二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【お知らせあり】クリエイティヴ・ワールド
日時: 2017/03/17 18:20
名前: 伊那谷ユウナ (ID: QxkFlg5H)

クリエイティヴ・ワールドへようこそ。

ここは主にメモ書き程度なもの、中編などを載せます。つまりは読み切りですね。はっきり言ってカオスです。パロディもありますとも。連載を諦めた話などもこちらに載せます。

主にオリキャラが中心ですが、サモンナイトシリーズをはじめ、戦国BASARAシリーズ、魔法少女リリカルなのはシリーズなど他にも色々取り扱います。

中にはブツ切りする小説、思いついただけで使う道がなさそうな設定を乗せたりします。どのような場合でも見逃してくださいませ。

では、お楽しみ下さいな。



☆必要用語☆

取り扱いジャンルについて >>39

別理者について >>86

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Re: 【SS集】クリエイティヴ・ワールド ( No.71 )
日時: 2015/08/18 21:29
名前: 凉野美雪 ◆0zfHYo61.w (ID: rKVc2nvw)

誕生日おめでとうございます!
良い一日を!←誠司「もう終わりじゃねーか!」
ハリセン!どうぞもっとやってください!←おい
今日は良い一日でしたか?では!

Re: 【SS集】クリエイティヴ・ワールド ( No.72 )
日時: 2015/08/18 21:35
名前: 伊那谷ユウナ (ID: MmsT0Uvz)

涼野さんへ

ありがとうございます!にしても一日終わるとか早すぎなのだわ…


ちなみに、龍人オリキャラについてだけど名前どうするか審議なう。

Re: 【SS集】クリエイティヴ・ワールド ( No.73 )
日時: 2015/08/23 20:20
名前: 伊那谷ユウナ (ID: MmsT0Uvz)

サモンナイト4でセイロン中編。龍人族が色々絡む話です。勿論恋愛もの。だけど揉めてます。キャラ紹介は物語が終わってから…ではどうぞ









思えば、私はずっと異質だった

皆、血のように深く、鮮やかな『紅』を己のモノとしており、振る舞いは豪傑でいて優美。
対する私は、深海よりも深い『青』で、濡れた羽の如し『黒』を持っていた。親は『紅』だけだというのに、何故己はこのような青と黒の世界だというのか…何だか、仲間外れにされたかのような、不愉快な気分にさせられた。

そんな深海の底から抜け出せずにいた私を、救ったのはーーー



【青が穿つ、小さき想い】



【起】

朝の澄んだ空気は、【ストラ】をより良くするものだと、龍人セイロンは思う。
そもそも【ストラ】というものは深呼吸、体操により気と血の巡りを良くする気功術の一種である。己の気を高め、集中する事は治療はもとより、戦闘においても大事だ。
セイロンの出身である鬼妖界シルターンはこのストラの基礎を作り上げ、異世界であるリィンバウムにまで浸透させている。万国共通ならぬ万”世”共通を果たしているこの技術はシルターンの武闘家にとっては誇りであり、強さの象徴ーーーという訳だ。

「ここまでは、分かりましたか」
「うん!」
竜の子、ミルリーフは力強く頷く。彼女の適性は戦闘よりも召喚術が高い。竜の力を少しだけ継承し、最低限戦える力と知識を身に付けたといえど戦いの経験はまだ少ない。そこで、自分の持ち味を活かした戦いを身に付けたいと龍人であり、御使いの現まとめ役であるセイロンに教えを請いたのだ。
「気を高め、集中する事が大事なのは召喚術も同じです。気を乱せば違う召喚獣が召喚される、もしくは」
「その場を巻き込む事故を起こしてしまう…だよね?」
「その通りです。これから御子殿には魔力を一点に集中させる練習をしていただきます」
セイロンは的のある方向に向かい合い、構える。右拳にだけ流れる血を一点に集め、それを鋭い刃へと変化させるーーーそんなイメージで、音を感じさせないよう速く飛ばした。こうして的に命中したそれは弾け、的を粉々に砕いたのである。

「腕力がなくてもこのような魔力弾を敵に悟られずに打ち込み、仲間の為に隙を作るのは何よりの功績となりましょう。御子殿には…その才がある」
セイロンはミルリーフを見やる。扇子で口元は見えないが、柘榴色の瞳は真剣そのものだった。
「まあ、口では難しく唱えようと…実際は、ただ魔力を一点に込め、それを的に打ち込めばいいだけの事です」
「うん、頑張るね!」
ミルリーフは彼の見様見真似で手に魔力を込める。セイロンはというと、はてさて御子殿が練習する間はどうしたものかと考えていた。

