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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第16話「アサギのとうのアカリちゃん」パート3

ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、イシツブテ、オニスズメ、コンパン、ウソッキー


「ヨルノズク、エアスラッシュだ!」
 ジョージがヨルノズクに指示を出した。エアスラッシュをイトマルに向けて飛ばした。
「イトマル、いとをはくんだ!」
「マル!」
 イトマルは天井に向かっていとをはき、ぶら下がってエアスラッシュをかわした。糸を自切すると、どくばりを連射した。しかしヨルノズクは翼を盾にしてガードした。
「さいみんじゅつだ!」
 ヨルノズクは着地したイトマルにさいみんじゅつを放った。イトマルは眠ってしまう。
「イトマル!そうだ・・・」
 ツクシはヒビキからもらったカゴのみを手にしてそれを投げ、イトマルの目を覚ました。
「イ、マルイト?!」
 眠気を覚ましたイトマルは首を振って体を起こした。その隙にヨルノズクが体を旋回させて迫って来た。
「イトマル、いとをはくんだ!」
 ツクシの指示でイトマルは糸をヨルノズクに向けて放った。しかし旋回しているヨルノズクには効果がなく、イトマルは掴まれてしまう。
「つつくのだ!」
 ジョージの指示でヨルノズクはイトマルをつつくで攻撃して足を放すと落下するヨルノズクを追撃に出た。
「イトマル、あれを使うんだ!」
 ツクシが言うと、イトマルは腹の模様を怒り顔にして仕込み針を飛ばした。針が刺さったヨルノズクは怒り狂って飛び回った。着地するとイトマルは糸を飛ばした。糸はヨルノズクの顔を巻き込みヨルノズクは糸を取ろうと飛び回った末に壁に激突して落下、力尽きた。
「やった!」
 不利な相性にもかかわらず勝利してツクシは喜んだ。そして、イトマルは光に包まれて姿を変えた。
「アリ・・・!」
 あしながポケモンのアリアドスに進化した。
「わー、進化した!」
「やったじゃねえか、ツクシくん!」
 アカネとヒビキが進化を喜んだ。
「進化するなんて嬉しいな。おめでとう。ヒビキくんの言う通り、僕もまだ捨てたものじゃないってことかな」
 ツクシはアリアドスの頭を撫でてあげる。イトマルだったアリアドスは嬉しかった。
「す、すまない、冷やかしではなかったようだな。お詫びといってなんだがミカンさんについて話しておこうか」
「うん、ミカンさんのこと?」
 ヒビキが聞きたがるとジェントルマンのジョージはミカンの過去について話をした。
「ミカンさんは昔、イワークなどのいわタイプを使うトレーナーだった。今ははがねタイプと言う新しいタイプの使い手になっている」
「へえ、はがねタイプね・・・」
「今はとうだいで苦しんでいるポケモンを看病している。どうか、労ってやってくれないだろうか」
 ジェントルマンのジョージは神妙な顔をして言った。どうやらとうだいにいるポケモン、アカリちゃんの病気は深刻のようである。
「解った、早めに行ってきてそのアカリちゃんを慰めてやりにいくぜ」
「ありがとうございます。ミカンさん、大丈夫かな?」
 その後も並み居るトレーナー達を倒していき、ヒビキ達は進んでいく。
「ぜえ、ぜえ、トレーナーさん達も中々元気すぎるもんだぜ・・・」
「本間や、もうウチの足も痛くなってきたで」
 ヒビキ達は疲れた体に鞭打ちながらも上を登っていく。
「ツクシくん、今、どの階にいるんだ?」
「うーん、今は4階にいるよ。あともう一階を登った所にミカンさんがいる」
「おう、あんがとツクシくん。じゃあこの階段を登って・・・」
 ヒビキが階段を登ろうとすると、
「待って!」
 聞き慣れない声が聞こえて来た。ヒビキ達が振り向くとそこには一人のミニスカートの少女がいた。
「あんたは?」
「あたしはミニスカートのレミ、アサギシティでミカンちゃんのトレーナーをしているの。貴方達は?」
「俺達、ミカンさんに会いに来たんだけど?」
 ヒビキの言葉にレミは良かったと拳をポンと叩いた。
「なら良かった、あたしもミカンちゃんの所へ行こうと思ってたの」
「何しに?」
 アカネが言うと、彼女は握り拳を作って言った。
「もちろん、ジムに帰ってもらうためよ。アカリちゃんを看病している間、ジムが留守になって来るトレーナーが来なくなっちゃったわ。これじゃあジムリーダーとしての仕事が疎かになっちゃうわ。だから、あたし連れ戻しに来たの」
「ええ、そいつは困るぜ」
「どうして、ジムのことはどうなってもいいっていうの?」
「気持ちは解るけどさ、ミカンさんって人はそのアカリちゃんを必死で看病してるんだぜ。病気で苦しんでいるポケモンを放っておくわけには・・・」
 ヒビキの台詞にレミはムッとした。折角連れ戻そうというのに正反対のことを言われたからだ。
「でもそのために私達のするべきことが放ったらかしになってるのよ。看病なら他の人にさせればいいじゃない!」
「それは無理だよ、アカリちゃんはミカンさん以外の言うことは聞かないから・・・」
 ツクシが言うとレミがボールを取り出した。
「解ったわ、貴方達、そんな適当なことを言ってミカンちゃんの元へ行かせないつもりでしょう!」
「おいおい、何早合点して・・・」
「こうなったら意地でも連れ帰るわ、行け!」
 レミはボールを投げてマリルを繰り出して来た。
「しょうがねえな、ここは俺が落ち着かせてやるか!」
 ヒビキは覚悟を決め手コンパンを出してレミの勝負を受けてたった・・・。


続く・・・。

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