コイ ウタ *~koiuta~* 作者/恋歌

1話 コイ ウタ 。 ~koiuta~



「おはよぉ。」
「おはよぉ。って・・・どうしたんや!?」

親友の綾香(ayaka)が驚くのも無理はない___。
私の、目は くま が酷かったから・・・。

「恋歌(renka)どうしたん?」
「いやぁ・・・昨日ミサンガを作っておりまして。」

「ミサンガ!?恋歌、好きな奴おったん!?」

私の学校では女の子が男の子にあげるときはミサンガをあげる・・・という、風習がある。

でも、私は好きな人なんてモチロンいない。
だから・・・このミサンガは。

「綾香。あんたにあげようと思って作ってきたんよ。
あたし達、小さい頃から一緒やんか。
これくらいの贈り物、してもおかしくないよな・・・?」

綾香の顔がパァッと輝く。
「親友ってことやな?」

綾香がニコニコしながら聞き返す。
「そうや。」
私は、綾香におもいっきし抱きついた___

この瞬間がずぅっと続けばいいのに・・・ってその時は思っていた。



2話 綾香と大地



「おぉ!恋歌!こっち来てやぁ。」
「ン?何?」

綾香が手招きして、さっき登校途中にあげたミサンガを出す。

「ミサンガ、さっそく効きよったで。」
「うそぉ。何に?」

あれや、あれ、 と綾香は掲示板に向かって指を指す。
そこには、新しいクラスのメンバーがそろっていた。

「もしかして・・・。」
うんッと、綾香は大きく頷いた。

周りでは、クラスがはなれて泣いてる子もいる・・・
そりゃぁ、気の毒だけど・・・。

これくらいの幸せ味わってもぃぃやろ?

私は綾香と仲良く手をつなぎながら、教室へと向かった。
そこには、綾香の好きな 大地(daichi)が居る・・・。

「マジで・・・?」
綾香は嬉しさのあまりかばんをドサッと落とす。

「良かったな。綾香^^」
「ホンマにうれしいわぁ・・・。」

綾香はぐりぐりと私に向かって頭をこすりつけてくる。