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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第13話「エンジュシティ、やけたとうの伝説」パート1


ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、イシツブテ、オニスズメ、メタモン、コンパン



・今回の注目ポケモン
・伝説ポケモン
・ゲンガー


・今回の注目ポイント
・まいこはんのピンチ
・ジムリーダー、マツバ登場
・レイが再び登場
・マツバとレイの対峙、そしてバトル


「ウソッキー!!!」
 ウソッキーがいわなだれを落としてきた。
「避けろ!」
「かわすんだ!」
「避けて!」
 ヒビキ、ツクシ、アカネの指示でアリゲイツ、ストライク、イーブイは後退してウソッキーの攻撃をかわした。しぜんこうえんを抜けたヒビキ達は37番道路に来ていたのだが、その道中でウソッキーに襲われて戦いに入ったのだ。
「何か木が道を塞いでるって聞いたから何かなと思ったらよ、ポケモンじゃねえか!」
「ゼニガメじょうろで水をかけただけなのに襲ってくるなんて、可愛い顔して危ない奴や!」
 アリゲイツとイーブイに指示を出しながらヒビキとアカネが言う。
「ツクシくん、あいつの弱点は?!」
 ヒビキが対策をツクシに聞くとツクシはウソッキーが何のタイプのポケモンなのか説明した。
「ヒビキくん、ウソッキーはいわタイプのポケモンだ。みずタイプの技を使うんだ!」
「へえ、いわタイプやったん、うちてっきりくさタイプかと思ってしもうたで」
「おっしゃあ、いわタイプなら・・・、アリゲイツ!」
「ゲイッツ!」
 ヒビキの指示でアリゲイツは力を溜めてハイドロポンプをウソッキー目掛けて噴射した。
「ウソオオオオオ!」
 効果抜群のダメージになりウソッキーは音を立てて崩れ落ちた。
「やった!」
「やりー、ヒビキさん!」
「おし、よくやったぜアリゲイツ!あとはこれで!」
 ヒビキはボールを取り出すと、それを投げて見事にウソッキーをゲットするのだった。
「よし、捕まえたぜ!」
「ウソッキーはジョウトじゃあ野生で中々見かけないからね。捕まえるなんて流石だね」
「いやいや〜」
 ツクシに言われてヒビキは照れくさく頭をかいた・・・。

