コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- *叶恋華* +実話+ 【完結】
- 日時: 2011/07/12 23:31
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: JiXa8bGk)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=19180
一生懸命、想いを伝えるよ。
恋を実らせるよ。
愛を描くよ。
華は、優しく貴方を想う。
『いつかは、叶いますように』
※57話〜74話
188〜200話
シリアス注意!
(●´・ω・)ノ☆☆☆HELLO☆☆☆☆ヽ(・ω・`○)
*2010.3/25*第一期『*切恋華*』完結!!
*2010.4/6*第二期、*切恋華*の続編『*君想華*』すたーと
*2011.1/25*『*君恋華*』完結!!
*2011.1/25*『*叶恋華*』すたーと
*2011.7/12*『*叶恋華*』完結!!
+2011.1/23+
作者、長期休養から復活いたしました!!
↑のURLは前スレ←
一応この小説は実話を元にしたお話です^ω^b
現在進行形の、作者の恋愛です。
依麻の思考とかは、少し手を加えています←
あと、セリフも思い出せる限りメモしてるのですが……全てが正確という訳ではないので、ご理解お願いします。
しかし更新がノロすぎて、現在の更新状況は【二年生3月の出来事】になっております0Д0
頑張って現在の【三年生7月の出来事】になるよう、なるべく頑張って更新したいと思いますので、よろしくお願します!
作者の名前一覧*
絵磨◆VRtMSlYWsU
絵磨(携帯)
掲 示 板 編 集 中 !
(今は見づらいですが、次第に見やすくなるように修正していきます><)
☆注意☆
*実話をもとにしていますが、細かいところや市名や名前、全部仮名&フィクションです
*基本フリーダムな書き方です←
*馬鹿な作者は恋すると更に馬鹿になりますので、自意識過剰が酷くなると思います; それにつれ色々むかつく点がチラホラ出てくると思いますが、暖かい目で見守って下さると嬉しいです;ω;
*中傷・ケンカは×!!
*長編なので、ぜひ! 暇つぶしに読んでください♪
*今年受験の身なので、更新が更に亀になる場合も…
*作者は中学生です。精神年齢はそれ以上に低いので絡む際にはお気を付け下さい。
*文章力ないので、勉強中です。描写なども下手くそなので、ぜひアドバイスしてくださると嬉しいです^^*
*コメ返しなどで「w」や顔文字など乱用します(特に「w」)ので、苦手な方はご注意ください。
*小説内でメールや手紙の時だけ絵文字顔文字が使われます。ご理解頂けると嬉しいです!
≪だいすき、≫
この想いは、いつ君に届くのかな?
【*叶恋華*】
〜↑目次↑〜
prologue-ぷろろーぐ->>1
MainCast-めいんきゃすと->>2
classmateⅠ-くらすめーとⅠ->>8
classmateⅡ-くらすめーとⅡ->>121
classmateⅢ-くらすめーとⅢ->>437
第一部≪始まりの華≫
第一章【真夏の転校生】
1.『光葉中学校』>>15 2.『豹変』>>18 3.『転校生』>>21
第二章【六回目の恋】
4.『かっこいい人』>>33 5.『心の変化』>>36 6.『気になる?』>>37 7.『手紙』>>38
8.『二人のセカイ』>>44 9.『恋』>>45 10.『KISS&YOU』>>50 11.『友情と愛情』>>53
12.『自分の生き方』>>60 13.『甦る気持ち』>>66 14.『好きな所』>>71
第三章【短期間の恋、芽生える恋】
15.『恋愛定義』>>73 16.『芽生えゆく環状』>>74 17.『暖かい気持ち』>>75 18.『気になる人』>>76
19.『膨らむ気持ち』>>77 20.『朝の出来事』>>98 21.『眩しい二人』>>100 22.『天然発動』>>102
23.『好きの気持ち』>>117
第四章【七回目の恋】
24.『学校祭一日目』>>118 25.『学校祭二日目』>>119 26.『恋想』>>126 27.『暴露』>>129
28.『天然四天王』>>131
第五章【メール大作戦】
29.『交換大作戦っ!』>>132 30.『メアド交換』>>133 31.『君への想い、加速中』>>134
32.『マイナス思考』>>140 33.『空回り×妄想』>>141 34.『メール』>>148
第六章【君×私÷恋=ピンチ】
35.『天然記念物』>>153 36.『恋にピンチはつきものです』>>154 37.『天然観察』>>156 38.『視界の中のキミ』>>159
39.『思わぬ笑顔』>>166 40.『焦る気持ち』>>168 41.『ちっぽけな勇気』>>173 42.『ワガママな想い』>>174
