鬼 ご っ こ ―――---。 作者/燈 ◆Cydpxggyeo

・・・†・・・9話・・・†・・・
私は思いっきり、落ち込んだ。
無力の自分―のせいで、救えなかったのだから。
食われる直前の女の子の顔は今でもハッキリと覚えている。
「橘・・・?」
落ち込んでいる私の所へ、来たのは、龍樹だった。
「橘、大丈夫だよ。鬼ごっこには勝てば賞品があるんだってよ。」
「龍樹・・・有り難う。励ましてくれて(はげましてくれて)。」
龍樹は、私にニッコリと笑った。
でも、ゆっくりとしている時間なんて無い。
早速沢山の鬼がやって来たのだ。
「えっと―-―ッ!!!?この鬼の人数、私達4人抜くとクラスの数と同じッ!!?」
鬼を数えた結果が丁度 私、龍樹、結奈、龍祐を抜いたクラスの人数・・・。
って事は―――。
「こいつ等全員、クラスの奴等って事かよ・・・。」
「あッ・・・豆―撒くんでしょ。」
私は龍樹の手に、豆袋を渡した。自分が撒くと―誰も救えない気がして。
数分後、鬼は全部片付いた。
龍樹が全て、倒してくれたのだ。有り難い。
「龍樹、有り難うッ!」
「後、まだ5日残ってるから油断しないで行こう。
残りは、俺等二人だけだッ!!!」
『ピンポォォォ―――ンッ!!!』
突然、放送が入る。
『ソウ、後君達、二人だけなんだよ?
に.げきれると良いね、後5日。』
「鬼ッ―――。」
少し、鬼の奴を憎.いと思った。だって、クラスの人達を喰ったのだから―。
「三日間、俺と一緒に行動して、残り二日は別行動で如何だ?」
龍樹が私に聞いて来た。
「良いけど―――。」
二人だから―残れるのかとても心配だ。
でも、今は龍樹を信じよう。
喰われた人達の分も―――--――――-―――-――――---
生 き 延 び よ う 。

PR
小説大会受賞作品
スポンサード リンク