二次創作小説(新・総合)

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すばらしきスマブラの日常(笑)
日時: 2021/09/23 01:25
名前: トクマ (ID: UgVNLVY0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7a/index.cgi?mode=view&no=64

   開設日:2016/03/26 11:09

 画面の前のみなさま初めましておはこんばんちは。トクマと言います。

 このスレでは、トクマの分身とも言えるオリキャラを中心にクロスオーバーで扱うあらゆるキャラ達との日常でもあり非日常の文を思い付くまま気の向くままに書いていきます。小説カキコ初心者ゆえに未熟で満足出来ない所もあるかと思いますが何卒よろしくお願い致します。

〈注意事項〉
・トクマには文才がないので所々文章がおかしかったり訳がわからなかったりするかもしれません。予めご了承ください。
・完全な俺得オリジナル設定が盛り沢山です。キャラ設定や世界観設定は随時アップしていきます。
・キャラ崩壊やメタネタ、パロディやクロスオーバーなどが普通に出てきます。その為『このキャラダレだ?』や『こんなキャラじゃないのに!』と思われます。
・時折カプ要素出てきます。基本的にNLが多いですが、時としてBLネタが出てくるかもしれません。
・キャラは初代から最新作までほぼ全てのキャラがいる前提で話を進めています。また、キャラによっては出番が多かったり少なかったりします。ご容赦下さい。
・小説の感想やコラボ、キャラの貸し出し申請やキャラや世界観の質問はいつでも大歓迎でございますが、誹謗中傷や他の閲覧者の迷惑になるような書き込みはやめてください。


※目次や注意事項やキャラ設定は随時更新及び修正していきます。


   【もくじ】

 【世界観等々の設定資料】 >>1


 『〜スマブラ長編〜』
【これが日常ですけどなにか?】
本編 >>2-3 >>4-5 >>6-7 >>8-12
オマケ >>13

【リアル動物ごっこ(笑)】
本編 >>14-15 >>16-17 >>18-20
オマケ >>21-22

【マスターハンドのワクワク☆発明品】
本編 >>137-139 >>145-148 >>156-158
オマケ >>140 >>159

【混沌の宴! その名はオトーリ!!】
本編 >>167-169 >>177-179 >>189-192
オマケ >>170

【ワタボーハザード】
本編 >>300-302 >>310-313 >>325-327

【真っ赤なXマス】
本編 >>349-351 >>354-357 >>365-368

【未知なるニューステージ!】
本編 >>374-377 >>385-389 >>401-403
オマケ~変隊とは?~ >>390

【踊る愛ZO捜査戦線】
本編 >>433-436


 『〜スマブラ大長編〜』
【覚醒・ドルピック島編】
予告編 >>23
準備 >>29-30
一日目 >>39-41 >>47-50
二日目 >>56-58 >>65-68
三日目(前編) >>75-77 >>83-85
三日目(後編) >>94-99 >>106-109
オマケ >>86
あとがき >>110

【激闘!アナザーキャスト編】
序章 >>193
黒いシンデレラと金色猿と闇乳首 >>196-198
別の自分とゆるキャラと衝撃発言 >>206-208
ラーメンと恋罵女と思い出 >>215-217
アラジンとガチ泣きと弱音 >>222-224
逃走と闘争と回想 >>231-233
復帰と侍と母の言葉 >>238-240
死闘と切り札と悪童と姫騎士 >>254-257
変隊創設者と心と拳 >>280-282
私と俺とシンデレラ >>288-290
オマケ >>225
あとがき >>291
エピローグ・A >>297


 『〜スマブラ短編〜』
作者とスマブラメンバーで銀魂パロ >>24
2017年バレンタイン短編小説集 >>123-124
スマテスト >>249
スイカは割るより切る方が美味い >>260-262
世にも奇妙な怪談☆話 >>265-268
トクマ版改変コピペネタ集 >>272
2017年のハロウィン事情 >>334-335
グダグダな日常小話 >>339-340
ファイター達のスマブラ納涼祭 >>409-414 >>421-425


