二次創作小説(紙ほか)
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- Princess Teens
- 日時: 2018/06/10 22:27
- 名前: まるき (ID: Mm9jHYga)
輝く10代になれる
- Re: Princess Teens ( No.76 )
- 日時: 2018/08/09 10:43
- 名前: まるき (ID: RO./bkAh)
逢花は亮の部屋に戻った。亮はゲームをしていた。テレビ画面に完全に体を向けて、舌打ちしたりヨシッって声を上げたり。私は暇で亮のベッドに座り足をぶらぶらしたりごろついたりしていた。が、亮くんは一向にコントローラーを操作するのを止める気配がない。
「亮くん」
「ちょっとまっ!あ!20キルし…できてねぇ!畜生!」
「…ごめん」
破裂音や発砲音のオンパレードで逢花の声は遮られる。時計に目をやると8時過ぎである。もうそろそろ長居しすぎるので、逢花はブレザーを着て、コンセントから自分の充電器を抜いてリュックに入れた。
「もう帰んの?」
「8時だし」
亮はコントローラーを手放して、ベッドに座る逢花の横に座った。
「ゆっくりできなかったな」
「そんなことないよ」
「ある」
咄嗟に抵抗してきた亮がちょっと可愛い。逢花は亮に抱きついた。
「ありがとう」
「おう」
「亮くん大好き」
逢花が顔を近づけたとき、
「待って」
「え?」
「いつも、逢花からだから」
亮はそう言って自分から逢花にキスをした。顔を離すと、なんとなく目線を合わせるのが恥ずかしくて2人同時に俯いてしまった。
「もっとこっち」
亮が逢花の腰を自分の方に寄せると、亮はさっきより長い間逢花に口付けている。逢花も拒否せず、目を瞑っている。ダメだ、逢花が好きすぎて、可愛すぎて。ゆっくり逢花の方に体重をかけると、逢花も倒れていった。亮も覆いかぶさるようにして逢花と向き合った。逢花は口を手の甲で覆いながら亮を見つめている。亮は逢花の制服にリボン手をかけた。
その先がどうなるのか、2人にしか分からないけど。
- Re: Princess Teens ( No.77 )
- 日時: 2018/08/10 20:54
- 名前: まるき (ID: RO./bkAh)
亮は眠りにつく逢花の横を抜けてリビングに降りた。母親はダイニングテーブルでパソコンに向かい顔を顰めている。
「あら」
「ごめん、今日逢花泊めてくれね?」
「いいわよ…逢花ちゃんがいいなら」
「逢花いつも疲れてて、俺と会ってもすぐねちまうんだよ」
2リットルのペットボトルを冷蔵庫から取り出し、グラスに適当に注いだ。一気に飲み干すと、伸びをしてリビングを出ようとした。
「私、あの子のお母さんになれるかしら。なれるといいわぁ」
母親は手を止めて、亮の方へ察しろと言わんばかりにニヤリと笑った。亮はなんだか照れくさくなって、ドアを閉めてしまった。
「やっぱり高校生は可愛いわね」
母親はまた作業を始めた。亮が部屋に戻ると、逢花はベッドを占領していた。亮のパーカーを着て、暖かそうに布団に包まれている。馬鹿野郎と言う気もなくなってしまった。まだ眠りに着いてあまり時間が経ってないはずなのに、すやすやと気持ちよさそうに眠っている。亮が逢花を壁側に押してベッドに入ると、逢花は戻ってくるように亮の胸元に体を埋めた。ベッドから出て冷えた体に逢花の体温がぴたりと引っ付く。亮は逢花の顔を見つめていたが、やがて目を瞑ってしまった。
- Re: Princess Teens ( No.78 )
- 日時: 2018/08/11 22:38
- 名前: まるき (ID: RO./bkAh)
結局泊まってしまった。逢花は亮より早く起きた。風呂にも入っていないし、逢花が恐る恐るリビングに降りてみると、誰もいない。部屋に戻ると、亮も起きていた。
