二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【お知らせあり】クリエイティヴ・ワールド
- 日時: 2017/03/17 18:20
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: QxkFlg5H)
クリエイティヴ・ワールドへようこそ。
ここは主にメモ書き程度なもの、中編などを載せます。つまりは読み切りですね。はっきり言ってカオスです。パロディもありますとも。連載を諦めた話などもこちらに載せます。
主にオリキャラが中心ですが、サモンナイトシリーズをはじめ、戦国BASARAシリーズ、魔法少女リリカルなのはシリーズなど他にも色々取り扱います。
中にはブツ切りする小説、思いついただけで使う道がなさそうな設定を乗せたりします。どのような場合でも見逃してくださいませ。
では、お楽しみ下さいな。
☆必要用語☆
取り扱いジャンルについて >>39
別理者について >>86
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- Re: クリエイティヴ・ワールド ( No.9 )
- 日時: 2014/02/17 07:53
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: /48JlrDe)
『煙と霞』
・G5がパンクハザードに行く前のお話。
・またもオリキャラ。もはや恒例となりつつある。つーか恒例。
・表現むずい。会話文多い。
・OKならGO!
「スモーカーさん!」
「あぁ?どうしたんだよたしぎ」
海軍GL(グランドライン)第五支部・・・通称『Gー5』基地にて。
小休止、という訳でちょっとした仮眠をしていた中将のスモーカーのところに部下である大佐のたしぎがやってきた。
「先程海軍本部から定期監視に中将一人を向かわせたと報告が・・・」
「誰だぁそいつは?」
「それが・・・」
「ちょっと、何するのですのー!?」
「あ?」
「えっ?」
廊下から女の子らしい声が響いた。それと部下達の声も聞こえる・・・一体、誰だろうか?
「ちょっと様子を見てきます!」
「・・・・・・」
「おれに汚ねぇ手で触るなですの!お気に入りのコートが汚れます〜っ!」
「可愛いい顔して案外口が悪いなぁガキ!それとこれは海軍のお偉いさんが着るもんだっつーの!!」
「つーかどうやってこの中に入って来たんだ・・・?いくら荒くれのG5の基地だからってガキひとりなんて入れねーぞ?」
どうやら基地に白髪の可愛らしい少女が入り込んでいた様子・・・しかも海軍のコートを羽織っていた。
「海軍の荒くれ軍団つー話はあながち嘘ではなかったですのね!仕方ありません・・・力づくですのよ!!」
バシャッ!
「!?何だぁ・・・ガキが溶けたぞ!?」
「『ヴァッサー・クライス』・・・ですの!」
突如少女の声が聞こえたと思うと水が男達の頭を飲み込んだ。
「くっ、くるじっ・・・」
「グボッ・・・がァッ・・・」
そしてバシャァッと男達の顔に集まっていた水が飛び、少女の姿が現れた。
「おれはミズミズの実を食べた水人間ですの。まあ海にはつかれませんが水ならどんとこいですのよ!」
「何者だよ、このガキ・・・」
「・・・海軍本部中将兼、全支部監視責任者の方ですよ」
「!?えっ・・・たしぎちゃん!?」
「お久しぶりです、カスミ中将!」
「たしぎちゃんですの!?久しぶりですの〜」
「えぇえっ、こ、このガキがぁっ!?」
少女・・・カスミはたしぎのもとへ駆け寄った。部下達はまだ信じ切れてない様子だった。
「失礼ですの!これでも大将に推薦されかけた時がありましたのよ?まあ、ぶっちゃけ断りましたが・・・それにおれは15ですのよ!」
「15ぉ?どうみても5、6くらいにしか・・・」
「あなた達、さっきから中将に失礼です!それに中将は水の量によって身体を変化させることができるのですよ?この姿が本当なのでは」
「いやたしぎちゃん、この姿がマジの身長ですのよ・・・」
フォローだったはずが逆にまずいことになってしまった・・・カスミはため息を吐き、たしぎに聞く。
「で、中将達に会いに来たのですけどどこにいますの?」
「あっ、はい。基地長であるヴェルゴ中将は外出中ですがスモーカー中将なら・・・」
「・・・そう、ですの。それは好都合かもしれない」
「えっ?」
「何でもねぇですのよ。では案内を頼みます」
☆
一旦切ります。ちなみに水だから水蒸気にもなれます。だから入れたんじゃねーの?←
海にはつかれませんが水ならおk。チートですね。次回に続く・・・のは伊那谷の根気次第だろーよ!