【スマブラの日常(笑)〜エピソード0〜】
彼らとのファーストコンタクト >>117-118
彼らとの親交会(という飲み会) >>130-131
彼らとの共通点 >>243-244
彼らとの分岐点 >>320-322


【スマブラ座談会~ラジオコーナー~】
第一回目 >>440-443



 《タグ》
 スマブラ とある魔術の禁書目録 ストリートファイター ワンダーランドウォーズ クロスオーバー NL キャラ崩壊 裸族 変隊創立本部 変隊

Re: すばらしきスマブラの日常(笑) ( No.361 )
日時: 2017/12/29 07:34
名前: No@h/心機一転 (ID: 8DXjmx02)


お久しぶりのNo@hさんです!!

って、なんか初っ端から変なのがいるー!!?


愛「……国行、あれ、あの人……。」
明石「愛はあれ見たらアカンで。」
愛「……ん。」


とりあえず無視だ無視!!
元凶は案の定だったけどこの際無視だ!!


それよりもみんな大ピンチだね!!?
アリスは平気だろうか……。


ナツ「俺の出番か?」
ルーシー「状況的にはナツがやっぱり適任じゃない?アラジン君やアリババ君辺りもだけど。」
エルザ「しかし呪いか……。打ち消す効果のアイテムがあればいいが……。」
グレイ「それかこっちからなんか送るのか?」
No@h「一応そのつもり。少しでも体温が維持できるものを試作品だけど……。」


というわけで、こちらをどうぞ

つ【フレアナッツ入りパウンドケーキ】


フレアナッツ……食べると南極のような極寒の地でも寒さを感じずに過ごせる魔法のナッツ。砕くことでさらに効果が高まる。

蛍丸「巨大雪だるまなんかぶっ飛ばしちゃえ!!」
国俊「怪我にはじゅうぶん気をつけろよ?」


あと、もし援軍駆けつけ可能なら、ナツとハッピーをそちらに向かわせようと思います。ダメだったらまた言ってください。


それではよいお年を!!

Re: すばらしきスマブラの日常(笑) ( No.362 )
日時: 2017/12/31 23:57
名前: トクマ (ID: J85uaMhP)


 今年最後の更新という名のコメント返し!!


 はーじめーるよー!!


 >ロストメイドウィンさん

 感想ありがとうございます。

 大丈夫よ。ここにクリスマスに終わらせるつもりが未だに終わっていない作者がいるんだから!

ルフレ「おいコラ」

 いえいえ、とはいっても普段はハッチャケギャグで時々マジメな銀魂スタイルなんです。シリアスは苦手なので今回は珍しく書いてみました……疲れた……



 >No@hさん

 感想ありがとうございます。

 本当にお久しぶりですね! 心機一転したと聞きましたのでお互い頑張りましょう!!

 それと増援ですが大丈夫です! もうすぐクライマックスなので頑張って書きますよ!!

 ……まぁ、年が越えた辺りからですが……

全員「おい」

 それと差し入れのパウンドケーキありがとうございます!! 小説にもチラッと出させていただきます!!


 こんな作者ですが、来年もよろしくお願い致します! それでは!!

Re: すばらしきスマブラの日常(笑) ( No.363 )
日時: 2018/01/01 22:24
名前: ゆめひめ (ID: Lay1j2X4)

新年あけましておめでとうございます!!ゆめひめです。
また感想が遅れてすみませんでしたOTL

さて、もう年が明けてしまいましたが、真っ赤なクリスマス編ですが・・・
最初のこたつの取り合いからのサンタという名の変人のダイナミック訪問で大爆笑したんですがwwwwwwそんでそのサンタ、マリオの知り合いかよwwwwwすごい知り合いを持っているんだなwwwwww
で、そのサンタからプレゼント袋を返してほしいというのがこの長編のメインですが・・・犯人の変態とトクマサイド名物の変隊が揃った時点でこんなカオスになるとはwwwwwトレ子さんとアスナはホントに「お前が言うなよ」ですなwwwww

