二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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薄桜鬼  ひとりぼっちの悪魔  
日時: 2012/06/10 09:00
名前: mk (ID: kI5ixjYR)

こんにちは!mkといいます!
実は前書いていた小説があまりにも気に入らなかったので新しいのを書いてみました!!

登場人物は前の薄桜鬼 Loyal −誠−とほぼ同じですが、もう一度書いておきます

−主人公−
叶 美波 (カノウ ミナミ)

黒髪、腰辺りまでの長さ。性格はやんちゃ、そして、仲間思い・・・時々沖田さん並に黒くなる
女としての自分をおし殺している

−仲間−

黎 (レイ)

銀髪、瞳は赤。性格は優しい。主人公と契約を結び、体の中に潜んでいる
戦闘時になると必要に応じて出てきたりする。


この二人と残り一人を中心にしてお話を進めていきます

薄桜鬼 ひとりぼっちの悪魔
これから頑張るので応援よろしくお願いします!





〜ご愛読者様〜
桜舞姫様
雛苺様
愛恋様
玉環様(元乙女様)
カノン様
ニョーコ★様

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Re: 薄桜鬼  ひとりぼっちの悪魔   ( No.137 )
日時: 2012/07/06 15:18
名前: mk (ID: kI5ixjYR)

はいはい!皆様大変お待たせいたしました!
更新遅れてすんまっせんしたぁぁぁぁ!!
と、言うわけで続きを更新いたします!



では、どうぞ!
















