどうにでもなれ!
私も三人の方を向き、世間話の輪に入れてもらった。
その時たまたま視界に入った壱は、頬杖をついて窓の方を見ていた。
**
国語の時間。
福野の荒々しい授業——。
私は空の方を見て、ボーッとしていた。
ちょうど今は、教科書の内容だ。
福野が朗読しているので、私同様ボーッとしている生徒や、寝ている生徒も多い。
「——……はい、じゃあここで一旦切ります。珠紀壱、第一の試練とは?」
「え、」
壱もボーッと組で、教科書すら開いていなかったので慌てて体を起こして福野を見た。
教室には、沈黙が走る。
「壱、わかんないの? 橋と川使って答えて」
「橋と川……?」
『橋と川』。
そのキーワードを壱に伝えてヒントを与える福野だが、壱は固まったままであった。
「え……」
少し考えて、壱が出した答え。
それは、
「川デ、橋ヲ、渡ッタ」
「……は?」
福野は目を見開き、口を開けて茫然としている。
壱の珍解答&おかしな発音に、周りの皆は大爆笑。
「壱、川で橋渡ってどうするんだよ」
「……え?」
確かに、川で橋は渡れない。
橋で川を……あれ? なんかこんがらがる。
というか壱の反応、可愛い。
「……あのさぁ、ここは日本語覚えたての外人の集まりじゃないんだから!」
福野は壱にそうツッこんで、笑った。
壱は軽く笑みを浮かべていた。
やっぱり、壱の天然発動は面白い……。
改めてそう思った私であった。
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.154 )
- 日時: 2011/02/10 22:09
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: 14pOvIO6)
- 参照: 素直じゃないの だって(by.メランコリック
第三十六話『恋にピンチはつきものです』
**
福祉体験の時間がやってきて、私たちは体育館へ移動した。
今回の福祉体験の内容は、目隠し卓球という事であった。
その名の通り、目隠しをして卓球をやる……らしい。
「では——、これからこの競技の説明をしたいと思います」
卓球台の周りに皆丸くなるように集まり、説明を聞く体制になった。
その説明の時、卓球台を挟んで向かいに壱がいた。
私はなるべく視線を送り、壱と目を合わせようとした。
「……っ」
しかし、いざ壱と目が合うと、思わず自分から逸らしてしまう。
何やってんだ、自分!
そんな風に心の中で自分を叱っては、壱の方へ視線を送る。
その繰り返しが、数分間続いていた。
**
「……ほら、依麻! 壱やってるよ!」
「ひぎっ」
試合中。
男子の方では、ちょうど壱がやっている番だった。
優と由良と愛奈は、私の事を無理矢理押す。
「ほらほら見なよ〜!」
押すな押すなぁぁぁ!!
そして声でかい!
バレるぅぅぅ!!
騒ぎに気付いた疾風とかこっち見てるし、あぁぁ!!
「なんで依麻見ないの? 別に恥ずかしくないしょ」
いやいや、恥ずかしいとかそういう問題じゃなくて!
「私も前、門倉ガン見したよ。大丈夫だって」
いやいや大丈夫じゃなくて!
そんな反応してたら、周りにバレるでしょーがっ!!!!
私はそう心の中で叫びながら、壱の方をチラ見していた。
*放課後*
今日はなんだか疲れた……。
やっと帰れるよ、やっと。
私はそう思いながら、玄関へ向かおうとした。
その時、
「依麻ーっ! 一緒に帰ろ?」
「いいよー」
隣のクラスの、町上まなが駆け寄ってきた。
私は頷いて、まなの方を見る。
すると、まなは怪しい笑みを浮かべた。
「依麻、珠紀壱とどうなの?」
「どうもこうも、発展ナシですよ」
「まじかぁ〜。話しかけてみなって〜」
まなも私の気持ちを知っている内の一人だ。
恋バナ大好きなまなは、私を応援してくれてるみたいだけど——。
なんだか、嫌な予感がする。
「で、珠紀壱どこいったの?」
「え、もう帰ったと思う。あの人帰るの早いから」
そうだよ。
いつも私より帰るの早いし。
部活だし。
帰り道、見事に真逆だしねあはっはは。
「そっか。今から追い掛けてさ、ばいばいしなよ」
「なっ」
『ばいばい』なんて……っ!
話したことないのに、いきなり出来る訳ないじゃないか!!
私にはそんな積極的に振る舞える勇気なんかないよ!
そう思っていると、
「てかさぁ、まじ俺ね——」
聴いたことのある馬鹿でかい声。
——この声は!
