コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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*叶恋華* +実話+ 【完結】
日時: 2011/07/12 23:31
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: JiXa8bGk)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=19180

一生懸命、想いを伝えるよ。
恋を実らせるよ。
愛を描くよ。


華は、優しく貴方を想う。



         『いつかは、叶いますように』







※57話〜74話
188〜200話
シリアス注意!

(●´・ω・)ノ☆☆☆HELLO☆☆☆☆ヽ(・ω・`○)

*2010.3/25*第一期『*切恋華*』完結!!
*2010.4/6*第二期、*切恋華*の続編『*君想華*』すたーと
*2011.1/25*『*君恋華*』完結!!
*2011.1/25*『*叶恋華*』すたーと
*2011.7/12*『*叶恋華*』完結!!


+2011.1/23+
作者、長期休養から復活いたしました!!


↑のURLは前スレ←
一応この小説は実話を元にしたお話です^ω^b
現在進行形の、作者の恋愛です。
依麻の思考とかは、少し手を加えています←
あと、セリフも思い出せる限りメモしてるのですが……全てが正確という訳ではないので、ご理解お願いします。
しかし更新がノロすぎて、現在の更新状況は【二年生3月の出来事】になっております0Д0
頑張って現在の【三年生7月の出来事】になるよう、なるべく頑張って更新したいと思いますので、よろしくお願します!

作者の名前一覧*
絵磨◆VRtMSlYWsU
絵磨(携帯)


       掲 示 板 編 集 中 !
(今は見づらいですが、次第に見やすくなるように修正していきます><)

☆注意☆
*実話をもとにしていますが、細かいところや市名や名前、全部仮名&フィクションです
*基本フリーダムな書き方です←
*馬鹿な作者は恋すると更に馬鹿になりますので、自意識過剰が酷くなると思います; それにつれ色々むかつく点がチラホラ出てくると思いますが、暖かい目で見守って下さると嬉しいです;ω;
*中傷・ケンカは×!!
*長編なので、ぜひ! 暇つぶしに読んでください♪
*今年受験の身なので、更新が更に亀になる場合も…
*作者は中学生です。精神年齢はそれ以上に低いので絡む際にはお気を付け下さい。
*文章力ないので、勉強中です。描写なども下手くそなので、ぜひアドバイスしてくださると嬉しいです^^*
*コメ返しなどで「w」や顔文字など乱用します(特に「w」)ので、苦手な方はご注意ください。
*小説内でメールや手紙の時だけ絵文字顔文字が使われます。ご理解頂けると嬉しいです!



≪だいすき、≫
この想いは、いつ君に届くのかな?


【*叶恋華*】
         〜↑目次↑〜

prologue-ぷろろーぐ->>1
MainCast-めいんきゃすと->>2
classmateⅠ-くらすめーとⅠ->>8
classmateⅡ-くらすめーとⅡ->>121
classmateⅢ-くらすめーとⅢ->>437

第一部≪始まりの華≫
第一章【真夏の転校生】
1.『光葉中学校』>>15 2.『豹変』>>18 3.『転校生』>>21

第二章【六回目の恋】
4.『かっこいい人』>>33 5.『心の変化』>>36 6.『気になる?』>>37 7.『手紙』>>38 
8.『二人のセカイ』>>44 9.『恋』>>45 10.『KISS&YOU』>>50 11.『友情と愛情』>>53
12.『自分の生き方』>>60 13.『甦る気持ち』>>66 14.『好きな所』>>71

第三章【短期間の恋、芽生える恋】
15.『恋愛定義』>>73 16.『芽生えゆく環状』>>74 17.『暖かい気持ち』>>75 18.『気になる人』>>76 
19.『膨らむ気持ち』>>77 20.『朝の出来事』>>98 21.『眩しい二人』>>100 22.『天然発動』>>102 
23.『好きの気持ち』>>117

第四章【七回目の恋】
24.『学校祭一日目』>>118 25.『学校祭二日目』>>119 26.『恋想』>>126 27.『暴露』>>129
28.『天然四天王』>>131 

第五章【メール大作戦】
29.『交換大作戦っ!』>>132 30.『メアド交換』>>133 31.『君への想い、加速中』>>134 
32.『マイナス思考』>>140 33.『空回り×妄想』>>141 34.『メール』>>148