土方が去ってから数刻の後に新政府軍との戦いが幕を開けた

それぞれの幹部達は一生懸命に刀を振るっていた

『「闇の力よ・・・我に力を与えたまえ・・・」』

美波は前線に立ち、敵が迫ってくる目の前で詠唱していた

『「数千億のときを越え、地獄より出でし使徒よ・・・契約せし悪魔『黎』の名のもとにその力をあらわしたまえ!!」』

『「喰らえ!!【風光月下】!!」』

詠唱が終わり、美波が紋章の上に手をかざせば、どす黒く・・・禍々しい『何か』が出て敵兵を襲った

だが、魔力も体力も無限ではない・・・

美波は荒々しく息をついた・・・額には大粒の汗・・・新政府軍の敵も少しは減っただろうが、それでもキリがない・・・

原田は近藤の元へと向かった

「近藤さん、撤退命令を出してくれ!戦力が違いすぎる!勝てっこねぇ!!」

原田の服は泥と部下達の血で塗れていて、戦闘のすごさを物語っている・・・

「馬鹿者!!敵を目前にして怖気づいたか!貴様、それでも男か!」

その言葉に原田が愕然としているとほぼ同時に斎藤と新八が飛び出してきた

「局長!南から敵が押し寄せてきます」

「何!?」

斎藤の報告に近藤は眉を吊り上げた

「北からも来てるぜ!このままじゃ、挟み撃ちにされて全滅だ!!」

原田が再び近藤に訴えかける

「近藤さん、撤退は負けじゃねえ!!ここはひとまず退いて、態勢を立て直すべきだ!」

「武士ならば、命ではなく名を惜しめ!」

「本陣隊!付いて来い!突撃ぃぃぃ!我らの力と気迫を見せてやれ!!」

その背中を、千鶴が慌てて追いかける

美波も急いで追いかける

走り出す近藤たちを狙っていた敵の砲弾が火を噴いた

弾が近藤たちめがけてせまってくる

「危ない!」

美波は近藤の上に覆いかぶさり少し先へと転げ落ちた

「・・・っ・・・」

「大丈夫か!?」

後からやって来た原田たちが急いで状況を確認した

近藤は擦り傷で済んだが、美波は近藤を庇ったときに受けた傷のせいで腕から出血をしていた

近藤が我に返り、後ろを振り向くとそこには砲弾が直撃して死んでいった隊士達の躯が転がっていた・・・

「近藤さん・・・・・・気合で戦ができる時代は・・・・もう終わっちまったんだよ・・・」

「頼む!これ以上、無駄死にさせねえでくれよ・・・」

原田と新八の言葉に近藤は一瞬目を伏せ、悔しそうに唇を噛んだ

「・・・撤退だ」

「よし、撤退だ!前の隊士達を退かせてくる」

そういって新八は急いで走り去って行った


「斎藤君・・・後は頼んだぞ・・・」

その時、近藤が何かを決意したかのように前へ出ようとした

「多くの部下を死なせて、生きて帰れるものか!此処を死に場所と決めた!!」

千鶴と美波は慌てて近藤の羽織を掴む

「待ってください!」

「そうです、落ち着いてください!!」

「は・・・離せ!!」

「近藤さんさえ無事ならまた立て直せるって土方さんがそう仰っていました!そして、私は近藤さんを守りぬけと命令を受けています」

「いま、此処で大将がいなくなってしまったら土方さんが援軍を呼びに行った意味がなくなります!!」

近藤は沈黙した後、静かに言った・・・

「俺に生き恥を晒せというのか?」

「生きて責任を追うことの方が、死ぬ何倍も辛いかもしれません・・・」

千鶴が目を伏せ、言った・・・

「いえ・・・だからこそ・・・生きてください!!」

「・・・分かった・・・」

近藤は千鶴と美波の真剣な顔に動かされたようだ・・・静かにそういった・・・

そこに、斎藤がやってきて千鶴の脇に立った

「局長、行きましょう・・・」

斎藤と千鶴が両脇を守るようにしながら・・・美波はその背後を守るようにしながら戦場の後方へと駆け出した・・・・・

Re: 薄桜鬼  ひとりぼっちの悪魔   ( No.138 )
日時: 2012/07/06 15:21
名前: mk (ID: kI5ixjYR)

続けて行くぜ!















