コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- I wish your happiness 最初で最後の恋
- 日時： 2013/10/16 07:55
- 名前： 修羅 ◆Y9jOiMvQls （ID: OP8rm8tJ）
こんにちはっ☆修羅です＾＾＊
この物語は、ずっと入院がちで外の景色を病室からでしか見たことが無い少女の切ないラブストーリーです☆
余命約1年。少女の運命は————！？
切ない系がちょっと無理な方は、Uターンで…。
全然好きだよと言う方は、このまま、お読みいただけると、光栄です＾＾＊
注意:【第12話】１・２だけ、人物目線で進行しています。
お知らせ：7月18日『参照500突破』！トーク解禁！
8月24日『参照1000突破』！トーク解禁！
10月16日『参照1500突破』！トーク解禁…しないかも？
新News！@ネタバレ注意！——————————————
ついに花蓮が太陽の高校へと足を踏み入れる！？
その先に待っているものとは…。
花蓮の体は病院に帰るまで持つのか？
色々なことが待ち受けていそうな予感！
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- Re: I wish your happiness キミと生きたい ( No.50 )
- 日時： 2013/06/09 12:11
- 名前： 修羅 ◆Y9jOiMvQls （ID: HtzPaCR.）
「花蓮っ」
「太陽！？」
「あのな！」
ハァハァと息を切らしながら喋る太陽。
その様子を花蓮は瞳を見開いて聞いた。
「お前の…花蓮の高校入学決まった！」
「え……」
「花蓮、学校行きたいって言ったろ？だから、池上医師にさっき聞いてきた」
「…嘘でしょ？」
「ほんとだって」
太陽の驚きの発言に花蓮は戸惑いを隠しきれない。
だがその表情には、戸惑いもあるが、嬉しいといった表情がにじみ出ている。
「花蓮と外に出た時、歳聞いたら俺と同い年だったし。高校1年生になるってわかったから」
「で、でも、私中学校もいってないし……」
「そこは池上医師が計らってくれるって言ってた」
太陽の優しい言葉と笑顔に驚かされる花蓮。
すると、花蓮の表情が、今までと違い、柔らかい表情になって言った。
「太陽……ありがとう」
「え……」
その表情は、カップケーキを食べていた時と同じ、可愛らしい笑顔があった。
太陽はまたも驚かされてしまう。
それほど花蓮の笑顔はまれであり、可愛いのだ。
- Re: I wish your happiness キミと生きたい ( No.51 )
- 日時： 2013/06/09 23:46
- 名前： 修羅 ◆Y9jOiMvQls （ID: HtzPaCR.）
太陽と花蓮が笑い合っていると、スズのように扉をノックする音が病室に響いた。
「はい」
「誰だ……？」
花蓮が返事をすると、太陽は小声で言った。
扉をノックしたのは池上医師だった。
何かの資料を抱えている。傍にはいつもいる看護師の姿があった。
「身体の方はどうかな。花蓮ちゃん」
「大丈夫です」
「そうか、良かった。さて、本題だが……」
そういうと、池上医師はベットの横にある丸い椅子に腰を掛けた。
そして、これまた傍にある白いテーブルに今まで抱えていた資料を置いた。
「太陽君からある提案を受けてね。いや、お願いか」
「……高校ですか？」
「おお。すでに聞いていたのか」
「俺がさっき言いました」
花蓮に続いて太陽も池上医師の言葉に答えた。
花蓮は肩にかかった腰下まである長い髪をのけながら池上医師を見ていた。
- Re: I wish your happiness キミと生きたい ( No.52 )
- 日時： 2013/06/10 18:43
- 名前： 修羅 ◆Y9jOiMvQls （ID: HtzPaCR.）
「高校の話だが……私は良いと思っている」
「………ほんとにですか？」
「ああ。しかし、花蓮ちゃんの身体の方が心配でね」
「私、大丈夫です！頑張ります！」
池上医師の言葉に、花蓮は勢い良く返事をした。
その瞳は、生半端な気持ちではないことが十分に伝わってくる。
「そうか。……なら、安心だね」
「花蓮は何処の高校なんですか？」
「ああ。キミと一緒の高校にしようかと思っているよ」
太陽の質問に、池上医師は淡々と述べる。
その言葉に花蓮はびっくりして池上医師を見た。
「何故って顔をしているね。花蓮ちゃんの身体の事を知っているのは、もはや太陽君だけだ」
「歳も同じですからね」
池上医師の言葉に続けるように、傍に居た看護師が言った。
- Re: I wish your happiness キミと生きたい ( No.53 )
- 日時： 2013/06/15 23:59
- 名前： 修羅 ◆Y9jOiMvQls （ID: HtzPaCR.）
「太陽君が少しでも近くに居れば、私は安心だ」
「同じ、高校……」
「不満かね？」
「いえ、とっても嬉しいですっ。でも……中学とか、受験とか…してないのに……」
花蓮は胸に手を当て、ギュッと握りしめた。
太陽は、そんな花蓮を心配そうに見ている。
「大丈夫だよ。向こうの学校にも交渉しに行くよ。たとえ無理でも、花蓮ちゃんの頭の良さが解れば受け入れてくれるだろう」
「え、そんなに上位の高校なんですか！？」
「そうだねぇ。普通より上かな？太陽君」
「はぁ、まぁ……。そうですね」
いきなり言葉を振りかけられた太陽は、ため息のような声しか出なかった。
けれど、花蓮を見ると、瞳を大きく見開いて太陽を見ている。
口も、ぽかんとあけながら。
- Re: I wish your happiness キミと生きたい ( No.54 )
- 日時： 2013/06/19 12:56
- 名前： 修羅 ◆Y9jOiMvQls （ID: HtzPaCR.）
「では、これで私たちは失礼するよ。キミのご両親にも伝えないとね」
「あ、ありがとうございますっ池上医師！」
「じゃあね、花蓮ちゃん」
池上医師に続いて、看護師も手を振りながら病室を出て行った。
病室には、長い沈黙が流れた。
「太陽」
長い沈黙を先に破ったのは、花蓮だ。
言いにくそうに瞳を太陽に向けるが、すぐにそらすといった行動を繰り返している。
「ありがとう。……あ、そっかさっきも言ったんだっけ……えと…」
「ぷっ……ハハッ」
「太陽？なんで笑ってるの！？」
「いや…花蓮が…くくっ」
太陽は、花蓮の慌てた表情やしぐさに、つい笑いがこぼれてしまった。
新鮮さからなのか、それとも嬉しさなのか。
太陽以外、誰もわからない笑いだった。
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