コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- *叶恋華* +実話+ 【完結】
- 日時: 2011/07/12 23:31
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: JiXa8bGk)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=19180
一生懸命、想いを伝えるよ。
恋を実らせるよ。
愛を描くよ。
華は、優しく貴方を想う。
『いつかは、叶いますように』
※57話〜74話
188〜200話
シリアス注意!
(●´・ω・)ノ☆☆☆HELLO☆☆☆☆ヽ(・ω・`○)
*2010.3/25*第一期『*切恋華*』完結!!
*2010.4/6*第二期、*切恋華*の続編『*君想華*』すたーと
*2011.1/25*『*君恋華*』完結!!
*2011.1/25*『*叶恋華*』すたーと
*2011.7/12*『*叶恋華*』完結!!
+2011.1/23+
作者、長期休養から復活いたしました!!
↑のURLは前スレ←
一応この小説は実話を元にしたお話です^ω^b
現在進行形の、作者の恋愛です。
依麻の思考とかは、少し手を加えています←
あと、セリフも思い出せる限りメモしてるのですが……全てが正確という訳ではないので、ご理解お願いします。
しかし更新がノロすぎて、現在の更新状況は【二年生3月の出来事】になっております0Д0
頑張って現在の【三年生7月の出来事】になるよう、なるべく頑張って更新したいと思いますので、よろしくお願します!
作者の名前一覧*
絵磨◆VRtMSlYWsU
絵磨(携帯)
掲 示 板 編 集 中 !
(今は見づらいですが、次第に見やすくなるように修正していきます><)
☆注意☆
*実話をもとにしていますが、細かいところや市名や名前、全部仮名&フィクションです
*基本フリーダムな書き方です←
*馬鹿な作者は恋すると更に馬鹿になりますので、自意識過剰が酷くなると思います; それにつれ色々むかつく点がチラホラ出てくると思いますが、暖かい目で見守って下さると嬉しいです;ω;
*中傷・ケンカは×!!
*長編なので、ぜひ! 暇つぶしに読んでください♪
*今年受験の身なので、更新が更に亀になる場合も…
*作者は中学生です。精神年齢はそれ以上に低いので絡む際にはお気を付け下さい。
*文章力ないので、勉強中です。描写なども下手くそなので、ぜひアドバイスしてくださると嬉しいです^^*
*コメ返しなどで「w」や顔文字など乱用します(特に「w」)ので、苦手な方はご注意ください。
*小説内でメールや手紙の時だけ絵文字顔文字が使われます。ご理解頂けると嬉しいです!
≪だいすき、≫
この想いは、いつ君に届くのかな?
【*叶恋華*】
〜↑目次↑〜
prologue-ぷろろーぐ->>1
MainCast-めいんきゃすと->>2
classmateⅠ-くらすめーとⅠ->>8
classmateⅡ-くらすめーとⅡ->>121
classmateⅢ-くらすめーとⅢ->>437
第一部≪始まりの華≫
第一章【真夏の転校生】
1.『光葉中学校』>>15 2.『豹変』>>18 3.『転校生』>>21
第二章【六回目の恋】
4.『かっこいい人』>>33 5.『心の変化』>>36 6.『気になる?』>>37 7.『手紙』>>38
8.『二人のセカイ』>>44 9.『恋』>>45 10.『KISS&YOU』>>50 11.『友情と愛情』>>53
12.『自分の生き方』>>60 13.『甦る気持ち』>>66 14.『好きな所』>>71
第三章【短期間の恋、芽生える恋】
15.『恋愛定義』>>73 16.『芽生えゆく環状』>>74 17.『暖かい気持ち』>>75 18.『気になる人』>>76
19.『膨らむ気持ち』>>77 20.『朝の出来事』>>98 21.『眩しい二人』>>100 22.『天然発動』>>102
23.『好きの気持ち』>>117
第四章【七回目の恋】
24.『学校祭一日目』>>118 25.『学校祭二日目』>>119 26.『恋想』>>126 27.『暴露』>>129
