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Every day the Killers †7つの結晶編†
日時: 2012/12/02 15:40
名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)

初めまして鈴音(すずね)と申します!!

小説カキコでは初めての投稿となります!


まだまだ中3の未熟者ですが、温かい目で見てください……

誤字、脱字などありましたら、気軽に指摘いただくとありがたいです。

※第一部の最後の方から、斬りのいい場所がないので長くなってしまっています…

※"結晶"は、"クリスタル"と読んでください。最初の方は"結晶【クリスタル】"と、表記されてますが、途中で省略する場合がありますので注意してください(汗

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Re: Every day the Killers ( No.15 )
日時: 2011/12/31 13:49
名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)

               ……

翌日、巡は珍しく学校へ行った。

登校中、美優と会い学校について話していた。

校門前、数人の生徒がこっちを見ながらひそひそ話をしていたのを巡は見た。

「なあ…美優。」

「…どうかしたの?」

「皆の視線が痛いんだが…」

「大丈夫だよ!なんとかなる!!」

「………お前、ホントポジティブだよな…」

「良く言われるよ。」

他愛も無い会話をしていた二人だったが、途中ある人物に話しかけられる。

「巡じゃねーか!!」

話しかけてきたのは、学年トップの岸谷 慎也だった。

彼は毎年、巡と学年トップの座をかけて戦っている(?)いわゆる巡のライバルにあたる人物だ。

しかし、巡が学校へ来なくなってからは慎也が学年トップとなっている。

「何だよ…学校来てるんだったら連絡くれよ!」

「いや…学校行くたびにいちいち連絡なんてしねぇよ…」

もっともな意見を言う巡。その時、巡の足を何かが触れた。

「ニャー」

声の主は、黒い仔猫だった。

その鳴き声とともに、巡の理性は一気に崩れた。

「う、うわぁぁぁぁああぁあ!!」

「ど、どうしたの啓一君!?」

「どうしたんだ巡!?」

美優と慎也が心配する中、巡は意外な行動をとる。

巡はいきなりしゃがみこんだと思うと、

「よーしよしよし、可愛いなぁ/////」

と言いながら仔猫を思い切り撫でまくった。

「…………猫好きだったんですね…啓一君。」

「あぁ………そうみたいだな………」

二人は口をあんぐりさせながら、巡を見ていた。

——その後、登校終了のチャイムが鳴る10分間、巡は猫と戯れていたらしい。



                  ……

「今日は転校生がいる。」

——転校生?

普通の高校ならば、転校生などは無いと思うが、神專高等学校は試験にさえ合格してしまえば誰でも入れるシステムとなっている。故に色々な歳の高校生がいる。

「えー、金銭 和弥といったかな?」

「金銭!?」

担任が発した言葉、"金銭"に反応してしまった巡に、担任は「知り合いかい?」と聞いてくるので、巡は「え…まぁ…」と返してしまった。

Re: Every day the Killers ( No.16 )
日時: 2011/12/31 13:51
名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)

                    ……

「…初めまして、金銭 和弥です。よろしくお願いします。」

そう言い、自己紹介をしたのは、昨日巡と話をした黒髪の少年だった。

——やっぱりアイツだったのか………。

名前が出たときから確信していたのか、そう思う彼に担任はこう言った。

「じゃあ、巡君の横が開いてるね。金銭君は巡君の横でいいかな?」

「はい、彼とは仲がいいので。」

——まさか、巡も和弥が隣に来るとは思わなかったのだろう。目を大きく見開いている。

そして、和也は巡の隣に座り、小声でこう言った。

「これからよろしくね?殺し屋さん♪」




                    ……

「あーっ、クソッ!!」

昼休み、彼は屋上に行った。そこで何をしているかというと……

「す、すいません啓一先輩!!」

———後輩を脅していた。

「あぁ?何お前らビビッてんだよ。」

「だ、だって啓一先輩がゴミ箱を蹴飛ばして………」

そう。巡は、あまりのイラつきに近くにあったゴミ箱を思い切り蹴飛ばしたのだ。

———後輩たちに向かって。

「そー言えばそうだな。悪ぃ。」

——何故巡は後輩の前だと凶暴になってしまうのだろうか…………

「と、ところで先輩…どうしてそんなに怒っているんですか…?」

とある後輩が巡に尋ねる。

何故、巡がイラついているのかというと……

「当然だろ、俺の隣が転校生とかマジありえねぇ。」

いたってシンプルな回答が返ってきた。

巡の性格上、人と話すのはあまり好きではない。———特に、初対面の人間。

要は巡は"人見知り"ということになる。

ふいに、屋上の扉が大きく開く。

「こら!啓一君!ゴミ箱を蹴っちゃだめでしょ!それと後輩を苛めちゃだめ!!」

扉を開けたのは美優。どうやら一部始終を見られていたようだ。

「んだよ美優。俺の自由だろー……。」

「だめだよ!!いくら先輩だからって!!先生に言いつけるよ!!」

まるで小学生のようなことを言う美優に、巡は冷静に言う。

「ご勝手に。」

「………フゥ…ごめんね後輩君達……啓一君ちょっと機嫌悪いから…教室に行っててくれないかな?」

「は、はい!!」

後輩たちは美優の言葉に甘え、いそいそと屋上から出て行き、自分たちの教室へ向かった。

Re: Every day the Killers ( No.17 )
日時: 2011/12/31 13:52
名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)

