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- ONEPIECE ゾロ受け
- 日時: 2013/09/07 11:18
- 名前: 羅紗 (ID: RXugjDaQ)
初めまして
羅紗です
ワンピ大好きです
基本ゾロ受けだけです
組み合わせはその時の
気分で変えさせていただきます。
更新は遅いです
よろしければ見てください!
- Re: ONEPIECE ゾロ受け ( No.360 )
- 日時: 2014/05/26 15:58
- 名前: 羅紗 (ID: lQjP23yG)
真弘!来てくれたんや!
ありがとう!!
楽しみにしといてや!!
- Re: 涙の口付け(シリアス) ( No.361 )
- 日時: 2014/05/26 18:51
- 名前: 羅紗 (ID: 5TWPLANd)
「ゾロー!!」
その声の主はバタバタと走ってくると、刀を手入れしているゾロに勢いよく抱きついた
「ー・・・痛ぇし、重い・・・」
「ヘヘッ、しかたねぇだろ?お前を見たら抱きしめたくなるんだからよ!」
「知らねぇよ!!」
ゾロが思わずツッコミをいれると、ゾロに抱きついている金髪の男、サンジは、自分の顔を、ゾロの顔へと近づける
「愛してる、ゾロー・・・・・・」
「ー・・・っ・・・んっ・・・」
そこが昼間の男部屋だというのを忘れ、二人は甘くとろけるようなキスに夢中になってゆく
「ー・・・あっ・・・んんっ・・・」
「カワイイな・・・ゾロは・・・」
そう言いながら、サンジがゾロのシャツに手をかけた時だった
「ゴホンッ!」
「?!!!」
二人はあわてて声のした方を見た。すると、この部屋にウソップが入ってきていたらしく、自分達には目を合わせずに、わざとらしくせきをしていた
「なっ?!!」
ゾロは顔を真っ赤にすると、サンジを頭つきでつき飛ばす
「うげぇっ?!何すんだ!」
「テメーがところかまわずキスするからだろぉが!!TPOをわきまえろ!!」
「んだと?!テメーだってノリノリで舌をかー・・・ムグッ!!」
サンジの言葉のとちゅうで、あわててゾロは両手でサンジの口元をおおう
(もう・・・好きにやってくれ・・・)
ウソップは静かに心の中でそうつぶやくと、スタスタと男部屋を出て行く。それに続いて、ゾロとサンジも申し訳なさそうな顔をして、男部屋を跡にした
この二人が付き合いだしたのはつい最近のことだった。告白はサンジからしたらしく、最初はぎこちない二人だったが、今ではクルーの目をぬすんでキスをするまでに、なっていた。そのことにクルーは温かい目?で見守っていた
「サンジー!見ろよ、コレ!たくさん魚とれたぞ!」
「おっ?」
男部屋から出てきたサンジの方へ、ルフィがバタバタと走ってくると、かごいっぱいの魚を見せてきた。どれもこれも油がのっていて、おいしそうな魚ばかりだった
「ヨシッ!今日はコレで刺身パーティーでもするか!」
「パーティー!パーティー!!」
「サンジー!こっちも大量だぞー!!」
「今行くから待ってろ!チョッパー!」
サンジはルフィとチョッパーから、大量に魚が入ったかごを受けとるとキッチンへと歩いて行った
「・・・・・・?この魚・・・どこかで・・・」
サンジはたくさんある魚の中で、一匹だけ他とは色も形も香りも違う魚を見つけた
「うまそうだな・・・・・・そうだ!コレをゾロに食わしてやるか!」
そう言って、サンジははりきって、うでのそでをまくり上げた
<続>
- Re: 涙の口付け2 ( No.362 )
- 日時: 2014/05/26 20:34
- 名前: 羅紗 (ID: 5TWPLANd)
その日の夜、クルー達は目の前に広がるごちそうに、ゴクリとのどを鳴らした
「さぁ!食えよ!今日は刺身パーティーだ!」
「うっまそー!!」
ルフィがそう言って目をキラキラさせながら、たくさん置かれている刺身へと手を伸ばす。それに続いて、他のクルー達も刺身へとはしを伸ばした
「ゾロ!お前の前にあるその魚は、ゾロの為だけに作ったんだから、味わって食えよ!」
「あぁ・・・」
ゾロの前には、あの他とは何もかも違う魚が並んでいた。それをおいしそうにほうばるゾロを見て、サンジはニッコリと微笑んだ
食事を始めて1時間程たった時のことだった
「っ!ゴホッ!・・・ゴホッ・・・」
肩を大きくゆらしながらせきをするゾロを見て、クルー達は
「おちついて食えよ!」
と笑いながら、ゾロに話しかけていた。しかし、ゾロの顔には笑顔などなく、次第にのどをおさえて苦しそうに息をするゾロに、いつしか、クルー達の顔から笑顔は消えていた
「っ!かっ・・・・ハッ!・・・」
「大丈夫か?ゾロ・・・」
チョッパーが急いで走ってくる
「ゾ、ゾロ・・・?」
サンジが心配して、ゾロの肩にふれたその時だった、ゾロが一段と大きく肩をゆらしたかと思うと、地面に大量の血を吐いて、その場で倒れこんでしまった
「ゾロ?!!!!」
チョッパー達が叫んだ。いきなりの出来事に、サンジはあ然としたまま動けずにいた
ー・・・ゾロは、あの魚しか食ってねぇはずだ・・・・・・っ!まさか、あの魚なのか?!!!