28.『天然四天王』>>131
第五章【メール大作戦】
29.『交換大作戦っ!』>>132 30.『メアド交換』>>133 31.『君への想い、加速中』>>134
32.『マイナス思考』>>140 33.『空回り×妄想』>>141 34.『メール』>>148
第六章【君×私÷恋=ピンチ】
35.『天然記念物』>>153 36.『恋にピンチはつきものです』>>154 37.『天然観察』>>156 38.『視界の中のキミ』>>159
39.『思わぬ笑顔』>>166 40.『焦る気持ち』>>168 41.『ちっぽけな勇気』>>173 42.『ワガママな想い』>>174
43.『逃走思考』>>176 44.『進む恋時計』>>179 45.『疑問≒期待』>>181 46.『嘘つきな憂鬱』>>183
47.『明日へのココロ』>>185 48.『confession...?』>>198 49.『Panic!!』>>199 50.『天然王子』>>200
51.『恋時雨』>>217 52.『作戦×策戦』>>218 53.『作戦、実行』>>219 54.『とある理由』>>228
55.『reason』>>257 56.『癒思考』>>263
第七章【恋愛と友情】
57.『呼び出し』>>272 58.『残酷Real』>>273 59.『悲痛』>>274 60.『trouble』>>279
61.『後悔』>>286 62.『despair-絶望-』>>296 63.『謝罪メール』>>297 64.『君の優しさ』>>298
65『過去≒未来』>>303 66.『TimeSlip』>>305 67.『悪口friend』>>309 68.『お手紙friend』>>310
69.『反省friend』>>312 70.『ごめんねfriend』>>316 71.『ぐちゃぐちゃHeart』>>319
72.『feeling』>>326 73.『二つの選択』>>332 74.『トモダチ』>>333 75.『気持ちの真実』>>338
76.『皆の気持ち』>>341 77.『君の気持ち』>>345
第八章【100%の恋心】
78.『甘い妄想』>>346 79.『天然炸裂』>>350 80.『天然lover』>>351 81.『片想いlover』>>356
82.『重なる影』>>360 83.『教訓』>>362 84.『意味深野郎』>>371 85.『嫌々思考』>>372
86.『深々思考』>>373 87.『恋愛思考』>>374 88.『筆談Talk』>>376 89.『一方通行』>>377
90.『気になる発言』>>378 91.『Panic思考』>>379 92.『膨らむ気持ち』>>380
93.『眩しい笑顔』>>381 94.『逃走思考』>>382 95.『Situation』>>399 96.『君の想い人』>>401
97.『欲張りHeart』>>402 98.『私の知らない、』>>403 99.『恋想色』>>408
第九章【200%のもどかしさ】
100.『モドカシイ、』>>417 101.『言えない言葉』>>426 102.『心理テスト』>>432
103.『気になる会話』>>433 104.『好きの行動』>>434
第二部≪膨らむ蕾≫
第十章【君と私の距離】
105.『LuckyTime!』>>438 106.『君の本音』>>447 107.『遠ざかる距離』>>448
108.『届かない距離』>>452 109.『些細な優しさ』>>453 110.『気まずい関係、』>>454
第十一章【クリスマス、冬休み】
111.『LoversXmas』>>455 112.『眩しい姿』>>459 113.『急展開メール』>>460 114.『0.1%の期待』>>462
115.『夜の始まり』>>464 116.『壱の伝言』>>465 117.『壱の質問』>>467 118.『ずるい戦法』>>469
119.『新たな決意』>>470 120.『12月31日』>>473 121.『ドッキリ』>>476 122.『悪戯』>>477
第十二章【新学期】
123.『隣』>>479 124.『○cmの距離』>>482 125.『一筋の想い』>>485 126.『大好きな気持ち』>>486