声をした方を見ると、近付いて来るあの丸くて小さいシルエットが見えた。
あの特徴的なシルエット……糸田だ。
誰か横にいるけど、きっと原田くんか疾風だろう。
壱は帰ってるはずだから——。
そう思いながら糸田の方を見ていると、糸田と目が合い、一瞬廊下は静かになる。
しかし糸田は「そういや壱さぁ、」と、また口を開く。
『壱』という単語に反応する私だが、気にせずにまなの方を見た。
しかし、
「……あ、あれでしょ。珠紀壱って」
「!?」
まなの発言に目を見開いた。
声でかぁぁ!
しかも、糸田達の方に指差してるぅぅぅ!?
バ レ る っ つ ー の !
てか、壱って帰ったんじゃ……!?
見たいけど、見たら駄目だ顔真っ赤なのバレる。
「ちょ、やめ」
「あれでしょ? ねぇ。あれが珠紀壱でしょ?」
新手の嫌がらせか、これは。
なんなのさ、今日は皆して……!!
私は壁に張り付き、糸田達の方を見ないようにした。
しばらく経ってから廊下がまた静かになり、糸田達が居なくなった事を確認する。
そして、私は小さく溜息をついて振り返った。
「……まな……」
「ん?」
「バレるじゃないか!!」
「あは、大丈夫だって! 珠紀壱さぁ、イケメンって聞いたし。あれかなぁって思って見てみたんだけど……。本当にかっこよかったね」
まなはそう言って、笑みを浮かべた。
糸田の横にいるイケメンなら、壱しか居ないだろう。多分。
よりによって、なんで今日に限って壱が糸田と……!!
「依麻! バイバイしてきなよ。壱君、ばいばぁいって!!」
「嫌だよ、もーっ!!」
完全終わった……。
あんなでかい声で珠紀壱なんて指差したら、絶対バレるじゃないか!!
もう、ちくしょーっ!
「……うぅ……」
だがしかし!
恋にピンチはつきものよ!!
水城依麻、開き直るぜ!!
明日顔合わせづらいけど……。
こうなったら、知らないフリしていつも通り過ごそう!
よし、そうしよう!
私は心の中でそう誓った。
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.155 )
- 日時: 2011/02/10 22:18
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
- 参照: ▼ さっきまでと言ってること違うじゃない by少女S
ぇまかわいい、ドキドキですな〜(ぇ
>>152
部活引退、5月だったよね?
もうすぐじゃん!
うちんとこ、運動部は中体連のあとで
文化部は文化祭のあとだよ←
でも、9月の体育祭の、部対抗リレーは、3年も出る←
絶対GETしたい!!←
あいつうちのこと眼中に絶対なぃから
無理やり眼中にいれてやる(ぇ
新3年だけ、1・2年と制服違うからね、一発で3年てわかる←
テストおわったぜぇ〜
理科死んだ←
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.156 )
- 日時: 2011/02/11 00:07
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: 14pOvIO6)
- 参照: 素直じゃないの だって(by.メランコリック
第三十七話『天然観察』
「依麻ぁ〜! 昨日、壱にメールしたぁ?」
次の日——。
由良が笑みを浮かべながら、そう言ってきた。
メール……。
昨日の状況のままメールしたら、変に思われるかな? と思ったし——。
私から頻繁にメール送れる程、積極的じゃないもので……。
「……してない」
「しなきゃだめっしょー」
由良は口を尖らせながらそう呟いた。
無理っす、由良さん……。
私は小さく溜息をつき、頬杖をついた。
「……」
でも、何かアピールしなきゃ駄目だよね。
ましては、相手は天然四天王……。
何もしないでいたら、好意にも気づかれないし、他の女の子に先越されちゃうかもしれない。
「……はぁ……」
頭で思っていても、なかなかそれを実行できない。
恋って、難しいよね——……。
私は再び、深い溜息をついた。
**
退屈な時間が刻々と過ぎていき、英語の時間。
「珠紀、糸田! 横向いてないで前向け! ちゃんと問題解きなさい」
「すいませーん」
「すいませんっしたー」
壱は、英語の教師に怒られていた。
原因は、右隣に居る綿津と後ろの席の糸田と話をしていたからである。
壱は慌てて黒板の方を向き、糸田もやる気なく口を開いた後、あくびをして伸びをした。
正直、毎日壱の周りの席は騒がしい。
集まってるメンバーが、疾風に原田くんに綿津に糸田という比較的話が合う四人に、いじられキャラの愛奈、そして明るいほのか——。
壱とほのかが仲いいのがちょっと気になるけど、まぁ隣の席同士だしね。
そう思っていると、ちょうどチャイムが鳴った。
号令し終わった後、英語の先生は壱を呼び出した。
「珠紀、早く来い」
「あ? 糸田連れてこなくていいんすか」
「あいつはどうでもいい。お前だけ来い」
完璧先生に目つけられてますね、珠紀壱君。
英語の教師の説教は長いぞ……うん。
そう思いながら壱の方を見ると、壱と目が合った。
「……っ」
私は思わず目を逸らし、愛奈を引き連れて由良達のところへ逃げた。
何やってんだ、自分!!