第六章【君×私÷恋=ピンチ】
35.『天然記念物』>>153 36.『恋にピンチはつきものです』>>154 37.『天然観察』>>156 38.『視界の中のキミ』>>159
39.『思わぬ笑顔』>>166 40.『焦る気持ち』>>168 41.『ちっぽけな勇気』>>173 42.『ワガママな想い』>>174
43.『逃走思考』>>176 44.『進む恋時計』>>179 45.『疑問≒期待』>>181 46.『嘘つきな憂鬱』>>183
47.『明日へのココロ』>>185 48.『confession...?』>>198 49.『Panic!!』>>199 50.『天然王子』>>200
51.『恋時雨』>>217 52.『作戦×策戦』>>218 53.『作戦、実行』>>219 54.『とある理由』>>228
55.『reason』>>257 56.『癒思考』>>263

第七章【恋愛と友情】
57.『呼び出し』>>272  58.『残酷Real』>>273 59.『悲痛』>>274 60.『trouble』>>279 
61.『後悔』>>286 62.『despair-絶望-』>>296 63.『謝罪メール』>>297 64.『君の優しさ』>>298
65『過去≒未来』>>303 66.『TimeSlip』>>305 67.『悪口friend』>>309 68.『お手紙friend』>>310 
69.『反省friend』>>312 70.『ごめんねfriend』>>316 71.『ぐちゃぐちゃHeart』>>319 
72.『feeling』>>326 73.『二つの選択』>>332 74.『トモダチ』>>333 75.『気持ちの真実』>>338 
76.『皆の気持ち』>>341 77.『君の気持ち』>>345

第八章【100%の恋心】
78.『甘い妄想』>>346 79.『天然炸裂』>>350 80.『天然lover』>>351 81.『片想いlover』>>356
82.『重なる影』>>360 83.『教訓』>>362 84.『意味深野郎』>>371 85.『嫌々思考』>>372
86.『深々思考』>>373 87.『恋愛思考』>>374 88.『筆談Talk』>>376 89.『一方通行』>>377
90.『気になる発言』>>378 91.『Panic思考』>>379 92.『膨らむ気持ち』>>380
93.『眩しい笑顔』>>381 94.『逃走思考』>>382 95.『Situation』>>399 96.『君の想い人』>>401 
97.『欲張りHeart』>>402 98.『私の知らない、』>>403 99.『恋想色』>>408

第九章【200%のもどかしさ】
100.『モドカシイ、』>>417 101.『言えない言葉』>>426 102.『心理テスト』>>432
103.『気になる会話』>>433 104.『好きの行動』>>434

第二部≪膨らむ蕾≫
第十章【君と私の距離】
105.『LuckyTime!』>>438 106.『君の本音』>>447 107.『遠ざかる距離』>>448
108.『届かない距離』>>452 109.『些細な優しさ』>>453 110.『気まずい関係、』>>454 

第十一章【クリスマス、冬休み】
111.『LoversXmas』>>455 112.『眩しい姿』>>459 113.『急展開メール』>>460 114.『0.1%の期待』>>462
115.『夜の始まり』>>464 116.『壱の伝言』>>465 117.『壱の質問』>>467 118.『ずるい戦法』>>469
119.『新たな決意』>>470 120.『12月31日』>>473 121.『ドッキリ』>>476 122.『悪戯』>>477

第十二章【新学期】
123.『隣』>>479 124.『○cmの距離』>>482 125.『一筋の想い』>>485 126.『大好きな気持ち』>>486
127.『隣の笑顔』>>487 128.『同じ動作』>>493 129.『視線の先』>>494 130.『君の、』>>495

第十三章【それぞれの恋愛事情】
131.『SweetDream』>>499 132.『君の恋事情』>>500 133.『バレンタインの想い出』>>508
134.『バレンタイン計画』>>509 135.『バレンタイン思考』>>512 136.『彼女にするなら、』>>513 
137.『マシな人』>>518 138.『あの子と私』>>519 139.『天然日和』>>522 140.『ドキドキ日和』>>523
141.『速まる鼓動』>>524 142.『問題と解答』>>526 143.『偶然と些細な動作』>>527
144.『救命指導の出来事』>>532 145.『想いの華』>>533 146.『些細な出来事』>>537

第十四章【Valentine†Countdown】
147.『Valentine Countdown』>>539 148.『chocolate』>>540
149.『Valentine Mission』>>549 150.『決戦は月曜日』>>552

