コイ ウタ *~koiuta~* 作者/恋歌

23話 行かないで!



あの後、学校に戻り先生に怒られ・・・

その夜____

君は電話をかけて来ました。

    別 れ の 電 話 を 。

最初はそんな事言われるなんて思いもしなかった・・・ッ。

そう・・・。

本当に。

いつも通りのあなたのホッとする声。

そんなあなたの口からあんな事言われるなんて____。

「よっ!恋歌」

「大地!どうしたん?」

大地はいつも通りの、気さくな喋り方だった。

「ちょっとな・・・」

この声から、悲しみの混じった声になった。

「何?言って?」

「俺・・・引っ越す事になったんよ。」



「・・・・・・・・・・・・。」

声が出なかった。とっさに電話を切る。

泣く声が大地・・・あなたに聞かれて欲しくないから。

でも・・・泣けない。

悲しすぎて声が出ない。心の中にポッカリ穴が空いたよう・・・。


   行かないで____

              どこにも。

あなたは・・・ずっと私の側にいてくれるって言ったよね?

    大地ッ____。



24話 あいつ。



次の日____

私は学校を休んだ。

吐いて・・・吐いて・・・

大地にもらった愛情の分だけ吐いた____。

大地が居ない世界なんて考えられない。

その日は、ずーっと電話のベルが鳴り止む事はなかった。

そのまた次の日____

今度は、学校に行こうと決心した。

何、恋歌ともあろう者がいじいじしてるのっ。

そうやって自分自身をはげました。そうしないと____

私は生きていられなかった。

学校に行くと・・・

1年間喋ってなかったあいつが私に飛び込んできた。

親友だった____

あいつが。


綾香が____。