二次創作小説(新・総合)

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マスターさんは晩御飯に悩んでいる。(完結)
日時: 2019/02/02 11:37
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

原作『衛宮さんちの今日のごはん』『fate/grandorder』

この小説は原作者もちょくちょく描いているらしいFGOの平和世界をうちなりに書いてみたものです

【注意】
基本俺の使っている鯖が登場し、持っていないキャラは出ないかもしれない
俺は無課金プレイヤー
他で見ない主人公のキャラ付け
原作とは違い料理のことはあまり知らないので、あくまで『あの作品のような平和な世界』を重視していきたいと思います
料理は基本的にレシピサイトからの引用

Re: マスターさんは晩御飯に悩んでいる。 ( No.23 )
日時: 2019/01/07 23:20
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

「まずは芽を取るところからか」

袋からジャガイモを取り出すと眼が出ていた...出ていたのだが...なんだこの芽は、紫色じゃないか

「何にせよ切り取っておこう...」

芽を切った後ジャガイモを四等分にしてレンジに入れ、ハムと白菜を刻んでいく

「...さて、次はハムを炒めてっと」

余ったらジャガイモの肉巻きでも作るか
そういえばジャックは静かだな...何しているんだ?

...





まっしろなせかい なにもない

ときどき わたしたちはここにくる

いつもはなんにもみえないけれど


たまーに おかあさんのだいすきなひとがこっちをみている


「貴方...またここに?」

「わからない ここがなんなのか なにがおこっているのか」

『あの人』 は わたしたち をじっとみている


「...相変わらず何も知らないわけね、まあいいわ、貴方には関係のないことよ」

「おかあさんはどこにいるの」

「マス...立香の事ね、少なくともここにはいないわよ」

ここにおかあさんはいない、でもここにあの人がいる

「じゃあ もういい かえる」

「そうね、貴方はここには必要無いからあいつの居る場所へとさっさと行きなさい」

「本当はあいつを呼ぶつもりなのに...なんでいつもサーヴァントばかり寄ってくるのよ」

こえをききながら わたしたちはねむる

そろそろ おかあさんにあえるかな

夢はどっちだろう

おかあさんにあっているほうなのか

ここがゆめなのか

あるいは...
...

「ジャック」

「ん」

こんなところで寝ていたのか...この季節に布団も掛けずに眠るなんて風邪引いてしまうではないか

「もうちょっとしたはご飯が出来るから、風呂入っちゃって」

「わかった、ごめんねおかあさん」

「ああ、今日もたくさん作るからね」

沢山料理を作って、ジャックが明日も頑張れるように...

さて、今日の献立をメモしておかないと

【ジャックの今日の晩御飯】
『ハムと白菜とジャガイモの炒め物』

...あと、近いうちに健康診断があるから私のメニューも書かないとな


『残り物と白米、具のない味噌汁』

こんなところだろう、さて...料理もできたしジャックが風呂から上がったら私も入らなくてはな...

Re: マスターさんは晩御飯に悩んでいる。 ( No.24 )
日時: 2019/01/08 09:54
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: 393aRbky)

...あの世界で藤丸立香を呼び出そうとして、何回失敗したのかしら
別に会いたいわけでもない、ほんのちょっとした実験に過ぎなかった

最初あの世界に来たときはよく分からなかったけど、何回も巡るうちにこれがサーヴァントにおける『夢』だと気付いてきた

そして考えた、私の夢ならどんなことでも出来るんじゃないのか?そう、どんなことでも...

でも失敗した、何故だかいつも立香を呼び出そうとしても、あいつのサーヴァント...ジャック・ザ・リッパーばかりが出てくる

帰ろうと思えばすぐ消えていくのはありがたいのだけれど...


