完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~ 160~ 170~ 180~ 190~ 200~ 210~
*139*
第26話「ラジオ塔、ロケット団最終決戦!」パート3
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、アローラゴローニャ、アローラサンドパン(全員戦闘中)
「フーッ!」
「シャーン・・・!」
アローラサンドパンが氷の爪を剣のように伸ばすと、フェローチェは手の爪に冷気を吐いて鋭い氷柱の爪を作って鉤爪のように振るってアローラサンドパンと対峙した。
「切り裂け!」
「滅多切りにしろ!」
ヒビキとレイの指示が飛んだ。アローラサンドパンが爪を上斜めに上げて走り、フェローチェは爪を突き出して走り出した。すれ違い様に切りつけるとアローラサンドパンが振り向き様に切り付けたが、フェローチェはバック転してかわしてしまった。
「ヒョーっ!」
アローラサンドパンが爪を振るった。
「シュ!」
しかしフェローチェは回し蹴りをしてこれを払い、ヤクザキックをしてバランスを崩させた。
「シャーン!」
フェローチェが走り、氷柱の爪を振るって切り裂いていく。足先から糸を飛ばすとアローラサンドパンを巻き付けて、蹴り上げで宙に上げ爪に付いた氷柱を飛ばして攻撃した。
「ゴロッシャ!」
アローラゴローニャがほうでんを飛ばすとレアコイルは三体に分離してアローラゴローニャを囲み回転してラスターカノンを連射した。
こうそくスピンしてラスターカノンを弾くと腕から電気を出して岩に当てて電気で浮かせると振り回して攻撃に出たがレアコイルは素早く動いて結合し、でんじほうを飛ばして攻撃した。
「ヒビキくんが押されてる・・・!」
劣勢になっているヒビキをツクシが心配する。
「どうした、お前の強さはそんなものなのか?」
「まだまだ、こっからだぜ!」
メガニウムが触角をオーダイルに巻き付けてしびれごなを流して痺れさせてくる。オーダイルはれいとうビームを吐いてメガニウムを攻撃して触角を振りほどかせた。オオタチもほのおのパンチを連打してユンゲラーを吹っ飛ばした。
「オーダイル、オオタチ、行くぜ!」
オーダイルとオオタチが並ぶとハイドロポンプとだいもんじをメガニウムとユンゲラーに向けて飛ばした。
「ち・・・!」
レイはオニドリルと戦っているゴルバットに視線を向けた。
「ゴルバット!」
レイの怒号にゴルバットが振り向く。レイの考えを察してゴルバットは躊躇した。しかしレイは早くやれと無言で圧力をかけて来た。
ゴルバットはオニドリルから放れて羽ばたきメガニウムとユンゲラーの前に出てオーダイルとオオタチの攻撃を受けた。
「何い?!」
「まさか、みがわりに?!」
凄まじい爆風が響いて、大ダメージを受けたゴルバットは落下して力尽きた。
「自分のポケモンを盾にするなんて・・・!」
「ひどい・・・!」
味方を盾にする行為にツクシは怒りを覚えていた。アカネも悲しさから涙を流す。
「自分のポケモンなのに、どうして・・・!」
「どうしてだと、こいつに勝つためだ!そのためならポケモンの一匹を犠牲にして何が悪い!」
青筋を立ててヒビキ達を睨んで来る。
「優しさや絆など甘えだ!そんなものを持って強くなれるのか!くだらねえ、最強のポケモンこそが全てだ!最強のポケモンを手に入れてこそ強くなれるのだ!より強いポケモンを持った者こそが真の強者であり己の証だ!そのためなら弱い奴を犠牲にするのは当然だ!お前等のような仲良しごっこなどいかに愚かでくだらないのか、よく解らせてやる!」
レイの言葉をヒビキは無言で聞いていた。すると突然走り出していく。
「な、お前、ぐは!」
レイのポケモン達の攻撃をかいくぐり、彼の頬を拳で強く殴り付けた。殴られたレイが尻もちをつく。
「ヒビキくん?!」
「てめえ、殴りやがったな!」
起き上がって殴ろうとするレイ。しかしヒビキが表情を変えないことに何かを感じたのか動きを止めた。
「どうした、なに間の抜けた面してやがる!」
「お前・・・さっきから聞いてりゃあ、素っ頓狂なこと言ってやがんだ!」
「何だと!」
「丸太ん棒のあたぼうが!てめえのことばかり話していやがって、見てみろい!」
ヒビキが指をさした方を見ると、メガニウム達、自分のポケモン達がいた。表情は暗くなっており沈んでしまっているのが見える。所詮自分達はレイの願いをかなえるための道具でしかないのだと言う諦めに見えていた。
「てめえがくだらねえことするから、あんな湿気た面になっちまってるじゃねえか!いいかてめえ、トレーナーってのはな、ポケモンの支配者様じゃねえ、親だ!ダメなことはちゃんとしつける、褒める時はきっちり褒めてやる、大事なのは強さじゃねえ、心だ!てめえに少しでも良心があるんだったらこんなことさせんなよ!それに、俺だってこう言うのは好きじゃねえし、アカネちゃんだって辛えからよ・・・・。畜生、珍しく長え台詞言うから頭が痛くなって来たぜ」
話し終えるとそっぽを向いて照れた顔をする。
「ふ、ふふふ、お前はいつも甘いことをほざく・・・。だが、誰が何と言おうと俺の心は、野望は変わらん!例えお前でも俺を変えることなど出来ない!」
不敵に笑うレイ。やはり外道に過ぎないのか・・・。ツクシとアカネは思った。
「ゴルバット・・・!」
すると、レイはげんきのかけらをゴルバットに投げてひんし状態を回復させた。
「さっきは悪かった・・・・な、こっからはお前の戦いぶりを見せてみろ!」
ゴルバットが嬉し涙を流す。
「こい、俺の本気を見せてやる!」
鋭い目でヒビキを睨むレイ。だがその瞳は先ほどとは違っていた。彼の中に何か変化が見え始めていた。
「何だ、お前も解ってんじゃねえか!」
「勘違いするなよ、こいつらの力でお前を倒す!それだけのことだ、お前もそいつらで俺に勝利して見ろ!」
「ああ、行くぜ!」
続く・・・。