もう……自分が嫌になる!
「あー……」
「依麻、ちょっと聞いて〜! あのね〜……」
私は自己険悪を抱きながら、由良たちの話を聞いていた。
*六時間目*
今日の六時間目は、学活。
前期の反省&委員会決め……らしい。
司会は叶汰と百江。
二人の進行はスムーズで真面目な人達がどんどん意見を出し合って進んでいくので、クラスの大半の人達は何もすることがなく、暇そうな顔をしていた。
半分以上寝てるし……。
あぁ、私も何か眠くなってきた。
よし、寝よう。
そう思い、寝る体制を作った時——。
「——これ誰かやってくれる人居ないのー?」
空いている一つの委員会を見て、叶汰はそう呼びかけた。
しかし、手の上がる人は誰もいない。
「じゃあ委員会に当てはまってない人に聞いてくよ? ——依麻、やってみない?」
「ひぎっ」
突然百江に言われ、私は飛び起きた。
な、なななな!?
委員会なんて重要な仕事、私に任せたらクラスがめちゃくちゃになりますよ。
私は慌てて横に手を振った。
「お言葉ですが、遠慮しときます!」
「えー? ……じゃあ、誰か〜……」
「百江、壱は? 壱も委員会に当てはまってないし」
悩む百江に、叶汰がそう言った。
クラスの皆は、一斉に壱の方を向く。
しかし、肝心の壱は——。
寝ている。
「壱ーっ」
叶汰が呼ぶが、壱は反応ナシ。
あれ、壱ぅてついさっきまで元気に会話してたよね——?
もしや、
「寝たふりすんなって、壱ー!」
……やっぱりか。
壱の必殺技、寝たふり。
それを見抜いていた叶汰は、何度も何度も壱の名前を呼んだ。
「いーちー、寝るなー」
疾風が壱に向かってそう言うが、壱は反応なし。
疾風は少し肩をすくめ、叶汰の方を見た。
「ガチで寝たかも。こいつ」
「まじかよ! ……じゃあ違う人、誰か〜」
寝たふり通り越して、ガチ寝ですか壱さん。
ていうか、壱の寝方がかっこいい。
これ絶対寝顔かっこいい!
私、男子の髪濡れてる姿と寝顔に弱いからねぇ……。
壱の寝顔なんか見たら、もう……!!
——って、なに想像してんだ私。
慌てて自分を危ない世界から連れ戻し、私も眠ろうと再び寝る体制を作り始めた。
**
学校での長い一日が終わり、放課後。
私はカバンを肩にかけ、教卓の近くに立ち止まって由良の姿を探していた。
「由良ー……っ!?」
由良の名前を呼んで振り向くと、たまたまそこにいた壱とばっちり目が合った。
壱が少し目を見開くのと、私が目を逸らすのはほぼ同時だった。
教室という、狭い空間での一瞬の出来事。
一気に周りが見えなくなって。
君しか視界に入らなくて。
一瞬にして、時が止まる。
「……っ」
私は慌てて廊下に出て、カバンを床に落とした。
瞬間的に目、逸らしちゃったよ……。
「……あぁ、もう……」
自己険悪が、増えていくばかり。
もう、どうして私はこうなんだ……!!
——誰か、積極的になれる度胸と勇気を下さい。
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.157 )
- 日時: 2011/02/10 23:59
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: 14pOvIO6)
- 参照: 現在の更新が、まだ十一月の出来事だ← 更新ノロすぎるあっひょ←
>>155
麦ぎっぎぎいぎg(どうした
かわいくないよ0Д0
ドキドキはいぱーまぐなむゾーンだぜ(頭大丈夫か
確かそうだったwww
あと3か月……長いようで早いよね←
バレンタインで何か進展があればいいんだけどな…(ぇ
まじかΣ
こっちの中学が早すぎるのかもしれん(ぇ
部対抗リレーなんてあるんだ!すげぇwww←
こっちの学校、どうなんだろ(ぇ
GETしたいよね><
うちも無理矢理壱の眼中に入れてやる←
よし、それで目立って存在をアピールだ(ぇ
お疲れだぜ〜っうぃ(ぇ
まじかwww
理科死ぬよね←
でも苺羅ならうちより断然いい点とれてると思うから大丈夫さ←
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