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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第19話「シャキーン!アサギジム、VSミカン!」パート1


ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、オニドリル、コンパン、ウソッキー、メタモン



・今回の注目ポケモン
・コイル
・ハガネール
・アローラディグダ
・オオタチ
・コンパン
・アリゲイツ

・今回の注目ポイント
・コイルが合体します
・アローラディグダの新能力
・コンパンの戦い方
・ヒビキもう一つのZ技
・あのミカンさんも使います



 タンバシティでシジマに勝利したヒビキ達はひでんのくすりを手に入れて急ぎアカリちゃんの待つアサギシティのとうだいへと戻っていった。
「あの、これでアカリちゃんが元気になるの?」
 薬を手にしてミカンが聞いた。
「ああ、もちのろんさ。シジマさんもこれで怪我の治療をしたって言うしさ。大丈夫だって」
 うんうんと首を縦に振って頷く。ミカンもそのポジティブさに心が明るくなるような気がした。
「あの、気を悪くしないで。アカリちゃん、私以外から物を受け取らなくて・・・」
「ええんよ、それだけミカンさんのことを信頼してるってことやろ?」
「さあ、アカリちゃんに与えてあげて」
 ツクシとアカネに言われ、ミカンはアカリちゃんにくすりを差し出した。薬から柔らかで暖かい光が流れてアカリちゃんを包んでいく。その光景をヒビキとツクシ、アカネ、ミカンが見守っていた。やがて光が晴れて、
「パル、パルル!!!」
 全快して嬉しそうに両手を振るアカリちゃんがいた。額の発光体から光が出て来て暗かったとうだいを照らしていった。
「アカリちゃん、元気になったのね!」
「いやったーっ、万歳!」
「よかったーっ!」
 ヒビキ達も大喜びする。あれほど苦しそうにしていたアカリちゃんが今ではその様子もなく生き生きとしていたからだ。
「貴方達のお陰よ、本当にありがとう。それじゃあ、私はジムに戻るわね・・・」
 お辞儀をすると、自分のジムへと戻っていった。アカリちゃんは今日も元気よくとうだいを照らしていたのだった。


「さて、頼もーーーーっ!」
 とうだいを出るとヒビキは準備をして急ぎジムに入った。
「そう言えばツクシくん、ミカンさんはいわタイプの使い手だって言ってたよな?」
「うん、昔はね。でも今は新しいタイプの使い手らしいよ」
「新しい?」
「うん、はがねタイプって言う新しいタイプなんだ」
「へえ、ま、どんなタイプであれ戦ってみなきゃ解らねえな」
 ミカンが待つ奥へと進んでいくと、
「やあ君」
「お、あんたツクシくんと戦った」
「ジムに挑戦かい、ここのジムははがねタイプの使い手だ。もちろん遠慮はいらんぞ、思い切り戦ってきなさい」
 ジョージ言葉を受けて前へ進む。
「来たのね、貴方」
「おう、ミニスカートのあんたか」
「ミカンちゃんの気持ち、解ったような気がするの。それを教えてくれた貴方に感謝してるわ。いよいよミカンちゃんと戦うのね。頑張って、応援してるから」
「ああ、もちろんだぜ」
 ミニスカートのレミの励ましを胸にして進んでいく、その奥のステージでジムリーダーのミカンが待っていた。
「いよいよミカンさんとか・・・」
「頑張れ、ヒビキくん」
「ファイト、うちもこの子も応援してるで」
 アカネとアローラロコンが笑顔を見せる。ヒビキはグーサインを送って帽子を整えてステージに立った。
「お待ちしてたわヒビキくん、アカリちゃんのことは感謝しています。でもそれと勝負は別よ」
「もちろんさ、俺もミカンさんと本気でやりあうために来たんだ!」
「うふふ、強くてしっかりした子ね。そんな貴方だからかしら、貴方の強さが確かに伝わってくるの」
 襟を正して自己紹介をする。
「改めて自己紹介よ、私はアサギシティのミカン。使うのは・・・」
「使うのは?」
「つ、使うのは・・・」
 先程の厳かな表情から突然、赤面になって言葉が詰まってしまう。どうしたのかとヒビキが首をかしげていると、
「シャキーン!!!」
 大声で苦し紛れのポーズを取った。ヒビキはビックリして尻餅を突き、ツクシとアカネもミカンの普段とは違う行動にポカーンとしていた。
「は、はがね、タイプです・・・」
 消沈したように小さな声で呟きながらミカンが言った。
「はがね、タイプの使い手なんだな・・・」
「そ、そう、い、今のははがねタイプの硬さを現したものよ、決して遊びでやったわけじゃないのよ?さあ、始めましょう。ダブルバトルで行くわ!」
 バトルが始まった。ミカンはボールを投げて二体のコイルを繰り出して来た。
「おっし、ダブルか、こっちも負けないぜ!」
 ヒビキもボールを投げてオオタチとウソッキーを出した。
「プラスちゃん、マイナスちゃん、ソニックブームよ!」
「プララ!」
「マイイ!」
 ミカンのコイル、プラスとマイナスはソニックブームで先制して来た。
「ガードだ!」
 ヒビキがポーズすると、オオタチとウソッキーは腕をクロスしてこれをガードした。
「それなら!」
 ミカンが右手を高く上げた。プラスとマイナスは上空に上がると二人合わせて円を書くように旋回、ソニックブームを乱れ打ちした。
「ものまねだ、ウソッキー!」
 ウソッキーがものまねをしてソニックブームをブーメランを飛ばすように連射した。するとプラスとマイナスは旋回を解いて放れ、左右バラバラに動いてでんきショックを飛ばして来た。
 ウソッキーは巨大化させてでんきショックの盾になり、オオタチがジャンプしてほのおのパンチで一体のコイル、プラスを攻撃した。
「マイナスちゃん、マグネットボムよ!」
 マイナスのコイルがすかさずマグネットボムを飛ばしてくる。ウソッキーがロックブラストを飛ばして相殺させる。
「いいぞ、今の所ほぼ互角だ」
 ツクシがバトルの状況を見ている。しかしミカンはすぐに次の指示を飛ばしてきた。
「そろそろ本気を出すわよ、プラスちゃん、マイナスちゃん!あれを!」
 コイルのプラスとマイナスは左右の磁石に電気を溜め始めた。二体が磁力に引き寄せられて互いの体を合体させる。
「合体した?!」
「へえ、ロボットアニメの合体シーンて奴だな」
「驚いたかしら、ここからがこの子達の本気モードよ!」

続く・・・。

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