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- Every day the Killers †7つの結晶編†
- 日時: 2012/12/02 15:40
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
初めまして鈴音(すずね)と申します!!
小説カキコでは初めての投稿となります!
まだまだ中3の未熟者ですが、温かい目で見てください……
誤字、脱字などありましたら、気軽に指摘いただくとありがたいです。
※第一部の最後の方から、斬りのいい場所がないので長くなってしまっています…
※"結晶"は、"クリスタル"と読んでください。最初の方は"結晶【クリスタル】"と、表記されてますが、途中で省略する場合がありますので注意してください(汗
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- Re: Every day the Killers †7つの結晶編† ( No.60 )
- 日時: 2012/04/14 14:48
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
「ウォーカー!何でお前一人で情報集め行くんだよ。」
本当に足手まとい扱いされているのか気になったので、巡はウォーカーに質問する。ウォーカーは頭をかいてちょっとね、と呟き、
『いや、馬車隊に声掛けられちゃって…。応答してたら時間が掛かったんだ。』
「馬車隊?」
巡は首をかしげる。
「馬車隊っていうのは…案内人を統括してる統括長の部下の人たちで…案内人に会ったら今何をしているかとか、質問されて…その…答えないと斬殺されちゃうっていう……。」
ルナヴィンが答える。巡はへぇ、といい、その後でウォーカーを見る。
「………で、情報っていうのは?」
『うん、えっとね。ロンリーが働いている職場が分かったんだ。』
「職場?ソイツ働いてるのか、偉いな。…バイトか?」
『どうやら正社員みたい。で、ロンリーが働いている職場っていうのは、お偉いさんのところで下働きしてるらしいよ。』
お偉いさん、という単語を聞き、ルナヴィンは呻り、
「うーん…カジュネス様のところかなぁ…。あの人、結構家広いし…ここら辺統括してるし…それに…。」
『女好きでもあるからね』
「女好きかよ!…………って、待てよ、もしかして、ロンリーって奴…。」
『女の子だよ?分からなかったの?』
「いや…名前で分かると思ってたんだけど…。」
「啓一君…大体名前で男女の区別なんてつくと思うけど…。」
う、と巡は足を後ろに引く。3人一斉に責めてきて、どう対処したらよいのか分からずとりあえずごほん、と咳払いし、
「まあ…男女どうこう抜きで、えっと…そのー…カジュネス?様?だっけ、ソイツの家って何処にあるんだ?」
『此処からだと500メートルぐらい。でも近道があるからそんなには無いと思う。』
ウォーカーが答える。
「500メートル?そしたら家が少しぐらい見えてもいい筈じゃないのか?」
問う。ウォーカーは首を横に振り、
『カジュネス様自身、自分の家を見られるのが嫌らしくて、家の周りにステルス結界を張ってるんだって。だから見た目は只の一般家庭と変わらないと思う。』
- Re: Every day the Killers †7つの結晶編† ( No.61 )
- 日時: 2012/04/14 14:49
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
「ステルス…結界なあ。それは厄介だな。でも、ステルスってことは外側からじゃ普通の家だろ?どうやってお前はそのカジュネスの家だと分かったんだ?」
『ああ、それは簡単。馬車隊が教えてくれるからね。』
再び出てきた"馬車隊"。彼らは案内人に対して上の存在、と考えていいのだろうか。リムーヴァルクにも縦社会は存在するんだな、と関心して腕組している巡に対し、美優が、
「そのー…馬車隊ってどうやってなるんですか?」
と、聞いてくる。確かにどういった人物が馬車隊になれるのか気になるところだ。街で適当な人材を捜し当てるのか、はたまた統括者が自分から指名するのか、方法は色々ある。
『うーん、昔は街で適当な人材探してたけど…今は、違うね。確か————、案内人から、選びだされる筈。ちょっと話長くなるけど、いい?』
問う。皆は首を縦に振る。
ウォーカーは笑みを作り、息を吐き、前を向く。
『まず、選び出される方法。いろいろあるけど、最近スタンダードになってきたのは、案内人同士が競い合う"決闘形式"。それは力がある者のみが上に勝ちあがれるというリーグ戦。一昔までやっていたのは、案内人同士と、馬車隊、それと総統括者の三部で面接をする"対等形式"。対等形式に関しては、馬車隊と総統括者からそれぞれ質問される。内容はどれも知的なもので、知力が試される。』
分かった?とウォーカーが皆が理解したかを聞く。巡と美優はうなずいたが、ルナヴィンはうなずかない。
「ルナヴィン、分かってねーみたいだけど。」
巡が言う。ルナヴィンは、
「え?い、いやぁ、ウォーカーがあんなにテレパシー送ってくるの初めてだからその…。」
すると、ウォーカーがあ、といい焦り始めた。
「ウォーカー?どうかしたのか?」
『え?ああ、テレパシーの送りすぎでルナヴィンの頭の中パニックになってるっぽい。ちょっと今はルナヴィンにテレパシー送って無いから…この会話は2人にしか聞こえて無いけど。』
———テレパシーの送りすぎ?