・・・ってカオスになってたのも、後半になるとそれどころじゃなくなってきましたね・・・アナザーキャスト編での黒幕だったマグスとやらがまた今回の黒幕らしいですね・・・そしてこいつを生み出して変態を取りこんだモンスターが現れ、アリスが皆を守る為に命懸けのおとりを・・・アリス、無事であって・・・


短いですが、それでは~

Re: すばらしきスマブラの日常(笑) ( No.364 )
日時: 2018/01/05 18:24
名前: トクマ (ID: okMbZHAS)


 あいさ、新年あけましておめでとうございます!!

 更新する前にコメント返しします!


 >ゆめひめさん

 あけましておめでとうございます! いえいえ、久々の感想がきてくれてホッとしています。今年もよろしくお願い致します。

 今回は銀魂の話構成をヒントに書いてみました。前半からコメディ色が強いですが、後半はシリアスでお送りしました……シリアスめっちゃ苦手やけど……

 これからどうなるか、見守って頂ければ幸いでございます!


 新年も、応援よろしくお願い致します!!

真っ赤なXマス ( No.365 )
日時: 2018/01/05 19:44
名前: トクマ (ID: okMbZHAS)

 さぁさぁ! 去年で終わる予定だった話もクライマックス! リアルでは予想以上の長さの話になったり、新年早々に風邪でダウンしたけどそれは置いとき、始めましょうか!

 それでは、どうぞ!!



 アリスがフロスティと激突している中、ルフレ達は急いで撤退していた。

ピーター「クマの旦那! 大人しくしてくれ!」
トクマ「ピーター! 頼むから離してくれ!」

 ピーターに担がれてるトクマはアリスの所へ戻ろうと足掻くもピーターは離さない。

ピーター「わかってんだろ……アリスはオレ達を助けようと残ったんだぞ! 一人でも助ける為に自分から行ったんだ……ここで残ったら……アイツの覚悟を無駄にしちまう!」

 ピーターの言葉にトクマは暴れる勢いを徐々に弱め始めた。彼の言葉に悲痛が込められていたからだ。

ピーター「頼むからわかってくれ……クマの旦那」

 ピーターの言葉にトクマは暴れるのをやめてピーターを見る。よく見れば彼の口の端に赤い線が出来ていた。自身と同じ気持ちを押し殺してることを知り、トクマは申し訳なさそうな表情で口を開いた。

トクマ「……悪い、ピーター……」
ピーター「イッ!?」

 瞬間、腕に鋭い痛みを感じたピーターが硬直する。その瞬間にトクマはピーターから抜け出してアリスの場所に駆け出した。

ピーター「クマの旦那!!」

 ピーターの声に振り返りもせずに走るトクマ。

トクマ「グアッ!?」

 しかし、何処からかチェーンが伸び、トクマの足を拘束して動きを止めた。

ルフレ「行こうとすんじゃねぇ……」

 魔法陣を起動し、氷のような冷たさを持った眼でトクマに近付くルフレ。トクマはルフレに対して睨み付けていた。

ルフレ「お前だってわかってるだろ……勝てないって事が……」
トクマ「……それでも……」
ルフレ「それでも行くなら……お前の手足を折ってでもスマブラに撤退する」
当麻「お、おいルフレ!」
マック「流石に言い過――」
ルフレ「素人が口出しするな!!」

 あまりの言い分に止めようとした当麻とマックだが、鬼気迫る迫力に戸惑った。

ルフレ「お前だってわかるだろ……生半可な力で救える程現実は甘くないって……軍師ってのは私情で動かせば終わりだ……指示の一つ一つに大勢の命を背負うんだ……一つでも詰めを見誤れば多くを失う……」

