二次創作小説(新・総合)

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マスターさんは晩御飯に悩んでいる。(完結)
日時: 2019/02/02 11:37
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

原作『衛宮さんちの今日のごはん』『fate/grandorder』

この小説は原作者もちょくちょく描いているらしいFGOの平和世界をうちなりに書いてみたものです

【注意】
基本俺の使っている鯖が登場し、持っていないキャラは出ないかもしれない
俺は無課金プレイヤー
他で見ない主人公のキャラ付け
原作とは違い料理のことはあまり知らないので、あくまで『あの作品のような平和な世界』を重視していきたいと思います
料理は基本的にレシピサイトからの引用

Re: マスターさんは晩御飯に悩んでいる。 ( No.68 )
日時: 2019/01/30 17:48
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

「ジャック、食べたいものはあるかい?」

「特にない」

「そっか、あるあるだなぁ」

立香とジャックは昼御飯に取りかかろうとしていたが、食べたいものが思い付かなかったのだ、何を買おうか、そもそも何を食べるか...と思っていた時

「おお、藤丸くん!」

「あっ、ロマンさん!と...」

「何かな?私がいると不服かい?」

飲食店の近くにラフな私服姿のロマニといつも通りのダ・ヴィンチの姿があり、立香の姿をみて駆け寄ってきた、よく見るとロマニの鞄にはまた『マギ☆マリ』グッズが少しだけ見えていた

「こんなところで会うなんて奇遇だね、何してたの?」

「昼御飯を何にしようか悩んでいたところで...」

「そうなんだ、良かったら僕らと一緒に回転寿司でもどうだい?」

「ロマニが奢るからさ」

「ダ・ヴィンチちゃん、今僕の財布が小銭しかないの知ってるでしょ?」

「Tシャツなんか買うからだろ?」

「い、いいですよ自分達が食べる分は払いますから...お寿司でいいよね?ジャック」

「うん!寿司!」

四人並んで近くの寿司屋に入っていき、メイヴもそれを追いかけて店のなかに入っていく

...回転寿司、立香は当然寿司も高いと思って大人になってからは一度も来ていなかった
なので見馴れないネタも多く口を抑えておどろくばかりだ

「君、寿司もあまり食べてないの...?」

「15万円では食費を計画して精一杯でしたので...」

「まあそれはそれでいいよ、君が来てない間に面白い寿司が増えてきたからね」

立香はマグロやサーモンなどの無難なネタを取っていき、肉類をダ・ヴィンチが占領し、ロマニがサイドメニューに手を付け、ジャックが巻き寿司を次々も食べていく

「回転寿司の好みも個性豊かに変わるのね」

「ああ、さっきから高いのばっか食ってるお前もな」

...
ロマニは注文パネルを取り出して操作しながら立香の方を見る

「藤丸君も何かサイドメニュー頼むかい?色々あるよ」

「うどんとかは少し...」

「今なら拉麺もあるよ」

「寿司屋にラーメンがあるんですか!?」

「うん、頼んでみる?」

「うーん、私はそういう気分じゃ」

その時、ロマニがパネルを私てすぐにジャックは素早い動きでパネルを操作しラーメンを注文した

「じゃ、ジャック...」

「ははは!子供はラーメン大好きだからね!」

「そうなんですか、私も作ってみるかなぁ...」

「その時は是非私も誘ってくれ」

「貴方は食べたいだけですよね?」

Re: マスターさんは晩御飯に悩んでいる。 ( No.69 )
日時: 2019/01/30 22:45
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: 4V2YWQBF)

昼食後、満足して眠ったジャックを担ぐ立香はロマニ達に頭を下げる

「今日は色々とありがとうございました」

「ただお昼一緒に食べただけじゃないかな、まあいいよ、明日も頑張ってね」

「ああ!君のようなマスターならアレが来てもやっていける...ああ、こっちの話だ!」

「それでは」

立香は手を振りながら自宅の方へと向かっていく

「今日の晩御飯は昼魚だったから肉に...いや、肉も食べたな...そうだ、ネギが余ってたからねぎ焼きでも作ろう!」

...

自宅に帰った立香はジャックを下ろし、DVDを近くにおいて浴室に行き、湯を涌かそうとするが...

「ありゃ、ここも壊れてる」

どんなに蛇口を捻ってもお湯が出てこない、長年使われてきたものらしく壊れそうな雰囲気はあったのだが...