- Re: クリエイティヴ・ワールド ( No.10 )
- 日時: 2014/02/15 22:42
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: /48JlrDe)
『煙と霞、その二』
「スモパパ〜久しぶりですの〜」
「パパ言うな!海軍が言ってた監視官はやっぱりお前かカスミ・・・」
「パパは相変わらずふてくされてやがるですのね。でもむしろ安心したかも〜」
執務室に入った途端、スモーカーに飛びついたカスミ。しかもパパ呼ばわりである。
「な、なんでスモやんをパパ呼び・・・?」
「親だからに決まってるからですの。馬鹿じゃねーの?」
「えっ、ええええええっ!?スモやん娘さんいたのかよ!?」
「むしろ奥さんいたのか!?女の噂なんざ一欠片もねーってのに・・・」
「馬鹿いえ、こんな娘いたら家庭崩壊するに決まってる。それに親は親でも育ての親だ、血のつながりは一切ねぇよ!!」
「そこまで否定するか・・・」
だがそれに妙に納得した。カスミの微妙に口が悪いのと自分のことをおれという所・・・なるほど、確かに育ての親ならスモーカーの特徴というか性格を見てきているのだからそれを真似するのも当然か。
「ちなみにママはヒナママですの。たしぎちゃんはせめての妹」
「いやたしぎちゃん年上だろ!!」
「えぇ?だってたしぎちゃんよくドジしやがるし・・・お姉ちゃんと到底呼べないですの」
「・・・・・・・・・」
それを聞いたたしぎは隅っこでふさぎこんでいた。年上のプライド、ズタズタである。
「た、たしぎちゃん、元気出しなよ・・・」
「いいんです。どうせ私はぁぁ・・・」
「ところで仕事はいいのか、カスミ」
「あーいいですの。もう十分分かりましたし。水蒸気になって今日のG5内を見ましたけど案外仕事をしてる輩もいたし・・・」
「で、元の姿に戻ったら見つかった、と。」
「見っともないとこみせてしまった・・・ですの」
カスミの仕事は海軍の中でも特殊かつ特別で内容は支部の人間はちゃんと仕事をしているかを見ること。もし悪いことや海軍の正義に反することがあってはいけないからだ。水を操る他に、水蒸気になって姿を隠せる彼女にとってまさに天職とも言ってもいい仕事である。
「そうか・・・ご苦労だな」
「えへへ、久しぶりにパパに労われたですの♪」
そんな特別な立ち位置にいるカスミはまだまだ子供・・・スモーカーの言葉を聞いて嬉しそうだった。
「あ、あともう一つ・・・パパ、これは忠告ですの」
「忠告だぁ?」
「そう、忠告。詳しくは言えねぇがこれだけは言える・・・信じている者をむしろ疑えと」
「疑え・・・?それはどういう意味だ」
「だから言えねぇって言ってるでしょう!多分いつかありえねぇものが裏切る・・・というより表立つかもしれません」
「どういうこった!!」
「・・・ごめんなさい、時間切れですの」
「おや、来ていたのか。カスミ中将」
「!?ヴェルゴ中将・・・」
入り口には基地長である中将、ヴェルゴが立っていた。サラダかなにかを食っていたのか頬には切ったトマトが殆ど丸ごとついていた。
「久しぶり、ですの・・・先にお邪魔してました」
「構わない」
「じゃあ、失礼しますの。海軍本部には異常無しと伝えるので・・・パ、スモーカー中将にたしぎ大佐。それと部下の方々、またいつか」
カスミはしゅう、と音を立て、砂が崩れるように消えて行った。水蒸気になったからだろう。
(カスミの忠告・・・ありゃあ一体どういうことだ?)
それから何事もなく日常は流れていった。そしてスモーカー、たしぎはその忠告をパンクハザードにて痛く思い知らされることになるとは・・・まだ、思ってもいなかった。
☆☆☆
つーわけでパンクハザード編前の出来事でしたー。
恒例プロフ。カスミはそのままで苗字はありません。出身は東の海。もし海軍大将になったら水猫(すいびょう)と呼ばれると思う。水色に猫で。13→15歳。海軍中将兼全支部監視責任者。自然系『ミズミズの実』の能力者。体が水で出来ている。風呂や水辺とかにはいると水の量でボインなお姉ちゃん体型になる。精神年齢はそのままだけど。
育ての親がスモやんだからか口が悪い。なんとか丁寧にしようとするお嬢様言葉?はママ代わりのヒナさんの教え。元孤児で島のスラム街でスモーカーさんがカスミを偶然見つけた。ちなみに当時カスミには名前がなかったので名付け親は彼。カスミは大将達や古参の中将達に孫扱いされたらいいと思うの。苦手な大将は意外にも青雉。相性が悪い、能力的に。
パンクハザード編では島に行くのはいいけど寒さで凍えそう。だって水だし・・・役立たずかもしれない。
以上、今回の気まぐれワンピース小説でしたー。
あ、pixivにローとアザラシ姐さんのお話載せたから見てね!今更だけどアザラシ姐さんの名前、ラムダにすれば良かった・・・ほら、ρにλじゃん?話の無駄だね!いつかラムダというワードをどっかでだそう・・・じゃっ!
