コイ ウタ *~koiuta~* 作者/恋歌

13話 お前はっ・・・
当日__
私は、大地と2人仲良く手をつないで、プールへと向かった。
「今日、楽しみやな。」
大地は緊張しながらちょっと引きつった顔で言った。
「うんっ!友達は?」
「あぁ。友達はそのプールに直接行くってさ。
俺らの邪魔したくないと思ったんやろ。」
私は、大地と2人でいきたかったな____
なんて言えたらどんなにいいだろう。これだから、うちはっ。
プールに着くとたくさんの人たちが浮き輪をもっていたりした。
大地は、浮き輪を見ると、「いけねっ。忘れた。ちょっと買って来るわ。」
と言って売店に出かけた。
そのとき、急にどこかで声がした。
「恋歌!?」
その人は急に抱きついて来た。
何___!?
そう、思って私はその人を思い切り突き飛ばした。
私はちょっと涙目になりながら、力強く訴える。
「何するんや!?」
「ひどいなぁ・・・元彼にそれはないんやないか?」
え???うそでしょ__?
私はその人の顔をよく見た。そこには___
私の元彼の顔があった____
14話 信二
「信二(shinzi)、なんであんたがココに居るん!?」
信二____なつかしいけど、今は全然信二のことなんて思ってない。
「わいは友達と一緒にきたんや。恋歌は?」
「あたしは彼氏とだけどっ・・・。」
チッ・・・と舌打ちしたような音が聞こえた。
その時、「お~い。お待たせ~。」
大地がいいタイミングで、浮き輪を2つ買って帰ってきた。
「大地っ・・・!」
私は大地の胸に飛び込んだ。大地は何があった???というような、困った顔で私をみつめてる。
「おお!久しぶり。」
大地は私を抱き寄せたまま、信二と話している。
信二もどうしたのか、私をじっと見つめている。
「おお・・・大地。久しぶりやな。
恋歌と、お前付きあっとるん__?」
「おぉ。ってか何で恋歌のことしっとるん?」
大地が私を見た後、不思議そうな顔をして信二に聞いた。
「そりゃぁ・・・前の元、彼女だからな。」
一瞬____
一瞬だったけど・・・
大地の顔が 強 張 っ た 。

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