コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

下書きだらけ
日時: 2018/10/07 03:04
名前: モズ (ID: KG6j5ysh)



【意味を為さない目次】

「」>>1-2
「」>>18-19「」>>20「」>>21-22「」>>34-35>>37「」>>43>>45>>49-50「」>>62-64
「」>>69-70「」>>75-76「」>>84-86>>89-90「」>>96-99(不可)

「」>>160-162 途中
「」>>163
「」>>165
「」>>166
「」>>167
「」>>168


「」>>170 続く
「」>>171 供養
「」>>172

 初心を忘れずにごろり寝転んで初心者ぶって書く場所、
珠に溢したくなる、仕方ないやろ、なんてな。

Re: 恋愛とかなんかさらっと書くコーナー ( No.18 )
日時: 2017/05/08 01:45
名前: モズ (ID: w4lZuq26)

「デッサン」(男視点のはず)


篠宮李空(しのみやりく)
立川優蘭(たちかわゆら)



いつも、いつもその時間を楽しみにしていた。

その時間が待ち遠しかった。

部活なんて休んでいいと思った。

それくらい、優蘭といるのが楽しくて幸せで……

きっと、俺は優蘭のことが……好きなんだと思う。

この思いはまだ、伝えられる勇気が出ない……



優蘭のことをそう思ったのは、
わからない、去年からか?
あんまり覚えていない。

新学期を迎えて
結局いつものメンツで話していた。
けど、


「ふふっ、また一緒っ。よろしく、李空!」



「………っあ、よろしく。優蘭」



「李空、今年もよろしくね」



「うん、よろしく」



「ふふっ、本当によろしくっ!」



笑いながら優蘭は友達の元へ歩いていった。


立川優蘭は優しくて親切。
兼ねて可愛い系美人と言われている……
男子からの人気も高い。


「あ、忘れてた、李空!」



なんだろう、俺になんか用が?



「美術部に入っているんだけどね、
展覧会に作品を出したいなって思ってて、
李空を描きたいなぁって思ってて……
いい、かなぁ?」



モデルってこと?
嬉しい、嬉しいけどなんで異性の俺に?



「あっ、別にね、変な意味はないんだよ?
えっと、ただね……まぁ、お願いっ!」



めっちゃ焦ってる……。
どうして?俺といるのが恥ずかしい?
早く答えないとか、これ?



「っ、わ、わかったから、優蘭!」



「へっ、ありがとう……。
本当に、ありがとう」



一瞬驚いてパァっと笑顔になった、優蘭。



「……可愛い……」



思わず本人目の前にそう、口走っていた。
気まずい、慣れないこの状況……。
去年なら俺は平気だったはずだけどな。
その本人、つまり優蘭はしばらくポカーンと
していたが、だんだん顔が赤くなって