巡と美優は一緒に、同じ事を瞬時に思った。
- Re: Every day the Killers †7つの結晶編† ( No.62 )
- 日時: 2012/04/14 14:53
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
『そう。君達は特殊な能力を持ってるから、僕のテレパシーにはある程度耐性が出来てるんだよね。でも…ルナヴィンは、長老の孫息子ってだけで、身体のつくりとか、そういうのは一般の人と同じだから耐性がほぼ零といっても過言じゃないんだよね……。』
ウォーカーはしょんぼりしている。巡と美優は2人同時に、手を叩く。どうやら同じタイミングで理解できたらしい。
「ってことは…テレパシーは有害なのか?」
『有害っていうか…あのー…うーん…まあ脳に直接話してるから、無害じゃ無いと思うけど…。』
ウォーカーが必死に自分の意見を言う。テレパシーは脳に直接いくので、確かに脳へのダメージは少しからずあるだろう。
「ふーん、だからお前、会った当初はあまり喋らなかったんだな。」
『うん。もし啓一がテレパシーで死んだらどうしようかと思って。』
しっ、と何か巡がいいたそうだが、美優は巡の台詞を止める。
「ウォーカー君って意外と親切っていうか…優しいんだね!」
目を輝かせながら言われるウォーカー。あまり人に親切、とか優しいとか言われた事がないので、たじろぐ。
案内し終わった後に、お礼の言葉を言われたりすることはあるが、流石に親切とかは言われた事はない。
———ってことは、案内が親切じゃないってことだよねぇ…。
そう考えると、なんだか急に切なくなってきた。自分、案内人してる意味があるのか、とも思えてきた。これではいけない。
『あ、ありがとう。』
美優のほめ言葉の返答に、数分遅れが生じた。巡は不審にこちらを見る。美優は既に目の前からはいなくなっており、彼女はルナヴィンのところへ行っている。
———2人とも個性的だなー。
呑気にそう思う。
巡は黒髪、実際優しい青少年。しかし職業は殺し屋、という物騒な仕事に就いている。それに極度の猫好き。もし相手が猫の着ぐるみ着て暗殺に来たらどう対処するのだろうか。
美優は茶髪でツインテール。見た目的には文化系でおとなしそうだが、実際活発に動く。普通の高校生のはず、が特殊な能力が使えるようになっている。彼女は感情豊かで思いやりがある。だからだろうか分からないが、彼女の能力は回復能力。仲間を癒す能力を持っている。
———僕は、この2人に会えてよかったと思うな。
何を考えてるんだ、と自分でも思うが、実際会えてよかったと思っている。会えなかったら、自分は暗く、一人きりの孤独な人生を歩んでいた、とそう考える。
———僕にとって、あの2人は、救世主って呼んでも過言じゃ無いと思う。それだけあの2人は僕の人生を変えてくれたんだ。……まあ危なっかしいところもあるけど、でも———。
ウォーカーは、考える事をやめた。
- Re: Every day the Killers †7つの結晶編† ( No.63 )
- 日時: 2012/05/25 20:12
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
「もう大丈夫そうか?」
巡はルナヴィンに問いかける。ルナヴィンは、静かに頷き、
「大丈夫、御免…迷惑かけちゃって…。」
ルナヴィンが、申し訳なさそうな顔をして俯く。美優はルナヴィンに目線を合わせるようにしゃがみ、
「迷惑なんてかけてないよ、そんなに後ろ向き思考にならない、ならない。後ろ向き思考になってると啓一君みたいになっちゃうよ?」
