二次創作小説(紙ほか)
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- 信義短編 「シンイ」二次
- 日時: 2020/04/15 15:58
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
始めまして徒花桜といいます。韓国ドラマの信義をお借りして二次小説を書かせていただきます。
初心者なので深いことは突っ込みはなしに暖かない目で見ていただけると助かります。
話を一話ごとに分けて原作の話とつなげて書いていこうと思っております。
オリジナルの人もそこには出させていただきます。
さて物語の始まりはチェヨンが天界に入ったところからとなります。
「この出会いこそ運命」第一話。「ありえない現実」第二話。「脱出と捕縛」第三話。「命がけの武士の約束」第四話。「ハウンの画策」第五話。「隊長の命の灯」第六話。「生きて欲しいそれだけを願う」第七話。「私信じてるもう一度貴方に会えるって」第八話。「予期せぬ告白」第九話。「キチョルの思惑」第十話。「貴方は強くてもろい人」第十一話。「お願いだから私にも守らせて」第十二話。「命をかけて戦う理由」第十三話。「私も共に戦う」第十四話。「小菊に託した想い」第十五話。「その信義私にも守らせて」第十六話。「小菊の香に癒されて」第十七話。「私をあげるだから貴方を守らせて」第十八話。「こぼれ落ちた涙」第十九話。「貴方は優しすぎます」第二十話。「貴方を抱きしめたい」第二十一話。「そこまで怒らないで」第二十二話。「私は貴方の心にそいたい」第二十三話。「消えゆく命の灯」第二十四話。「いつから貴方は笑わなくなったのですか?」第二十五話。「俺は貴方の笑顔がみたい」第二十六話。「俺は貴方のためなら死んでもいい」第二十七話。
「一人で勝手に決めないで」第二十八話。「その命貴方がいらないなら私もいらない」第二十九話。
「私の相棒になって」第三十話。「何もかも一人で決めないで」第三十一話。「この想い風に乗って飛んでいけ」第三十二話。「お願いだから無事に帰ってきて」第三十三話。「新たなる敵」第三十四話。「あんたなんかに会いたくなかった」第三十五話。「仕掛けられた罠」第三十六話。「どこまでも真っすぐな貴方。誇りに思います」第三十七話。「貴方を守る力を私にください」第三十八話。
「ふざけたことばかり口にする」第三十九話。「目的のためなら手段を選ばない」第四十話。「反撃開始」第四十一話。「想いはただ一つ」第四十二話。「先の未来はなんてどうなるかわからない」第四十三話。「緊急報告」第四十四話。「天より舞降し女人は策士であった」第四十五話。「ウンス先の夢を見る」第四十六話。「貴方の命を守るためならどんなことでもしてみせる」第四十七話。「戯言はそこまでにして」第四十八話。「私は貴方のために何をしたらいい?」第四十九話。「俺は何をしていたのだ」第五十話。「愛してるだからこうするしかないの」第五十一話。「桜は散り際を知っている」第五十二話。「いつ見ても貴方と云う人は飽きさせない」第五十三話。「徳とキチョルのやりとり」第五十四話。「貴方を誰にも渡さない」第五十五話。
- Re: 信義短編 「シンイ」二次 ( No.85 )
- 日時: 2020/02/02 17:42
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
ハウンは火女を睨み脅した。手には気を集め出していた。チェヨンも同じように雷攻を身にまといだす。
女は男を片手で支えている。仕掛けるならいまだ。2人がそろえば最強である。
この近衛隊たちは治療のためチャン侍医のいる典医寺まで運ばれていく。
「お二人は休んでいて下さい」
「いいえ。何かしてた方がいいのよ」
チャン侍医の言葉をさえぎりハウンはてきぱき動いていた。ウンスはその間に患者の脈をみている。
ハウンが気を使わないようにウンスが脈をみてチャン侍医たちに指示を出していた。
「姉様」
「こっちの人ね」