不知火の放つ銃声が辺りに響く

原田は頬が熱を持つのにも気にせず槍を繰り出す

先程から不知火と原田の戦いが繰り広げられている

一旦間合いを取って両方が武器を構えなおした・・・その時だった

銃声が響き、不知火と原田の間を銃弾が横切った

それを合図に新政府軍の兵士達が一斉に突入してくる

「今いいとこなんだよ!」

「邪魔すんな!」

そう言って原田は兵士の一人を槍で貫いた・・・

しかし、槍を喰らった兵士は倒れなかった・・・そればかりか、槍を掴み自分の手元に引き寄せた

気味が悪くなった原田は慌てて槍から手を離す

刀を抜いた原田の視界に入ったのは塞がって行く赤い傷口だった・・・

気を許さず次々と兵士達を切り倒して行く原田だったがあまりのことに驚愕を顔に浮かべた

———その頃・・・

近藤を逃がすために街道を走り抜けていた千鶴達は運悪く新政府軍と衝突していた

斎藤が抜刀し次々と敵を斬り倒して行く

「行け!」

斎藤が鍔迫り合いの状態で叫んだ

「分かりました!」

「はい、近藤さん!」

千鶴は近藤を促し美波はやってくる敵を斬り伏せる・・・

そして、それぞれの信念を持ちながら走り続けた・・・


————

「うぎゃああああ———!」

辺りに悲鳴が響き渡る・・・

大地は赤く染まり、その上には幾つもの躯が倒れている・・・

原田は手にした刀でどんどん斬り伏せていくが、それでもきりがない・・・・・

「不知火!どういうこった!?何で羅刹が昼間に外をうろついてるんだよ!」

原田は不知火を睨みつける

「オレが知るか!!こいつらはオレが連れてきたんじゃねぇよ」

羅刹兵を打ち倒した不知火が怒鳴り返す

「こんなモン作れる奴ァオレが知ってる限り一人しかいねぇ」

不知火は忌々しげに目を細める・・・原田がその人物を聞き出そうとしたときだった・・・

「ふふふ・・・素晴らしい成果だ・・・この日が来るのをずっと待っていた・・・」

茂みが揺れ、一人の男が姿を現した・・・

見覚えのある顔に原田は目を見張った・・・

「なんであんたがここに!?」

迫り来る羅刹兵に気を許さないようにしながらも、原田は目の前に立っている男を睨みつける

「綱道!何を考えてこんな連中を差し向けやがった!!」

「・・・こんな連中とはご挨拶ですね・・・陽の光を苦手とする欠点をついに克服させたのです!羅刹は人を超えた!新たな種になれるはず」

そういって行動はニヤリと笑った

「じゃあ、あんたがこいつらを作ったのか!?」

原田は赤い瞳を輝かせている羅刹達を見回して言った

「この羅刹隊はあれば、雪村家再興も夢ではない!」

綱道の瞳は狂気に満ちていて爛々とした光を放っていた

「新たな鬼の時代の到来だ!」

綱道の叫びが合図になったかのように羅刹達の動きが先程よりも活発になった

「新たな鬼の時代だと!?何抜かしてやがる!こんな化け物が闊歩するようになったら、日本はお終いだぜ!」

不知火はそう叫ぶと原田を振り返った

「原田、一時休戦だ!このまがい物共を片付けるぞ!」

「異存はねぇぜ!」

原田と不知火が意気投合したその時だった・・・・・・

Re: 薄桜鬼  ひとりぼっちの悪魔   ( No.139 )
日時: 2012/07/06 15:22
名前: mk (ID: kI5ixjYR)

「原田、一時休戦だ!このまがい物共を片付けるぞ!」

「異存はねぇぜ!」

原田と不知火が意気投合したところで、どこからか声が掛かってきた

『俺も手伝うとするか・・・』

不意に聞こえてきた声に二人は身構えた

「誰だ!?」

原田が声をあげると声の主は二人の横へと降り立った

白髪にも似た銀髪・・・真紅に輝く瞳・・・全身に黒い洋装を身に纏った長身の男は薄く微笑んだ

「お前・・・確か・・・」

原田の記憶には確かにそいつはいた・・・

「黎・・・?」

なんでここにいるんだ?・・・と聞こうとした時だった・・・・・・

『黎・・・?違う・・・俺の名前は暁だ・・・』

原田は驚愕を顔に浮かべる・・・

『そんなことより、まずは目の前の敵を殲滅することが先だ!』

暁の声に原田と不知火は再び身構える

「いわれなくても!」

そして、三人は羅刹兵達へ向かって行った・・・

————

あれからどのくらい経っただろうか・・・

原田が気付いたときには綱道の姿は消えていた・・・

ちらりと横に目をやると暁が疾風の如く羅刹達を確実に刺し殺していた・・・

息も乱れてないようで、端正な顔には羅刹達の血がついていた・・・

『彼の地に眠りし邪悪な力よ・・・六代悪魔【暁】の名において命ずる!!発動せよ!【斬風】!!!』

倒しても倒しても羅刹たちの数は多い・・・

暁が冷酷な目つきで暗唱すると足元に大きな紋章が広がり爛々と輝きだした・・・

辺りに強風が起こり、暁の周りに集まる・・・そして一際大きな風が吹いたかと思うとそれを合図に風が羅刹たちの周りを囲んだ・・・・・・

そして一気に狭まり、羅刹たちは首や全身を斬り刻まれ動かなくなった

「・・・すげぇな・・・」

気付けばその一言を漏らしていた・・・

暁は手を払い何事もなかったかのような顔つきで戻ってきた

あれだけいた羅刹たちももうどこにもいない・・・

「おい、原田・・・こいつは何者なんだ?」

不知火が訝しげに聞いてきた・・・

「俺もよくわからねェ・・・」

二人の視線を受け、暁は口を開いた

『改めて言うぞ。俺の名は暁・・・先程貴様が黎と言ってたのは俺の双子の弟の名前だ・・・』

「双子だと!?」

原田は声をあげた

『ああ、そうだ・・・』

「じゃあ、なんで双子なら黎と・・・美波と一緒にいなかった!?」

原田は暁に問いかける

『双子だからといってなぜ一緒に居なければならない?それに、俺には俺にの事情ってものがある・・・』

「そうか・・・」

『・・・だが、そろそろ俺も契約してもらわねば悪魔としての権威が・・・』

「ん?何か言ったか?」

原田が問いかけるがそれには応えずに言った

『そんなことより、早く行くぞ』

暁は駆け出した・・・

「ああ・・・・・・じゃあ、この続きはまた後だ!」

原田は不知火に別れを告げると暁の後を追って走り出した・・・・・・

Re: 薄桜鬼  ひとりぼっちの悪魔   ( No.140 )
日時: 2012/07/06 15:22
名前: mk (ID: kI5ixjYR)

