完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~ 160~ 170~ 180~ 190~ 200~ 210~

*87*

第19話「シャキーン!アサギジム、VSミカン!」パート2


ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ(戦闘中)、オニドリル、ウソッキー(戦闘中)、コンパン、メタモン



 ミカンが両手を高く上げた。合体ているプラスとマイナスは上空に上がり回転しながら10まんボルトを飛ばしてきた。ウソッキーが前に出て再び腕をクロスしてガードしたが今度はその衝撃で吹っ飛ばされて大ダメージを受けてしまった。
 オオタチがほのおのパンチに出ようとしたが、放たれた電気のリングで体を拘束されしてしまう。
「今よ、プラスちゃん、マイナスちゃん!」
 クルクルと回転してでんじほうをオオタチとウソッキーに放った。凄まじい電撃が二体に流れて大ダメージを受けてしまった。オオタチは何とか持ちこたえたが、ウソッキーは力尽きてしまう。
「まずは一体、倒させてもらったわよ」
「すまねえ、ウソッキー・・・・」
 ヒビキはウソッキーを戻してコンパンを出した。
「やだ、むしポケモン?!いいえ、驚いちゃいけないわ。プラスちゃん、マイナスちゃん!」
 ミカンの指示でプラスとマイナスは回転して再びでんじほうを飛ばして来た。
「また来たよ!」
「ヒビキさん!」
「コンパン、あれだ!」
 ヒビキが頭を被るようなポーズを取ると、コンパンは頭の毛から何かを取り出した。オオタチの前に出てそれを突き出しでんじほうから自分とオオタチを守った。
「ふう、危ねえ・・・」
 汗を吹くとコンパンも汗を吹いた。
「それは?!」
 ミカンが見るとコンパンが持っているのはそれはどこにでもある鍋の蓋だった。どこで手に入れたのか頭の毛の中に隠していたのだ。
「へえ、それで身を守ってたんや!」
「て言うかどうやってしまっておいたんだろう・・・?」
 なんでもしまっていそうなこのポケモンにツクシは少し不気味に感じていた。良く見ると、鍋の蓋は火が付いて燃えている。
「火が付いている?これは・・・?」
「おう、鍋の蓋にコンパンの油がたっぷり付いていたのさ!」
 火傷しないように持ってフリスビーのように燃える蓋を二体のコイルに投げ飛ばした。二体のコイルはこれをかわして10まんボルトを連射した。オオタチとコンパンはこれを素早く動いてかわしていく。
 すると、コンパンが毛の中から下敷きを取り出して頭を擦り始めた。下敷きがバチバチと光って火花が飛び散ってコンパンのふさふさの毛を着火させる。
「また何かする気ね、プラスちゃん、マイナスちゃん、あのコンパンを集中攻撃よ!」
 ミカンの指示でプラスとマイナスはでんじほうを飛ばす準備を始めた。するとコンパンが下敷きを頭から外して頭の上を突き出す。コンパンの頭は炎で燃えていて、火炎が吹き出していた。その炎を二体のコイル、プラスとマイナスに飛ばした。さすがにこれは避けきれずに直撃して大ダメージを受けてしまった。
「ま、まさか、こんな手があるなんて・・・」
「よっしゃあ、今がチャンスだぜ!」
 コンパンがまた何かを取り出した。今度はじしゃくを持ち出し、二体のコイルの近くに向けた。するとその磁力でプラスとマイナスは引き寄せられてそのじしゃくにくっついてしまった。
「今だオオタチ!」
 オオタチは走り出してほのおのパンチで二体のコイルを攻撃した。これが決め手となって二体のコイルは力尽きてしまった。
「ヒビキくんのコンパンとオオタチが勝った!」
「やり、て言うかあのコンパン、凄すぎない?」
 負けたコイル達はよろよろとミカンの元へ戻ってきた。
「よく頑張ったわ。後でしっかり磨いてあげるわね」
 労いの言葉をかけて二体をボールに戻すのだった。
「凄いわねヒビキくん、こんなビックリする勝負は今までのバトルで初めてだわ。でもね・・・はがねのような硬い心は、簡単には砕けないのよ!次も同じように倒せるかしら!」
 二個のボールを投げて次にポケモンを繰り出して来た。
「ネール!!!」
 イワークのような幾つもの岩が繋がったようなボディ。だがその体質は石質ではなく鉄のように光沢があって輝いている。そして一回りも大きなアゴ。てつへびポケモンのハガネールだった。そしてもう一体、
「ディグダ!」
 穴から飛び出た円筒の体に赤い鼻、そして可愛げのあるつぶらな瞳、もぐらポケモンのディグダである。のだが、
「あれは、ディグダ?」
「わー可愛い!」
 アカネが手を振ると、
「ディグ!」
 ミカンのディグダは振り向いてニッコリとした顔で挨拶をした。しかしツクシとヒビキはポカーンとしていた。何故ならそのディグダは普段のディグダとはどこか違うディグダだったからだ。そう、普通のディグダと何ら変わりはないのだが、一際目を引くのがある。そう、頭の上にある三本の毛である。頭に三本の毛を生やしたディグダ、アローラディグダだったのだ。
「へえ、毛の生えたディグダなんて初めて見たぜ」
「そうでしょう、この子はある場所で捕まえた子なの。見た目は可愛いけど、油断してると痛い目みるわよ」
 アローラディグダはやる気に満ちた眼差しをして背伸びをする。
「なるほどねえ、じゃあ俺はこいつらで行くか!」
 ヒビキはオオタチとコンパンを戻してアリゲイツとメタモンを出した。ヒビキがへんしんの指示を出すとメタモンはハガネールに変身した。
「準備はいい?ハガネール、アフロちゃん、ゴーっ!!!」
「ネール!!!」
「ディグ!!」
 ハガネールとアローラディグダが前進した。アリゲイツとハガネールにへんしんしたメタモンも進んでいく。アリゲイツはアローラディグダに、メタモンはハガネールに向かって行った・・・。

続く・・・。

86 < 87 > 88