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第13話「エンジュシティ、やけたとうの伝説」パート3
ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、イシツブテ、オニスズメ、メタモン、コンパン
マツバがゲンガーに目配せをした。ゲンガーは頷くと、体中にエネルギーを溜め始めた。
「ンンンンンン・・・ゲンガー!!!」
エネルギーを放出すると変化が起きた。塔の内部が徐々に変わっていき、暗雲が立ち込め雷が鳴る荒れた大地に風景が変わったのだ。
「わわわ、何でえこりゃあ?!」
「景色が、変わった・・・!」
「わああ、どうなってるん、これ?!」
ヒビキ達は状況が飲み込めず、慌てている。
「あ、まだ知らなかったみたいだね。僕のゲンガーは擬似空間を生み出すことが出来るんだ。ここは境内だ、バトルで建物を傷つけたくはないからね。さて、前置きはここまでにして、行くよ!」
マツバが腕をビシッと伸ばすと、ゴース、ゴースト、ゲンガーは三つ巴に浮いてレイのポケモン達に向かった。
「やれ」
レイの指示でベイリーフ、ズバット、コイルが動き出した。ゴースはズバット、ゴーストはコイル、ゲンガーはベイリーフと戦った。ズバットがエアカッターを飛ばして来た。ゴースはこれをかわしてシャドーボールを連射すると、ズバットは体を回転させてこれをはね返した。
「ズバット、突き刺せ!」
レイの指示でズバットは足を固くさせて急降下し、ゴースを刺そうとした。足はゴースに命中、だが、ゴースは煙のように消えた。
「ズバ、ズバズバ・・・?」
ズバットが辺りを探すと、背後から煙と共にゴースが出てきてズバットを煙で包んで苦しませる。
「ビビビ!」
コイルはでんきショックをゴーストに飛ばしてくる。
「ゴースト!!!」
ゴーストはこれを片手で払った。コイルはでんげきはを放って来た。これにゴーストは両手を合わせて巨大な手を作りでんげきはを掴むとこれを握りつぶした。
「ベイーっ!!!」
ベイリーフがゲンガーに向かってマジカルリーフを飛ばして来た。
「ゲンガー、ひかりのかべだ」
マツバの指示でゲンガーはひかりのかべを作ってこれをガードした。そしてベイリーフにシャドーパンチをしたが、ベイリーフはジャンプしてこれをかわして上空からはっぱカッターを飛ばして来た。
「ゲンガー、あれを使うんだ」
「ンガ!」
ゲンガーは目を閉じて精神を統一させて、目を開くと、両手を素早く動かして、はっぱカッターを全て掴み取った。
「ズバット、エアカッターだ!」
レイの指示でズバットがエアカッターをゴースに飛ばした。ゴースが煙状になって姿を消そうとする。それを見てレイは薄笑いを浮かべた。
「吸い込め」
「ズバズバ!」
ズバットは吸い込みをしてゴースを飲み込んだ。そしてぺっと吐き出して、怯んでいるゴースにかみつくで効果抜群のダメージを与える。
「ゴーストーっ!」
ゴーストがシャドーボールをコイルに飛ばして攻撃した。しかしコイルはミラーショットを放ってシャドーボールの二倍のダメージをゴーストに与えた。
「ゴゴゴ・・・!」
怯むゴーストにコイルはラスターカノンを飛ばして攻撃した。
「ベイ!」
ベイリーフはつるのムチでゲンガーに巻き付くと地面に叩き付け、はっぱカッターで追撃した。
「あいつ、前よりも強くなってるじゃねえか・・・!」
「あかん、これじゃマツバはんが負けてまう!」
レイの強さにヒビキ達は愕然としていた。
「どうした、ジムリーダーのくせして俺に追い詰められるとはな。ふん、結局は強いポケモンを従えている奴が勝つ!それがトレーナーの掟だ!」
レイはマツバに勝ったつもりで、嘲笑した。しかし、マツバは表情を崩さず冷静でいる。
「おい、何余裕見せてんだよ。俺に追い詰められているのに・・・」
「確かに、君は強い。けれど、何かが足りない・・・」
「何だ、負け惜しみか?お前等、やってしまえ」
レイの指示でベイリーフ達が一斉攻撃に出ようとした。
「今だ!」
マツバがゲンガー達に指示を出した。ゲンガーは起き上がると、黒い輪っかを生み出してそれをレイのポケモン達に投げ飛ばした。
「ベイ?!」
「ズバ?!」
「ビビビ!」
輪っかはベイリーフ達に巻き付いて動きを封じ込める。
「な、何だと?!」
「さて、今度は僕の本気を見せてもらうよ」
マツバが指示を出すと、ゴースが目を赤く光らせて体を痺れさせた。そしてゴーストは気を集中させると手を無数に生み出して前進して、百烈のシャドーパンチをベイリーフ達に見舞った。最後のひと振りがとどめとなりベイリーフ、ズバット、コイルは吹っ飛ばされて、力尽きるのだった。
「な、俺のポケモンが、こいつらが、何故・・・!」
目の前での自身の敗北にレイは動揺した。今までヒビキ達に善戦して、他のトレーナー達を圧倒していた彼にとって大きな敗北だった。マツバは冷静な表情を崩さない。ゲンガー、ゴースト、ゴースは勝利のポーズを取っていた。
「すげえ・・・・」
ジムリーダー、マツバの高い実力にヒビキは息を飲んでいた・・・。
続く・・・。