第十五章【Valentine】
151.『Valentine当日』>>553 152.『迫る時間』>>554 153.『Bad Valentine』>>559
154.『好きだからこその、』>>560 155.『Valentine後日』>>562 156.『なんともいえない気持ち』>>563

第十六章【諦める方法】
157.『儚い気持ち』>>566 158.『普通』>>567 159.『諦め』>>571 160.『君を嫌いになる方法』>>572
161.『表情』>>576 162.『矛盾≒気持ち』>>577 163.『自然な気持ち』>>582 164.『好きの気持ち』>>583

第十七章【私の気持ち】
165.『嘘をつけない心』>>584 166.『片想いDays』>>586 167.『犬ちゃんとの会話』>>587
168.『偶然≒HAPPY!!』>>588 169.『ほんの些細な出来事』>>589 170.『君を想うだけで、』>>590
171.『単純に、』>>594 172.『抱いた疑問』>>598 173.『健康調査』>>599 174.『片想い的、恋愛論』>>600
175.『私は私なりに』>>603 176.『恋敵出現?』>>604 177.『強い想い』>>607 178.『冷やかし』>>608
179.『思いたくない考え』>>611 180.『志保ちゃんの好きな人』>>612 181.『恋愛の意味』>>619
182.『卒業式』>>621 183.『三月十五日』>>622 184.『Bad Whiteday』>>623
185.『女の勘』>>625 186.『笑顔の理由』>>629 187.『合言葉は、』>>632

188話からを見る際の注意>>633
第十八章【亀裂×波乱】
188.『嫌な予感』>>636 189.『予感的中』>>637 190.『意味深な予感』>>641 191.『謎の理由』>>643
192.『避けたい理由』>>644 193.『その事実、予感的中。』>>645
194.『君の行動』>>647 195.『疾風の言葉』>>650 196.『気になること』>>652 197.『亀裂』>>654
198.『悪夢再来』>>655 199.『暖かい言葉』>>656 

最終章【叶恋華】
200(最終話)『叶恋華』>>658

あとがき>>660






依麻の気持ちイメソン>>63
57〜74話のイメソン>>347

.:*゜..:。:.::.*゜お知らせ&イベント.:*゜..:。:.::.*
返信100&参照222突破記念>>109
返信200&50話突破記念>>215
苺羅様とコラボ企画! 番外編『眉抜きの日』
>>233 >>241 >>245 >>251 >>253
返信400突破記念 番外編『龍くんと壱くんのとある会話』
Scene.1 門外龍の場合(龍目線)>>406
Scene.2 珠紀壱の場合(壱目線)>>407
cast追加&第二部突入のお知らせ>>437
返信500記念(学校紹介)>>507


◆お客様◇(>ω<)カンシャ!

◆苺羅様 ◇宇莉様 ◆闇に光様 ◇あやめ.様 
◆ちか様 ◇偽者様 ◆、璃瑚.様 ◇のの様
◆さわ様 ◇魔王様 ◆ココ様


皆様の温かいコメントに、手が震えてます←
本当にありがとうございます><




作者のモットー(は
【恋をしている皆さんに少しでも共感してもらえる小説を書く!!】
描写下手ですが、自分の想っている恋の感情を素直に表したいと思うので、少しでも共感していただけると嬉しいです^^*

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Re: *叶恋華* +実話+ 107話更新! ( No.453 )
日時: 2011/04/24 17:41
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: MuUNITQw)
参照: 大 好 き で す 。

第百九話『些細な優しさ』


次の日——。
壱と隣の席になって、一日が経った。
私と壱の間にはやっぱり進展はなく、気まずいまま。
だけど壱は、昨日みたいな溜息などはつかなくなっていた。
全てを放棄してるのかもしれないし、我慢してるのかもしれない。
だけど、私は少しだけ安心していた。




「——おい、一枚足りねぇぞー」


プリントが回ってきた時、壱がそう言った。
見れば、壱の後ろの志保ちゃんの分のプリントがないみたいだ。
志保ちゃんは軽く目を丸くしてから、笑みを浮かべて首を横に振った。


「いいよ、志保プリント使わないから」


志保ちゃんは『不良』と呼ばれる人なので、授業中は大抵寝てるか喋ってるかサボるかのどれかだ。
なので、プリントなど使わないのだろう。
だけどそんな志保ちゃんにとって、壱の些細な心遣いは嬉しかったようで——……。