「最近なんか壊れるものが多いなぁ...まあいいや、簡単な材料はまとめてっと」

立香はため息を吐きながら冷蔵庫のネギの本数を確認した後、ジャックを揺らして起こす

「おかあさん...?」

「ジャック...風呂が壊れた、入れないよ」

「じゃあ 今日はおふろないの?ばっちぃよ」

「いや、確か近くに銭湯があったはずだから今日はあそこに行こう、支度して」

「...戦闘?」

「多分漢字が間違ってる」

...

「聞いた?クーちゃん」

「ちっ、てめぇまさかこのまま上がり込むつもりかよ」

「ひとっ風呂浴びたらちゃんと帰るわよ、ほら行きましょ」

「...まあいい、あいつとは話したいこともあるしな」

...

銭湯に来た立香は湯槽に浸かりゆっくりと肩を下ろす。
今まで疲れを取る機会が中々無かった為、溜め込んできたものが全部流れていくような感覚になる

「よう、藤丸」

立香がのんびりしている中、クーもタオルを腰に巻いて立香の近くの湯に入ってくる

「えっ...クー・フーリンさん!?なんで!?」

「ずっと付けてた、メイヴがな」

「女王が...ですか」

「まあそんなことはどうでもいい、少し面貸せ」

「大丈夫ですよ、この時間は私ぐらいしか居ませんし」

「そうか...ならいい、お前も聞きたいことがありゃ好きに聞け」

「...」

「あの、クー・フーリンさん、貴方本部のサーヴァント...でしたよね?」

「まあな」


「どうして日本に来たんですか?」

「俺のマスターだった奴が日本に行く理由があったからだ」

Re: マスターさんは晩御飯に悩んでいる。 ( No.70 )
日時: 2019/01/30 23:13
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: 4V2YWQBF)

「俺のマスターは日本に来てなんかするつもりだったらしいが...まあ、お前には関係のないことだ」

「凄いことをする予定だったのに、なんで見切ったんですか?」

「簡単だ、信用に値するマスターではなかったからだ...くだらねぇ計画考えて、サーヴァントをドレイみたいに扱う事を考えるような野郎だったからな」

「...!サーヴァントを奴隷のようにって、そういうことだったんですね」

「で、聞きたいが...お前は他のマスターが管理するサーヴァントを見たことがあるか?」

「はい、見たというか押し付けられたりもしましたが」

立香は黒ひげと清姫の事をクーに話す

「そうか、もうそこまで来ていやがったか...まあ日本にはドクター・ロマンとマシュ・キリエライトがいる...大事にはならねぇ」

「なんでそこでマシュとロマンさんが出てくるんだ?」

「さっきも言ったがこの件はお前には関係ないことだ、サーヴァントを尊重し信頼されているお前にはな。知らない方がいい、その方がお前の知り合い全てが不幸な目に合わずに済むからな」

誰かが不幸になることは何としても避けたい...そう思った立香はこれ以上深く詮索しないことにした、こうやって何気なく暮らすことで何か変わってくるのなら自分は何も聞かなかったことにしよう、そう信じて

「分かりました、彼らに任せてみるとします」

「ああ、お前は【消される】事は無いだろうしな、だが念のため死なないように警戒しろ」

「死なないように?」

「お前のサーヴァント...ジャック・ザ・リッパーは完全にお前に心を許している、もしお前に何かあってみろ、皆殺しにするぞ」

「...そっか、ジャックにもそれだけの力があるんですよね、私なんかのために」

「サーヴァントというのは、信頼した者を守り抜く奴の事だ、あんたみたいな奴をな」


「これまでを見てきたが、メイヴがお前を見切らずに居たのも頷けた」

クーは湯槽が揚がり、コーヒー牛乳を取り出しながら銭湯を抜ける

「じゃあな、お前はいつも通りでいい...揉め事は俺とロマンと本部が何とかする」

「は、はい...なんだったんだろう...?」

...

翌朝、メイヴは借りてきた『正義の味方』を一気に視聴するが...

