コメディ・ライト小説(新)

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下書きだらけ
日時: 2018/10/07 03:04
名前: モズ (ID: KG6j5ysh)



【意味を為さない目次】

「」>>1-2
「」>>18-19「」>>20「」>>21-22「」>>34-35>>37「」>>43>>45>>49-50「」>>62-64
「」>>69-70「」>>75-76「」>>84-86>>89-90「」>>96-99(不可)

「」>>160-162 途中
「」>>163
「」>>165
「」>>166
「」>>167
「」>>168


「」>>170 続く
「」>>171 供養
「」>>172

 初心を忘れずにごろり寝転んで初心者ぶって書く場所、
珠に溢したくなる、仕方ないやろ、なんてな。

Re: 恋愛とかなんかさらっと書くコーナー ( No.1 )
日時: 2017/05/04 00:19
名前: モズ (ID: RnkmdEze)

はい、たまたま出来てしまったスレです。

URLの貼りかた、雑談板で教えてください。

下手です。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ヒマワリ」 (男視点かな)


もし君を表現するなら、『君』でしかない。

どうしてかって?そんなの、簡単だよ。

……正直、言わせないで欲しいけど。

それは、それは。

俺が君のことを好き……だから。

今もずっと、好き……だから。

それだけ、だから。



君と初めてあったのは高校の入学式。

たまたま同じクラスだった。

目立っているタイプじゃなかったけど、

たまたま見た君の笑顔に俺は惹かれてしまった。

ヒマワリのように明るくて、元気で。

どこか悲しそうで……

今その笑顔を思い出すと泣きそうで視界がぼやけてくる。


もっと、君の笑顔を見ていたい……


そんなことを笑顔を見た日から考えない日は
なかった。

それが全て俺に向けての笑顔じゃなかったけど。

そんなの、わかりきっていたけれど。

君の笑顔が大好きだった。

ただ、君が好きだった。

そんな君と本当に近づいてしまったのは、

入学式から変わらぬ席が変わるとき、

そう、席替えだ。

もちろん、楽しみにしていた。

ありがたいことにぼっちでなかった俺は

友達と近くになりたいという気持ちもあった。

けど、本望は君の隣になりたい。

それは叶ったような、そうじゃないような。

君が斜め前だった。

「キモイ」って言いそうだけど、

友達と話しているときも気分は上の空で。

いつも笑顔でいる君を見ていた。

でも席が近いから時々話しかけられた。

授業の時だけど。


「ねぇ、ここわからないんだよね。
教えてもらってもいい、かなぁ?」


どこか不安そうに話しかける、君。

初めての会話も覚えている。

君が勉強で悩んでいたから教えた。


「あぁ~、わかりやすいね。
もしかしたら、また教えてもらうかも……、
だからそのときは……よろしくね」


そうして俺にあの笑顔を向けてくれた。

あんまり表情がないって言われる俺だけど、

さすがにそのときは照れた……と思う。

それで何かと話す機会はあったと思う。

そうして、ただ君に思いを募らせた一年は

終わっていった。

けど、君が好きな思いは変わらなかった。



そして幸運なことに

また、クラスが同じだった。

俺と君の距離は変わったのだろうか。

授業以外でも話すようになったか。

でも君にとっては、ただの友達だろう。

そんなの、わかりきっている。

でも、それでも君の笑顔を見ていたい。

その気持ちは変わらなかった。

思いだけでも伝えたかったと思う。




「私、あなたのことが……好きなんです。
よければ、付き合ってください」


好きと言われても……

俺には好きな人がいる。

そんなことは言えずに

俺に告白してきた女子を振った。

ごめんな、でも君が好きなんだ。




「ねぇ、昨日告白されてたんだよね?
どうして、振っちゃったの?
あ、責めるつもりはないんだけどね」


……君が好きだからだよっ!