「壱って意外と優しいよね」


笑顔でそう、呟いた。
それを聞いてしまった私は、少しだけ胸が締め付けられる。
壱は、やっぱり優しい。
クールでシャイだけど、優しいんだ。
あの時、私が優達と喧嘩したとき謝ったメールにだって。
あんなに長い長文で読むのも見るのもウザかったと思う。
なのに壱は『全然いいよ』って言ってくれた。
普通に一言『いいよ』じゃなくて『全然』ってつけてくれて許してくれた、そんな些細な優しさが嬉しかった。


だからこれは、ただの私のやきもちだけど——。
志保ちゃんに優しくしてるのを見ると、なんとなく悔しかった。


**


家庭科の時間。
なんだかやる気が起きないもので。
私は顔を伏せて、眠る体制に入っていた。
横見たら、壱も寝てたしね。


それだけなのに、ドキドキした。
伏せて同じ格好してるのって、なんか良くない?
共通点っていうか、同じ格好で嬉しいっていうか——。
きっとそう思うのは私だけだと思うけどね、うん。
もしこの気持ちに共感してくれる人が居たら、嬉しいなぁ……。


そんな事を思いながら眠ろうとした時、


「——ほら。珠紀、水城」


先生に肩を叩かれた。
顔を上げてみれば、先生が私と壱の間に入っている。


「ちゃんと起きて授業受けなさい」


先生は私と壱にそう言って、再び黒板の方へ戻って行った。
壱はゆっくり顔を上げて、一回軽くこっちを見る。


「!」


一瞬にして鼓動が早くなった。
壱は目を擦り、辺りをゆっくり見回して「なにすればいいんだ?」と小さく呟く。
今は、教科書を見ながらプリントに移す時間だ。
だけど私は教科書を持ってきていない。
それは壱も同じようで、私と壱はボーッとしていた。


すると、


「——見る?」


横から、低い声が聞こえてきた。
私は思わず大きく肩を揺らし、目を丸くした。
横から聞こえたけど、壱の声じゃない。
私は右隣の声の主——……門外龍を見て、数秒固まった。


「……え?」
「教科書見る?」
「……あ……、いいの?」
「ん」


龍は私が教科書を持ってないのに、気付いてくれたみたいだった。
な、なんて気の利くお方だ……!!
私は心の中で龍に手を合わせた。


「ありがとう」
「ん」


龍は短く返事した後、教科書を私の方に向けた。
いやぁ、ありがとうございます!!


私の中で、少しだけ龍の株が上がった……気がした。

Re: *叶恋華* +実話+ 107話更新! ( No.454 )
日時: 2011/04/24 18:54
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: udZFMs3r)
参照: 大 好 き で す 。

第百十話『気まずい関係、』


「——依麻、最近元気ないよねー」


その日の放課後。
雪が降っていて寒い道を由良と帰っている時、突然そう言われた。
私は驚いて目を見開き、由良を見る。


「え? ……そう、かな」
「せっかく壱の隣なんだからさー。昨日だって、なんか一人で教室飛び出していったじゃん。何かあった?」


見透かされていた。
由良さん、その壱の隣って言うのが原因なんですよ。
冷たい雪が頬に当たり、それと同時に少しだけ胸が痛くなった。


そういえば、明日はクリスマスだ。




「……私って、壱に嫌われてるのかな」


口から出た言葉は、これだった。
由良に聞いても、そんなのわかるわけないのに。
溢れてしまった言葉は、もう止められなかった。


「壱、ね。私と隣の席になってから様子がおかしいの。昨日は溜息いっぱいついてたし、テンション低かったし……。『この席見ただけで疲れる』とか言ってて——。私の事、そんなに嫌なのかな……?」


やっぱり、あのメールの時も本当は私を許してなかったのかもしれない。
私は壱の優しさに甘えてた?
壱の気持ちも考えずに——?


