二次創作小説(紙ほか)

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Princess Teens
日時: 2018/06/10 22:27
名前: まるき (ID: Mm9jHYga)

輝く10代になれる

Re: Princess Teens ( No.31 )
日時: 2018/07/04 20:45
名前: まるき (ID: RO./bkAh)

「姉貴、黙ってて悪かった」
「もういいよ」

15歳である陽也が書類に全て記述したらしい。珍しく日付が変わる前に帰宅した陽也は逢花に頭を下げた。逢花は無視というか視界にも入れない感じで、ソファーに身を投げた。

「俺、ちゃんと高校行くから」
「無理でしょ」
「偏差値40でも行けるとこあるし」
「頑張って」

家にいるときの逢花はまるで笑顔がない。逢花は自分のベッドに入った。

Re: Princess Teens ( No.32 )
日時: 2018/07/07 08:16
名前: まるき (ID: RO./bkAh)

バイトが休みなので、美里と2人でパンケーキを食べに来た。金曜の放課後ということで心做しか開放感がすごい。

「宍戸くんとは最近どうよ」

生クリームを口の端につけながら聞いてくる。

「普通だよ」
「宍戸くんいいじゃん、イケメンっていうか好青年よね」
「うん。わかる」

イケメンは文化祭のときに隣にいたあのメガネだけど、亮くんの方が高校生らしい。

「亮くんのこと好きな女の子いるんだけど。めちゃくちゃ可愛いの」
「氷帝だもん、美人がゴロゴロいるさぁ」

逢花はパンケーキを口に運ぶが、大分腹に来ている。生クリームと分厚いパン生地があと6枚、桃のピューレと果肉にそろそろ飽きてきてしまった。一方の美里は、生クリームが逢花の倍あるパンケーキとフルーツ大盛り、サイズも倍であるのに顔色ひとつ変えずに食べ進める。

「なんか最近、逢花喜怒哀楽激しいよね」
「そう?」
「今までずっと笑ってるだけだったのに、疲れたとか眠いとか、なんかちゃんと喋る気がする」
「褒めてんのそれ」
「うん!だって怖かったよ、何あっても笑ったままだったし。大丈夫だよ〜ってしか言わなかったんだもん」

要は逢花に感情が芽生えてきたらしい。

「宍戸くんのおかげじゃない?」
「なんでそうなるの?」

逢花は唐突な亮の登場に苦笑してしまう。

「文化祭のときめちゃくちゃ騒いでたじゃん。逢花の隣で」
「だね」
「だから逢花もそのパワーに釣られて元気になりつつある!みたいな」
「そうかな?亮くんヘタレだよ」
「可愛いじゃん!あんなにゴツい身体しといてめちゃくちゃヘタレとか!」

確かに。逢花は頷いた。

Re: Princess Teens ( No.33 )
日時: 2018/07/07 09:43
名前: まるき (ID: RO./bkAh)

「亮、お前音楽とか聞くっけか」

岳人が片耳でイヤホンしながら聞いてきた。そうそう、今日はかなり大きな練習試合の前日ってのに部活がなくなっちまった。岳人と今日はカラオケにきた。

「あんま聞かねえ、聞いて…HEAVENとか」

HEAVENというのは、バンドである。兄貴が好きで俺もたまに聞く。あとは適当にバトルもののアニメとかの曲を耳にするくらいだ。

「俺めちゃくちゃ歌うからな」
「おう」

岳人はノリノリである。岳人はダンスを習っていたので(幼稚舎の頃、亮と慈郎も1度だけ、岳人の通うダンススクールに見学に行ったが)踊りながら歌っているのはいつものことである。

「次、俺か」
「亮…」

亮は壊滅的に音痴である。ガイドボーカルを殺しにかかる。声量はあるものの、音程が恐ろしく取れない。

「いつものことだろ」

間奏で亮が言い放ったのが、岳人には面白かった。英語の歌詞の発音がカタカナすぎて、ハングルに聞こえる。

「お、いいじゃん」

今日は73点を叩き出した。亮には上出来である。

Re: Princess Teens ( No.34 )
日時: 2018/07/07 23:02
名前: まるき (ID: RO./bkAh)

家にはやっぱり誰もいない、逢花はオムライスとかその他諸々のおかずの下ごしらえをするべくエプロンを結んだ。

「俺が、助けるから」

逢花はふいに亮の一言を思い出した。逢花らしくない、他人の言動を逐一思い出すなんて。大体、まず周りの人を信用して頼ったところで結局自分自身で生きていかなきゃいけないんだし。表面的に付き合ってくれる人と差し障りなければ生きていける。面倒なのだ、辛いだけだし。それを幼少期に経験している逢花にとっては、世間からすればひねくれてるのだ。どうかんがえても。

ただ目の前の作業に集中しよう、明日は多分楽しい日になるかもしれないから。

Re: Princess Teens ( No.35 )
日時: 2018/07/07 23:24
名前: まるき (ID: RO./bkAh)

「明日飯いらねー」
「あんた明日練習試合でしょ!」
「だーかーら、昼飯いらねー」

一番に伝えなきゃいけないことを母親に伝えたので自分の部屋に直行する。

「ねぇ、いつもおせち用の弁当平らげるのに…いらないって」

母親が洗い物をしていてキッチンから、リビングで野球を見ている父親に呼びかける。

「他に作ってくれる子がいるんじゃないか」
「やっぱり咲季ちゃんかしら?」
「聞けばいいだろ」

亮の両親は亮の部屋のドアの前へ向かった。

「亮、咲季ちゃんのお弁当なの?」

亮はマンガを読みながら、LINEの返信をしていた。ベッドの上。ドア越しの唐突な質問に飛び起きた。

「ちげーよ……関係ねーだろ」
「あらぁ、照れなくてもいいのに」
「咲季じゃねぇよ!」
「ふーん、そうなの」

あ、逢花弁当作ってくれるんだった。なんで俺母親に弁当いらないってあんなに張り切って言ったのか忘れてた。よく分からない自己解決をした亮は、両親が階段を降りていくのを確認して逢花にLINEをした。

明日よろしく


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