43.『逃走思考』>>176 44.『進む恋時計』>>179 45.『疑問≒期待』>>181 46.『嘘つきな憂鬱』>>183
47.『明日へのココロ』>>185 48.『confession...?』>>198 49.『Panic!!』>>199 50.『天然王子』>>200
51.『恋時雨』>>217 52.『作戦×策戦』>>218 53.『作戦、実行』>>219 54.『とある理由』>>228
55.『reason』>>257 56.『癒思考』>>263
第七章【恋愛と友情】
57.『呼び出し』>>272 58.『残酷Real』>>273 59.『悲痛』>>274 60.『trouble』>>279
61.『後悔』>>286 62.『despair-絶望-』>>296 63.『謝罪メール』>>297 64.『君の優しさ』>>298
65『過去≒未来』>>303 66.『TimeSlip』>>305 67.『悪口friend』>>309 68.『お手紙friend』>>310
69.『反省friend』>>312 70.『ごめんねfriend』>>316 71.『ぐちゃぐちゃHeart』>>319
72.『feeling』>>326 73.『二つの選択』>>332 74.『トモダチ』>>333 75.『気持ちの真実』>>338
76.『皆の気持ち』>>341 77.『君の気持ち』>>345
第八章【100%の恋心】
78.『甘い妄想』>>346 79.『天然炸裂』>>350 80.『天然lover』>>351 81.『片想いlover』>>356
82.『重なる影』>>360 83.『教訓』>>362 84.『意味深野郎』>>371 85.『嫌々思考』>>372
86.『深々思考』>>373 87.『恋愛思考』>>374 88.『筆談Talk』>>376 89.『一方通行』>>377
90.『気になる発言』>>378 91.『Panic思考』>>379 92.『膨らむ気持ち』>>380
93.『眩しい笑顔』>>381 94.『逃走思考』>>382 95.『Situation』>>399 96.『君の想い人』>>401
97.『欲張りHeart』>>402 98.『私の知らない、』>>403 99.『恋想色』>>408
第九章【200%のもどかしさ】
100.『モドカシイ、』>>417 101.『言えない言葉』>>426 102.『心理テスト』>>432
103.『気になる会話』>>433 104.『好きの行動』>>434
第二部≪膨らむ蕾≫
第十章【君と私の距離】
105.『LuckyTime!』>>438 106.『君の本音』>>447 107.『遠ざかる距離』>>448
108.『届かない距離』>>452 109.『些細な優しさ』>>453 110.『気まずい関係、』>>454
第十一章【クリスマス、冬休み】
111.『LoversXmas』>>455 112.『眩しい姿』>>459 113.『急展開メール』>>460 114.『0.1%の期待』>>462
115.『夜の始まり』>>464 116.『壱の伝言』>>465 117.『壱の質問』>>467 118.『ずるい戦法』>>469
119.『新たな決意』>>470 120.『12月31日』>>473 121.『ドッキリ』>>476 122.『悪戯』>>477
第十二章【新学期】
123.『隣』>>479 124.『○cmの距離』>>482 125.『一筋の想い』>>485 126.『大好きな気持ち』>>486
127.『隣の笑顔』>>487 128.『同じ動作』>>493 129.『視線の先』>>494 130.『君の、』>>495
第十三章【それぞれの恋愛事情】
131.『SweetDream』>>499 132.『君の恋事情』>>500 133.『バレンタインの想い出』>>508
134.『バレンタイン計画』>>509 135.『バレンタイン思考』>>512 136.『彼女にするなら、』>>513
137.『マシな人』>>518 138.『あの子と私』>>519 139.『天然日和』>>522 140.『ドキドキ日和』>>523
141.『速まる鼓動』>>524 142.『問題と解答』>>526 143.『偶然と些細な動作』>>527
144.『救命指導の出来事』>>532 145.『想いの華』>>533 146.『些細な出来事』>>537
第十四章【Valentine†Countdown】
147.『Valentine Countdown』>>539 148.『chocolate』>>540
149.『Valentine Mission』>>549 150.『決戦は月曜日』>>552
第十五章【Valentine】
151.『Valentine当日』>>553 152.『迫る時間』>>554 153.『Bad Valentine』>>559
154.『好きだからこその、』>>560 155.『Valentine後日』>>562 156.『なんともいえない気持ち』>>563