「女王」

「なに?」

「夢でお前のマスターと会うってのは上手くいってるのか?」

「全然よ、わざわざ出向くのも面倒だからこうして何か聞けないかと思っていたのに...」

「お前も物好きだな、マスターとは決別したんだろ?」

「そうね、でも興味はまだ残っているわ」

「ねぇクーちゃん、あいつは私を目標としているの...私という存在に追い付くためにあの男はどこまでやるのか...楽しみじゃない?」

「相変わらず趣味の悪い女だな」

「人間観察もれっきとした趣味よ?」

「...何にせよわざわざ会うまでもねぇよ、お前のマスター、ここに来るからな」

「そうなの?...というか、なんでクーちゃんにそんなことが分かるのよ」

「俺が本部のサーヴァントだと忘れているのか?知りたくなくても耳に入ってくる...お前のマスターはお前を探しに来る」

「へぇ...みすぼらしい格好でのこのことやってきたら叩き出してやるんだから、覚悟しなさい」

立香、私は貴方の住んでるところより良い家を建てたし自分で収入源は確保した
それ以外の問題点も貴方と暮らしてきたときよりもよっぽどマシになったわ

貴方が私のマスターと名乗るならば私に追い付きなさい、私が満足できるくらいの魔術師になりなさい
それがサーヴァントを従える者の使命なんだから

「さてクーちゃん、お客さんが来るのなら存分にもてなしてあげないとね」

「俺には関係のないことだ、一人でやってろ」

「そんなこと言わないで、貴方だってマスターとの接し方を学ぶべきよ」

「くだらん、あいつらは俺達を出来の良い奴隷としか思っていない」

「...少なくとも立香だけは別よ」

END

Re: マスターさんは晩御飯に悩んでいる。 ( No.25 )
日時: 2019/01/08 21:51
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【第五話】
『女王メイヴをサーチせよ』

翌日、私は本部のロマニ・アーキマンさんの命により女王メイヴの現在を調べることにした
朝にカルデアのPCから女王の居場所を特定し、今は地図に印刷して電車に乗っている所だ

本当は住所特定なんていけないことなのだが...今回ばかりは上の命令ゆえにどうしようもならん、頭ならいくらでも下げるつもりだ

「おかあさん」

遠出に慣れていないのかジャックも私のそばからべったりとくっついて離れない...暴れたりしないだけまだいいのだが、少し暖かいし

【まもなく、■■、■■】

電車に乗って2時間半、ようやく目的の駅へ到着した

「ジャック、降りるよ」

「うん...わかった」

...

駅から降りた先は無数のビルが並び土で出来た道なんて一切ない...いわゆる都会という奴だった
もちろん私はこのようなところに来たことなんて無い...いかにも女王が気に入りそうな場所だ

「地図だとここから数分...さて、迷わないようにしなくては」

「わかるの?」

「居場所は分かっているさ、でも家は分からない」

「えー」

「まああの方のことだ、よっぽどいい家に住んでいるに決まっている、行こう」

...

「うわぁ」

数分地図を見ながら歩いた先には、今時では中々見かけないであろう巨大な屋敷...豪邸というものだろうか?

間違いない、ここに女王はいる...と考えるまでもなく、扉が開き...

「うわっ」

「あら立香、クーちゃんの言ってた通りちゃんと来たみたいね」

眩しい、直視できん
クリスマスの時のもこもこな服ではなく現代チックな物を着ているはずなのだがオーラを感じてよくわからない
美人は何を着ても似合うというのを前に聞いたが正にそれを表しているかのようだった

「あ、相変わらず凄い存在感だ、女王メイヴ...」

「あんたからここに来るなんて何?」

「貴方について記録を残してこいとカルデア本部から...一応、本当に一応なのですがまだ私のマスターなので」

「そういえばそうだったわね...いいわ、色々話すから上がりなさい」

「ええ...おじゃまします」

こんな広くて大きな扉、大人になってから通ったこともない...

足が震えてきた...

Re: マスターさんは晩御飯に悩んでいる。 ( No.26 )
日時: 2019/01/08 23:05
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

内装もとんでもなかった、キラキラして部屋が広くて家具も沢山あって...私との違いを強く思い知らされる

「広すぎて落ち着かない...」

「まずはその貧乏癖から治すところからね」

...それはいい、本題に移らなくては

こんな家に住むような生活...個人的にも非常に興味深い

「で、私の事でしょ?この家はもちろん私が働いて稼いで建てた立派なマイホームよ」

「待った、働いたって...サーヴァントも仕事ができるのかい?」

「ええ、身分証さえ発行して偽名でも名乗っておけばバイトぐらいなら出来るわよ」

「そうなのか...それで何を?」

「立香、私はサーヴァントになる前から...いや、サーヴァントとしての存在証明として、男の相手が得意だったの」

「話術読心術体術、私は男を手駒に取る事で侵略を繰返しコノートの女王として神話を生きた」

「今の時代にも男を手懐ける仕事があったと知ったときは、私のためにこの仕事があるのだと思ったくらいよ」

...う、それはまさか...夜の仕事、というやつか?
あまりやってほしくはないのだが、あの女王はそういったことが得意分野だと聞いている...うーん...