なんて言えなかった。

こんな機会で話すとは思わなかったけど。

本当にこのときは何を口走ったんだろう。

覚えてない……。




「ねぇ、よく告白されてるけど振るのって
好きな人がいるからなの?」


多分、このときは質問返しをしたんだ。

お前はどうなんだ?って。

そう言うと、

君はわかりやすく顔が赤くなって、

俺から目を逸らした。そして、


「……べ、別にっ。いなくはないけどさ。
……でも言えない。ねぇ、そっちはっ」


たぶん、


「好きなやつはいるけど、恥ずかしくて
告白できてない」


って、答えたはずだ。


君の返答はそれから少し経ったくらい。


「告白すれば、付き合えるんじゃない。
誰なの、その子は」


どうしようか、迷った。

今、言ってしまおうか?

いや、俺はチキンだからそんなの、無理だ。

……なら、なら。


「ここで言うのは恥ずかしいしさ、
放課後残って教えてやるよ」


これでもそうとう緊張した。


「本当に?本当にだよね?
わかった。私も教えてあげるから」


顔は赤いままだったけど、

いつもの明るい笑顔で友達の輪に向かった。



今日はとてもボーッとしていて、

いつの間にか放課後、だった。

支度するのさえも忘れて、

別の意味で上の空だったかもしれない。


「ねぇ、教えてくれるんじゃないの?」


いきなり肩を叩かれて、

近くで君の声を聴いて肩を震わせた。

そうすると、君は


「ちょっ。いきなり、どうしたの?
教えてくれるんじゃなかった……の?」


不安そうに話しかけた。

でも、言う……しかない。

玉砕するのはわかっていたし。


「俺は……、俺は……」


明らかに可笑しい俺を見て、

君は緊張していた。


「ねぇ、どうかした……の?
そこまで恥ずかしいことなの?」


複雑な顔で俺を見ていて、

それで俺は照れてあのときの君のように

目を逸らして視線をあげられなかった。

それを見て君は

何を感じたのか、そう話した。

俺と君は同じような表情だったと思う。

そして俺は大きく息を吐いた。

そして、吸った。


「俺は……お前のことが……好き…なんだ。
笑顔が本当に可愛くて……。
優しくてノリよくて、やっぱり可愛くて……」


何も見ることが出来なかった。

目をつぶっていた。

そしてもう一息。


「だから……思いを伝えたかった。
ごめん、俺なんかがお前に……告白みたいなの」


それを聞いて、君は何もしなかった。

動かなかった。

そしてただ顔がフルフルと震えていた。

そして目には涙が溜まっていた。


「なんで、謝るの。ねぇ、どうして?」


泣きながら、そう言った。


「だって、お前……好きな人いるんだろ」


より大きく、顔をフルフルと震えさせる、
いや、首を横に振ると表現するべきか。


「私、好きだもん。君が好きだから。
だから、好きな人が君なの」


そしていきなり、俺に抱きついてきて

泣いた。

それから、俺と君は恋人同士になった。



運命の日、とでも言うべきか。

その日は夏祭りの日。

二人で行くことにした。

近所の公園に集合していた。


「ふぅー、遅れてごめんね。
待ったよね?」


うん、待った。

けど、そんなの言えないくらいに

君の浴衣姿は素敵だった。

君らしい、黄色いヒマワリの浴衣だった。

髪もアレンジしていて

いつも以上に可愛かった。

ちょこんと乗った花かんむりも

君の可愛さを助長してくれていた。

そしてあまりの可愛さにボーッとしていた。


「ねぇ、屋台にもう行っちゃうよー?」



ずっと楽しかった。

ずっと笑顔の君が可愛すぎて……

りんご飴を食べていても、

金魚が捕れなくても、

射的で可愛いぬいぐるみをもらったときも。

本当に可愛くて、思い出すのが今では辛い。


ヒュ~~、ドンッ!


花火だ。


「花火だね。とってもキレイだね」


あっ、ヒマワリだっけ?あれ!