第十六章【諦める方法】
157.『儚い気持ち』>>566 158.『普通』>>567 159.『諦め』>>571 160.『君を嫌いになる方法』>>572
161.『表情』>>576 162.『矛盾≒気持ち』>>577 163.『自然な気持ち』>>582 164.『好きの気持ち』>>583
第十七章【私の気持ち】
165.『嘘をつけない心』>>584 166.『片想いDays』>>586 167.『犬ちゃんとの会話』>>587
168.『偶然≒HAPPY!!』>>588 169.『ほんの些細な出来事』>>589 170.『君を想うだけで、』>>590
171.『単純に、』>>594 172.『抱いた疑問』>>598 173.『健康調査』>>599 174.『片想い的、恋愛論』>>600
175.『私は私なりに』>>603 176.『恋敵出現?』>>604 177.『強い想い』>>607 178.『冷やかし』>>608
179.『思いたくない考え』>>611 180.『志保ちゃんの好きな人』>>612 181.『恋愛の意味』>>619
182.『卒業式』>>621 183.『三月十五日』>>622 184.『Bad Whiteday』>>623
185.『女の勘』>>625 186.『笑顔の理由』>>629 187.『合言葉は、』>>632
188話からを見る際の注意>>633
第十八章【亀裂×波乱】
188.『嫌な予感』>>636 189.『予感的中』>>637 190.『意味深な予感』>>641 191.『謎の理由』>>643
192.『避けたい理由』>>644 193.『その事実、予感的中。』>>645
194.『君の行動』>>647 195.『疾風の言葉』>>650 196.『気になること』>>652 197.『亀裂』>>654
198.『悪夢再来』>>655 199.『暖かい言葉』>>656
最終章【叶恋華】
200(最終話)『叶恋華』>>658
あとがき>>660
依麻の気持ちイメソン>>63
57〜74話のイメソン>>347
.:*゜..:。:.::.*゜お知らせ&イベント.:*゜..:。:.::.*
返信100&参照222突破記念>>109
返信200&50話突破記念>>215
苺羅様とコラボ企画! 番外編『眉抜きの日』
>>233 >>241 >>245 >>251 >>253
返信400突破記念 番外編『龍くんと壱くんのとある会話』
Scene.1 門外龍の場合(龍目線)>>406
Scene.2 珠紀壱の場合(壱目線)>>407
cast追加&第二部突入のお知らせ>>437
返信500記念(学校紹介)>>507
◆お客様◇(>ω<)カンシャ!
◆苺羅様 ◇宇莉様 ◆闇に光様 ◇あやめ.様
◆ちか様 ◇偽者様 ◆、璃瑚.様 ◇のの様
◆さわ様 ◇魔王様 ◆ココ様
皆様の温かいコメントに、手が震えてます←
本当にありがとうございます><
作者のモットー(は
【恋をしている皆さんに少しでも共感してもらえる小説を書く!!】
描写下手ですが、自分の想っている恋の感情を素直に表したいと思うので、少しでも共感していただけると嬉しいです^^*
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- Re: *叶恋華* +実話+ 94話更新! ( No.403 )
- 日時: 2011/04/10 02:26
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: tnkG6/9W)
- 参照: あなたと私でランデブー?←
第九十八話『私の知らない、』
君はどんな女の子が好きで、
どんな理想を持っていて、
どんな恋愛をして来たのかな。
**
全ては、吉澤の一言から始まった。
「壱の好きな人って——……」
そう、この話題から始まったんだ。
今の授業は理科。
理科室での実験なので、皆騒がしい。
だけど隣の班の壱と、吉澤の会話は不思議と耳に入ってきた。
「——他中——……」
吉澤と壱は、何やら小声で恋バナをしているようだ。
……ん?
今 他 中 っ て 言 っ た ?
私は速くなる鼓動を抑え、二人の会話に耳を傾ける。
「——他中の人と、前にね。メール、してたんだけど……」
今度ははっきり、壱の声が聞こえた。
他中の人と、メール……?
メ − ル し て た ?
他中? え? 女子? メール? やり取り? コミュニケーション?
頭の中が、一気に混乱した。
『他中の三人に告られたんだって!』
由良の言葉が、頭をよぎる。
他中……三人……告白……メール……?
壱 の 好 き な 人 ?
「知らない人は——」
「——……」
「——話してみたら?」
「や、——……」
吉澤と壱は、微かにしか聞こえないくらいの小声で話し始めた。
話してみたらって、誰と?
好きな人と? 好きな人って他中の子?