「どういう意味だそれ!おい!美優!!逃げんな!!」
美優は巡から逃げる。巡は逃げる美優を追う。会話を聞いていたウォーカーがルナヴィンにテレパシーを送る。
『…大丈夫そうで何より。御免ね、僕、説明で大変になっちゃってさ。』
謝る。
「いや、ウォーカーが悪いんじゃ無いから。僕の頭の容量が悪いんだ。」
ルナヴィンは俯いたままだ。
『いや、実際テレパシー飛ばしすぎた僕が悪いから。』
俯く。
「お前ら両方悪く無いってことで、いいだろ。」
巡が仲介として入ってくる。確かに巡のいうとおり、どちらも悪くはない。
「…そうだね。」
ルナヴィンは微笑をウォーカーに向ける。対するウォーカーも微笑し、
『じゃあ…お互い様ってことで?』
2人は仲直りの印に、握手をかわす。し終えた後、ルナヴィンはカジュネス邸に行くため前に歩く。
しかし————
ルナヴィンの動いていた足が、止まる。
そして、立ったまま動かない。
何があったのかと、巡とウォーカーは顔を見合わせる。急にルナヴィンがこちらを見、
「あ……あああああああああああああっっっ!!」
急に何かに怯え始める。それはこちらを見てから始まったものだ。
「お、おい!!ルナヴィン!?」
焦る。
ウォーカーも同様に、だ。
しかしルナヴィンは怯えている。
「や、やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
叫ぶ。
叫ぶ。
巡が静止をするが、無駄。
未だに、ルナヴィンは叫んでいる。
何かにとり憑かれているように。
- Re: Every day the Killers †7つの結晶編† ( No.64 )
- 日時: 2012/05/25 20:13
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
「おい!ルナヴィン!おい!!」
急に怯え始め、ルナヴィンは今もこちらを向いてはいるが震えている。瞳孔が開き気味になっているため危ない、ととれる。しかし、疑問が出る。
何故…急に彼が自分たちに怯え始めたのか。先刻まで、少し巡に怯えていたが、今のような怯え方では断じて無い。異常なほど先刻と比べ怯えている。
「ウォーカー、一体これは…。」
巡はウォーカーの方を向く。ウォーカーはルナヴィンを見、
『…これは…不味い!僕のせいだっ………』
「ウォーカー?一体どうし…。」
た、と言おうとした時、ウォーカーはルナヴィンに近づきながらもテレパシーを送ってくる。
『拒絶…反応だよ。脳への影響がよほど酷かったんだろうね…どうして彼はちゃんと言ってくれなかったんだっ…しかも"大丈夫"なんて言って…。』
ウォーカーはルナヴィンに歩み寄る、がルナヴィンは近寄ってくるウォーカーに対し背後に下がる。2人の距離は縮まらない。それどころか、広がってきている。
『ルナヴィン…。』
ウォーカーが手を伸ばす。つかめ、という意味を持っているのだろうか。しかしルナヴィンはつかまない。それどころか手を背後に位置させた。どうやら手は掴みたく無いらしい。
「おい嫌われてんぞ。」
『五月蝿い!元はと言えば…全く。』
「何だ!?俺のせいなのか!?」
ウォーカーが愚痴愚痴言ってきているが、ルナヴィンはまだ怯えている。しかも2人が言い合いを始めた結果、余計に怯えてしまった。
すると、一つの破裂音が聞こえた。
巡とルナヴィンは音の正体を知るため音のした方をみる。
そこには…うつ伏せになって倒れているルナヴィンと、腕組をしてたっている美優がいた。
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