走り続けていた山道は険しさをまし、日中だというのに両脇に生えている樹木の枝が陽の光を遮っていた

敵の兵士達に襲われた後、斎藤に任せ三人は走り続けた

突然一陣の風が吹き抜けた・・・

それにいち早く気付いた美波は近藤たちよりも先の方で足を止めた・・・

千鶴と近藤も異変に気がついたのか、身構える・・・

すると、前方の木々の間から黒装束に身を包んだ少年だった

「やっとあえたね・・・千鶴・・・」

千鶴と瓜二つの顔に京の町であった娘の記憶が頭の中で蘇った・・・

「———あなたは・・・薫さん?」

「雪村君、知り合いなのか?」

「はい、前に京で一度・・・」

戸惑いながらも千鶴は近藤に頷いて見せた・・・

「薫さん・・・どうしてここに?その姿は?」

「・・そうか・・・沖田から何も聞いてないんだね・・・」

あからさまに残念そうな顔をした薫の言葉に、千鶴は首を傾げる・・・

「これが俺の本来の姿・・・性別を偽ったのも今日此処に来たのも全ては唯一の目的のため・・・・・・そう・・・妹を救うためにやって来た・・・」

「・・・妹?」

「おまえのことだよ・・・千鶴・・・」

薫の言葉に千鶴は驚愕した

「あの、でも・・・私・・・」

「この顔だけでは信じられないか?」

薫は余裕の笑みを浮かべる・・・

「ならば、この刀を証としよう・・・俺の大通連は、お前の小通連と対になる刀・・・これが雪村家に代々伝わる刀だということはお前も
承知しているはず・・・」

「・・・でも、父様はなにも・・・」

千鶴は自分の知らないことを色々といわれ、混乱していた・・・

「父様か・・・綱道は俺たちの実の父親じゃない・・・」

薫はフッと笑う・・・

「雪村家が倒幕の誘いを断って人間共に滅ぼされた折、お前は里の者に逃がされ、分家の綱道の元に匿われた・・・そして俺は土佐の南雲
家に連れ去られ、離れ離れになってしまった・・・」