127.『隣の笑顔』>>487 128.『同じ動作』>>493 129.『視線の先』>>494 130.『君の、』>>495
第十三章【それぞれの恋愛事情】
131.『SweetDream』>>499 132.『君の恋事情』>>500 133.『バレンタインの想い出』>>508
134.『バレンタイン計画』>>509 135.『バレンタイン思考』>>512 136.『彼女にするなら、』>>513
137.『マシな人』>>518 138.『あの子と私』>>519 139.『天然日和』>>522 140.『ドキドキ日和』>>523
141.『速まる鼓動』>>524 142.『問題と解答』>>526 143.『偶然と些細な動作』>>527
144.『救命指導の出来事』>>532 145.『想いの華』>>533 146.『些細な出来事』>>537
第十四章【Valentine†Countdown】
147.『Valentine Countdown』>>539 148.『chocolate』>>540
149.『Valentine Mission』>>549 150.『決戦は月曜日』>>552
第十五章【Valentine】
151.『Valentine当日』>>553 152.『迫る時間』>>554 153.『Bad Valentine』>>559
154.『好きだからこその、』>>560 155.『Valentine後日』>>562 156.『なんともいえない気持ち』>>563
第十六章【諦める方法】
157.『儚い気持ち』>>566 158.『普通』>>567 159.『諦め』>>571 160.『君を嫌いになる方法』>>572
161.『表情』>>576 162.『矛盾≒気持ち』>>577 163.『自然な気持ち』>>582 164.『好きの気持ち』>>583
第十七章【私の気持ち】
165.『嘘をつけない心』>>584 166.『片想いDays』>>586 167.『犬ちゃんとの会話』>>587
168.『偶然≒HAPPY!!』>>588 169.『ほんの些細な出来事』>>589 170.『君を想うだけで、』>>590
171.『単純に、』>>594 172.『抱いた疑問』>>598 173.『健康調査』>>599 174.『片想い的、恋愛論』>>600
175.『私は私なりに』>>603 176.『恋敵出現?』>>604 177.『強い想い』>>607 178.『冷やかし』>>608
179.『思いたくない考え』>>611 180.『志保ちゃんの好きな人』>>612 181.『恋愛の意味』>>619
182.『卒業式』>>621 183.『三月十五日』>>622 184.『Bad Whiteday』>>623
185.『女の勘』>>625 186.『笑顔の理由』>>629 187.『合言葉は、』>>632
188話からを見る際の注意>>633
第十八章【亀裂×波乱】
188.『嫌な予感』>>636 189.『予感的中』>>637 190.『意味深な予感』>>641 191.『謎の理由』>>643
192.『避けたい理由』>>644 193.『その事実、予感的中。』>>645
194.『君の行動』>>647 195.『疾風の言葉』>>650 196.『気になること』>>652 197.『亀裂』>>654
198.『悪夢再来』>>655 199.『暖かい言葉』>>656
最終章【叶恋華】
200(最終話)『叶恋華』>>658
あとがき>>660
依麻の気持ちイメソン>>63
57〜74話のイメソン>>347
.:*゜..:。:.::.*゜お知らせ&イベント.:*゜..:。:.::.*
返信100&参照222突破記念>>109
返信200&50話突破記念>>215
苺羅様とコラボ企画! 番外編『眉抜きの日』
>>233 >>241 >>245 >>251 >>253
返信400突破記念 番外編『龍くんと壱くんのとある会話』
Scene.1 門外龍の場合(龍目線)>>406
Scene.2 珠紀壱の場合(壱目線)>>407
cast追加&第二部突入のお知らせ>>437
返信500記念(学校紹介)>>507
◆お客様◇(>ω<)カンシャ!