が、しかし。

「…御子殿!今すぐお下がりください!!」
「えっ?」
セイロンは気付いた。ここにいる仲間ではない、誰かがいると。すぐにナイフを投げ、牽制すると…気配の正体が現れた。
「!?お主…何故っ」
アロエリの髪よりも暗い、濡れ羽色の髪に宝石のように透き通った青の目…そして間違いなく、彼女はセイロンの知り合いだった。
「何故って…待てなかっただけよ!!」
彼女はセイロンに向かって蹴りを放つ。間一髪避けたが、庭にあった岩が砕け散り、彼女のセイロンに劣らぬその蹴りの威力にミルリーフは戦慄した。
「全く、お主の力はどうかしてるぞ!」
「…ふんっ!」
ちなみに避けたセイロンはというと、何故か嬉しそうな表情を浮かべている。彼は仕返しとばかりに攻撃した。そんな鍔迫り合いならぬ脚迫り合いを繰り広げる中、騒ぎを駆けつけたのか宿屋の主人であるフェアがやってきた。

「何事!?」
「ママ!…わかんない、いきなりあの人がやってきてセイロンに…」
「ちょっと二人とも!何争ってんの、やめなさい!」
だが、二人は蹴り合いをやめない。そしてセイロンは言った。
「否、これは争いではない。じゃれ合いよ」
「じゃれ…!?」
「もう…っ、馬鹿にしないで頂きたい!」
彼女の蹴りをセイロンが避けたのを最後に、じゃれ合いは終わった。彼女は溜息を吐き、フェアを見る。
「童、若様が迷惑をかけた」
「わ、童…私はフェアって言うの!セイロンと同じ呼び方しないでよ…」
「あっはっは、店主殿は手厳しいな」
「貴方って人は…!」
この状況を笑う彼に、彼女だけでなく皆が呆れかえる。ここまでぶれない彼に感心すればいいのか否か…
「ね、ねぇ、お姉ちゃん」
「何?」
「お姉ちゃんはセイロンの知り合いなの?どうして、セイロンにあんな事したの?」
ミルリーフは怖いのか、少し涙目である。見兼ねた彼女は優しく頭を撫で、笑った。
「お嬢さん、あれは若様の自業自得なんだよ?私に何も言わずに鬼妖界を出て行ったのだから」
「……今、その話はやめろ。店主殿」
「何?」
「皆を集めてくれ。この者を紹介したいのでな」




セイロンに言われた通り、食堂に皆を集め、二人を待つ事にした。だが、話し合っているのか中々来ないのだ。
「セイロンの奴め、いつまで待たせる?」
「仕方ないよ。じゃれ合いとか言ってたけど女の人はあまりその気には見えなかったし」
「うん、怖かった…」
ミルリーフはフェアの後ろにしがみついている。フェアはミルリーフを宥めつつ、話を続ける。
「あの人、セイロンが自分に何も言わず鬼妖界を出て行ったって言ってたんだけど…」
「もしかして、それを追及するために追いかけてきたのかな?」
ミントの言葉に納得する一同。確かにそれが原因なら怒っているのも納得する。
「セイロンは御使いと言えど、元は客分としてやってきた身だ。本来は別の目的で旅をしていたからな」
「それに彼は龍人族の次期族長。そんな身分ですから心配されるのも無理ありませんし」
「…本当に、それだけでしょうか?」
ここでポムニットが恐る恐る疑問を口にする。
「ポムニット、じゃああんたは何が原因で彼女が怒ってると思うのよ?」
「それは勿論、男女で揉め事なんて恋の事情しかありませんよ!」
「ええっ!?」
驚く一同にそっちのけで、ポムニットは顔を赤くして話を続ける。
「例えばセイロンさんが大事な彼女さんを巻き込みたくなくて、鬼妖界を出て行ったとか!もしくは互いの身分を考えると、二人は共にいる事が許されず、セイロンさんは一線を引かざるをえなかったとか…!きゃーっ♪」
それはちょっと無理があるのでは?と言いたいところだったが、このテンションじゃあ突っ込むのも気が引けた。
「と、とりあえずセイロン達呼んでくるね…話進まないし…」
あと、ポムニットさんについていけないから…というのは言わないようにした。