「私のもとに来る男なんて単純よ、酒を浴びながら甘い一言を浴びせるだけですぐ駒になる」

「そんな情けない男にはならないでよね、藤丸立香」

「あ、ああ...」

そうは言われてもな...私はまだまだ平凡な人間だ、もちろん追い付かなくてはならないとは思っている、だが彼女の事を知るたび、聞くたびに不安になってしまう自分がいる


『私は彼女のマスターとして相応しい存在になれるのか?』

「なんだメイヴ、また男連れてんのか」

...男の声?

「ああ、立香は知らなかったわね...クーちゃん 」

「クーちゃん?」

「クー・フーリン、本部から引っ張り出してきた私の大事なサーヴァントよ!」

扉の角から尖った刺青の入った長身の男が睨み付けていた

クー・フーリン...聞いたことがある、女王メイヴと同じケルト神話、アルスターの代表的な英雄、『ランサー』としてサーヴァントの記録が大量に残っているという...そしてクー・フーリンとは...



数多くの男を従えた女王メイヴが、生前から最も執着している存在であるのだ

Re: マスターさんは晩御飯に悩んでいる。 ( No.27 )
日時: 2019/01/09 09:30
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

「クー・フーリン...こんなところにはぐれサーヴァントがいるなんて...」

「はぐれサーヴァントか...ま、本部を見切った身である以上カルデア側としてはそういう見解か」

「え?本部を見切った?」

「おい、お前は女王メイヴに用があって来たんだろ、俺に構ってる暇はねぇよ」

「そうよ、そっちこそジャック・ザ・リッパーはどうしたの?変なことしないでしょうね」

「それに関しては問題ないと思う、よくしつけたし...」

「...そういや、ジャック・ザ・リッパーも元野良サーヴァントらしいな、何故あんたはそいつを引き受けた?メイヴがいながら」

「甘えさ」

「甘え?」

「人間というのは弱い生き物なんだ、複数の人間と暮らすことに慣れてしまうと一人でいるときすっごい苦しくなる」

「たった一人で暮らすという寂しさに辛くて耐えられなくなる人間が大勢いる、離婚された男がしつこく女にメールを送るのは寂しいのが嫌だからさ」

「...私もそうだったのだよ」

「だから丁度...同僚が扱いたくないと投げ出したジャックと一緒に過ごすようになったんだ、自分勝手で最悪だろ?」

...もしこれを知ったら、ジャックは怒るだろう
いや、怒るどころではすまないさ、利用しているのと...何ら変わらないのだから...

それでも、私は...

「...おい藤丸、お前飯は済ませてきたのか?」

「え?...ああ、もう11時半か、もう帰らないと」

この距離だと帰るまでに昼が終わってしまう...昼は少しお金はかかるが外食をするしかない...

「良いじゃない今日ぐらいここで食べてっても」

「え?そちらの食材を使うのはちょっと申し訳ないよ」

「別に料理してもらわなくても出前取るわよ、クーちゃんは寿司が良い?それともピザ?」

「いらねぇよ、サーヴァントに飯は不要だって言ってるだろ」

「え?そうなの?」

「サーヴァントは魔力があればいくらでも活動できる、食事なんてのは魔力を供給する手段に1つに過ぎねぇ」

「え?じゃあ貴方はどうやって魔力を?」

「魔術師の血を吸っている、飯を食うよりは効率が良い」

「まるでヴァンパイアのようだ...」

「お前らが従えてんのはそういう化け物みてぇな連中って事を忘れさせねぇ為だ」

「...魔力が欲しいのなら、私の血なんていくらでも持っていけ」

「お前はいい、魔力が微塵も無さそうだ」

「まあそちらから見ればしたっぱ中のしたっぱだからね」


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