「……席替えしてからだけの、態度じゃない。私の近くに居る壱は、なんか変だよ」


私が気まずくしているせいかもしれないけど、それだけじゃないと思う。
消しゴムを落として拾おうとしてもらった時、壱はなかなか拾ってくれなかった。
私が優の方見てたまたま壱を目が合うと、壱は何もなかったかのように、さりげなく目を逸らした。
壱は『俺よりもっと他にかっこいい人がいるよ』って、遠回しに諦めろって言ってるような事と同じような事を言った。
……もう、そこから始まってたのかな?
私が気づいてないだけで、壱は『さりげなく』私を避けていたのかな?
考えれば考えるほど、嫌な答えに結びつく。
事実だとしても、嫌だ。そんなの、認めたくない。


頬に当たる雪が、いつもより冷たく感じる。
泣きそうになるのを堪えていると、由良が予想外の言葉を口にした。












「照れてるだけじゃないかなぁ?」






「……ほ?」


思わず、拍子抜けた声を出してしまった。
由良は小さく笑みを浮かべて、私の顔を見る。


「結構前だけど——……。依麻が転校してくる前にね。壱、ホモ中の子から告られて、皆に冷やかされてキレてたから」
「ホモ中……? ——あ、」


『でも壱ってさぁ……前ホモ中に彼女いたんじゃなかったっけ?』
『ほ、ほも?』
『歩藻丘中の略!! その彼女と付き合ってたけど、壱から振ったらしいよ』


結構前、由良と優に『壱が好きになった』と言う報告をしたときの会話が、頭の中を過った。
結構前に、ホモ中の子から告白された。
その告白を、壱が受け入れた。
そしてホモ中の子と付き合って、壱から振った——……?
そう考えれば、つじつまが合う。


『——他中の人と、前にね。メール、してたんだけど……』


壱が前に理科室で言っていた、この言葉。
この『他中』は、きっと『前に付き合ってたホモ中の子』だと思う。
いや、絶対そうだ。
私は、この時『他中』を『壱に告白した三人の誰か』だと思っていた。
だけど、違う。


「しかもね、席替えの班長会議の時に、私居たんだけどさ。壱、『話せる人のとこがいい』『後ろの席がいい』って言ってたんだけどね」
「……うん」
「壱うるさいから前にされて、隣うるさい乙葉になったからさ。喋れる人がいないし、嫌なんじゃない?」


……なるほど。
由良のこの言葉は、なんだか説得力があった。


「だから、依麻が嫌な訳じゃないと思うよ。依麻、告白未遂しちゃったしさ、壱は依麻の気持ち知ってるし……気まずいだけだと思う! ほら、あいつシャイだしさ? 大丈夫だー!」


由良のその言葉がなんだか心に響き、心の中が少し軽くなった気がした。
由良の言葉が本当だったら——……。
嫌われて、ないのかな?
本当に本当に、気まずいだけなのかな?


まだ少し、不安だけど。
それでも、昨日の時より断然に心の中が晴れていた。

Re: *叶恋華* +実話+ 107話更新! ( No.455 )
日時: 2011/04/24 19:36
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: udZFMs3r)
参照: 大 好 き で す 。

第百十一話『LoversXmas』




去年のクリスマス、私は泣いていた。









『今日は姫吉と愛可の、ラブラブ二ヶ月記念クリスマスデート!! の日です』
『……は?』


中学一年生の、十二月二十四日。
今からちょうど、一年前。
私がまだ、怜緒の事を好きだった時の話。



『今日のデート、どうすんのよ!!』
『……』
『怜緒聞いてる!?』
『勝手に決めろよ』
『はぁ!? 何よそれぇ!!』


二か月記念、クリスマスデート。
その単語は、当時の私にとって胸が痛いものだった。
愛可が怜緒を引っ張って、怜緒がそれに俯きながらも応える。
両想いになって付き合っても、二人はデートなんか一度もしたことがなかった。
だけど今日は、クリスマス。
恋人たちが幸せに過ごす、クリスマス。


二人がデートの予定を立てている、そんな光景が悔しくて。
『やっぱり二人はカップルなんだ』っていう現実が、悲しくて。


何も出来なかった、非力な中学一年生の私。
カップルの間に割り込めない、所詮でしかない私の片想い。
だって、自分の好きな人に彼女が居るんだよ?
怜緒は、私なんか見ない。見るはずがない。
君の視線は、いつもあの子しか映っていない。


それが、苦しくて。
あの日、私はその場から逃げ出した。




——あの時、私が頼れた場所は東玄関だけだった。
静まっていて冷たい東玄関は、なんとなく落ち着いた場所。
今より短い髪を揺らして、呼吸を乱しながら。
悔しくて、悲しくて、辛くて、切なくて。
何も出来ない、好きでいる事しか出来ない自分が惨めで。
ただただ、涙が溢れては止まらなかった。