- Re: クリエイティヴ・ワールド ( No.11 )
- 日時: 2014/02/22 22:33
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: 7NcgQhKb)
『hurtcat』1
※ピクシブに載せたやつです。猫の日で。
ある日、おれは七武海の件で呼び出されたのだがあいにくトラファルガー・ローが率いるハートの海賊団は海軍本部より遠くに位置したとある島で、そして気まぐれであたりを散策していた。
七武海の招集は面倒だが七武海の中では新人の類に入るおれだ・・・ここで断ったら向こうに悪い印象持たれるわ、(いや十分に印象悪いけども)例の計画に支障が出るため本部には近いうちにそちらへ向かうと連絡した。
厄介なのはどっかのピンク羽野郎だが仕方ない・・・遥か昔から計画していたものが総崩れするよりはマシだ。
そうこう考えている内に、雨がポツポツと降ってきた・・・ああ、何もかもめんどくさいことになってきたな。
能力を使えば手っ取り早いがペンギンあたりから能力に頼りすぎるなと言われている。まあ確かに使いすぎると体力が無駄に擦り切れるから一理ある・・・仕方ない、急いで帰るか。そしておれは近道である路地裏を走っていた時だ。
「!・・・こいつは、」
道の端に、猫が倒れていた。猫はかなり汚れており、しかも何箇所にも大怪我を負っていた。このままでは雨で体力を奪われて衰弱するだろう。人間には残酷な仕打ちをしても動物は結局見捨てることが出来ないおれだ・・・そうこうしているうちにおれの身体は動いていたようで。猫を優しく拾い、急いでクルー達が待っているであろう潜水艦へ向かったのだった。
「あっ、船長おかえりなさ・・・ってびしょ濡れじゃないっすか!!」
潜水艦の中にある食堂に入ると、まず聞こえたのがシャチの一言だった。仕方ないだろ、能力を使うのは控えているのだから・・・そんな言い訳をして猫をテーブルに降ろす。
「どうしたんすか、そのにゃんこ。あ、怪我してますね!タオルと医療器具持ってきます!」
「頼む」
とりあえず服がずぶ濡れな為、一旦部屋へ戻ることにした。ひとり、クルーを呼び止めて猫の様子をみておけと言いつけて。
「にしても珍しいっすね、船長が猫拾うなんて」
「気まぐれだ。それと・・・何か理由でもつけなきゃならねーのか?」
「・・・いや、いいっす」
野暮ですから。という言葉を背に部屋に入った。濡れて気持ち悪い服をすぐさま脱ぎ、適当にクローゼットの中を漁りながらタオルとシンプルな黒Tシャツといつもの気に入ってるジーンズとりだした。
タオルで水滴を拭き取り、服に着替えた・・・これで終いだ。帽子もずぶ濡れだったのでポールハンガーにかけた。後で全部洗濯に出すとしよう。
食堂に入ろうとすると何やら騒がしかった。クルー達が集まったのだろう・・・全く、これで何回目のめんどくさいだろうか。中に入れば視線はおれに集まった。何というか、気持ち悪い。
「あっ、キャプテン!お帰りなさい!」
クルーの中では一番異質な存在の白熊航海士のベポが言った。ベポの近くにいた猫はどうやらおれがいない間に水や汚れを拭き取られていたようだった。汚れていて分からなかったが猫は豹みたいな斑点模様が鮮やかで綺麗な顔立ちをしていた・・・まあ傷がより生々しく映るのだが。
「この子、どうしたの?」
「拾った。にしてもこの傷・・・おそらく犬にでも襲われたんだろうな」
いくら外科医のおれでもすぐに分かった。切り傷よりも噛まれたような傷が目立って仕方ない、急いで治療をする。傷を縫うくらい酷かったのだが縫っている最中猫は痛がる様子なくただただ虫の息とも言える呼吸を繰り返していた。痛すぎるため、縫っているという感覚すら分からないのだろう・・・治療は終わり、あとは包帯を巻いて終いだ。
「猫相手でも流石っすね、船長・・・」
おれの素早く的確な治療に(自分で言うか)、クルー達は感嘆の声を漏らす。そうこうしているうちに包帯を巻き終えたのだがさて、この猫をどうするか。
「置いていくわけにはいかねぇしな・・・」
「いいじゃないっすか、治るまで置いときましょうよ。それに七武海の件、片付けないといけないでしょ?」
