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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第17話「うずまきじまの伝説ポケモン」パート3

ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、オニドリル、イシツブテ、コンパン、ウソッキー


「どうしたん?」
「あの場所に何かあるみたいだぜ」
 パウワウの後を追いかけていくヒビキ達。先にある祠へと入っていくと、そこは上へと続いていた。導かれるように進んでいくと、そこはうずまきじまのてっぺんだった。そこで・・・、
「うへえ・・・」
「まさか、これが・・・」
「伝説の、ポケモン?」
 ヒビキ、ツクシ、アカネの三人はパウワウが手を指す先にあるポケモンを見てその荘厳さに畏怖の念を感じていた。
 そのポケモンはスラリとした細い銀色のボディをして、大きなヒレのような翼、青い無数の背びれに長い尾を生やした竜のようなポケモンだった。
『来たか・・・』
 そのポケモンは首を下げてヒビキ達と同じ視線になる。
「あんたが、その、伝説のポケモンか?」
 ヒビキが真っ直ぐそのポケモンの目を見て尋ねた。
『無論、私がそうだ。名はルギア・・・。ぎんいろのはねを持つうずまきじまの主、それが私だ・・・』
 そのポケモン、ルギアと思われるポケモンの声がヒビキの脳内に響いていた。
「それで、俺達、あんたに頼みが・・・!」
『知っている・・・』
「え・・・?」
『お前達はいずれこの島を訪れることは予知で解っていた。無論、どんな目的を持っているのかも』
「じゃあ、アカリちゃんのことも知ってるんだな!」
 ヒビキが期待した顔で言うと、ルギアはしっかりと頷いた。
「良かったね・・・」
「へへ・・・」
 ツクシとアカネも安心して笑顔になる。
『お前達をここへ連れてきてもらうためにパウワウをよこし、ここまで案内させたのだ』
「へー、あんたがうちらをこのルギアさんのとこまで案内してくれたの、あんがと」
 アカネに感謝されてパウワウは照れて頭を掻いた。
「しっかしあの時は手洗い歓迎をしてくれたよな」
『ああ、お前達が本当に正しい心の持ち主なのかを見極めたくてな。試させてもらったがな』
「おう、伝説ポケモンさんも人が悪いぜ」
「でも、一応は合格でいいですか?」
 ツクシの言葉にルギアは頷く。
『さあ、今のお前達の望みは何だ?』
 ルギアの問いかけにヒビキ達は一斉に言う。
「俺達を」
「僕達を」
「うちらを」
「「「タンバシティまで連れてってください!」」」
『了解だ・・・』
 ルギアが背中を下げてヒビキ達に乗るよう合図した。
「ルギアさん、あんがとよ、恩に着るぜ!」
 ヒビキ達が背中に乗ると、ルギアは翼をたなびかせて上空に上がり空へと飛んでいった。パウワウが手を振ると、ヒビキ達も別れの挨拶として手を振った。
「うわあ、こんなに近くで空の景色を見れるなんて感激や!」
 青々とした美しい空にアカネは感嘆としていた。
「いよっしゃあ、目指せタンバシティ!」
「ねえ、ヒビキくん」
「何だ、ツクシくん?」
 ヒビキが振り向くとツクシはあの時の事を話し出した。
「あの時、助けてくれてありがとう。必死で僕を助けようとしてくれて、嬉しかったんだ。本当に感謝してるよ、ありがとう」
「何、いいってことよ。困った時はお互い様って奴さ。友達一人を守れないようじゃ一緒に旅してるとは言えないしさ、それに・・・」
「何・・・?」
「俺はもう、ツクシくんに首ったけだからよ」
「ふふ、ありがとう、ヒビキくん。君と友達になれて良かったよ」
 固い握手を交わす二人、輝く太陽と空が三人の旅を祝福しているようだった。目的地のタンバシティまであと少しである・・・。

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