 その言葉にサンドリヨンとシュネー、ピーター、ルフルとルキナは言葉に詰まった。自分達も理解しているからこそ反論できないのだ。

ルフレ「1%以下の確率でも勝負に出るのが賭博師、1%以上の成果を確実に作り出すのが軍師だ……綺麗事で救えるほど優しくねぇんだ」

 冷たく言い放つルフレ。その手から赤い雫がポツポツと落ちていく。感情を殺して判断しているのだと当麻とマックは理解した。

トクマ「……だったら……」

 弱々しく、しかしどこか力強さを感じる声にルフレは耳を傾けた。

トクマ「……だったら、お前も……覚悟を、決めろ……」
ルフレ「……覚悟?」

 その言葉に首をかしげると、トクマは話始める。

トクマ「……アリスは、手が震えてた……本当は怖いくせに……無理して……オレ達を助ける為に……震えながら……」

 別れる間際、トクマはアリスが震えた事を思い出した。本当は逃げたかったハズだ。本当は戦いたくなかったハズだ。それでも、彼女は誰かを守るために自ら立ち上がったのだ。

トクマ「……オレは……バカだ……今になって、浮かれてた……」

 “願いを叶える”

 その言葉にトクマは多量の幸福に喜んだ。だからこそ、無意識の内に現実いまを軽く思ってしまった。

トクマ「今になって、忘れてた」

 彼から教わったのはその考えだけではない。彼の背中に憧れて学んだ事を思い出し、あの言葉が頭を過った。

 ――……貴方はなんの為に手を伸ばすのですか?

トクマ「今になって、思い出した」

 自身が動く理由なんて、誰かを助ける理由なんて、目先の欲に絡んで忘れてしまった事を思い出し、後悔する。

ルフレ「……どう言おうと、引き返すことは諦めろ」

 軍師としての判断を曲げる訳にはいかないルフレは否定する。そのルフレにアスナが話しかける。

アスナ「なんとか……ならないの?」
ルフレ「……このバカに感化されたのかわからないが諦めろ。ハスターの力も魔法も、体術剣術奇術全てが効かなかった相手だ……それこそ、奇跡でも起きない限りな……」

トクマ「……違う……」

 トクマの言葉に全員が振り向く。

ルフレ「……」
トクマ「……」

 睨むルフレに睨み返すトクマ。しばらく張り詰めた空気が二人の間に流れ、ルフレが口を開いた。

ルフレ「……あるんだな?」

 その言葉にトクマ以外の全員が驚き、トクマは無言で首を縦に頷く。

ルフレ「確率は?」
トクマ「……良くて三割さんわり二分にぶ
ルフレ「リターンは?」
トクマ「あの雪だるまをぶっ飛ばしてアリスを助けれる」
ルフレ「リスクは?」
トクマ「オレ自身」
ルフレ「最後だ……賭けるのは?」
トクマ「オレの四肢とほこりだ」

 淡々と話し合う二人。聞けばメリットなんて少ない言葉に沈黙が続く。

ルフレ「……はぁ……賭博師の真似事をやれってことか……」

 やがて後頭部を掻いたルフレがため息を吐き、目を鋭くする。

ルフレ「リン! ミクサ!」
リン「は、はい!?」

 急に呼ばれて驚くリンとミクサ。そんな二人のリアクションを無視してルフレは命令する。

ルフレ「フロスティの方角及び上空を警戒。来たら迎撃しろ」
リン「はい!」
ルフレ「当麻とマック、キリトは周囲を警戒しろ。マグスが近くにいるかもしれない。アスナとトレ子はルフルのサポート。ピーターとサンドリヨンはルフルと一緒に回復役にまわれ」
ルフル「はい!」
七人「……」