「まっ、まぁ、よろしくっ」



逃げていった。
正直、俺も恥ずかしかった。
俺、絶対優蘭に嫌われただろうな。




そして放課後が来た。



「……なぁ、優蘭。俺はどうすればいいんだ?」



「李空の席で座っててよ。
私はそれをデッサンするの。
ただ、それだけだよ?」



そうして俺の前の席に着いて
スケッチブックを構えた。



「……ずっと、このまま?」



既に書き始めていた、優蘭。
仕方ないことだけど、
自然と目があってしまう。
……恥ずかしい。
でも嬉しい。



「そうだよ?大変だし動画観ててもいーよ」



でも真剣な目をした優蘭を見て
それはやめた。けど、
……デッサンのモデル、大変だな。
本当にツライ。



サッサッと鉛筆が紙を滑る音が
無音の教室で響いている。

サッと優蘭を見るとまた、目があった。
一時は真剣な顔だったけど
恥ずかしそうに顔を背けた

……本当に可愛い……
って俺は何を考えているんだっ!
どうせ、優蘭はモテるんだ。
デッサンのモデルだって、
たまたまなっただけだし。

俺と優蘭は釣り合う訳がない。
そんなの、わかりきっているのに。



「あのさ、李空は……えっと、さぁ」



「俺がどうかしたのか?」



「えっ、いや。好きな……人とかいるの?」



恥ずかしそうにスケッチブックに
顔を隠してほんの少しだけ俺を覗き見る。



「……いる。けど、叶わないと思う」



優蘭のこと好きなのに……言えない。
ずっと、言えないままかもしれない。
俺なら、あり得るな。



「……ふーん。そうなんだ」



どこか安堵しているように見えた。
気のせいだろう。
スーッと優蘭はため息をついた。



「で、優蘭は誰かいるのか?」



「……まぁ、いるけど。
さすがに言えないよ」



恥ずかしそうに少しだけ出していた顔を
完全に隠した。

やっぱり、俺には無理なんだ。
優蘭に好きな人がいる。
優蘭は学年でも女神ともうたわれている。
高嶺の華。
優蘭に告白されたら
どんな男もきっと……



「頑張れよ、その恋。
応援するから」



俺なりの爽やかな笑顔で返したつもりだった。
けど、そんな笑顔本物とは言えなかった。
でも優蘭が笑顔でいれるなら
その恋を応援したい。
俺なんかが恋しちゃいけなかったんだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(優蘭視点)


「……あ、うん。頑張る、よ」



……言えない。
言える訳がないよ。
私が李空のこと好きだなんて。
それもあの頃から好きだなんて。




「優蘭ー、リレー頑張ってよー!」



「うん、頑張るよっ!」



体育祭の練習。
私はリレー選手に選ばれた。
そして陸上部の李空も。

幸運なことに
私→李空でバトンを繋げるのです!



「優蘭、バトン練しよーぜ?」



「うん、そうだね、李空!」



私は李空から少し離れて
合図をした。
そして走り出す。

だんだんと近づいてくる。
そろそろっ!



「李空、はいっ!」



なんとか、バトンを繋げられた。

走り終わった李空が私に近づいてくる。



「はぁー、疲れたぁー。
あ、バトンパス良かったよな?」



「うんっ!私もそう思うよ」



「本当、お前凄いよな?
美術部なのにリレ選とかさ」



ポンポン



「ご褒美だって、なんてな?
明日の本番、頑張ろーぜっ?」



「……うん、頑張るよ!」



……頭ポンポンとか、恥ずかしいし。
めっちゃ照れるし。
李空、カッコ良すぎだし……。

そんな気持ちで本番を迎えた。




グラウンドはみんなの歓声で盛り上がって
最後の競技、団対抗リレー。
クラスでは私と李空以外に二人ずつ出場。
でもかなり前半の方で練習しなかった。

選手移動が本部からかかって
私は李空に言った。



「頑張ろ、李空っ!」



最大限の笑顔で言ったはず。
なのに



「……あ、うん。頑張ろーな!」



どこか歯切れが悪い。
目を逸らしていたし。
どうしてなの?


そんなモヤモヤを断ち切るように
パンッ!として
競技が始まっていた。




私の前までは私たちの団がトップ。
プレッシャーに押し潰されそうだった。

レーンに出るとそれはもっと大きくなった。
大きく息を吸い、吐いて。
それを繰り返して何とかしていた。

先輩が近づいてくるっ、
嫌、恐い、無理、駄目だ、無理っ!



「ハイッ!」



ギリギリで受け取った。
だからか思うように走れない。

他の団の人が近づいてくるっ、
来るな、来ないでっ!

全力で走っているのに
どうして近づいてくるのっ。

どんどんどんどんどんどんどんどん、
近づいてきて



「あっ……」



抜かされた。
それも二人に。
もう、穴があったら入りたい。
こんなの、信じたくない……やだ。



「おいっ、優蘭ぁーー!
俺にバトンを繋げぇーー!!」



「……うんっ」



その言葉でなんとか走りきった。
その言葉に突き動かされた。

その後はぼんやりと走る姿を眺めるだけ。
それで結果は二位。

私が順位を落としたあと、
大きくあった差をどんどん小さくして
一人を抜いた。

でも駄目だった。
完全に私のせいだ。
私のせいで負けたんだ。
そう、私のせいで。



「落ち込むなよ、優蘭」



気づけば李空がいた。










Re: 恋愛とかなんかさらっと書くコーナー ( No.19 )
日時: 2017/05/08 20:54
名前: モズ (ID: w32H.V4h)

