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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第27話「ジョウト地方の脅威、ビーストの降臨!」パート4


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、ウソッキー、メタモン




<37番道路>
 ジョウト地方で起こっている不可思議な現象、それは滅びの現象か、それとも新たな命の再生の序章なのか。いや、それすらも凌駕する災厄が迫ろうとしていたことには間違いない、そして空に浮かぶ穴から導かれるようにその存在は降りて地面に倒れ込んだ。
「ううん・・・」
 ジョウト地方に降りた一人の人間が目を開けた。茶色のコートを纏い30台と思われる男性はゆっくりと体を起こした。
「ここが一体どこなのだ?」
 辺りを見ると、木々に覆われた道路だった。ここは自分達がいた所とは違う世界なのか、それとも。
「は、ボス、ボスは?」
 その男は思い出した。そう、一緒にいた上司がいたことを。隣で上司と思われる女性が倒れていた。
「ボス、ボス!」
 ボスを抱えて体を揺すると、その女性は目を開ける。
「ううん、ハ、ハンサムさん・・・?」
「良かった、無事だったようだな」
「ここはどこなのでしょうか?」
「解らない、だが我々がいた地方とは違うようだ」
 ハンサムと言う男性は考察していた。その時、目の前に二人組の少年がいた。もちろん、ヒビキとツクシである。
「うん?」
「ヒビキくん、あの人達って?」
 偶然、彼等はそこで目を合わせてしまった。
「うん、君達は一体誰なのだ?」
「おう、そう言うあんた達は?言っとくが人にものを言う時あ、自分から言うもんだぜ」
「なるほど、確かにその通りだな。失礼な事をした。私はわけあって本名を言う事は出来ない」
「へ、じゃあ名無しの権兵衛か?」
「な、だがその代りコードネームがある。コードネームはハンサム。そう言ってくれたまえ」
「ハンサム?それでいいのか」
「ああ、私はこう見えても国際警察のメンバーだ。だから名はなるべく伏せておいた方がいいのでな」
「国際警察?!て何だ?」
 驚いた後に出て来た言葉にその場にいた全員が盛大にずっこけた。
「ヒビキくん〜・・・」
「いや、だって解んねえだもん。国際警察なんて言われてもちんぷんかんぷんさあ」
「まあ、僕も、詳しくは・・・」
「まあ、解らなくて当然だろう。国際警察とはポケモンに関する事件や犯罪行為、テロ活動の阻止に奔走する、とだけ言っておこう」
「へえ、国際警察って言うのも大変そうだな、ツクシくん」
「そうだね、それでそちらの方は?」
 隣にいる見目麗しい紫髪の女性、彼女は誰なのか、ツクシがハンサムに聞いた。
「ああ、彼女は私の上司、ボスだ」
「リラと言います」
 礼儀正しくお辞儀してヒビキ達に挨拶した。
「うっつくな人だなあ、俺はヒビキ、生まれも育ちもジョウトのワカバっ子だ」
「ツクシと言います。ヒワダタウンでジムリーダーをしているのです」
「ジョウト地方?!」
 ハンサムが驚く。自分たちがいる場所が元いた所とは違うことに尚更戸惑いを感じていた。
「ハンサムさん、どうやらここは別の地方のようですね・・・」
「ああ、そのようだ」
「おいおい、どうしたって、ああそうそう、あんた達、空から出て来た穴から落ちて来たんだろう?それが気になって俺達ここへ来たんだ」
 ヒビキがここへ来たわけを説明すると、二人は自分達がある現象でこの世界へ連れられたことを思い出した。
「そうか、あれを見ていたんだな。解った、何故私達がここへ来たのか、それは・・・」
ドカーン!!!
 事情を話そうとした時、しぜんこうえんで爆発がした。
『しぜんこうえんに危険生物が現れました!住民の皆さんは急いで避難してください!』
 アナウンスが聞こえて来る。どうやら重大な事件が起こったようである。
「危険生物だって?!」
「む、まさか!」
「大変、公園にはアカネちゃんがいるんだ!」
「何、ボス!」
「ええ、感じます。この気配・・・行って見ましょう!」



「ああ、あああ・・・・」
 足を挫いたアカネが怯えている。そう、目の前にはサファリゾーンに現れたビースト、あのデンジュモクが現れたのだ。アローラロコンを守るように抱えている。自分は非力でもこの子だけはそう思うが、デンジュモクはほうでんを飛ばして来た。
「きゃああああああああ!!!」
 瞳を閉じるアカネ。そして目を開けると、
「ヒ、ヒビキ、さん?」
 目の前には自分を守るように大きな背を見せるように立っているヒビキがいた。オーダイルがアクアリングを張ってデンジュモクのほうでんからアカネを守ったのだ。
「悪い、遅れちまったな」
 声を掛ける少年の勇敢さにアカネは安心していた。
「ヒビキくん、何とかレディを守れたな!」
 ハンサム達もようやく駆け付けた。
「大丈夫ですか!は?!」
 アカネが抱えているアローラロコンを見てリラは目を見開いた。
「どうした、ボス!」
「ハンサムさん」
「む、そのロコンは?!」
「あの、どうしたのですか?」
 ツクシが聞こうとしたが、背後からもう一体、背後からデンジュモクが現れた。
「何と、もう一体現れるとは?!」
「ここは私に任せてください!貴方達はもう一体を頼みます!」
「合点だ、ツクシくん!」
「ああ、ヒビキくん!」
 オーダイルとレディアンを出すと、デンジュモクと対峙した。
「行くよ、ヒビキくん!」
「ああ、もうあの時のようには敗けないぜ!」

続く・・・。

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