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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第25話「いかりのみずうみ、赤いギャラドス登場!」パート1


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、アローラゴローニャ、ゴローニャ、ルージュラ、ウソッキー


・今回の注目ポケモン
・アローラゴローニャ
・オオタチ
・ルージュラ
・アリアドス


・今回の注目ポイント
・ヒビキが新たなZ技を
・ロケット団の幹部が登場
・遂にあの人が・・・
・赤いギャラドスとの戦い



 いかりのみずうみで何かが起きている。ヒビキ達はジムを出て43番道路を走っていた。
「ヤナギさん、いかりのみずうみって何だ?」
「あのみずうみはコイキングがよく釣れる釣りの名所になっておるのだ。だが、ギャラドスが暴れているなど・・・」
「何かあったのかな、コイキングが突然ギャラドスになるような事件が起きて・・・」
「ツクシくん、行ってみないと解らないぜ」
 途中、ゲートの前に立つと、先へ走ろうとするヒビキ達を制した。
「ヤナギさん?」
「君達、中に入る時は覚悟したほうがいい」
「何だよ、まさか通行料を取られるとか・・・」
「ま、ヒビキくん、ちょっと!」
 ヒビキがゲートを開けてしまった。
「ちょっとお待ちを・・・」
 文字通り、ゲートにはロケット団が待ち構えていた。
「げ、こいつら確か・・・誰だっけ?」
 ヒビキが解らなそうな顔をしたため、ツクシとアカネは盛大にずっこけてしまった。
「ロケット団だよ、ヤドンのいどで尻尾を取ってた・・・」
「ああ、そうだったな」
 ヒビキは手を叩いて納得した。
「こいつら、俺達をバカにしてんのか・・・」
「落ち着け、さて、ここから先は入場料として1000円を払うことになっています。さあさあ、100円を払いなさい」
 二人組の下っ端が1000円を無理矢理取ろうとした。
「悪いが先を急いでおるのでな、道を譲ってもらおうか」
 ヤナギがボールを出して立ち塞がった。
「何い、払わないならバトルで追っ払ってやる!」
「良く見たら珍しいポケモンも持ってるじゃないか!」
 下っ端の一人がアローラキュウコンに目を付けた。ロコンは怯えてアカネは強く抱いて渡さないと言う姿勢を取った。
「丁度いい、お前等を打ち負かしてそいつを奪ってや・・・」
 何かが顔を横切った。凄まじい衝突音が響いて背後で電気を帯びた岩が壁にめり込んでいた。
「通してくんねえかな、余計な怪我をしたくはねえだろ、な」
 ヒビキのアローラゴローニャががんせきほうを飛ばしたのだ。笑顔ではあるがどこか黒い面が見て取れた。
「あ、あはは、いくら我々でも強い相手とは戦わないのです・・・」
 冷や汗をかいて道を譲ってもらい、ヒビキ達は先へと進んだ。


<いかりのみずうみ>
「よーし着いた・・・て何じゃこりゃああああああ!!!」
「湖一面に竜巻が出ている?」
 到着したすぐに湖に無数の竜巻が生み出されている場面を目撃した。みずうみの住人は怯え、避難している人達もいる。湖の中央、そこにギャラドスはいた。
「あの赤いのが、ギャラドス!」
「けどツクシくん、何で赤いんやろ?」
「うーん、普通ギャラドスは青い色のはずなのに、一体・・・」
「何か苦しそうだな・・・」
「ふむ、無理やり何かをさせられたようだな」
「それもそうだ、俺達がコイキングを強制的にギャラドスに進化させたんだからな・・・」

 後ろから何者かの声が聞こえて来た。ヒビキ達が振り向くと、紫の髪に髭を生やした飄々とした感じのする男と赤紙の切れ長の目をした白服の女性、どちらもRのイニシャルのマークを付けているのは共通していた。
「こいつら、ロケット団か?!」
「あのマークだと、きっとそうだ!」
「それで、このみずうみを騒がせているのは君達かね?」
「俺はラムダ、でこいつはアテナだ。コイキングは弱いだろう、弱くちゃあ金にはならない。だからギャラドスに強制進化させていたのさ」
「金儲けのためにか?!」
「そうとも、ちなみにこれは秘密だがチョウジタウンに秘密基地に繋がる小屋があってな。そこから電波をこの湖へ飛ばして・・・・」
「なに秘密をベラベラ喋ってんのよ!」
 アテナと言う幹部がラムダの頭を強く叩いた。
「ともかく、あんた達のような子供に邪魔をされっぱなしだとロケット団の名前にも傷が付くのよ、さあ、あたし達と戦え!」
 幹部二人がボールを取って構えて来た。
「畜生、挟み撃ちか・・・」
「目の前にギャラドスがいるのに・・・」
「私が引き受けよう」
 ヤナギがラムダとアテナに立ち塞がった。
「君達はギャラドスを頼む、彼等は私が引き受けよう・・・」
「だけどヤナギさん一人で!」
「心配無用、そう簡単には敗れはせぬ。では頼むぞ」
 ボールを手に取り、二人の前に立った。
「済まねえヤナギさん、ツクシくん、アカネちゃん、行こうぜ!」
「解った!」
「うん!」
 三人を見送り、ロケット団と対峙したが、二人はヤナギをあざ笑う。
「ひひひ、俺達の相手がこんなヨボヨボ爺さんとはな!」
「老いぼれなんかじゃ歯応えがない・・・」
「かーーーーーーーーつ!!!」
 ヤナギの大喝が響いた。二人の幹部は慌てたように腰砕けになる。
「な、何だよこの爺さん!」
「年寄りだからとなめてかかる出ないぞ!このヤナギ、氷の厳しさを多くのトレーナー達に教えて来た。老いぼれではあるがまだまだ衰えてはおらぬぞ!」
「さすがはヤナギさん、ですね・・・」
 突然、空から誰かの声が聞こえて来た。上を見上げると恰幅のいいドラゴンポケモンに乗った、赤い髪のマントを羽織った青年がいた。彼は飛び降りてヤナギの所へ着地した・・・。

続く・・・。

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