反応する気にもなれなかった。
それほど酷く落ち込んでいた。



「なぁ、優蘭。落ち込むな。
誰も優蘭のことを責めてない」



心のなかではそんなこと、思っていない。
あいつのせいで負けたって思っている。
先輩たちもクラスのみんなも
それに……李空も。



「体育祭終わったら一緒に帰ろう。
そうしよう、優蘭」



そしてそのまま二人で、無言で
クラスのテントに戻っていった。




ぼんやりとしていて
気づけばもう、放課後。
友達が魂の抜けた私を励まそうとしている。
けど反応できなかった。

あぁ、私はそんな人なんだ。
人の恩をそんな風にして……
駄目な人間だ。



「優蘭、委員会で片付けないだろ?
一緒に帰ろうぜ」



女子がいるなかで
わざわざそんなことを言った。
……でも、嬉しい。



何も言わずにリュックを持って
李空に着いて行った。




「落ち込んでるか、まだ」



何もしたくない。
帰りたい、でも着いてきてしまった。



「……なんか、用なの。
もう、帰りたい……」



私のせいで負けた。
暴言吐くならとっととして欲しい。
それか、帰らせ……て?



「大丈夫、俺でよければ話聞く。
殴っても良い、蹴ってもいい」



セリフは馬鹿にしか思えなかったけど、
李空に優しく包まれて涙が出てきた。
嗚咽が聞こえないようにしてたのに
駄目、どんどん大きくなっていった。



「泣いてていいよ、ずっと」



……泣きまくった。
大したことじゃないのに……。
李空にしがみついて泣き続けた。
李空がとっても温かくて安心した。



今でも忘れない。
忘れたくない。
その温もりは今でも覚えてる。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そうしてなんとか書き終えた。
書き始めたときには何も話せなかった。
けど、今は話しながら楽しく描いている。
李空が時々見せる笑顔に私の心が
苦しくなりそうで、でも李空の笑顔は好き。
いつか李空に対する思いが溢れてしまったら
こうして楽しく話せなくなる。
それは嫌。
だけど、だけど……。


デッサン、これは本当にするべきこと。
でもこの機会に言えたらいいな。
でも、李空はそんなこと覚えてるのかな?
それにイケメンだから私なんて……
興味がないんだろうな。
今回だって、人が良いから引き受けてくれた。
きっとこの思い、届かないだろうけど、

それでも私は李空が好きだよ。



「ようやく、描けたよ。
今までありがとう。私なんかのために」



もう、ただの友達として
李空への思いは捨ててしまおう。
その方がいいんだ、きっと、きっと。





この思い、きっと君には届かないんだ。



「ちょっと耳貸してくれないか?」



でも俺は後悔したくない。
言うなら今しか……ない。



「あ、うん。どうしたの?」



そう言って優蘭と近づくと
やっぱり恥ずかしい。

たくさん話しても慣れないことは慣れない。
けど、言わなきゃダメなんだ。
言わなきゃ絶対後悔する。
そんなの、わかりきっているから。

新学期に好きになったと理解したのは
優蘭に告白するのを諦めたから。
告白して絶対に振られるのはわかっている。
だからその後に自分が苦しくならないように。
悲しくならないように。
本当はずっと、好きだったんだ。
体育祭の時からずっと、好きだったんだ。
あの、体育祭からずっと、ずっと……
心のモヤモヤとして俺のなかで
大きくなっていったんだ。
……優蘭への思いが。



「俺、ずっと前から……お前のことが
好きなんだ。どうせ俺を振るのはわかってる。
わかってたけど、思いだけは伝えたくて、
だから、今までありがとう。
これからはただの友達としてよろしく」