どっちにしても、これは——……。
非 常 に マ ズ イ
一気に絶望的な気持ちになると同時に、どんどん血の気が下がっていく感覚がした。
——でも、そうだよね。
壱はモテるし、あんな恋愛に興味なさそうな顔してても、一つか二つは好きな子が出来た経験とか、付き合った経験とかあるはずだ。
私は転校生だし、壱と出会ったのは夏。
初めて壱の事を知ったのは、秋だった。
私がこの学校に来る前に、壱も色々な恋愛をしてきたはずだ。
怜緒の時の私みたいに、過酷な恋愛をしたのかもしれない。
いや、もしかしたら幸せな恋愛をしていたのかもしれない。
どっちにしたって——。
私には知らない、『壱の恋愛』があるんだ。
私はまだ、壱の好きな女の子のタイプだって知らない。。
好きな食べ物も、休日は何して過ごすとか、音楽は何聴くのかとか、趣味とか、全部全部——。
知らないこと、ばかりだ。
思えば私、壱の何も知らないじゃないか。
「……っ」
私の知らない『君』。
私がどんなに好きでも、その壁は壊せないの?
私じゃ、無理なの——……?
壱と私の、距離。
それは凄く凄く遠くて、先の見えない暗いものであった。
- Re: *叶恋華* +実話+ 94話更新! ( No.404 )
- 日時: 2011/04/10 02:36
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
- 参照: ▼ 昔(1年前)の自分ちょぉきもぉい!何あれ!
なんか絵磨の小説、共感できる←
素晴らしいわよ(何
- Re: *叶恋華* +実話+ 94話更新! ( No.405 )
- 日時: 2011/04/10 02:39
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: tnkG6/9W)
- 参照: あなたと私でランデブー?←
>>404
そんな事言ってくれるなんて……////←
ありがとう><
共感してくれるなんて嬉しいよ^^*
これ大分前の出来事だけど、今の気持ちもこんな感じ(ぇ
もうやだやだやだ←
- Re: *叶恋華* +実話+ 94話更新! ( No.406 )
- 日時: 2011/04/10 03:33
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: tnkG6/9W)
- 参照: あなたと私でランデブー?←
*返信400突破記念*
いつの間にか、返信400突破してました←
なので、ここらでいっちょ番外編を書こうと思います!(ぇ
つまらないものですが、なんか書きたくなったので(ぇ
雑談ばっかだと、gdgdすぎてネタもないしね(ぇ
……ちなみに、番外編の中に出てくるやり取りは実話をもとにしています←
それを勝手に、二人の目線で作っちゃいましt(ry
*注意点*
@本編と多少キャラ崩壊してます
@名前ネタです
@意味不明です
@龍×壱です
@基本ふざけてます
@「こんなのが記念なのか」っていうくらいの、残念クオリティ
@龍編と壱編、二つあります
——まぁ、暇つぶしにどうぞ!←
+番外編+ 『龍くんと壱くんのとある会話』
Scene.1 門外龍の場合(龍目線)
「俺ね、生き別れた弟いるさー」
数学の授業中。
俺——門外龍は暇になったので、隣の席の珠紀壱にちょっかいかけることにした。
壱は世間でいう『イケメン』って奴だけど、何かがズレている。
そんな性格……っていうか、ギャップ? が面白くて、俺はよく壱をからかっていた。
「弟って、どこにいんの」
ほら、今回も引っかかってきた。
俺はドヤ顔をしながら、胸を張ってこう言ってやった。
「インドネシア」
「インドネシア!? 名前何?」
「八雲。八に雲って書いて、やくも」
「やくも……っ」
壱は思った以上に爆笑している。
なんか面白くなってきた、やべぇ。
壱からかうのって、やっぱハマるわ。
「もう一人、いずみっていうのがいる」
「いずみ?」
「そう。いずみ。一番下の弟」
「男かよ!」
おぉ、壱にしてはナイスツッコミ。
たまにコイツ、鋭いツッコミ入れるからなぁ……。
普段ボケボケしてるくせに。
「いずみって、なんて書くの?」
「ん? 出に泉ってかいていずみ」
「出に泉って……。つか、男でいずみってやだな」
壱は苦笑いでそういった。
まぁこれは先に言っちゃうと、作り話だしな。
俺の壱をからかう為のネタだからな。
壱のばーかばーかばーかばーくぁっ、げほっ、がはっ、おえっ……大丈夫、読者の皆様、時間をありがとう。もう大丈夫。うん、もう平気だから。
……ちょっと調子に乗り過ぎました。
「……つーか、出に泉だったら、普通に読んだらでずみだよな」
俺は冗談混じりでそう言った。
いや、最初から全部冗談混じりなんだけどさ。
しかし冗談が通じない男、珠紀壱。
必ずコイツは、『冗談』というものを『My天然World』に持っていく。
あ、ちょいとかっこつけて英語で言ってみましたー。
どう? これでも俺ね、こんなおっかない見た目してても頭いいんだぜ?