一人の男の元にいく。耳に手をあてていく。鼓膜に異常がありこのままでは耳が聞こえなくなる人だけ直す。
二人の天女に皆尊敬をしていた。的確に治療していくのだ。
終わりを告げた瞬間2人は崩れていく。それを受け止めたのはチャン侍医とチェヨンだった。
「無茶をされる方たちだ」
それぞれ抱き上げて部屋に連れていった。
- Re: 信義短編 「シンイ」二次 ( No.86 )
- 日時: 2020/02/04 09:24
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
「いつから貴方は笑わなくなったのですか」【第二十五話】
目が覚めた次の日からウンスたちは仕事に夢中になりだした。そのことに気が付いてはいたがチャン侍医とチェヨンも何も言えなかった。
何人も助けられず命が消えていく。思い出しては体が震える。血が花弁のように舞う。一撃で人はあっけれなく死んでいく。
ウンスは片手で髪の毛をかき回す。頭がおかしくなる。
大切な人を殺すという。そんなことさせない。忘れよう。もう一度頭を振った。私はユウンス。
姉様は大丈夫かな。ちらりとみてみる。同じように無心に仕事をしている。
チャン侍医には甘えられるかな。
仕事を終わらせた私はあることを頼みにチャン侍医の元にいく。
「チャン侍医少し話をしてもいい?」
とっくに寝る時間だった。本を読んでいたようだ。
「神医殿。どうされましたか」
部屋に入れてくれた。ヨンならば渋い顔をして押し出されるかお説教がはじまる。
そこは寒いだろうと中に入れてもらう。奥にはいかないようにした。入り口にとどまり本題にはいる。
「チャン侍医に頼みたいことがある。ハウン姉様のこと。姉様は強い。誰よりも。でも本当はそうではない。今は誰かにそばにいて欲しいと思っている」
薄明りの中ウンスは用件のみ告げていく。昼間見る天真爛漫なウンスはそこにはいない。神医としてここにいた。
「侍医にしか頼めない。どうか頼みます」
頭を下げる。
「私でよろしいのですか?私が医仙殿を慰めても」
心の内が読めなくて首を傾げた。その時はあどけない昼間の彼女がいた。
「ハウン殿が望まれますか?」
わかりやすく言い直してくれた。
「きっと大丈夫」
赤い髪の色の天の人ウンスは一言そう残す。
「どちらがまことの貴方なのでしょうか」
興味が惹かれて訪ねていた。
「どちらも私。ただ・・姉様を守るにはこの方がいい時もある」
言うだけ言いウンスは部屋を出ていった。
- Re: 信義短編 「シンイ」二次 ( No.87 )
- 日時: 2020/02/04 09:42
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
翌日のことだ。ウンスが気をつかってのだ。1人にさせていた。患者は次々やってくるしその方がいい時もある。
流石に疲れて自分の部屋に座っていた。チャン侍医が温かいお茶を手にやってきた。
「どうしたの?」
「どうぞ」
それだけ言いお茶を差し出される。いい香りだ。ふうっと冷ましてからすする。その人は何も聞かないでそこにいた。
「ありがとう」
「なにがでしょう」
心が落ち着くお茶に感謝をした。
「あの方が」
そう話し出す。視線はどこか上の空。背中が見える。ああ、ウンスを探しているのか。
「貴方は強い方だと。しかし本当はそうではなく弱い方だとおっしゃっていましたよ」
「誰のことよ。それ」
「貴方のことです・・・私も知っていましたよ・・そういうお方だと」
見ないようにしてくれていたのだと知る。器を持つ手が震えていた。ぽたぽたと雫が落ちていく。
顔を見られたくなくてあえて下を向く。
「人のことばかり・・」
「貴方もですよ。ハウン殿」
「触れてもよろしいですか」
いつの間にかこちらを見ていた澄んだ瞳。そこにはなにが映っているのか。
一つ頷いたらそっと肩を引き寄せられる。ぽすんと額をそこに押し付けた。お腹あたりに顔を押し付けて目を閉じていく。
本当はわかっている。甘えてはいけないと。何も言わずそばにいてくれる人。