『泣い、てる……?』
『っ!』


だから怜緒の声が聞こえた時、私は思わず肩を揺らした。
大好きだった、人。
怜緒の声と望の声が近づいてくると共に、鼓動の音が早くなったのを今でも覚えている。


『なんで泣いてるんだ……?』
『さぁ、俺に言われても……』
『……』


あの時、怜緒はどう思ったのかな。
愛可とデート出来なくて、きっと落ち込んでたはずだ。
そう、あの日落ち込んでたのは私だけじゃない。
怜緒も、落ち込んでいたんだよね。


『バカ依麻』
『?』


それなのに——。
その翌日、十二月二十五日。
ドアに寄りかかる怜緒が、私に話しかけてきた。
この日は、何故か怜緒に話しかけられるのが多い日だった。
冬休みに入る、終業式の日。
明らかにあの日、私はドキドキしていた。


『……何で泣いてたの?』
『なっ』
『なんで』
『だから、何でもないから……』
『教えろよ』


怜緒にだけは、悟られたくなかった。
嫌われると、思っていたから。
嫉妬なんて、醜いって思われる。


だけど、あの日の君は何回も私に聞いてきた。
泣いてた理由を。
だから、私は聞いてみたんだ。


『なんで——……、何で、そんなに私が泣いてた理由が気になるの?』


心配してくれてたら、嬉しかった。
今考えたら『自惚れてんじゃねぇ』って中一の依麻を殴ってやりたいところだけど……。
あの時は、単純に嬉しかった。


だから、


『さぁ……』


顔を逸らして、小さく呟く怜緒。
意味深だけど、些細な仕草。
そんな君が、本当に好きだった。
大好きだった。




「……」


——っとまぁ、去年のクリスマスを振り返りまして。
今年のクリスマスは、どうなるのかな。
学校は休みだし、壱には会えない。
でも今日、由良の家でクリスマスパーティーをする。
それはそれで、いいクリスマスだよね。
初めて家族以外と過ごす、初クリスマス。


それは嬉しいんだけど——……。



           今 年 も 独 り 身 か 
       



「……虚しい」


私はぽつりと呟き、バックを持って家を出た。
独り身だけど、もう去年の私みたくはならない。
何も出来ずに泣いてるだけの、クリスマスなんか願い下げだ。
……でも壱は、クリスマスをどう過ごすのかな。
今まで、どうやって過ごしてきたのかな。


気になっては、消えていく溜息。
ええい、今日はクリスマスパーティーだから楽しむんだ!!
私は考えを断ち切るように、走り出した。




雪降る聖夜。


それぞれの想いを抱え、


クリスマスへ——。

Re: *叶恋華* +実話+ 107話更新! ( No.456 )
日時: 2011/04/24 19:47
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: udZFMs3r)
参照: 大 好 き で す 。

*独り言*
百十一話、過去の恋を振り返ってみました←
だってクリスマス、ネタがn(ry
無理矢理まとめてる感があるけど……0Д0
あぁ、文章力が欲しい←

というか最近、また一話一話が長くなってきているΣ
多分、次の話は短いので大丈夫です(何が
長ったらしくならないように、なるべく1000文字でおさめるのが目標なんですが……ムムム←
どうしても1000文字超えるぜベイベー(は

でもでも! 大分更新が三年生編に追いついてきた気がします(ぇ
いや、まだ大量に書く話があるけど←
でも、今クリスマスの話で、次の話が終業式。
んで、冬休みの出来事をちょちょいっと更新して……(これがまた長くなる予感ですが←)
そしたらもう一月中旬の話になるので、ひゃっふーっ(ぇ
更新率、もっと上げねば!!
うぉぉぉぉぉぉぉ(は


gdgdな独り言が多い&相変わらず読みにくい小説ですが……;
これからもよろしくお願いします♪

Re: *叶恋華* +実話+ 111話更新! ( No.457 )
日時: 2011/04/24 21:10
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼ うちゎGREE、龍夜と孝文ゎアメピグ満喫中♪(は



おぉ〜111話、いいねぇ〜〜←
久しぶりに怜緒と愛可がでてきたしwww
うち、中2のときのクリスマスゎ、ばあちゃんじいちゃんと過ごした(ぇ

うちも1000文字よく超えるよ〜
長くても、いいのさっ!がんばっ


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