◆苺羅様 ◇宇莉様 ◆闇に光様 ◇あやめ.様
◆ちか様 ◇偽者様 ◆、璃瑚.様 ◇のの様
◆さわ様 ◇魔王様 ◆ココ様
皆様の温かいコメントに、手が震えてます←
本当にありがとうございます><
作者のモットー(は
【恋をしている皆さんに少しでも共感してもらえる小説を書く!!】
描写下手ですが、自分の想っている恋の感情を素直に表したいと思うので、少しでも共感していただけると嬉しいです^^*
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- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.643 )
- 日時: 2011/07/10 02:31
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: smQzDzj0)
- 参照: きみは一人で行くんだぜっ←
第百九十一話『謎の理由』
「……ちょい愛奈、いい?」
放課後——。
廊下に一人でいた愛奈の背後から、私はこっそり話しかけた。
愛奈は驚いたように顔を上げ、私だと確認した後小さく笑みを浮かべた。
「ん? ……依麻、何?」
「ちょっと話したいことが……」
「……じゃあ、トイレ行こう」
愛奈は私の心情を察したのか、人気の少ない女子トイレを進めた。
私は頷き、黙って愛奈の後ろを歩く。
女子トイレは、察しの通り人が少なかった。
私と愛奈は鏡の前に立つ。
愛奈は指通りがよさそうな艶のある髪の毛を整える。
私はそれを横目で見ながら、壁に寄り掛かってうなだれた。
「……ね、愛奈」
「んー?」
「由良と優とまなさぁ……。私に対して明らかに怒ってるよね」
そこで、愛奈の手が止まった。
「……んー……、まぁ」
「やっぱそうだよね? 私、なんかしたかな?」
「んー……」
私は腕を組んで考える。
何もしてないつもりなんだけど——……。
一日という間に、一体何があったんだ。
私、本当に何かしたっけ——?
もしかしたら、知らないうちにウザイことしてたのかもしれない。
自覚ないだけで、何か酷い事を言ったのかもしれない。
そうだとすれば、皆に謝らなければ。
そう考え、俯いた顔を上げる。
その瞬間、
「っ!」
まなの顔が、視界いっぱいに広がった。
私は思わず壁にへばり付き、思いっきり警戒する。
び、びっくりした……!!
「……何してんの?」
まなは冷たい目で私を見ている。
私は壁から体を離し、まなの目から視線を逸らす。
「……なんでもないよ」
そしてとっさに出た一言が、これだった。
「……じゃ、早く一緒に帰るよ」
「え」
素っ気ない言葉で追い返すつもりだったが、まなの言葉が意外だった為に力が抜ける。
まなの目つきは鋭いままだけど、話しかけてくれた。
帰ろうって言ってくれた……?
「……どうしたのさ、二人ともー」
愛奈と私を見て、まなは笑いながらそういった。
会話の途中だったし、愛奈と話していたのはまな達の事だ。
それをわかってるのは愛奈と私だけで、お互いに顔を見合わせて固まっていた。
理由を、考えてるんだよ。
由良達が私に怒っている、理由を。
「もしかして……。由良と優の事?」
「え、」
私の心を読み取るように、まながそう言った。
エスパーですか、まなさん。
見透かされちゃ仕方ない、これ以上いい訳をするにも——。
言葉が、思いつかなかった。
「……まーうん、そう、だね」
私はぎこちない口調でそう返答する。
横に居た愛奈も苦笑い。
まなは私と愛奈を交互に見て、いつものような明るい口調でこう言った。
「なんか、依麻に怒ってるみたいだよ?」
そんなの、知ってる。
その理由が知りたいんだ、私は。
「詳しくは知らないけど……私、一応理由知ってるよ?」
またもや、心が読みとられた。
私って、やっぱ顔に出てるのかな……。
そう思うと、もう苦笑いを浮かべる事しかできなかった。
「……」
まなに聞くのは、少し抵抗があるけど——。
理由知らなきゃ何も始まらないし、このまま避けられっぱなしじゃ納得いかない。
私が無意識に二人を傷つけたなら、謝らなきゃいけないし……。
「……教えて」