「おはよ」
「あぁ」
寝起きは機嫌が悪いのか、亮はぶすっとしている。
「シャワー借りてもいい?」
「いいぜ」
逢花は亮に場所を教えてもらい、シャワーを浴びている。亮はその間にベッドの上でまた横になっていた。昨日の逢花はめちゃめちゃ可愛かった。言うて俺も動揺に動揺を重ねて、1回1回断りを入れてたような。落ち着きある声とのギャップがやばすぎてもう俺は死にそうだった。床に無造作に置いてある逢花の制服やら下着やら。あれ、逢花のやつ風呂に着替えなかったんじゃ。適当に長袖とズボンを引っ張りだし、洗面台のドアを開けて着替えを置いておいた。歯を磨いていると、シャワーが止まって逢花が顔を出した。
「あっち行ってよー」
「別にいいだろ」
バカ、うるさいと軽く口喧嘩をしたところで、逢花が声を上げた。
「下着がない」
「上にあったわ」
亮の日常生活には当たり前に逢花がいるようになった。逢花もそう感じてくれたらいい、嫌なこととか辛いことを忘れてくれたらいい。
- Re: Princess Teens ( No.79 )
- 日時: 2018/08/13 23:10
- 名前: まるき (ID: RO./bkAh)
「なんか逢花めちゃくちゃ可愛くなった」
由奈がお弁当を開きながら逢花に笑いかけた。
「変わらなくない?」
「だって、宍戸くんとお泊まりしたんでしょ」
「…関係ある?」
「恋すると女の子は可愛くなるって」
由奈は適当なことを言うのはだいぶ前から分かってるし、私もだいぶ適当に人の話に相槌を打つ。それでいいのが不思議だけど私はあまり人とくっついて行動するのが得意ではないのである意味楽である。
「宍戸くん、逢花にデレデレそう」
「そうでもないよ」
「えー」
由奈の推測であれば、宍戸は体格も良くてどちらかと言えばキツい感じのスポーツ男子だけど、逢花にだけは甘々でちょっと甘えんぼなところがあると言うのだ。亮は甘えてくることは愚か普通に逢花に暴言(亮はそんなつもりない)を吐くが、態度は逢花の言うことをなんでも聞いてしまう。
「逢花ってインスタやらないの?」
「載せることない」
「淡白過ぎわろた」
- Re: Princess Teens ( No.80 )
- 日時: 2018/08/13 23:27
- 名前: まるき (ID: RO./bkAh)
男子の話と言えば、7割下ネタ、2割ゲームか漫画、1割が対人関係についてであろう。少なくとも亮はクラスメイトと下ネタに限らず変な事言っては教室の一角に固まり、腹を抑えて笑っている。
「お前、彼女と最近どうなの」
昼飯の時間はいつもテニス部と食べている。2月の屋上は寒いが、もはや定位置なので誰も移動をしようとしない。
「え、いや普通だけど」
「しらばっくれとんちゃうぞ」
「関西弁でまくし立てるとか怖すぎだしー」
慈郎はツッコミを入れたがいちごミルクを飲みながら、うとうとし始めた。
「逢花ちゃん」
「逢花ちゃん」
「うるせぇ、気安く呼ぶな」
ダブルス恐ろしい。亮は思った。でも、あまり付き合う前とさほど連絡取る量も変わらないし、会う時間もとりわけ多いとは言えない。恋人として色々することはあるが、特別遠くにデートとかサプライズプレゼントとかはない。逢花はあまり祝い事を盛大にされるのを好まないし、亮も学校行事と部活以外のイベントには精を出さない。ダルダルな感じが相まってるのか。亮と逢花にもよくわからない。
「お泊まりしたんやろ」
「うん」
「一夜を共に…し…」
亮は何気なく頷いて、サンドイッチにかぶりついた。その余裕に2人は圧巻である。
「どうだった!」
「よかった」
「宍戸が遠くに行ったわ」
「そんな変わんねーよ」
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