Re: 【SS集】クリエイティヴ・ワールド ( No.74 )
日時: 2015/08/25 21:07
名前: 伊那谷ユウナ (ID: MmsT0Uvz)

【承】


「何故、帰らないというの!?」

セイロンらがいる客室に行けば、声を荒げ、怒る彼女がいた。フェアは客室に入らず、そっと様子を伺ったーーー

「落ち着け。我はイスルギ様によりある命を下されている…それと御使いとして御子殿を守らなければならない」
「イスルギ様については良しとするわ…でもね、だからって私を無視して旅に出たって何なの?しかも余計なものまで背負って!?」
「余計なものではない!!」
彼は怒りを露わにし、声を荒げた。それには流石に彼女やそっと見ていたフェアもびくり、と身体を跳ねた。

「これは我の問題だ…お前のような女が、関わるでない!!」
「っ……セイロンなんて、セイロンなんて…嫌いよ!!」
セイロンに怒鳴られたのが引き金となったか、彼女はなりふり構わず窓から出て行った。
「勝手にしろ、馬鹿者…」
「……ちょっと、馬鹿者はないでしょ」
「店主殿…そうか、聞いていたのか」
セイロンは疲れたのか、ベッドに腰掛ける。暫くして彼は口を開いた。

「彼女…ユーインは、我の幼馴染である龍人でな…他の龍人と違う点が多々ある為に大人の龍人には嫌われておるのだよ」
「違う点って…?」
彼は何か考えているのか閉じた扇子を見つめ、それから教えてくれた。
「呪いだよ。当時、ユーインを身籠っていた母君は悪鬼に襲われてな、母君はその悪鬼を退治したが、不幸にも悪鬼が死に間際に放った呪いを受けてしまった」
「呪い?」
「子を産めば、母体は死ぬという呪いだ」
「……っ!」
「だが、彼女の母君はそれを承知の上で子を産む道を選んだ…しかし、問題はここからだった。呪いは、母君の死で終わりではなかったのだよ」
ユーインは他の龍人とは違い、あのような黒髪と青い瞳を持つ容姿で産まれてしまった。しかも、周囲を凍てつかせる強力な氷の力を使えるようになったのだ…が、使えば使う程体温が調節出来なくなる上、暴走する為、彼女の身体は衰弱し、よく倒れていたのだ。
「だが、それでも唯一彼女が持つ氷の力は強力だった。一族はそれを畏怖すると共にユーイン自身を蔑んでいたのだよ」
「そうだったんだ…」
「まあ、あやつはそれが無くとも強かったがな。幼い頃、彼女は男子によく虐められていたが…逆に男子を返り討ちどころか半殺しにしていたな、あっはっはっは」
「ええ!?」
それは女性ながらもセイロンと張り合う姿を見れば否応なく理解するしかない。
「我はな、そんなユーインに興味があったために勝負を挑んだ…結果、完敗だったがな。まあその縁もあってか以降、共に行動する事も多くなった。だからこそ分かったのだよ、彼女は成長するにつれて呪いに蝕まれているということに」
だからこそ、見ていられなかった。力を使う度、暴走する度に弱っていく彼女の姿にーーー

「だが呪いというのは簡単には解けぬ。特に相手が死に間際にかけた呪いはな…そして我はある方に交渉をした…結果、人探しを条件に暫くは呪いを弱め、見事完遂すれば呪いを解いてくれると了承してくれた」
「それが、セイロンが御使いをする前の旅の目的…?」
「まあ、そうなるな。しかし、あの方は妙な事も言っていた」
あの方…つまり、セイロンの龍人一族が祭っている龍神イスルギはユーインの呪いについてこう言っていたーーー
『別に我が解かなくとも、お主次第で解けるものだがな』と
「そう、なんだ…」
「フェアさん、セイロンさん、いる!!?」
と、ここで食堂で待機していた筈のルシアンが何やら慌てた様子で入ってきた。

「どうしたの、ルシアン?」
「じ、実は…ミルリーフちゃんがいなくなったんだよ!」

Re: 【SS集】クリエイティヴ・ワールド ( No.75 )
日時: 2015/08/31 23:00
名前: 伊那谷ユウナ (ID: RnkmdEze)