 流れるように指示するルフレに眼を点にする七人。

ルフレ「時間がない! さっさと準備しろ!!」
七人「は、はい!!」

 それにルフレが有無を言わさない迫力で指示を飛ばし、急いで行動し始めた。

トクマ「……すまないな」
ルフレ「謝んな。確率を上げる為ならどんな手段でも使ってやる……だが、もう一度言ってやる」

 ルフレはトクマの謝罪否定し、目を向ける。その目には肌を刺すような鋭い感情が込められていた。

ルフレ「お前の底がわかった瞬間、俺は容赦なく行うぞ。骨を折り、内蔵を破壊することだって躊躇しない。それでもいいならやってみろ」
トクマ「最後の最後に脅しかよ。ルフレ……お前だって知ってるだろ。オレは諦めが悪いってことをよ」

 ルフレの言葉をトクマはヘラヘラと笑いつつも、その目には今までなかったモノが返ってきていた。

 トクマがルフレに言った手段はブラフではなく、実際にある。それは、とある訓練――サンドリヨンと仲が悪かった時にまでさかのぼる。





 とある理由でトクマは戦わなければいけなくなった時にゼルダから『魔法と気の違い』について勉強していた。

ゼルダ『いいですかトクマさん。魔力と気は別々に分けられます』

ゼルダ『この二つは自然界にただよい、自身の体内にも存在しますが性質は異なり、魔力は火、水、風、地と言った四元素を司り、気は肉体強化や回復に長けています』

トクマ『回復魔法とか、ドラゴンボールとかで見た気の弾丸とかは?』
ゼルダ『確かにできますが、効率を考えると魔法は攻撃、気はサポートという大まかに考えた方が良いですね。あまり難しくすると貴方の頭が破裂しますので』
トクマ『しませんよ!?』
ゼルダ『それでは出題ですが、移動魔法はどこに分類されますか? 防御魔法は? 妨害魔法は? 探索系統は? 封印呪印結界召喚術交霊憑依はどちらを運用すれば効率がいいでしょうか? サモサモキャットベルンベルン?』
トクマ『最後の言葉は遊戯王ですよね!? ある意味魔法の言葉だけど魔法関係無いですよね!? それと生意気言ってすいませんでした!!』

 カードゲームで決闘者デュエリストにトラウマを刻み込んだ恐ろしい言葉に若干だがトクマは震えながら指摘する。

ゼルダ『冗談はともかく、魔力と気の運用を覚えれば少ないエネルギーで大きな結果を得られますので頑張ってください』

 そう言ってゼルダは少しだけ席を外し、トクマは気と魔力を溜めようと練習を繰り返していた。とはいえ、それで強くなる事なんてなかったが、とある事が頭を過った。

 ……そういや、漫画で魔力と気を溜めて合わせて強くなる方法があったっけ……

トクマ『……』

 好奇心からやってみようと思ったトクマ。運命のイタズラか偶然によるラッキーか右手に魔力、左手に気を溜める事に成功し、ゆっくりと合わせようと近付けようとし――

ゼルダ『何やってるのですか!!』
トクマ『あべしっ!?』

 ゼルダのレッグラリアットがトクマの後頭部を襲った。攻撃のショックで魔力と気が霧散し、トクマは後頭部から白煙を出しながら気絶した。

 そして、目が覚めると背中にジョジョ立ちしている不動明王がいる怒ったゼルダがいた。

ゼルダ『自分が何をやったのか理解してるのですか!! 言ってみなさいこのウォンバットが!!』
春麗『ちょっと落ち着きなさいよゼルダ。どうしたのよ?』

 珍しく怒るゼルダに近くを通ってた春麗が驚きながらも声をかける。春麗の事情を説明するトクマ。

春麗『……あぁ……なるほど……それなら君が一番悪いわね。次点でちゃんと説明しなかったゼルダ姫も悪いわね』
ゼルダ『いや、その、わ、私もやるとは思えなかったから説明しなかったのですが……』