まなにとりあえず、知ってることを教えてもらおう。
「——んじゃあ、外出よ? ……ここじゃ、ちょっと」
まなはそう言って、トイレから出る。
私は覚悟を決めて、まなの後をついて行った。
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.644 )
- 日時: 2011/07/10 02:51
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: smQzDzj0)
- 参照: きみは一人で行くんだぜっ←
第百九十二話『避けたい理由』
ゆっくりゆっくり、確実に足を進める。
玄関を通り過ぎ、外に出ると一気に体が涼しくなった。
「……で、理由とは何でしょうか」
学校前で立ち止まり、私はまなに向かってそう言った。
まなは私の方に向き直り、ゆっくり口を開く。
その内容は、私にとってひどく残酷で。
出来れば願いたくなかった、避けていたあの考えだった。
「んーとねぇ……。
——壱、のことだよ」
ま た か
一気に嫌な悪寒が全身に伝わったと同時に、前の出来事を思い出した。
優たちと初めて喧嘩をした、あの秋の出来事。
あの時も壱の事が原因だった。
あの時は、全部私が悪かった。
色々考えて悩んで、今度こそもう二度と同じことは繰り返さないようにしようと思っていた。
誰も傷つかないようにと、誓った。
だけれど、今回は心辺りないし——。
そう思いながら頭を抱えて一生懸命考えていると、
『あの人のお母さん、まじ美人〜!』
学年レクが終わった後の、教室での由良の言葉が頭の中に響いた。
……もしかして、
「由良と優のどっちかが……。壱の事好きになった、とか?」
嫌な考えだけれど、十分あり得る事だ。
好きな人が被ったから、由良は私を避けてるのかもしれない——。
そう思ったが、
「違うよ」
「え」
「なんか、依麻が壱に対して積極的に動かないからみたいな事で怒ってるみたいだよ」
「……え」
まなの言葉が、胸に突き刺さる。
あの時の悪夢、再来。
積極的に動けないのは、そりゃあ自分でも腹立つ。
どうやったら積極的になれるんだろうとか、色々考えてるし悩んでる。
消極的だからクラスでも浮くし、友達なかなか出来ないし、好きな人に何も出来ないし——。
いいことの一つもない。
だけど、私は動けない
下手に動いたら、皆に何を思われるのか。
それが、怖かった。
また昔みたいな失敗を恐れていて前に進めない、臆病かもしれない。
それならば、それでも構わない。
だけど、自分でもこの弱さを改善したい。
もっと壱に近づきたいし、友達だって本当はもっと増やしたいし、クラスにだって馴染みたいと思う。
昔はこんな消極的じゃなかったのに——。
いつから、こんな性格になっちゃったんだろう。
仲直りしても『裏切らない』って約束しても、『一緒にいる』って約束しても。
もう、裏切られるのが怖い——。
もう、昔みたいな思いはしたくないのに——。
前と同じ出来事が起こる、なんてことは一番避けたかった。
避けたかったけれど、起きてしまった事はしょうがない。
様子を見て、場合によっては謝るか——。
ううん、消極的なだけで私は何も悪い事してない。
そうなればまた、話し合い——……しかないのかな。
でもなるべくめんどくさいことは、避けたい。
「……」
——どうすれば、いいんだろうか。
『誰も傷つかない方法』とか、何かいいものはないのだろうか。
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.645 )
- 日時: 2011/07/10 03:25
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: smQzDzj0)
- 参照: きみは一人で行くんだぜっ←
第百九十三話『その事実、予感的中。』
一晩中、考えて考えて考えて。
頭が痛くなるくらいまで悩んでも、
結局は、何も思いつかなくて。
**
次の日の朝——。
「……あれ」
遅刻してきた私は、自分の靴箱を見て唖然とした。
上靴が、ない。
あらら、あらららら?
もしかして優と由良に隠された——?