<エンジュシティ>

 ウソッキーを捕まえた後、ヒビキ一行はエンジュシティに到着した。紅葉が生い茂り、古風な建物が並ぶ古き良き歴史を今に伝える街に足を踏む。
「ここがエンジュシティか」
「わあ、めっちゃいい街やん。足元に落ち葉なんかがぎょうさん落ちとるで」
 アカネが可愛く足踏みすると、その弾みで落ち葉がリズムよく舞った。彼女のイーブイが走り出して落ち葉が舞うのを楽しんでいた。
「やあ、ツクシくんにアカネちゃん。君達とまた会ったね」
 イーブイがはしゃぐ光景をヒビキ達が楽しんでいると、一人の青年が声をかけてきた。
 金髪の髪に頭には紫のバンダナを巻いていた。首にはバンダナと同じく紫だが先が赤いシミのように塗ったマフラー。黒の長袖に白のズボン、顔は静けさがあったが穏やかな眼差しに満ちていた。
「あ、あの人は!」
「マツバさんやん、お久しぶり!」
 マツバと言うトレーナーにツクシとアカネは手を振って挨拶した。マツバも涼しい笑顔で手を振る。
「ツクシくん、アカネちゃん、この人と知り合いか?」
 初対面のヒビキが二人に聞いた。
「知り合いもなにも僕達と同じジムリーダーだよ」
「マツバさん、ゆうてな。このエンジュシティのジムリーダーをやっとるんや。ゴーストタイプの使い手やで」
「へええ。あ、俺はヒビキって言うんだ。ポケモンリーグを目指してツクシくんとアカネちゃんと一緒に旅してるんだ」
 ヒビキはマツバに元気よく挨拶する。
「元気のある子だね。ツクシくんとアカネちゃんは彼とこの街に来たのかな?」
「はい、マツバさんは?」
「マツバさんはこれからどこ行くん?」
「僕かい、ああ、そうだった。古い友人の頼みでね、やけたとうで何かの気配を感じたから来て欲しいって言われた。君達も折角来たんだから、まいこはんの舞を見物してみたらどうかな?」
 マツバはそう言うとやけたとうへと歩いて行った。
「やけたとうって何だ?」
「それはね・・・」
 ヒビキが解らなそうな顔をするとツクシがその塔について説明した。
「このエンジュシティにはほら、西北のあたりに何か焼けて荒れてる塔があるでしょ」
 ツクシがあれだと指を差した。そこには文字通り、焼け焦げた塔があった。
「おう、それで」
「昔の話だと、あのとうには伝説のポケモンがいたみたいなんだ。しかも三匹も」
「へええー、三匹もいたん?!」
「ブイ!」
 アカネがイーブイを抱っこした状態で驚いた。
「だけど、そこで火事が発生してその炎でそのポケモン達は死んでしまった」
「あちゃま、気の毒にな・・・」
「でもね、そこに黄金に舞う伝説のポケモンが現れて、その力で蘇ったみたいだよ」
「わあ、神秘的やわ」
「生き返らせるなんて、どんなポケモンだ?」
「さあ、そこまでは解らないよ・・・」
 ヒビキとアカネはその伝説のポケモンの話に興味津々だった。
「そうだ、マツバさんが勧めてくれたんだから、まいこはんの舞いでも見に行こうよ」
「お、そいつはいいな」
「わーい、うちも行く!」
 一行はまいこはんのいる、かぶれんじょうへと入った。
「頼もーっ、まいこはんは・・・!」
「何なんやあれは!」
 ヒビキ達が入ると、観客がブーイングを上げていた。舞台を見てみると、
「おいおいまいこはんよ、そんなつまらねえ踊りなんかしてないでフラダンスとかしろよ!」
「あんさん、無茶ぶりはあきまへんえ・・・」
 ロケット団がまいこはんの一人に無理な要求をしていた。すると、ロケット団の下っ端が俺の踊りを見せてやると踊りだした。
「なんちゅうことをしてくれはるんや!」
「全く、最近の若いもんは!」
「うぐぐ、腹が痛くなければまいこはんを・・・!」
 観客達はことさらブーイングを強めたのだった。
「何でいありゃあ、俺の方がもっとましな踊りが出来るぜ!」
「例えば?」
「例えばって・・・見てろ!」
 ツクシが言うとヒビキは何かを持った。頭に布を巻いて手に藁でできたすくいを持ってどじょうすくいをしてみた。ツクシとアカネはどう突っ込んでいいか解らなくなっていた。
「なーんてやってる場合じゃなかった!!!ツクシくん!」
「うん!アカネちゃんは待ってて!」
 ヒビキとツクシは急いで舞台に走った。
「待て待てーーーい!」
「まいこはんが困ってるじゃないか、悪さをやめるんだロケット団!」
「何だお前等、邪魔するなら痛い目見せてやるぜ!」
 したっぱはアーボを繰り出して来た。
 数分後・・・、
「がびょーん!」
 ロケット団のアーボはヒビキのアリゲイツとトランセルにあっという間に倒されてしまった。ヒビキとツクシは腕をはたいて笑顔を作った。
「さあて、まだやるかな、ロケット団さん?」
 ツクシが言うと、ロケット団のしたっぱは一目散に逃げていった。
「ははは、もう二度と来んなよ!」
 ヒビキとツクシの活躍に観客が惜しみない拍手を送った。
「あんさん達、本間にありがとうございます・・・。うちはまいこはんのサツキと言います。あら・・・」
 まいこはんのサツキはヒビキのアリゲイツをつぶさに見た。
「うん、俺のアリゲイツに何か?」
「あ、ううん、何でもあらへんよ。そうやあんさん達、やけたとうには行きまへんか?」
「やけたとう?」
 ツクシが言うと、まいこはんのサツキは静かに頷いて言った。
「あのとうで珍しいポケモンがおるそうどすえ、よければ行ってみてはどうでしょう?」
「そうだな、マツバさんって人も行ってるみたいだし、俺達も見てみるか、ツクシくん」
「そうだね、アカネちゃんも付いてく?」
「もちろん、うちも連れてって!」
 まいこはんの勧めもありヒビキ達はやけたとうへと向かった・・・。

続く・・・。
 

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