「確かに、ヒマワリだな。
お前の浴衣もヒマワリだよな」


「うんっ、そうだよ!」


「……とっても可愛い、素敵だぞ」


「そっちも……カッコいいじゃん」


そして沈黙。

そして花火の音。

そして眺めるだけ。


「ねぇ、明日もここで会えない?」


「また、祭りに行くのか?」


「違うの、近くのヒマワリ畑を見たくて……
好きな……人と二人で、ね?」


照れる、そんなこと言われたら。

暗くて君の顔は見えなかった。けど、

花火によって照らされた顔は照れていた。

そんな顔を見たら、やっぱり照れるし。


「そうだな。俺もお前と見に行きたい」






Re: 恋愛とかなんかさらっと書くコーナー ( No.2 )
日時: 2017/05/04 01:00
名前: モズ (ID: RnkmdEze)

とても暑い昼間に集合していた。

祭りの準備でせわしない人たちを尻目に

ずっと、君を待っていた。

そこからギリギリ見えるヒマワリ畑を

何とか見ていた。

そのヒマワリはとても黄色く、明るく。

太陽に向かって顔をあげていた。

近くで見たら迫力が凄いだろうな。

でもその迫力を感じることはなかった。

君とヒマワリを見れなかったからだ。



「事故……です、か」


両親が俺と君が恋人同士だと知っていた。

いつも俺のことを楽しそうに話していたらしい。

そうしてその日の内にその事実を知った。

祭り会場に来るまでに事故に逢ったそうだ。

ヒマワリの道を通らずに……

君はわざわざヒマワリ畑を通らずに

遠回りして祭り会場に来ようとした。

そしてスピード違反していた車に……

即死だった、そうだ。

ヒマワリを見ずに死んでしまった。


「見せ、たかった。ヒマワリ」

ショックで途切れ途切れになる俺の言葉。

恋人を失った、その感覚がない。

けど両親に許可をとって

君の部屋を見せてもらった。

君がまだ、いる。

そう、思っていた。

ベッドの上にリスのぬいぐるみ。

実は俺が射的でとってあげた、ぬいぐるみ。

そいつにそのとき着けていた花かんむり。

そして、ヒマワリ畑に向かった。



「着いたぞ、


二人で見た、ヒマワリ。

その全てが太陽に向かって咲いていた。

どうしてだろう?

自然に涙が流れていた。

そんな涙もリスのぬいぐるみの顔に落ちていく。

無性にぬいぐるみを抱き締めた。

君を感じられるような気がして……

ほのかな温かさを感じた。

そしてとても可憐な香り。



今でもそのリスのぬいぐるみは俺の部屋にいる。

君がいつも傍で見守ってくれている、

そんな気がして。

もう、高校は卒業して大学も卒業した。

そして今や、社会人なのに。

ずっと君が好きだ。

もう、誰にもときめかなかった。

やっぱり、俺はが好きだ。

今も、ずっと。

リスのぬいぐるみを抱き締めないと眠れない。

今日もそんな日。

そして君の命日でもある。

そして夢を見た。



「お久し振り、悠?」


……大人になった、夏花か?


「うん、そうだよ!夏花だよっ!」


また、会えた……


「そうだね。私、ずっと悠のこと好きだよっ」


俺も夏花のこと、好きだ。


「ありがとう。リスちゃんもありがとう」


そんなこと、ないよ。


「私、本当に楽しかった。
悠くんと会えて良かった。
初めて付き合ったのが悠くんで良かった。
本当にありがとね」


……こちらこそ、ありがとう。


「でも悠くんはちゃんと恋愛してね?」


……


「しないと私が許さないからね?」


……無理だよ、
夏花以外に好きになるわけないよ


「ダメだよ。悠が幸せにならないと。
無理しないでよ」


無理なんてしてない。
夏花のことが好きなんだ。


「ありがとうね。本当に。
また、今度会おうね」


そうだな。また、ヒマワリ見せに行くよ。


「楽しみにしてるよっ!」


そうしてろ。


「本当に……幸せになってね」




朝が来た。


「夏花……」


夏が近づくと必ず思い出す、思い出。

忘れたいなんて思ったことはない。

忘れたくない。

そのために今日も会社帰りに

あの、ヒマワリ畑を通る。



「ヒマワリ」END



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