                    ……

「いい!?啓一君!」

「…………あぁ。」

「分かってないでしょ!!」

屋上で、巡を叱る美優、怒られる巡。この光景を見ていると、まるで子供がお母さんに怒られているようだ。

「っ…!何回言えば分かるんだよ!!分かったって!」

半分キレ気味に言い返す巡。どうやら何回も言わされているようだ。

巡に半ギレされても美優はものともせず、まだ同じことを言う。

「分かってないでしょ!!」

「だ〜か〜らぁ!!!お前めんどくさいな!」

キレているときはつい思ったことをすぐ口に出してしまう悪い癖が彼にはあるのだが、やはり美優には効かない。

「あ!そろそろチャイムが…じゃあ啓一君、しっかり反省してるんだよ!」

「なっ、お前俺を置いていく気か!?」

今、彼は動けない状況にある。何故かというと…

縄で身体を縛られているから。それも、何重に。

「っていうか…何でお前縄常備してるんだよ!!」

縄を常備する高校生…普通はいないだろう。…もしかしたら、実は美優はSかもしれない。

「いいから解けぇぇぇ!!」

しきりに美優に言う。……が、美優は無視、屋上から出て行ってしまう。

その際、発した言葉———

「啓一君は、頭がいいから授業なんて出なくてもいいんだよね?」

その言葉が、巡にとって一番頭に残った言葉だった。




                    ……

「ったくよー…美優もやっぱりアイツらと一緒じゃねーか…」

ポケットの中から自前のナイフを取り出し、縄をいとも簡単に断ち切る。

「アイツも俺のこと妬んでんだろーな…まったく…どうして俺は好かれないのかねぇ。」

——やはり"殺し屋"は永遠に"孤独"なのか…そんなことを思っていると、扉が開いた。

「けっ、啓一君!?」

「………美優?」

「ど、どうして縄が…」

「俺の運動神経ナメんなよ。」

Re: Every day the Killers ( No.18 )
日時: 2011/12/31 13:53
名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)

                   ……

「……ごめんなさい!!」

「……………はぁ?」

急に巡に頭を下げ始める美優。一体どうしたのだろうか。

「わ、私…啓一君が反省してくれるかなって…そう思って…でも…」

「だから……俺にこういうのは効かないんだって…」

少し躊躇しながら、美優は何か言いたげにしている。

「……おい。」

それに気がついたのか、巡は美優に声をかける。

「……ごめんなさい!!」

再び美優は謝り始める。一体彼女は何がしたいのか、巡には分からなかった。

「いや…だから…」

「ホントはあんなこと思ってないの!!勉強しなくても頭がいい啓一君
のこと、私は尊敬してるから!」
——あんなこと…先刻美優が屋上から去るときに言ったあの言葉のことを指しているのだろう。

「……………。」

巡は何も言わない。彼女が嘘を言ってるかもしれない。

しかし———彼女の目は嘘を言っている者の目ではなかった。

「…分かった、許す。」

「ほ、本当!?」

とても驚いたように目を見開く美優。彼女は巡が許してくれると思っていなかったようだ。

「……なんでそんなに驚くんだよ。」

「だ、だって……啓一君許してくれそうな人じゃないから…」

「俺、そんなイメージなのか……?」

「……うん。」

「……………そうなのか…」

少しストレートに(?)言われ、ショックを受ける巡。

対照的に、微笑む美優。

その時、屋上の扉が開いた。

「あ、こんな所に居たんだ♪」

入ってきたのは———金銭 和弥だった。


Re: Every day the Killers ( No.19 )
日時: 2011/12/31 13:54
名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)

                   ……

「あ、貴方は転校生の………」

「えっと…神埼美優さんでしたっけ?」

「え、あ…はい!」

美優に話しかける和弥。

「ちょっと僕、巡君と話したいんだよねー。先に教室に行っててくれないかな?」

どうやら美優を外させようとしているみたいだ。

「あ、分かりました。」

すんなり了承する美優は、後ろを振り返り屋上の階段を使い、教室へ戻っていった。

「…………さて、一般人も消えたことだし…」

「何のつもりだ、金銭。」

低い声で巡は和弥に質問する。

「まあ、そんなに身構えないでよ。ほら、深呼吸だよ。」

——何を言っているんだ?と思いながらも金銭を見つめていた巡。





瞬間———後頭部に激痛が走った。

                    ……

「っ…………」

目を開けると、白い天井が目に入る。

———此処はどこだ?

疑問が頭の中をよぎる。ふと、後頭部に手をやると、痛みを感じる。

「…そうか…俺、後ろから…」

普段なら、絶対によけれるであろう攻撃を、油断していたがために直撃してしまったのだ。

周りを見渡すと、一枚の紙切れが置いてあった。



———巡啓一へ。

今君は神專高等学校の保健室にいる。

僕のところまで来てほしい。来ない場合、神埼美優の命の保障はしない。

では、体育館で待っているよ。

———金銭 和弥



「!!」

一種の脅しだろうか。いつもの巡ならば、人質など放っておき、さっさと脱出を試みる。

————しかし今回は違う。

自分と普通に接してくれた、尊敬してくれた美優が人質なのだ。

巡に、迷いは無かった。———直ぐに体育館へ向かった。



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