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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第26話「ラジオ塔、ロケット団最終決戦!」パート10


ヒビキ現在の手持ち

オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、アローラゴローニャ、アローラサンドパン(全員登場)



「行くぜ皆!」
 ヒビキの掛け声と共にオーダイル達がメガリザードンXに戦いを挑んだオオタチとアローラサンドパンが掴みにかかるが振り払われ、アローラゴローニャがほうでんを飛ばしたがフレアドライブの突進で転ばされた。
「ゴロン!」
 ゴローニャがいわなだれに出るがずつきをされて怯んだ所へアイアンテールでダメージを受ける。オオタチがジャンプして頭に乗っかりれんぞくパンチを浴びせるが体内放射の炎を食らってしまう。そこへオニドリルが攪乱してドリルライナーで突撃してメガリザードンXを後退させた。
「フーっ!」
 アローラサンドパンが爪を伸ばして突き刺しに出た。メガリザードンXが羽ばたくとれいとうビームを飛ばして墜落させた。
「オー、ダイル!」
 オーダイルがしっぽを掴んでジャイアントスイングをして投げ飛ばすとメガリザードンXは旋回して向かって来たがアローラゴローニャとゴローニャがストーンエッジをして大ダメージを与えた。
「ぐぬぬ・・・」
「おーし、とびっきりの最強技を見せてやるぜ!」
 オーダイル達が一列に揃うとヒビキは腕をクロスさせた。Zリングに装着されている五色のクリスタルが輝き、ヒビキは5タイプのZポーズを取った。
 オオタチのウルトラダッシュアタック、オニドリルのブラックホールイクリプス、ゴローニャ、アローラゴローニャのワールズエンドフォール、アローラサンドパンのレイジングジオフリーズが一斉に放たれてメガリザードンXをリザードンに戻した。
 そしてオーダイルはスーパーアクアトルネードを放った。しんぴのしずくで覆われたように光る水流がリザードンを飲み込み水のダメージを与えていった。トルネードが弾けて水しぶきが飛んだ。雨のように降り注がれる水の中でリザードンはうめき声をあげて力尽きた。
 ヒビキが握り拳を作ると、オーダイルは静かに頷いた。ヒビキが遂に勝利したのである。
「ああ、何ということだ・・・」
 敗北したアポロは膝を屈した。
「やった、ヒビキさんが勝ったんや!」
「ヒビキくん!」
 映し出された映像を見てツクシとアカネはヒビキの勝利を見届ける。レイも静かに頷いていた。敗北を知ったラムダ達三人の幹部も力なく膝を付いた。
「この私が二度も子供に敗けるとは・・・」
「二度も?」
「ええ、三年前も白い帽子をかぶった少女がいました・・・。彼女とは幾度と戦いましたが遂に敗れ、ロケット団も解散に追い込まれたのです。そして今度はお前、いえ、君に敗れました・・・。今、全てが崩れ、終わってしまいましたよ・・・」
 立ち上がったアポロ。だがその表情は清々しさに満ちていた。
「敗けたのに、何いい顔してんだ?」
「解るような気がしたのですよ。何故我々ロケット団が子供に敗けたのか、そして何故サカキ様が解散を宣言されたのか・・・。現実しか見れなくなった大人が夢と希望に満ちた子供の強さに敗けた。我々も過去の栄光を捨て去らねばならない。ロケット団は解散します・・・」
 そう言い残してアポロはリザードンに乗って飛び去って行った。勝利したヒビキは喜びと同時に何故か寂しさを感じていた。過去の存在となったものが消え去っていく虚無感が胸に刻まれた気がした。



 その頃、チョウジタウンでは。
「ふむ、これでおかしな電波は無くなるだろう」
 ヤナギとワタルは地下のロケット団のアジトに潜入し、電波の発信源を止めることに成功していた。
「ええ、恐らく、ヒビキくん達もろけっと団に勝利しているでしょう・・・」
「ふむ・・・」
 ヤナギの近くにはマツバとミナキの姿もあった。彼等もチョウジタウンの異変を聞いて駆け付けたのだ。
「君達には感謝しているよ」
「ジョウト地方の危機だからね、それを解決するのもジムリーダーだからね」
「今頃彼等はどうしているのかな?」
 ミナキがヒビキ達は今どうしているのか、それが気になっていた。


 その頃、
「ヒビキさ〜ん、ツクシく〜ん、早く早く〜」
 ある道路、アカネが手を振ってヒビキとツクシを呼んでいた。ヒビキとツクシがジョウト地方を元気よく走っている。ロケット団は解散された。しかしそれはこれから起こる新たな戦いの前哨戦に過ぎなかった。ジョウト地方、空を裂く穴が無数に表れる出来事が起こっている。これから起こること、それはジョウトの希望の未来を守る激闘の始まりである・・・。

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