「...何よ、これ...あいつは、こんな作品を見て育ったの?」

END

Re: マスターさんは晩御飯に悩んでいる。 ( No.71 )
日時: 2019/01/31 12:26
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: 4V2YWQBF)

【第十三話】
『正義の味方』

「まさかお前が令呪を手にするなんてな、最初はサーヴァントに逃げられた腑抜けなんて言ってごめんな」

「気にしていませんよ、逃げられたのは事実ですし...それに皆さんほどジャックを満足させられてません」

「いやいや、俺たちもお前みたいに料理してたぐらいだよ」

立香はラーメン屋で職員と昼食を食べる、彼らは皆立香より先に令呪を手にした者達だ

「××も令呪申請おめでとう!早速ガンガン使ってるみたいだな!」

「いや、これは清姫に嘘をつくと自動で消費されるんだ...」

「可哀想に...そうそう立香、お前昨日の夜何だったんだ?」

「え?私かい?ねぎが余ってたからネギ焼きにしたんだよ」

「いいねぇねぎ焼きー!!俺も大好きだよねぎ! 」

「お前のサーヴァント、アステリオスだっけか?どうなのあいつ?」

「見た目のわりに愛嬌あるんだよ!名前で呼ぶと喜ぶし、カレー与えたときなんか子供みたいに平らげるんだよ!」

「僕のサーヴァントはブーディカっていうローマ時代の人で...何というか向こうがせっせと料理するものだから、管理する側なのに育てられてるみたいな...」

「ははは、世話焼き何ていい人じゃないですか」

「ま、まぁ僕も料理を手伝ったりはしますよ?はい...立香さんはどうです?」

「最近ジャックも手伝ってくれるんだ、彼女の千切り術は凄いんですよ?」

「かーっ!いいねぇいつ聞いても飽きないよ!『うちのサーヴァントのここがいいのよ自慢』は!」

「こうやって語り合うと皆いい人ばかりです」

「なのになぁ、ひでぇもんだよなぁ」

職員達の愚痴に立香はつい返答してしまう

「酷いって、何がですか?」

「知らないのか?お前のチーム虚偽の報告が多いって聞くぞ?」

「えっ!?」

『英霊教育兼管理係』はDチームのみではなく複数のチームが存在しており、彼らは皆他のチームに属している、Dチームからの令呪持ちは今のところ清姫のマスターと立香のみだ

「なんかサーヴァントの扱いがすこぶる悪くて、酷いときは奴隷みたいに思ってるらしいぞ」

「ひどい奴だなぁ、どうせ令呪を持ってない奴だろうな、まぁ令呪なんて特にスゴいものでもないが」

「だけどよ、最近風の噂だがリストラが始まるって聞くぞ?そこら辺は大丈夫じゃないか?」


「...リストラかぁ」

Re: マスターさんは晩御飯に悩んでいる。 ( No.72 )
日時: 2019/01/31 16:41
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

「リストラって本当かな?」

「恐らくはそうでしょう、企業というものは時に切り捨てという選択も行いますから」

立香は帰り道、またマシュと一緒に料理をするために並んで歩きスーパーへと向かっていた、それまでの間として軽い世間話を挟んでいたところだ

「そうか...知ってる人がいなくなったら嫌だなぁ...」

「先輩なら大丈夫ですよ、真面目に活動していますから」

「う、うん...」

「あ、そういえば先輩...先輩は正義の味方をどこまで観ました?」

「え?マシュも知ってるのかい!?」

「ドクター・ロマンからある程度は...私も気になって調べてはみましたが...その...」

マシュは立ち止まり下を向いてうずむく...立香は心配そうに顔を覗く

「どうしたんだい?」

「その...無礼だと分かっています、怒ってもいいです」

「怒らないよ、言ってごらん」

「その...これ以上『正義の味方』を視聴するのは...やめておいたほうがいいですよ......」

「え?どうして?」

「そ、それは詳しくは言えません...先輩があのヒーローを素晴らしいと思っている以上は...私も、彼みたいな人を見てきたなら憧れを抱くのは分からなくもないとは思っていますが...」

「...ごめんそれは無理だよ、実はもう既に全部見ているんだ」

「えっ?」

「想像と違ってたところも多かったけどね、私が憧れ尊敬した正義の味方は変わらなかった、八つ当たりもせず涙も見せず誰かが救われることを願い続け、そして最後には命を散らした」

「...」

「最期を見たときは幼少期の記憶がよみがえったよ、延々と泣いてたなぁ」

「...貴方は、今になっても正義だけを見ていてくれたのですね」

「ダメだった?」

「いえ、それでいいんです...よかった」

マシュはほっとしたような笑顔で立香を見て、手を繋ぐ

「先輩、今日はオムライスを作りましょう」

「オムライスか...いいね、ケチャップも買わなくちゃな」

二人は笑いながらスーパーへと向かっていき...ジャックはその後ろ姿を何も言わず寂しそうに眺めていた

「おかあさんは なにもしらなくていいよ 、おかあさんは優しいままでいいよ」





「おかあさんは わたしたちが」


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