そういうと優蘭は泣き出していた。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「…………」



何も言えずにただ、泣く。
それしか出来なかった。
あの、体育祭の時みたいに……。


嬉しい、嬉しい。
それはわかっていたけど、
私が思いを伝えないと李空とは
ただの友達になっちゃう。
そんなの、嫌。



「えっ、優……蘭?」



李空はポカーンとしていた。
私がいきなり泣いたまんま、抱きついたから。
頭から覆い被さるように抱きついた。



「……私も李空のこと、好きだから。
ただの友達なんて、嫌だから」



ボロボロと涙が出て視界がぼやける。
それと、私以外の嗚咽が聞こえた。



「っ、優……蘭っ」



泣き声で名前を呼ばれて
そして懐かしい温もりを感じた。
李空の温かさ、大好き。



「李空、これからは私を……
よろしく。彼氏として」



「わかってるよ、優蘭……」



馬鹿馬鹿しくて笑えた。
けど、本心から二人で笑った。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あの日から私たちは楽しい。
恋人が出来た、からじゃない。

「本当の気持ち」をようやく伝えられたから。


これからも本心を大切にしたい。



そして今日もデッサンをする。
モデルは李空。

本当に大好きな李空を描ける。


そんな私はとても幸せ者だね。



「デッサン」END
















~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

しっかり書けたとは思えませんが、
読んでいただき、ありがとうです。

Re: 恋愛とかなんかさらっと書くコーナー ( No.20 )
日時: 2017/05/13 20:47
名前: モズ (ID: Ft4.l7ID)

「ゲームだけじゃない」

相澤園夏(あいざわそのか)
戸塚涼太(とつかりょうた)


「やっぱ、園夏強いわーー」



「……ん、まぁ、そうじゃない?」



いつも俺は園夏とゲームしている。
教室に残っていつも何人かでゲーム。
でも最後まで残っているのはいつも、
俺たち二人でが多いと思う。

園夏は俺たちのなかではダントツで
ゲームが上手い。
それでいて勉強もスポーツも
なかなか出来るから本当にズルい……

それでいて意外に優しいやつだったりする。
ゲームで俺が負けたらアドバイスをくれるし
勉強だって俺が聞いたら教えてくれる。
たぶん、シンプルにいいやつなんだろうけど。



「ねぇ、今日ラストで
ここのダンジョン、マルチでしよ?」



気づけばもう、空はオレンジ色。
ゲームしていると時間が経つのが早い。
でもそれだけなのかと最近考えてる。
ゲームも楽しい、けどそれだけかな。
園夏といるから、
だから楽しいんじゃないかって。
そう、思うようになっている。

たぶん、これを世間的には
『恋』と呼ぶのかもしれないけど。
そんなの、俺にわかるわけがなくて……



「そうだな、リーダーはこれでいいか?」



こんな反応しかもう、できない。
すぐにゲームの話になってしまう。
でも園夏に告白を仮にしたとしても
それが本当だと受け止めてくれる、
とは思えない。

なんか、冷めてる。無関心なところがある。
それが園夏。
普通にしていれば、
ボーイッシュな可愛い女の子なのに……
それでゲーム好きだから……
つまり、園夏が好きで
一緒にゲームをしているやつもいる。