とかいいつつシャチ、お前目がキラキラ光っているんだが。どうせ飼いたいんだろ。しかも他の奴らもシャチみたいな状態だし・・・仕方ない、元はといえおれが連れてきたんだ。しばらくは船に乗せることにしよう。七武海の件もあるしほっとけば治るだろう。
という訳で猫を船に乗せると了承すると皆、柄にもなく騒いで喜んでいた。というか、どんだけ猫飼いたかったんだ・・・隅で同じ動物であるベポが凹んでいたがまあ、見なかったことにしよう・・・
- Re: クリエイティヴ・ワールド ( No.12 )
- 日時: 2014/02/22 22:34
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: 7NcgQhKb)
『2』
猫を拾った翌日。船は出航し、海軍本部へ急ぐことにした。
猫は意外にもすぐに目を覚ましたが動かず。黄色が眩しい目であたりを見渡していたようだ。
次の日、猫が騒がしいくらいに鳴いていたので何かと思い覗くとそこにはベポと猫が何やら話をしていた。動物が言ってること分かるのか?というかベポの野郎、落ち込んでいたんじゃなかったのか・・・そう思うくらい楽しげにお喋りをしていた。まあ猫は無表情に見えたが・・・隠れて覗いていた俺を見たような気がしたが気のせい、ということにしよう。
そしてまた次の日。ベポがおれのもとに訪れ、話をしてくれた。
猫はあの日、やはり野犬に襲われていたようで必死に逃げた結果、痛みと疲労で意識が朦朧として倒れたのだと。そして気づいたらここにいたと・・・ちなみにその猫どんなやつなんだ?とベポに聞いたら「まんまキャプテンだよ!」と返された。答えになってないぞそれ・・・
そうして一週間して猫は動けるようになっていた。船も本部まではあと数日だ。猫はクルーの間でいつの間にか『ラム』という名前をもらっていた。おれも気まぐれの頻度だが名前を呼んでいた・・・特に意味はなかったが。
ラムはよく俺の部屋に入ってきた。というかいつの間にか懐かれていたようだ。ラムはおれが読書していると本の上に乗り、邪魔をしてきたしベッドの中に入って寝る事は多々あった。何回どかそうとしてもまた乗ってくるからおれは諦め、いつしか追い出すことはしなかった。面倒だからか、もしくは愛着が湧いたからか・・・いずれにしても後者はないことにしてくれと密かに内心で願った。
そうして、本部までの船旅は終わりを迎えることになる。
「王下七武海、トラファルガー・ロー・・・到着したぞ」
「ご苦労だな。ところで・・・その猫はなんだ?」
海軍の中将に指摘されたため足元を見るとラムがいた。って、なんでいる。船に戻ろうにももうめんどくさいので中将には適当に言い訳して許しを貰い、ラムと共に本部に入ることにした。
赤犬が元帥になってから本部はGー1があった場所に移され、反対にGー1が本部があった場所に交代するように入れ替わった。
本部の外装は和風で、中も変わっていた。俗に言うワノ国のような。
案内された場所も椅子などなく、座布団のようなものが並べてあった。奥にはやはり赤犬がそこにいた。
「トラファルガーか。ようきた、とは言わんぞ」
「そんな言葉は必要ねぇよ、海軍元帥殿」
いつもの軽い挑発をかけてから適当な場所に座った。他にも鷹の目屋、女帝屋、道化屋、くま屋、そして一番会いたくなかったドフラミンゴがそこにいた。
「フフフ。久しぶりだな、ロー」
「・・・もうひとりは来てはいないのか」
「無視かよ、流石にそれは傷つくなァ」
ドフラミンゴなんざ知らんというばかりに無視をする。こういう時におれの仏頂面とポーカーフェイスぶりは役に立つもんだ。
「ふん、元からあやつには期待なぞしちょらんわ。ところで・・・その猫はなんじゃ」
「知らねぇ。ついてきたんだろ」
「傑作だな。主のような動物から進んで避けられそうな者が好かれるとは」
珍しく鷹の目屋から言われた。というか、案外酷い台詞をよくつらつらと・・・
「ついてきただとかはどうでもええ、追い出せ」
「そう言われると、嫌になってくるんだが」
「何・・・?」
「待たぬか赤犬」
そう赤犬を制止したのは意外にも七武海の紅一点である女帝屋だった。女帝屋は続けて言った。
「猫一匹などどうでもよかろう。好きにさせればよいのだ」