「ひっく、セイロンのっ、ばかぁ…」

ユーインは、人目がつかない場所にて泣いていた。まさかあそこまで怒鳴られるとは予想だにしなかったのだ。今のユーインは、彼を連れて帰れない悔しさで一杯だった。
そんな時、彼女はひとつの気配を感じた。
「……誰だ!?」
現れたのはセイロンが庇っていた幼い少女だった。少女は怖いのか、少し震えている。
「いや…別にとって食うような真似はしないから。だからその…大声出して、ごめん」
「ううん。大丈夫…」
ミルリーフはユーインの隣へ座った。そして勇気を出して聞いたのだ。
「お姉ちゃんは、セイロンの事…嫌い?」
「えっ!?」
「だって…泣いてるから」
「そ、それは…嫌い、ではないんだよ。いや、彼にはそう言って出て行ったけども!…あの時は一杯一杯になってたから、ね」
例え裏切られようとも、彼の事は嫌いになれる訳がない。ただ、理由が聞きたかっただけなのだ。何故、自分にだけ何も告がずに鬼妖界を出て行ったのかと。
「ミルリーフ、分かるよ。お姉ちゃんは…セイロンがいなくて寂しかったんだよね?セイロンは明るくて、優しくて、でもたまに気難しくて…でも、セイロンがいてくれて本当に良かったと思うの。お姉ちゃんも同じだよね?でも、ミルリーフがセイロンを取っちゃったから…泣いてるんだよね?ごめんね、ごめんね、お姉ちゃん…」
ミルリーフの瞳から涙が溢れ、溢れる。ああ、このような優しい童を泣かせてしまうなんて…情けないにも程がある。
「違う!私はただ、若様…セイロンと素直に話せないのが悔しいだけなの!だから…ミルリーフちゃんまで泣かないで?」
「っ…うん」
ミルリーフはごしごしと涙を拭う。その姿は愛らしく、彼女を泣かせてしまったユーインの罪悪感はますます酷くなってきた。
「ミルリーフちゃん…帰りましょうか。私もちゃんとセイロンとお話したいからね」
「うん!」

ーーーだが、二人を帰すなど彼等は許しさえしなかった。

「……悪いけど、背中に隠れてくれる?」
「え?……っ!」
何故、今まで気づかなかったのだろうか?周りには兵士らしき人物らが逃げ場を無くすように囲んでいた。
「…乙女二人を相手に多勢とは、一体どういった了見で?」
「そこにいる竜の子を渡せ。渡せば命は保証する」
「この状況で幼子を渡せだなんて、簡単に信じて渡すと思うか?」
「……………」
兵士達は、剣を抜く。どうやら性別などで手加減はしないようだ…まあそれは召喚獣だからという理由もあるかもしれないが。
「気に入らないな…」
「!?お、おねえちゃん…?」
ユーインの身体は冷気が膜を張るかのように漂い始める。ミルリーフはあまり経験がない寒さに身震いする。
「たかが女だからと、この子を楽に奪えると思うたか…?笑止!私は曲がりなりにも龍人だぞ?主らのような愚者共など、赤子の手を捻るように一掃できるわ!!」
ユーインは感情の赴くままに地面を強く踏みつけた。すると、敵は一瞬にして凍りついた。
「ぐあぁっ!?」
「この私を馬鹿にし、舐めた真似をした事…後悔するがいい!!」









「ミルリーフ!どこなのー?!」

ところ変わってこちらは消えたミルリーフを探す一行。宿周辺にはいなかったので今は近くの森林を探索していた。
「失態ですわ…まさか御子様がいなくなるなんて。私ってば御使いとして失格だわ」
「そんなに思いつめないで、リビエルちゃん。僕らもミルリーフちゃんに目を離していたんだし…」
「で、でも…っ」
「いい加減にせぬか、リビエル!今は御子殿を探すのに集中しろ!!」
「せ、セイロン…」
セイロンは珍しく苛立っていた。ミルリーフがいなくなったのもあるが、それ以前にユーインとの一悶着があったのでそれが大半の原因とも言えよう。しかし、それを知っているのはフェアぐらいなので、他の皆は彼の姿に少々萎縮していた。
そんな時に、空から探していたアロエリが帰ってきた。
「どうだった、アロエリ?」
「御子様なら少し先にいた…が、何故かその辺りはとてつもない寒さと氷山のようなものが聳え立っていた」
「…………っ!」
「えっ?今の季節は春よ?何で氷山があるのよ?」
「オレにも分からない。とにかく、其方へ向かって…セイロン!?」
セイロンはアロエリが指した方向へと走る。間違いない、そのような真似が出来るのは彼女しかいない。

「あの馬鹿…我が来るまでに力を使い過ぎるなよ…!」


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