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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第15話「落ちてきたロコン、ヒビキ達にまさかの試練?!」パート1


ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、イシツブテ、オニスズメ、コンパン、ウソッキー(手持ちチェンジ)



・今回の注目ポケモン
・○○のロコン
・○○のラッタ
・イシツブテ
・オニスズメ



・今回の注目ポイント
・今作初挑戦となるオリジナルの展開
・空の上から・・・
・今作だけのオリジナルキャラ登場
・本作であの要素が・・・?
・アカネの可愛さを描けたらと



 今回初のオリジナル展開を書いてみようと思います。この小説を読んでくださっている方達に受け入れてもらえるかは解りませんが全力で書いていきますのでよろしくお願いします。



 エンジュシティのジムリーダー、マツバに勝利し、ヒビキ達は38番道路に来ていた。新たな街へと続く道を白い半袖にとても短い白のショートパンツを履いた白く可愛い太ももで元気よく走る、アカネの姿があった。
「え〜い!」
 可愛い彼女はボールを投げてイーブイを外に出した。
「イーブイ、追いかけっこしようで!」
「ブイブイ〜っ!」
 アカネが走るとイーブイは主人の少女の後を元気良く走って追いかけた。アカネがしゃがんでおいで、と手を伸ばすとイーブイはアカネの胸に飛び込んで頬ずりをした。
 背伸びをすると、一緒に背伸びをして、仰向けになるイーブイにアカネがこちょこちょをして可愛がり、耳をぴくぴく動かすイーブイをアカネは体を地面に這わせて微笑んでいた。
「あ〜ん、ほんまに可愛いわ〜、うちのイーブイ〜っ!」
 アカネは精一杯自分のポケモンを抱きしめた。イーブイも嬉しそうである。
「アカネちゃん、嬉しそうだね」
「ああ、可愛いポケモンとうっつくな女の子、絵になるよな」
 ヒビキとツクシは後を追いかけながら微笑ましく思った。思えば初めて会った時から、彼女は可愛い存在だった。ちょっとドジをしてしまったり、敗けて泣いちゃったりしたりとジムリーダーといえどやはりまだまだあどけない愛くるしい少女そのものだからだ。
「ヒビキさーん、ツクシくーん、こっちこっち!」
 アカネが可愛く二人に手を振った。ヒビキ達が走り出すと、
「きゃっ!あれ何?!」
 アカネはびっくりして空の方に指を差した。ヒビキ達も上を見上げる。
「な、何だありゃあ?!」
「空に、穴が開いてる・・・?」
 38番道路、自分達の近くの空に何やら大きな穴が開いていたのだ。何なのだと仰天するヒビキ達。するとその穴から何かが出て来た。それはゆっくりと下降してヒビキ達の前に落ちてきた。
「何かが落ちてきた・・・?」
 ツクシは落ちてきたそのポケモンをマジマジと見た。落ちて倒れているのは、雪のように白い肌をしたロコンだった。
「これって、もしかして・・・」
「ロコン、かな・・・?」
「わあ、可愛いわ!」
 アカネが可愛さにときめくとそのロコンはゆっくりと目を開けて体を起こした。そしてヒビキ達と目を合わせると、怖がって草むらに隠れてしまった。
「あ、行っちまった!」
「ああ、待って!」
 アカネは走り出して草むらの前に来ると太ももを地に着かせるくらいにしゃがんで両手を伸ばして言った。
「大丈夫よ、何にも怖いことはせえへんから、うちの目を見て。本当に何もしないから、大丈夫、おいで」
 優しく語りかけると、そのロコンはゆっくりと草むらから出て来た。そしてゆっくり歩いてアカネに近づく。アカネはそのロコンを手に取るがロコンは抵抗することなく身をゆだねていた。
「ほら、大丈夫、なんもせんへんから、ね」
 アカネはロコンを優しく抱きしめ、頭を撫でてあげる。この人はいい人だと思ったロコンは顔を擦ってアカネの頬をペロペロと舐めた。
「きゃはは、もう懐いてもうたわ」
 落ちてきたロコンに懐かれてアカネは嬉しかった。
「本間に可愛いわ。それに、ひんやりして涼しい・・・」
 肌の質感を感じると、ロコンの肌は雪のようにひんやりとして心地が良かった。
「え、涼しい?」
「アカネちゃん、それ、本当?」
「ほんまやで、触ってみる?」
 アカネがロコンを差し出すと、ツクシはロコンの頭を撫でてみた。
「本当だ、雪のように冷たい」
「ええ、まじかよ、そんなはずは・・・」
 ヒビキは半信半疑で触ってみると、
「本当だ、すげえ、ひんやりしてる・・・」
 アカネとツクシの言う通りだった。
「けどおかしいな、ロコンはほのおタイプのはずなのに何で・・・」
 ツクシが言うとヒビキはポケモン図鑑を取り出して調べてみたが、ロコンはほのおポケモンだという説明が出た。
「もしかして、そうだ!アカネちゃん、そのロコンに技を出させてくれよ」
 ヒビキは大の字をして技を出すよう言った。
「ええ、でもヒビキさん大丈夫?」
「べらんめえ、こういうのは体を張って調べなきゃ解らねえって。遠慮するこたあねえ、ドーンと来い、俺が受け止めてやるさ」
「うう、解った、ロコンちゃん何か出せる?」
 アカネがロコンにお願いするとロコンは口からふう〜っと吐いた。それは冷気をたっぷり込めたこごえるかぜだった。
「うううう、我ながらにすげえ寒いぜ・・・」
 こごえるかぜを真正面に受けてヒビキは体を震わせて凍えていた。
「そうか、このロコンは、こおりタイプのロコンなんだ」
「こおりタイプ?ツクシくん、それ本当か?」
 ヒビキが震えながら言うと、恐らくはとツクシが言った。
「こおりタイプの技を使えるってことだからそうかもしれない・・・。でも不思議だな、空からタイプの違うロコンが落ちてくるなんて・・・」
「まあ、そんな細かいことはええんちゃう、はあ、ほんまに可愛いわ」
 アカネの足元でイーブイとそのこおりタイプのロコンが仲良く追いかけっこをしていた。
「ねえ、この子も連れてってもいい?一人ぼっちって言うのも可哀想やし・・・」
「そうだな、一匹増えても困らないしな」
「うん、それにそのロコンも気になるしね・・・」
 ヒビキとツクシは喜んで同意した。
「わーい、二人共ありがとう!えへへ、これからよろしくねーっ」
 アカネは嬉しそうにロコンを抱っこして、頬に口付けをした。それをどこからか遠くで見つめる誰かがいたが三人はまだ気づいていなかった・・・。


続く・・・。

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