「・・・過ぎた口を」
「海賊だからな。そしてわらわは美しい・・・何を言っても様になるであろう?」
はっきり言って無茶苦茶だがな。そう言いたいが(多分)庇われているので内心に留めた。赤犬はしばらく考えてると「・・・好きにせい」と言った。案外、弱い動物には優しいかもしれない。
「では、始めるとしよう」
で、その後はつらつらとどうでもいい内容が話された。相手にするのも面倒なので適当に聞き流した。他の奴らもそうだが。ラムはというとおれの膝に乗り、いつもの調子でうずくまり、寝ていた。少し、重いと感じつつ話し合いを聞いていた。
「・・・という訳で以上。これにて今日の会議はしまいとする」
会議は数日は続くらしく、今日は一旦終わりとなった。みんな立ち上がり、用意された部屋へ行こうとしたらあの女帝屋に引き止められた。
「待つのじゃ、トラファルガー」
「・・・なんだ」
「わらわが直々に庇ってあげたのじゃぞ。礼を言わぬか、このたわけめが」
「おれに命令するな」
はっきり言って迷惑である、こういうのは
「ふん・・・お主には二年前、あの方を救ってくれた恩がある。これは借りを返しただけに過ぎない」
「随分と小さなお返しだな女帝屋。全く、あれから二年経っても相変わらずの傲慢さは変わってないようだ」
あの方、というのはあいつしかいない・・・麦わら屋だ。どうやら彼女、麦わら屋に惚れているようで彼の為におれ達を女ヶ島に上陸するのを許したぐらいだ。まあ上陸したのは外れにある小さな湾岸だが。
「傲慢じゃと?我儘を言って何が悪い!」
「悪いとは言ってねぇ。まあとりあえずその妄想癖なところをなおすんだな・・・もう要らない用でおれを引き止めんじゃねーぞ」
そうしておれは出て行き、用意された部屋へと戻った。
- Re: クリエイティヴ・ワールド ( No.13 )
- 日時: 2014/02/22 22:45
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: fE.voQXi)
『3』
そして数日続いた会議はかなりつまらなかったし、他の奴らも積極的には話をするのも聞くのもしなかった。最終的には赤犬もそれにご機嫌斜めだった。
ラムはというと会議に顔を出したり出さなかったりで、時々本部をぐるりと回っていたようで色んな海兵やお偉いさん方とふれあっていたようだ。まあおれはそのこと詳しくないし割愛する。
ちなみに七武海の奴らともふれあっていたらしく、ドフラミンゴがラムと戯れた翌日、あの野郎・・・いつもの数倍ウザいくらいにはつっかかってきた。ぶん殴ろうかと思ったがさらにウザくなりそうだったのでそれはもう自分を褒めたいくらいには我慢した。
そうして会議は終わり、船に戻ろうとした時に・・・ラムとの別れはいきなりやってきた。
「・・・ニャー」
「どうした」
いきなり、ラムはそこで止まった。何事かと一瞬戸惑ったがすぐに分かった。
そいつはもう完治していた。驚異的な速さでだ。だからこそこの地でもいいから別れたいのだろう。
「・・・行くのか」
「ニャア」
「・・・そうか」
何を言ってるのかは分からないがおれは思わず返事を返してしまった。おれは、しばらくラムの目を見た。
その目は、あの日と変わらず宝石をはめ込んだかのように輝いている。
「じゃあな、というのは柄じゃねぇ。だが・・・
またな『ラム』ーーーせめて犬だけには食われるなよ」
「ニャーン」
その時ラムは
俺の事を笑って見ていたかのように思えた。
「おかえりなさい、キャプテン!・・・あれ、ラムは?」
「知らねえ。もう気にするな・・・あれはあれで自分の生活があるしな。それよりもベポ・・・出航しろ。場所は・・・
『パンクハザード』だーーー」
海賊は『猫』だ。
のらりくらりと世の中を危なげに渡り歩き、汚い餌に食らいつき、そして気まぐれに行動する。
善意も気まぐれ、悪意も気まぐれ。
そんなこんなで傷ついた猫と海賊という名の猫は今日もーーー
世の中を、渡り歩くのである
fin…
☆
なんかシリアスっぽい猫の日になってすいません・・・とりあえずありがとうございましたー!
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