……え? 自分で言うな? あーいとぅいまとぇー……あ、ごめんって! 石投げないでまじで!!
「——え? デブミ?」
「デ……ブ……っ」
予想外の聞き間違いに、俺は吹き出した。
こいつは、一回耳鼻科に行った方がいいかもしれない。
この前も『はんぺん族』とかふざけた事言ってたし、本当に末期かもしれない。
とりあえず、壱。
全国のでずみさん……いや、いずみさんに謝れ。
「デブミって言わなかった?」
「でずみだよ! あー、今頃八雲にてるみ、……じゃねぇ、出泉どうしてるかな」
ここで俺は、最大なミスを犯した。
これは壱、黙っちゃいないだろ。
My天然World炸裂だな、これは。
「てるみって……っ! デブミだろ?」
「ちげぇよ」
ほら、やっぱりデブミにこだわってきやがった。
だから全国のいずみさんとでずみさんに謝れっつーの。
これ以上この話題が続いたら、色々まずいだろう。
そう思い、俺は話題を変えた。
「——つーか俺さぁ、壱のこと親友って思ってっけどさーっ」
「うん」
「壱はどう思ってんのかなーって」
ここで、俺と壱の愛の深さ……いや、絆の深さを試してみようじゃないか。
俺は壱大好きだぜ?
面白いし、絡みやすいし、ちょっかいかけやすいし。
からかいすぎたらたまにキレるけどなー。
「……そうだな、あいつどう思ってんのかなー」
「いや、お前だよ」
あいつって誰だよ。
まさか——……?
「あ、そっか。……うん、デブミに聞けばわかるよ」
復活、デブミ。
こんにちは、復活話題。
「デブミじゃねぇってっ! 何回言ったら覚えるのよ」
「いずみいずみいずみいずみいずみいずみいずみいずみいずみ——…………」
壱は呪文のように唱え始めた。
壱、言っとくけど今授業中だぞ?
あんまりブツブツ騒いでると、注意されるんだぞ?
『俺』が注意されるんだぞ!?
「——……よし、覚えた」
「よろしい」
「デブミ」
「……おい」
……あれ、いつの間にか俺がからかわれてるような——……?
「でずみー。てるみー。でぶみー」
授業も後、数分で終わる。
まぁ、いい暇つぶしになったしいいか。
見逃してやるよ、天然野郎め。
イケメンだけど、ナルシストなんかじゃなくて。
クールで無愛想に見えて、実は結構笑いのツボが緩くて。
天然でボケてるけど、時にツッコミを入れて——。
俺の大好きな、親友。my best friend?
そんなこいつを、俺は——……。
「龍、」
「……あ? 何だよ」
「ハーゲ」
「……」
やっぱ、前言撤回だ。
コイツはやっぱ、あのネタでからかい倒すしかないようだ。
あのネタを出せば、壱は面白い位に焦りだす。
ふふふ……ははははっ!!!
俺がそう思いながら壱に襲い掛かったのと、授業終了のチャイムが鳴るのはほぼ同時だった。
- Re: *叶恋華* +実話+ 94話更新! ( No.407 )
- 日時: 2011/04/10 04:00
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: tnkG6/9W)
- 参照: あなたと私でランデブー?←
+番外編+ 『龍くんと壱くんのとある会話』
Scene.2 珠紀壱の場合(壱目線)
「俺ね、生き別れた弟いるさー」
数学の授業中。
隣の席の門外龍が、突然話しかけてきた。
まぁ、龍はいつも暇になったら話しかけてくる。
これ、日常ちゃーはん……あれ?
にちじょうちゃはん? さはん?
……に、日常茶飯事ね。
龍は世間でいう『坊主』って奴だけど、ギャグ線はピカイチだ。
俺をからかってくるのは腹立つけど、とにかく面白い性格の龍と会話をするのは楽しかった。
だから今回も、
「弟って、どこにいんの」
そう言って、話に乗ってやった。
すると龍はドヤ顔をしながら、胸を張ってこう言った。
「インドネシア」
イ ン ド ネ シ ア ?