二人は私の上靴の場所知ってるし……。
ていうか、すぐ見えるように踵側に『ミズキ』って名前を上靴に書いてあるので、隠そうと思えば誰でも隠せる。
……名前、書かなきゃよかった……。
「水城、何やってんだー」
玄関に居た先生がこちらを見てそう言う。
私はその先生を見て、ちょっと戸惑いがちに口を開いた。
「……う、上靴がないんです」
「上靴が?」
先生は少し驚いて私の靴箱を見る。
何度靴箱を見ても、そこは空っぽ。
朝一番のドッキリか。
なんて、頭の中で考えたりして。
このまま上靴がなければまた買い直さなきゃいけない。
私の家、食費ギリギリの貧乏なのになんちゅーこった。
そう考えると、次第に腹が立ってきた。
「——水城、ちょっとこの上靴見てみろ」
「え?」
先生に呼ばれ、一番下の靴箱を見る。
下の靴箱は使われてないので、空いているはずだが——……。
そこの一つに、爪先の向きに入っている靴箱があった。
「うっわ、取りにくっ!!」
狭い靴箱に爪先の向きでいれるなんて、どんだけだ。
爪先側だから誰のかわからないが、踵側を見れば一発で私のだってわかる。
私は無理矢理引っ張って取り出し、上靴を確認した。
「……私のだ!!」
私は上靴を持ったまま、叫んだ。
踵側には、ちゃんと“ミズキ”って書いてある。
間違いなく、正真正銘私のだ。
よかった、買い直すハメにならなくて——……。
「見つかったなら、早く教室に行きなさい。今何時だと思ってるんだ」
「あ、す、すいません」
先生に背中を押され、時計を見る。
もうすぐ一時間目が始まる時間になっていたので、私は慌てて教室へと向かった。
**
一時間目は体育なので、バッグを置いた私はすぐに体育館へと向かった。
体育館へ行くと愛奈が居たので、私は手を振りながら駆け寄る。
「おはよ、愛奈」
「おー、依麻おはよ。遅刻したのか〜」
「またやっちまいました」
私と愛奈は顔を見合わせて軽く笑った。
しかしすぐに愛奈の顔は険しくなり、途端に私の耳元に近づいてくる。
そして、ゆっくりと口を開く。
「……依麻。二人、依麻の事チラチラ見てるよ」
「!」
愛奈が、小声でこっそり教えてくれた。
二人っていうのは、由良と優の事だろう。
すぐに察した私は、複雑な気分になりながらも笑みを浮かべた。
「やっぱり?」
「うん。……一応、気を付けた方がいいよ?」
「わかった! 忠告ありがとうね」
愛奈にお礼を言い、体育の体形に並んだ。
上靴を隠されても、私は泣いたりしない。
悪口を言われても、そうですかで済ませればいい。
強気で、行かなきゃ。
相手の思い通りになんて、なるもんか。
例え悪いのが私だとしても、限度を超えればあっちの方が悪くなる。
だからいつか終わるまで、めげないで行こう。
**
体育の授業は、ダブルダッチ。
それぞれ女子の皆は、ペアの人達と楽しくダブルダッチをしていた。
だけど、私の所は——……。
「……」
「……依麻、顔死んでる」
由良×優、愛奈×私に別れていた。
そりゃあ顔も死ぬわ!!
ダブルダッチになんねー!
私と愛奈は縄跳びを持ち、茫然と突っ立っている。
ペアのはずの由良と優は、壁に寄り掛かって不良たちとこちらをチラチラ見ていた。
……なんなんだ、この重い空気は。
「……ねぇ優。あの人、変態なのかな——?」
「結構変態だよ、あいつ」
由良の言葉を冷やかすような口調で、優はそう言った。
すると横に居た不良たちは、すかさず由良と優の話に割り込んでくる。
「何さ由良、好きな人の話か!」
「由良の好きな人、誰ー?」
由良の好きな人——。
その単語はなんとなく嫌な予感がしたが、気にしない振りをした。
話の盛り上がり様から、もうダブルダッチは出来ないだろう。
仕方なく縄跳びを片付けようとした瞬間、
「珠紀壱でしょ?」
「!?」
『好きな人』の話題に出てきたその名前に、私は硬直した。
心臓が、止まるかと思った。
……今、なんつった?