 ハッキリした春麗は理解し、トクマは首をかしげる。

トクマ『あの、何か問題があるんですか?』
ゼルダ『……理論上は可能です』
トクマ『……理論上? 燃費が悪いとか何か問題が?』
春麗『……ううん。貴方の言う通りそうするとパワーアップできるのは確かだわ……でも、問題はそこじゃないのよ』

春麗『魔力と気……同じ不可思議オカルトに分類されるけどこの二つは強く反発しあう性質なのは知っているわよね……これを合わせるとその爆発力で大きく強化するんだけど……耐えられないの』
ゼルダ『簡単に言えば、汚い花火になります』
トクマ『怖ッ!?』

春麗『周囲30メートルを爆破する爆弾を食べて体内で爆発させるようなモノよ……力を得たとしても、その力に耐えきれず体が飛び散るわ』

トクマ『すいませんでしたゼルダさん』
ゼルダ『構いませんよ。私は怒ってないので……それでは、魔力と気を同時に練る訓練をしましょう』
トクマ『すいません。やっぱり怒ってないですか?』





トクマ「……あの時はやらないと誓ったけど……勝つにはこれしかない……」

 ゼルダと春麗に怒られた記憶を思い出して苦笑いするも、状況を逆転できる手札がこれしかない事に内心で謝りつつも……右手に魔力、左手に気を溜め始める。

 ……ハッキリ言うと賭けだ……今はDDを飲んでいつもより頑丈になっている……加えてオレの魔力と気は微弱……例え少なくても、逆転の手札にはなるハズ……

トクマ「……ハハ……」

 ふと、自身が力なく笑っている事に気付いた。

 ……怖い……手が震える……

 下手すれば最悪な事になるかもしれない事に震えるトクマ。しかし、こうやって震えている間にアリスが戦っている事を思い出して気を引き締める。

トクマ「……」

 安定した魔力と気を左右の両手に溜めたトクマが少しずつ合わせようと近づかせる。

 ……よし、そのまま……そのまま、少しずつ魔力と気を合わせ……

ルフレ「……」

 ……なるほど……魔力と気を合わせる事による爆発力を燃料に強化する考えか……魔力や気で身体を強化しても何が起こるかわからない……成功すれば膨大なエネルギーを確保できる……ドリンク剤で強化した状態ならいけると思ってるようだが……

ルフレ「それが出来れば、楽じゃない」
トクマ「ゲホッ! ゲホッ!!」
サンドリヨン「トクマさん!?」

 少しだけ指が触れた瞬間にトクマが地面に向かって吐血した。無機質な地面に赤い液体が水溜まりを作る。

 ……予想以上に痛い……指先で触れるぐらいに合わせただけで身体に激痛が……内蔵にダメージを……下手したら……

ルフレ「やめとけ。ドリンク剤で強化できると言ってもお前がやろうとしてる事は自己暗示の延長線みたいなものだ。これ以上は無理だ……約束通りへし折ってでも撤退するぞ」

 これ以上は危険だと判断するも手段を考える時間がない。懐からドリンク剤のDDを二本取り出した瞬間にルフレにドクターストップをかけられ、力なくドリンク剤を地面に落とすトクマ。地面に落ちたドリンク剤は瓶が割れ、中の液体が地面を汚した。

ルフレ「……?」

 ふと、ルフレはドリンク剤に目を向けて首をかしげた。

 ……液体が思ってたより少ない?