あ、死んだ……



「うっ……ごめん。
コンボ出せなかった……」



そんなミス、珍しいな。
俺から目を逸らして口を固く結んでしまった。



「何か考えことでもあったのか?
俺でよかったら聴いてやるけどって、
雑魚の癖に上から目線でごめんな」



「……別に涼太は何も悪くない。
それに涼太には何があっても
相談できないししたくないから」



そうして帰りの支度を始めた。


けど、そんな風に言われたら
何だかムカついた。



「俺に相談できないってどーいうことだよ!
俺が頼りないとでも言うのかよ」



「別に……頼りないとかじゃないし」



園夏は決して嘘は付かない。
どんなときでもそうだった。



「じゃあ、なんだよ。
俺だから無理なのかよ」



「まぁ、そうかもしれない。
でも明日もゲーム、しよ」



俺だから無理とか……なんだよ。
でも園夏の言葉には
そんなこと言えなかった。
から、



「……あ、そうだな。
明日もするか」



それしか言えなかった。



それが半年くらい、続いた。
もう、寒い秋の終わりごろだった。



「ねぇ、もし来年クラスが違っても
こうして一緒にゲームしてくれる?」



園夏がいきなりそう聞いてきた。
もちろん、ゲームしながらだけど。



「んあ、まぁ俺帰宅部だし暇だし。
俺も園夏とゲームしてると楽しい……しな」



最後の方は恥ずかしかった。
けど今まで言えなかった思いだったから
それがドバッとあふれでてきて、
口からそれが出ていた。

から、もう顔を下にして
ゲーム画面を見るしかなかった。

絶対、キモいって言われる……



「そう。私もそうだよ。
涼太と……ゲーム楽しいよ」



顔をまだ、あげられなかった。
園夏がどんな顔かわからない。
笑っていると、いいな。



「ねぇ、涼太。
これからもずっとゲームしよ?」



人の気配を感じて
顔をあげてしまった。
……園夏の顔がすぐ近くだった。

自然と目があってしまう。
園夏は珍しく普通の女子みたいに
顔を赤くして照れていた。
そして普通の女子みたいに笑っていた。



「……俺も、園夏とゲームしたい。
あのさ、聞いて欲しいことがあるんだ。
ゲームしながらでもいいよ」



顔をいつも合わせてなかった。
から顔を合わせるだけで
凄い恥ずかしかった。
それはお互い様だったようだ。



「俺さ、たぶん園夏のこと、好きなんだ。
いつも二人でゲームしてる、この時間。
とっても楽しいんだ。
園夏が勝ったときに時々見る、
小さな笑顔、俺それが好きなんだ。
めっちゃ可愛くて……」



下ではキャラクターが
敵に攻撃をしていた。




「……こう見えても私、涼太のこと、
好き……だからね?」




「え……」



「って、涼太のキャラもう死にそう……っ
死んじゃったね……あはは」



確かに俺のキャラは死んでいた。
でも何も悔しくなかった。
園夏に思いを伝えられたから、
それにその思いはお互い様だったから。



「……一緒に帰るか。園夏」



「っ、そうだね。
帰ってあげてもいいよ」



園夏の持ち味だった冷たい態度が
少し温かく感じる。
園夏のその言葉にはちゃんと
思いが詰まっているように感じた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それからもいつものメンツでゲーム。
そいつらには俺と園夏のことは話した。
そうしていつも楽しくゲームしている。

けど、やっぱり二人でゲームしてる時が
一番好きだしみんなもそう考えてか、
前よりも早く帰っていく。



「じゃあ、今日も二人で
イチャイチャしろよ。じゃあなっ!」



園夏との楽しい時間が始まる……





∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

「ゲームだけじゃない」END



本当に短編って感じですね。
はい、読んでいただき、
ありがとうございました!

Re: 恋愛とかなんかさらっと書くコーナー ( No.21 )
日時: 2017/05/18 22:20
名前: モズ (ID: Kot0lCt/)

江川悠果
白山流斗



「君といると楽しい」


私の学校には一人、有名な生徒がいる。
その流斗は私と同じ学年。でも
私なんかとは格が違う。
某有名アイドル事務所に所属していて
それでいて既にデビューもしている。
最近のデビューなのにシングルで
かなり良い順位で有名になりつつある。
それにかなりの人気メンバーらしくて……

それだけじゃなくて、
成績もいいからモテる。
というかモテないわけがない。
だからアイドルなのによく告白されている。
でもアイドルだから、
ずっと断っている。仕方ないんだ。

その話を聞いて
私は心が締め付けられるようだった。
好き、君が好き。
いろんな意味で、好きなのかも。
でもそんな思い、忘れないと。
それにアイドル。
私はもう、この思いを伝える必要もない。
もう、別次元の人になっちゃったんだし。
それに私は君の告白を振ってしまった、
そんなことになったから。
でも流斗といるととっても楽しいんだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれは一年前。
デビューする前の話。
(気持ちも当時のままで書いている)



「なぁ、悠果!
今日、ちょっと着いてきてくれないか?」



「……なんで私?
他の女子でもそれか男子でもいいじゃん」



「いや、別にお前の方がいいからな。
っ暇じゃなかったらいいんだけどな」



なぜか妙に焦った言い方になっていた、
そんな気がする。
私と話すのが嫌?緊張する?
でも顔は少し赤くて表情は険しくない。
どうしてだろう?