今だけどうか今だけでいいこのままでいさせて。
そのまま泣き続けた。
- Re: 信義短編 「シンイ」二次 ( No.88 )
- 日時: 2020/02/04 10:07
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
ハウンは隊長を探しにきていた。あちこち探し回り着て見ればいた。
石造りの回廊の一角に鎧を脱ぎ座っている。
そこに立つとぎょっとした顔になる。
「どうしたの」
「いいえ」
何でもないという。怪しい。様子が変だった。じっと男を見下ろしていた。
また無理をしているようだ。ウンスにならすぐにわかるが今は無理だ。
「みせて」
襟をつかみ広げる。
「ひどい・・・」
「大丈夫です」
強がりを言う。いらっとした。隠そうとしている奴を押さえつける。
「このくらいならすぐになおせるわよ」
「いいえ。けっこうです」
その台詞にキレタ。
「うるさい。黙れ。私は今ものすごくいらついてんの」
ぐだぐだぬかしてんじゃねぇぞ。口調をがらりと変えて怒鳴ってやったら大人しくなった。
ハウンの気迫に負けたのだった。男の襟ぐりをつかみ締め上げていた。
よしよし頷き。あらためてみてみた。青くうっ血していた。触れると冷たい。まるで氷を押し付けられたみたいに。
凍傷だ。目を閉じて気を集めていく。患部に手を当てていく。暖かな熱をおくり出す。少しずつ元の肌の色に戻り始めていく。
「このまま聞いて」
私たちは人が殺されることなどないところからきたの。
「天界のことですね」
「なのに目の前で人が殺されたのを見た」
人のことばかり心配しているの。
「泣きたいはずなのに。大丈夫って平気なふりをする」
温めながらゆるりと話していく。
「あの方はいつも俺や人のことばかり心配するのです」
「甘えてくれたらいいのにね」
隊長。あのこに甘えさせてあげてほしいのよ。
「私がですか?」
「あのこは優しすぎる」
「知っています」
そういう方だといつも人のことばかり。
「私ではだめなのよ」
同じように傷ついている私では甘えてはくれないのよ。
「泣かせてあげることも必要なのよ。心も守って」
- Re: 信義短編 「シンイ」二次 ( No.89 )
- 日時: 2020/02/06 13:40
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
「俺は貴方の笑顔がみたい」【第二十六話】
俺は迷っていた。これ以上近くにいては想いがあふれてしまう。
「まだ迷っているの?チャン侍医は来てくれたわよ」
ハウンはうん?と口元を緩ませる。覚悟を決めろというておる。
「今は何よりあの子を優先させて」
頼むわよ隊長。そう言いハウンは去っていく。治療は終わったようだ。
俺はその足であの方を探す。典医寺にて忙しく働いていた。
いつもくったくなく笑っている人が表情がなくただそこに立っていた。
「神医」
声をかけるとぱっと花が咲く。無理やり微笑んだように作り笑いをした。
「どうしたの?チェヨンさん。怪我でもした」
「いいえ。ただ話がしたいと」
隣が開いているととんとんと叩く。そばによる。
「大丈夫ですか?」
これではだめだ。いつもとかわらない。口下手な自分が呪いたくなる。
『人が斬られたと』
小さな声でいう
・・・・・・。
「平気ですか」
「平気じゃない」
こちらを見つめる黒曜石のような目。心配してくれてるの。私は強くないのよ。今も記憶に残る。
「私ね。一度目にしたこと忘れられ。すごく記憶力がいいの」
心が壊れそうよ。
・・・・・・。
どんどん顔色が悪くなっていく。どうすればいいのだ。
腕を伸ばして小さな体を抱き寄せた。泣けぬ人だと医仙はいう。
「大丈夫」
俺がいるからと言いたい。貴方を守るからと。
とんとんとあやすように背中を叩く。
「泣いていい・・どうか・・泣いてください」
そん言葉でようやく彼女は泣きだした。
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