なんでインドじゃなくて、インドネシアなんだ。
……あれ、インドってインドネシア?
やばい、龍のせいで頭混乱してきた。
「インドネシア!? 名前何?」
「八雲。八に雲って書いて、やくも」
「やくも……っ」
やくもって、なんじゃそりゃ。
八に雲だったら、『はちうん』か『はちくも』だべ。
俺はそう言いながらも、ツボにハマって爆笑してしまう。
「もう一人、いずみっていうのがいる」
「いずみ?」
「そう。いずみ。一番下の弟」
「男かよ!」
俺は思わず大声でツッこんでしまった。
今これが福野の授業だったら、俺も龍も終わってたな。
というか、『いずみ』っていうから、普通に女かと思った。
「いずみって、なんて書くの?」
「ん? 出に泉ってかいていずみ」
「出に泉って……。つか、男でいずみってやだな」
女子と勘違いされそう。
俺はそう思いながら、苦笑いをした。
なんだか龍のドヤ顔が無性に腹立ってくるんだけど、なんでだろう。
「……つーか、出に泉だったら、普通に読んだらでずみだよな」
龍は笑みを浮かべてそう言った。
龍のその発言に、俺は目を丸くする。
「——え? デブミ?」
「デ……ブ……っ」
龍は盛大に吹き出した。
な、なんだ!?
俺は軽く驚きながら、龍を見る。
「デブミって言わなかった?」
「でずみだよ! あー、今頃八雲にてるみ、……じゃねぇ、出泉どうしてるかな」
でぶみ……じゃなくて、てるみ?
てるみ……じゃなくて、いずみ?
でるみ? てぶみ? いぶみ? いるみ?
俺は再び爆笑した。
あー、笑い過ぎて腹痛ぇー。
「てるみって……っ! デブミだろ?」
「ちげぇよ」
俺は笑い過ぎて息が乱れながらも、そういった。
すると龍は、髪の毛のない気持ちよさそうな坊主頭を触りながら、咳払いを一つし始める。
な、何が始まるんだ?
そう思っていると、
「——つーか俺さぁ、壱のこと親友って思ってっけどさーっ」
「うん」
「壱はどう思ってんのかなーって」
予想外の、質問。
ここで、龍と俺の愛の深さ……いや、絆の深さを試してみようっていうのか。
俺は龍大好きだぜ?
……なんか、照れくさいけど。
面白いし、絡みやすいし。
たまに通り越してうざい時あるけどさ。
そう思いながら俺は、上を見上げて小さく呟いた。
「……そうだな、あいつどう思ってんのかなー」
「いや、お前だよ」
龍の鋭いツッコミが入った。
冗談だよ、冗談。
俺は笑みを浮かべて龍を見た。
「あ、そっか。……うん、デブミに聞けばわかるよ」
龍をからかうのは、面白い。
だって、あの顔。
あの目が点になった顔、図体に合ってなくて面白すぎる。
「デブミじゃねぇってっ! 何回言ったら覚えるのよ」
「いずみいずみいずみいずみいずみいずみいずみいずみいずみ——…………」
俺は呪文のように唱え始めた。
言っとくけど、今授業中だぞ?
俺がブツブツ騒いでると、注意される。
だけどその時は『龍』に罪をなすりつければいいだけだし、きっと先生も『さきにちょっかいかけるのは龍』だとわかっている。
「——……よし、覚えた」
「よろしい」
「デブミ」
「……おい」
最初は俺がからかわれていても、結局最終的には俺がからかう。
これ、日常茶飯事……ね?
ちなみに俺の言動、悪気もないしわざとでもないんだよー。
「でずみー。てるみー。でぶみー」
授業も後、数分で終わる。
いい暇つぶしになった気がする。
見逃してやるよ、坊主頭め。
イカつい体形だけど、怖くなんかじゃなくて。
無口に見えて、実はムードメーカーだったり。
鋭くてツッコミ役だけど、時にボケを入れて——。
俺の大好きな、親友。まい べすと ふりえんど?
……あ、ふれんど?
「龍、」
「……あ? 何だよ」
「ハーゲ」
「……」
この反応が毎日面白くて、仕方がない。
龍のお陰で、俺の毎日は楽しく過ごせている。
そんなこいつを、俺は——……。
「——壱てめー!!!」
龍が叫んで俺に襲い掛かったのと、授業終了のチャイムが鳴るのはほぼ同時だった。
——やっぱ、前言撤回だ。
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