「・・・」

千鶴はじっと聞き入っていたが、幼い頃の記憶がない・・・雪村家が滅ぼされたというのも初耳だ・・・・・

「俺は今、綱道のおじさんと雪村の家を再興しようとしているんだよ・・・」

「父様と!?」

千鶴が聞き返すと、薫は笑みを浮かべた

「おじさんが改良した変若水を使えば、弱点を克服した羅刹が作れる・・・彼らを作って人間を滅ぼし、鬼の世を創るのさ・・・」

顔色を変える千鶴に喉を鳴らしながら笑うと薫は再び口を開く

「今頃、新選組は全滅してるだろうね・・・」

「わかっただろう?お前が頼れるのは・・・もう俺しかいないんだよ・・・」

そう言って、千鶴に手を差し伸べる・・・

だが、千鶴は一歩後退し・・・そして薫の視線にフルフルと首を振る・・・

「どうやら、此処で命を落としたいらしいね・・・」

薫は不機嫌さを露にした

そこで、美波が刀を抜いた・・・

「・・・薫・・・もうやめて・・・」

そういいながら油断なく薫を見つめる

「・・・君はなんなの?何ヶ月か前も俺の後をつけて来たよね」

「・・・・・・」

「君・・・邪魔だよ・・・」

薫はそういうと疾風の速さで間合いに入ってきた・・・

美波は若干反応が遅れ、髪が一房地に落ちた

「・・・っ・・・」

辺りに金属同士ぶつかり合う音が響き渡る・・・

「薫・・・君は間違ってる!」

刀を交えながら必死に薫に語りかける

「なにが間違っているんだ!?俺がどれだけ千鶴を捜し求めてきたか・・・・・・それが君なんかに分かってたまるか!!」

薫が激しく怒り、思い切り美波の刀を弾き飛ばす・・・

刀を飛ばされた美波が間合いを取りながら懐から短刀を取り出そうとした・・・その時だった・・・

「君もしつこいよね・・・しつこい男は嫌われるよ?」

突然の人物の登場に近藤と千鶴は驚いた

「お前もな、沖田・・・こんな陽の下でいつまでその力を保ってられるかな?言ったよね?変若水じゃ労咳は治らないって・・・」

その言葉に千鶴も近藤も絶句した・・・

「じゃあ、今のうちにさっさと君を斬るしかないね!」

沖田は薫の言葉に動揺一つせず果敢に攻めて行く

が・・・、優勢に見えていた沖田が突然咳き込み始めたのだ・・・

体を丸め、激しい咳の為動くことができなくなってしまった・・・

それを見た薫はニヤリと笑う

「千鶴、見るがいい・・・弱者はこうして斬り捨てられるしかないんだよ」

薫の行動よりはやく美波が沖田の前に現れた・・・

「薫・・・やめろ・・・」

美波は薫を睨む

「そうか・・・君も一緒に死にたいか・・・」

そう言った次の瞬間だった・・・

「薫!!!!」

突然薫の体が横に傾いた・・・

「・・・!?」

突然のことで、驚いていると千鶴の悲鳴のようなものが聞こえた

「叶君!!?」

薫が倒れて体を起こして、美波の方を見ると・・・左胸に突き刺さる白人の刃と・・・そして、驚愕を浮かべる風間の顔があった・・・

「貴様・・・」

風間は刀を抜き取った

すると、そのまま美波の体は地に落ちていった・・・

「・・・なんでだ・・・!?なんで俺を庇った!?」

意味不明な行動に薫は美波に近寄った・・・

「ご先祖様の遺言・・・」

荒い息を吐きながら美波は言った

「ご先祖様・・・?」

薫が首を傾げる・・・

「私の先祖の名前は美琴・・・そして、薫、千鶴・・・君たちの幼馴染だった・・・・・・」

その言葉に薫は記憶の中で千鶴ともう一人の少女と三人で遊んだ事を思い出した・・・

「・・・先祖様・・・美琴の願いは、親友である千鶴と薫を守ること・・・だから僕は君を庇った・・・

美波の語る言葉に薫はじっと聞き入る・・・

「薫・・・君は南雲家で虐げられて育ったせいで、千鶴に対する愛情の表現が歪んでしまった・・・でも・・・今なら・・・まだ間に合うはず・・・
歪んだ愛じゃなく・・・薫・・・君の最初の頃の心を千鶴に伝えてあげて・・・歪んでいない・・・真っ直ぐな想いを・・・」

そこで、美波は咳き込んだ・・・

口元からは一筋の血が流れ出てくる・・・

「お願いだから・・・皆で・・・生きて・・・誰も・・・死な・・・ないで・・・悲しみが・・・生まれないように・・・」

「叶君!!」

「そして、・・・僕が死んでも・・・躯は地に埋めないで・・・・」

「まだ・・・僕にはやることがある・・・止まってる暇はない・・・」

美波は重い体を引きずりながら風間の元へと這いよった

「・・・僕を・・・刺した・・・侘びでいいから・・・仲間を傷つけないで欲しい・・・・・・約束してくれ・・・鬼なら約束は破らないんだろう?」

しばらく風間を見つめると風間は「いいだろう」と、言ってどこかへ消えていった・・・

「叶君!!」

「美波ちゃん!!」

各々が名前を呼ぶが美波は遠いように聞こえた・・・そして、そのまま美波の意識は深い闇へと沈んでいった・・・・・・

Re: 薄桜鬼  ひとりぼっちの悪魔   ( No.141 )
日時: 2012/07/08 17:49
名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)

ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!

美波が、美波がぁぁぁぁ!!!

どうなるんだ!?続き待ってる!!

……あ、mk。お久しぶり…


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