「——ちょ、優!! 水城に聞こえたらどうすんのさ!!」
「大丈夫だってー。聞こえないっしょ?」
バッチリ聞こえちゃってます、優さん。
嘘、嘘だ——……。
私は焦る心臓の音を、かき消すようにそう唱える。
だけど心臓の音は、どんどん大きくなるばかりで。
同時に、冷や汗が伝う感触がした。
一気に体の熱が、冷めていく。
「……っ、」
由良の新しい好きな人——。
壱 な の !?
予感していたけど、当たってほしくなかった予感。
見事に、予感的中……。
その嫌な真実に、私はその場で立ち尽くしていた。
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.646 )
- 日時: 2011/07/11 19:23
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: HK6OImIM)
- 参照: 本気出すか。
安芸〜-ω-ノシ
理科の宿題のワークやってから更新しますb
今日はいっぱいやりたいことがあるから急ご←
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.647 )
- 日時: 2011/07/11 21:03
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: HK6OImIM)
- 参照: 本気出すか。
第百九十四話『君の行動』
由良の好きな人が、壱——?
そんなの、信じたくなかった。
というか、信じられなかった。
この前まで由良は亜夢先輩と付き合ってて、別れて……。
それから、壱が好きになった?
もしかして、最近恋バナしててもイマイチ盛り上がらなかったのはそのせい!?
色々考えてるうちに、また頭がパンクしそうになっていた。
「俺は〜ひじき〜」
そんな頭がパンク寸前の時に、変な歌が聞こえてきた。
その歌を歌ってるのは……。
珠 紀 壱
「俺は〜波○〜」
見れば、壱は弾むような声で変な動きをしながら歌っていた。
ひじきて、波○て。
波○って某アニメの登場人物じゃん!
ま、まぁとりあえずツッコミは置いておいて……。
壱、どうした。
「波○、よくない? あれ笑いのタネだ」
壱は一人で笑いながら、原田くんに同意を求めている。
原田くん、苦笑い。
ちなみに某アニメの登場人物の中では、私も波○が好きだ。
だからなんとなーく、壱と話が合いそうな気がして嬉しかった。
そう思いながら壱の方を見ていると、
「!」
原田くんと目が合った。
……って、原田くん?
原田くんはいつものようにのほほんとしたオーラでこちらを見ている。
なんだか逸らすに逸らせなくて固まっていると、壱もこっちを見た。
一瞬だけ、目が合う。
「……」
思わず目が泳ぐ。
泳いで泳いで泳ぎまくって、私は壱から目を逸らした。
すると原田くんと壱もこちらから目を逸らし、黙っていた。
な、何だこの沈黙……。
そう思っていると、
「……っ」
何故か、壱が突然暴れ出した。
しかも無言のまま。
その光景を見ていた綿津は、爆笑しながら壱を見る。
「どうした壱」
「……っや、うん、」
壱は手で口を押え、笑いながら冷静を取り戻した。
なんだか今日の壱、色んな意味でおかしい気がする。
綿津と原田くんはそんな壱を見て、ツボにハマって大爆笑。
私も遠くからその光景を見て、笑いをこらえるのに必死だった。
壱の行動、面白いよね。
この前も、授業中にシャー芯思いっきりばらまいて「あーっ!!」て叫んで先生に睨まれてたし。
その前も椅子に引っかかって「うあぁっ!」って叫んでたし……。
普段声小さい方なのに、意外に奇声は大きいよねぇ……。
まぁ、そこがまた面白いんだけどさ。
そんな事を考えながら、私は小さく溜息をついた。
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