 地面に落ちたドリンクからこぼれた液体が思ってたより少量だった事に首をかしげ、そして気付いた。

ルフレ「……おまえ!? まさか!!」

 すでに、始める前に飲んでいたことに。

 ……構うものか。

 ルフレの表情に苦く笑いながらも魔力と気を合わせる。身体から軋むような音が鳴り響き、口からこぼれる血液が量を増していく。何かが内側から食いちぎられるような痛みに耐えながらもトクマは合わせる事をやめない。

 動かしているのは精神。他者から見ればトクマの行動はどこか狂っているように見える。

 ……オレ程度の命でこの状況が変わるなら……この賭けで全てを逆転できるなら……

トクマ「……護れナかったモノを護レルなら……持ッていキヤがレ!!」

 トクマを止めようとするルフレとルキナ達だが、徐々にトクマの背景が陽炎のように揺らぎ始める事に気付いた。

トクマ「復讐者ヲ……復讐者オレを……ナメるな!!」

 トクマの目が紅く輝いた瞬間、炎のように揺らめく赤い光がトクマの体から放たれ、ルフレ達を強く照らした。
























































 そして、アリスとフロスティの戦闘はすでに終わりを迎えていた。そこにいたのは――


アリス「……」

 身体中に青白い紋様が描かれたアリスが倒れていた。フロスティは目立った外傷もなく、ただアリスを見つめていた。

 ……さむいなぁ……

 ……ミクちゃんは……こんなにも……辛いことを体験をしたのかなぁ……

 ……みんな……逃げてくれたかなぁ……

 ……クマちゃん……おこってるよね……

 ………や……………い…………

 …………あ……………

 ……………いやだなぁ………

マグス「さよならだよ。不思議の国の少女」

 マグスの指示でフロスティが手を大きく上に上げた。降り下ろされれば、自分は助からないと不思議にも冷静にアリスは思った。

 瞬間、走馬灯が過り、再生される暖かい思い出にアリスは涙がこぼれた。

アリス「………あいたいなぁ…………」

 アリスの呟きと同時にフロスティの剛腕が降り下ろされた。剛腕に叩き潰された場所を見て、マグスは静かに呟いた。

マグス「……残念だったね」





































 ……あったかい……

 フワフワとまるでお日様のような暖かさに揺れながらアリスは呟いた。ここは天国なのかもしれない。自分は最後に善行したのかわからないが、この暖かさは心地よい。

 ――……起きろアリス。意識があるなら目を開けろ……

 何処からか声がする。神様かも知れないが、もう少し眠りたいアリスは身を丸くする。

アリス「あと、五分だけ」

 ――……しょうがないな……

 どこか世話焼きのような、しかし安心感のある声に眠ろうとするアリス。

 ――……必殺……

 しかし、低い声とともにこめかみを掴まれる感覚に疑問を覚える瞬間に万力に挟まれたような痛みが頭を襲った。

 ――……アイアンクロォォォォォ!!

アリス「いったぁぁぁぁいぃ!?」

 激痛とともに目が覚めるアリス。頭をおさえて落ち着こうとするが、自分が生きている事に気付いた。

アリス「……え………え!?」

 あの時は間違いなく動けなかった。最後の光景だって覚えている。疑問が埋め尽くされるも暖かい熱が自身を暖めている事に気付いた。

 その熱源に顔を向けると――

アリス「――え……」

 驚愕に表情を染めるマグスと見覚えのある背中が目に写った。風にはためく上着を、彼女は知っている。

アリス「……クマ……ちゃん……?」

 アリスが疑問を口にするのはわかる。赤ジャージを羽織っているも彼の黒い髪の毛が山吹色とオレンジが混ざった色となり、瞳が緋色に染まっている。

 その姿は、まるで太陽だとアリスは思った。

 マグス「なんなんだ……お前はなんなんだ!!」

 予想だにしない出来事に声をあららげるマグス。偶然とはいえ強化したトクマに警戒心を抱く。

 トクマ「そうだな……オレもこうなったのは予想外だ……でも、答えるならこう答えるとするか……」

 マグスの言葉にニヤリ、と笑ってトクマは大声で答えた。

トクマ「世界で一番のおバカだ! バカヤロー!!」

 その声と同時にトクマの身体から炎のように揺らめく光が溢れだした。

トクマ「熱く……振り切るぜ!!」


 まだまだ続くよ! コメントはまだ!


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