「……そんなに言われたら仕方ないよ。
うん、着いていくよ。流斗」



本当に暇だった。
だから断る理由もなかった。



「ありがとうっ!
本当にお前、良いやつだよな」



……、……。




「……っ、何……してるの」



とても恥ずかしかった。
いくら恋愛に興味がなくても
異性である、その意識はしていた。
だから流斗に……頭を撫でられるなんて



「良い子は撫でないと……でしょ?
あ、そういうの恥ずかしいか?ヒヒッ」



そうして何にもなかったみたいに
ニヤリと笑って教室の扉に笑顔でいる。



「別に、そんなわけないからっ!」



サッと鞄を取って、
流斗に着いていきながら学校をあとにした。



そして着いたのは公園。
初めて来た公園だったから
少しの間は辺りを見渡していた。



「ちょっとこれ、見ていてくれない?」



そう言って見せられたのはダンス。
私でも見たことある、
アイドルグループのダンス。
それをきっと完璧に踊っていた。



「実は俺、○○ニーズ事務所に所属していて
○○ニーズJr.として活動しているんだ」



「……そんなの、初耳。
流斗、そういうの好きそうだしね」



たぶん、誰にも話していなかったのかな。
噂でもそんなこと、聞いたことなかった。



「それでもうすぐデビューするらしいんだ。
『Express(エクスプレス)』として」



「なんで、私にそんなこと教えたの?
デビューするなら私に言う必要もない」



単なる疑問だった。
どうしてそこそこ仲の良い私にそんなことを。
意味がわからなかった。



「好きなんだ、悠果のこと。
でもアイドルになったらもう、ダメだろ?
だから思いだけでも伝えようかなって」



ビックリした。。
私が好きだってこと。
アイドルとしてデビューすることを
正式に決めて頑張ろうとしていること。



「まぁ、お前はどうせ俺なんて
興味ないだろ。それに、告白されても
困るよな、ごめんな」



気づけば流斗の手を握っていた。
顔はうつむいたままだし、
私の腕はふるふると震えている。



「……わからない、わからないよ。
好きかはわからない。恋愛とか興味ないし。
でも、一緒に話していると
とっても、楽しいんだ。
もしかしたら、流斗のこと好きになるかもね」



自分でもどうしてそんなことを……
衝動的なものだったと思う。

でもその私の言葉に流斗は
フフっと笑って



「ライブ、来てよ。
距離感は遠いけど俺権限で会えるじゃん。
それに今だったら学校で会える。
俺といて楽しいなら
出来る限り一緒にいようよ、悠果」



その言葉を最後に
二人で途中まで一緒に帰り
そしてそれぞれ家路を急いだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「悠果、ライブ日程決まったよ!」



「いつなの、流斗!」



最近はExpressでの話をよくする。
最近は音楽番組にも出ている。
そしてもうすぐ初めての大型ライブ。



「つーか、俺権限でお前はライブ行けるし。
俺たちExpressのライブ、楽しめよ」



時々話していてもアイドルモードになるけど
それもひとつの楽しみになっている。

アイドルだからって距離が遠いかも。
でも私と流斗は違うと思う。
なんだかんだ、近い距離感だと思う。



「何があっても流斗が一番大好きな、
Expresserになってやるからね?」



「もう、俺のファンだろ?
学校の子より出待ちしている女の子よりも
悠果は俺のExpresserだよ。
だって、俺が正式に認めたファンだしな」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そしてExpressの最初の大型ライブが
やって来た。



