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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第27話「ジョウト地方の脅威、ビーストの降臨!」パート1


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、ウソッキー、メタモン(手持ちチェンジ)


・今回の注目ポケモン
・アローラロコン
・デンジュモク
・ヒビキのポケモン達


・今回の注目ポイント
・時を渡るポケモンが登場(性格もはっちゃけている?)
・アローラロコンの正体が判明
・デンジュモクにリベンジ
・新たな登場人物



 ロケット団が姿を消してから、ジョウト地方に束の間の平穏が訪れていた。キキョウ、ヒワダ、コガネ、エンジュシティとどこの街も人々とポケモンも笑顔に溢れていた。だが、まだ気付かないでいた。ジョウト地方の大空では異変が起ころうとしていた。


「あれ、どこだここ?」
 ほの暗い夜、しかも森林のど真ん中でヒビキが起き上がった。周りを見ると辺り一面の森でどこにも人の気配が感じられない。
「あれえ、俺公園にいたはずじゃあなかったっけ?こんな所に置き去りにされたのかな?ひでえもんだ・・・」
 周りを見ると何故か思い当りのある場所だった。ヒワダタウンを出た時、カモネギを探したあのウバメのもりに思えた。
『置き去りじゃないわよ』
 どこからか神秘的な声が聞こえて来た。それは不思議な、けれど無邪気な少女のようにも聞こえて来る。
「あん、誰だ、アカネちゃんじゃあ、ねえよな・・・」
『そりゃそうよ、だって私人間じゃないもの」
「人間じゃ、おわああ!」
 振り向くとそこにはピンク色の妖精がいた。羽根を生やし水のしずくの顔立ちには澄んだ色の触角が付いている。だがこの妖精は本来黄緑色のはずである。それが何故かピンク色をしてヒビキの前に立っていた。
『何びっくりしてるの、マメパトが豆鉄砲くらったような顔して?』
 自分を見てびっくりしているのが面白く感じたのかその妖精はケラケラと笑っていた。
「何笑ってんだ、べらんめえ!人みてえに喋ってる奴がいりゃあ驚くに決まってんだろ!」
『あらそう、ポケモンでも人並みに知能が高ければこうして会話することも出来るのよ?』
 ヒビキの周りをクルクル回ってその妖精は言った。
「ポケモン?」
『そう、私はセレビィ、時を渡る能力を持った、ときわたりのポケモンよ』
「ときわたり?」
『そう、過去や未来、どんな世界も行くことが出来る不思議な能力なの』
「へえ、そいつはたまげたもんだな。俺も欲しいくらいだ。そう言うの」
『無理無理、貴方には使いこなせないしかえって迷子になるのがおちよ』
「ちぇー、そいつはないんじゃねえの?」
『無駄話はここまで、ちょっと付いて来て、今すぐ』
「い、今か?」
 待つことなくセレビィは先へと言ってしまう。ヒビキは急いでその後を追い掛けた。草をかき分け、木々を何とか潜り抜けて通った先。
『ついたわよ』
「ここってえ・・・」
 辿り着いた場所、そこには祠が置かれていた。
「これってウバメであった祠じゃねえか」
『そうよ、そして私のマイルームでもあるの』
「へえ、こんなちっこいのにねえ」
『な、何笑ってるのよ、見た目は小さいけど中に入れば2L5D6Kの部屋なのよ!まあ、取り敢えず開けるわよ』
「開けるって?」
『これから見えるのは、このジョウトで起こる未来よ』
 祠が開かれて、眩い光が晴れると同時にある光景が映された。
「こ、こいつは?!」
 ジョウト地方の空、そこを辺り一面、あの穴が無数に浮かんでいた。そう、ビースト、デンジュモクやフェローチェ、テッカグヤが現れた時と同じ穴だった。
『貴方も知ってのとおりよ』
「ああ!」
 穴から今まで出会ったビーストが出て来て街を蹂躙、人々に襲いかかっている姿、そして・・・。
『グルルオオオオワアアアアギャシャアアアアア!!!』
 映像が変わりまだ見たことのないビーストが映されていた。地上を蹂躙し、建物を食らいつくし、体内から棘を飛ばして町を破壊、触手を伸ばしてあらゆるものを捕食していた。
「こいつは・・・・」
『このジョウト地方を滅ぼそうとする悪しき怪物。未知なる力を秘めた悪食の魔王よ。こいつは間もなく現れる、それは誰にも止めることは出来ない・・・』
「そんな、じゃあこのまま黙って見てるしかねえってのか?!」
『まあそう荒げないの。奴の出現は止められない、だけど、奴を倒す術はあるわ』
「それは何だ?」
『そうねえ、君自身、かな?』
「俺?」
『何知らなそうな顔してるの、君ならもうその答えを持っているはずよ。様々な冒険を経験してきた君なら、ね?』
 そう言うとセレビィの姿が見えなくなっていく。
「おい、待ってくれ。俺にある答えって何だよ。俺に特別な力があるのか、それとも別の、なあ、教えてくれ!その答えを!おい、おい!」
 ヒビキが問いかけてもセレビィは答えない。


続く・・・。

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