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第13話「エンジュシティ、やけたとうの伝説」パート2
ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、イシツブテ、オニスズメ、メタモン、コンパン
「おし、着いたぜ」
ヒビキ達はやけたとうの手前に来ていた。ヒビキの頭にはコンパンが乗っていた。コンパンはとうの高さにびっくりしていた。
「コンパン、驚いてんのか。びっくりしすぎて俺の首の骨を折るなよ」
「うーん、確かに焼け果ててるね。この中で何があるんだろう?」
「あのマツバさんが行くんやから何かあったんちゃう?」
一行はとうの内部に入った。中で早速マツバとその友人と思われる男性を見つけた。
「マツバさーん」
「ああ、ツクシくんか。君達も来たのか」
「うん」
「おいおい、彼等は一体?」
紫のタキシードを着た青年がヒビキ達が来たことに驚いた。
「あれ、あんたは誰だ?」
「もしかして、マツバさんの友達やか?」
「ほう、初対面なのに察しがいいね。僕はミナキ、君達はスイクンと言うポケモンを知っているかい?」
ヒビキとアカネにミナキはスイクンについてを聞いた。
「スイクン、何だそりゃあ?」
「うちも始めて聞くわ」
「何だって、トレーナーならともかくジムリーダーがそのポケモンを知っていないなんて・・・」
知らないというヒビキとアカネの言葉にミナキは片手で目を隠して溜息を吐いて言った。
「だってうち、可愛いポケモンしか知らへんもん」
「俺も初めて聞くからさ」
「では、この僕がスイクンについて君達に教えてあげよう」
ミナキはヒビキ達にスイクンについてを話した。スイクンとはライコウ、エンテイと言う二体の伝説ポケモンと対になるオーロラをまとった神秘的なポケモンで中々お目にかかれないと。
「結構、暑く語ってんな、あんた」
「もちろん、僕はスイクンと言うポケモンに心惹かれてしまっているからね。あの頭の飾り、羽衣のようにたなびく尻尾も素晴らしく・・・」
「あー、マツバさん。それでこのとうで何するん?」
ミナキが熱気溢れて語っていたがその最中にアカネがマツバにこのとうに来た理由を尋ねてきた。
「ちょっ、君、今僕がスイクンについて・・・!」
「まあまあ、取り敢えず結論から言うと、このとうの下にその伝説のポケモンがいるみたいなんだ」
「ええ、伝説のポケモンが?!」
「わあー、本間に?!」
「このとうにいるの、マツバさん?!」
ヒビキ達が言うと、マツバは首を縦に降った。
「ああ、ここへ来たのはそれが目的でね・・・」
「そのこと、詳しく説明しろ・・・」
「うん?!」
「な、何?!」
突然、誰でもない声が聞こえて来た。ヒビキ達が振り向くとそこにはあの赤い髪の少年、レイが不敵な笑みを浮かべて立っていた。
「お前は、レイ!」
「あ、もしかして、つながりのどうくつで!」
アカネはつながりのどうくつでの出来事を思い出した。あの時、ラプラスを捕まえようとしたのも他でもない彼だったからだ。
「ふん、仲良し三人組までいるとはな・・・」
ヒビキ達はボールを構えたがレイは腕を組んで薄笑いをする。
「なんだ、そう身構えて?俺はお前達の相手なんかしないぞ。俺はお前等のような弱い奴等など眼中にない」
「んだと?!」
「どうせお前等もここにいる伝説のポケモンを捕まえに来たんだろ」
「いや、違う!」
ヒビキはそうじゃないと否定するが、レイはニヤリと笑った。
「ふん、弱い奴らしい浅知恵だな。だが、伝説のポケモンを手にするのはこの俺だ。最強のトレーナである俺がな」
「ほう、伝説のポケモンが君のようなトレーナーのものになるのかい?」
マツバが聞いてくると、レイは自信ある顔で言った。
「当然だ、伝説のポケモンは強い。それを手にすることが出来るのは強くて最強のトレーナだけだ。俺にはそれだけの器がある。その伝説のポケモンを従えて、俺は遥かに強く最強のトレーナーになるのだ!」
レイは拳を振り上げて自分にはそれだけの力量があると自信たっぷりに言った。
「なるほど、けど、ただ最強というだけで伝説のポケモンが仲間になるとは限らないよ?」
「何?」
レイが睨んでくる。マツバは冷静に伝説のポケモンのトレーナーへの見方についてを話した。
「伝説のポケモンは人を見るんだ。この人間が本当に自分と運命を共にするにふさわしいのかをね。ただ最強なだけじゃ彼等は従わない。トレーナーとしての人徳、リーダー性、優しさが問われるんだ。君もトレーナーならそのことも考えて欲しいね」
「優しさだと・・・?ふん、くだらねえ。そんなもの考えただけで胸糞が悪くなる。御託を言って俺から伝説のポケモンを取られないようにするつもりか?」
「君が僕の言ったことをどう思うのかは自由だ。けど、ポケモンは相手を選ぶこともあることは理解して欲しい」
「意味わからねえ綺麗事をごちゃごちゃ言ってんなよ!まずはあんたをぶちのめしてからそのポケモンを取ってやる!」
レイは歯ぎしりして目を鋭くさせるとズバット、コイル、ベイリーフを繰り出して来た。
「こいつ、逆ギレして!」
ヒビキがボールを投げようとしたがマツバが制した。
「マツバさん?」
「大丈夫、ここは僕に任せて」
マツバはボールを投げ、ゴース、ゴースト、ゲンガーの三匹を繰り出した。
「さあ、行くよ・・・。ゲンガー」
続く・・・。