『今日は俺たちExpressのライブ、
観に来てくれてありがとうーー!!!』



『キャァーーーーーー!!!!!』



ライブが始まった。
メンバーは全員で四人。

大人なふじなみりょう
元気の塊、つじおか
自由気ままなリーダー、あしそして白山流斗。

流斗の権限で特等席に私はいる。
近くでアイドルとしての流斗が観れる。



「えっと、次の曲は今はライブ限定の
俺のソロ曲で歌詞は自分で書きました。
本っ当に大切な守っていきたい、友達。
そいつのために、
そしてExpresserに贈ります。
『ENJOY!!』」



流斗のカラーのブルーの照明で
キラリと輝く、流斗。
そしてスゥーっと息を吸った。



「遠いーようで近い存在ー
君はいったいなんだろうー
誰にも言えないー秘密があるんだー
君だけに教えるからー」



どこか悲しそうに思える。
こんな歌詞、流斗書けるんだ……
Expresserのみんなも静かに聴いている。

そしてまた、大きく息を吸って



「わかってる、わかってる、無理ーなんだー
一緒にいたくても別々の道をー歩むー
でもーいつかーまたーー出会えるからー」



いつのまにかただただ、聴いていた。



「だからー今を楽しもうーよ
君といると楽しいんだぁー
ずっと、じゃないタイムリミットー
誰かこの時計を止めてーよー
一度だけのわがままーーー」



『キャァーーーーーー!!!!!』



私も思わず、拍手していた。
視界がぼやけてそれで泣いているんだ、
それに気づいた。



「まだ、少ししか歌詞が出来なかったけど
みんなありがとうーー!!!」



それからライブが続いたが、
楽しんでいるうちに終わっていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Re: 恋愛とかなんかさらっと書くコーナー ( No.22 )
日時: 2017/05/18 22:35
名前: モズ (ID: Kot0lCt/)

朝起きてニュースを見ると
Expressのライブが特集されていた。



「まるで夢……みたいだったな」



そんなふわふわしていたまま、
学校に向かった。

あの曲のように
私と流斗が一緒に楽しく過ごせるのは
高校生でいる、今しかない。
けど、昨日が信じられなかった。
アイドル流斗がカッコ良かった。




「悠果ー!どうだったぁー!」



アイドルじゃない、流斗も好き。
アイドルモードの流斗も好き。
とってもカッコイイ。
なんて、言えないよ。



「良かったよ、みんなみんな」



「そう?あ、ソロ曲はどう?
あれ、一応悠果をイメージして書いたんだ。
どう……だったかな?」



「なんか、凄く心にきた。
泣いちゃったもん、本当に。
それに流斗があんな歌詞書けるのに
ビックリしたよー」



「って俺を軽くディスるなよ。
でも来てくれてありがとう。
これからずっと俺の権限効くかわからないし
また、来てくれると嬉しいんだけど……
さすがに無理か、いくらなんでも」



「行くから、私流斗公認のExpresserでしょ?
行かないわけないには行かないよ。
それにライブ楽しかったし
刺激になったよ、本当に」



「じゃあ、高校卒業までまだ、よろしくな!
悠果ー!」



「うん、流斗ー!」



これからもずっとかはわからないけど
流斗と楽しめたらいいな。
流斗が好きなんだろうけど、
Expresserだし。
本当にわからなくなっちゃうかも。
だから言葉にしてみた。



「流斗のこと、Expresserとしてじゃなくて
普通に好きだからね」



今までだったら言えなかった。
でもライブの流斗のソロ曲を聴いて
せめて言わなきゃって思った。
都合良く私と流斗以外に誰もいなかったし。



「それは俺も。
でも今はExpressとExpresserの関係だろ?
だから……まぁ、Expressの話をしよっ!」



「そうだねっ」



これからの生活が
ずっと楽しめそう。
楽しめないわけがない。
だって流斗がいるから。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「君といると楽しい」END……?



Expresser……Expressのファン

もちろん全てフィクションです。


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