震えだす手をにぎりしめたサンジは、船尾にある図書館へと走って行った
「ハァッ、ハァッ、ハァッ・・・コレじゃねぇ!・・・どれだ?!どこかにあの魚がのっている本があったはずなんだ!!!」
パラパラとページをめくるサンジは周りが見えなくなる程あせっていた
「コレだ!!ー・・・・・・ハァッ・・・・・・ハ?毒??・・・もう毒・・・・・・・・・ウソ・・・・・・っだろ?」
額から汗が流れ落ちる、次第にうまく呼吸が出来なくなってくる。ガタガタと体全体が震えだしてきた。
「お・・・・・・れは・・・・・・何て、ことを・・・」
やっと口から出てきた言葉だった
サンジは力なく立ち上がると、チョッパーの保健室を目指した。ガタガタと震える足を何とか支えながら
<続>
- Re: 涙の口付け3 ( No.363 )
- 日時: 2014/05/26 21:26
- 名前: 羅紗 (ID: 5TWPLANd)
「もう毒?!!!」
サンジからその言葉を聞かされた仲間達は、みな目をみひらいたまま、しばらくの間保健室はちんもくに陥った
「なっ・・・なぁ、チョッパー、治るよな??大丈夫だよな?ゾロがそんなんで負けるはずねぇもんな??」
ウソップがそのちんもくをやぶってチョッパーに近づいた
「・・・・・・」
「なっ・・・何とか言えよ・・・ほらっ、サンジも!ルフィもよ!!」
「そ、そうよね?ゾロがこんなのでやられるわけないわよね?」
ナミがふるえる声でそう言った
そう言うしかなかった。今までこんなことにはならなかった。血を吐くなど、戦い以外で・・・・・・
それが分かっているからこそ、誰も何も言えずにいた
ゆっくり、チョッパーがサンジに近づき、サンジの胸ぐらを重量強化でつかんだ
「サンジは・・・この船のコックじゃなかったのか・・・コックは、みんなの命を・・・・・・あずかっているからこそ、最大の注意をはらって・・・・・・」
チョッパーがボロッボロッとサンジの目を見て涙を流す。その胸ぐらをつかむチョッパーの手は、サンジに伝わる程ふるえていた
「・・・チョッパー・・・」
ふるえる声でサンジは名を呼んだ。その涙はー・・・・・・
ナミ達はじゃまにならないようにと、保健室を跡にした。キッチンの扉の前に来るまで、誰も口をひらくことはなかった
「・・・・・・」
ポツリッと冷たい雫がいきなりサンジのほほに落ちて流れていった
「雨だわ。ロビン、キッチンへ戻りましょう・・・」
「えぇ・・・」
「サンジ君もー・・・」
その声が聞こえているのかいないのか、サンジはナミの声に返事することはなく、ただ肩をふるわしていた。その様子を見て
「落ちついてから・・・で、いいからね?」
ナミの声が聞こえなくなると同時に、キッチンの扉の閉まる音が聞こえた
「・・・・・・」
サンジの周りは、雨の音以外何も聞こえなくなっていた
「ハァッ・・・ハァッ・・・ハァッ・・・」
次第に息ぐるしくなっていくような感覚に、サンジは呼吸を整えようと、大きく息をする。涙か雨なのか、何なのか、分からなくなっていく。ただ、冷たいものがサンジを静かにぬらしていった
はく息が白く、外の気温を物語るが、今のサンジにはどうでもよかった
「っ・・・・・・うっ!」
急にこみ上げてきた何かが口から出そうになり、とっさに口元を両手でおおうと、バタバタとトイレへかけだしていた
<続>
- Re: 涙の口付け4 ( No.364 )
- 日時: 2014/05/26 23:36
- 名前: 羅紗 (ID: 5TWPLANd)
「オェッ!!っ!!ー・・・ハァッ・・・ハァッ・・・」
便器の中へおうとしたサンジは、しばらくそこから動けなかった。視界がにじみ、何も見えなくなる
(おれのせいだ!おれがっ!!っもっと!!・・・ちゃんとしていれば!!!)
頭の中がグチャグチャになる感覚にサンジは再びもどしてしまう
「あぁっ・・・あああぁぁぁァァァァァァァッッ!!!!!」
髪の毛をかきみだしながら、のどがはりさけんばかりに叫び、泣いた。その虚しい叫び声はサニー号すべてに響きわたったのだろう
「サンジ・・・・・・元気だせよ。おれらもつらいんだ・・・お前だけじゃないんだ・・・。時にはのりこえて行かないとならねぇ壁ってもんがあるんだよ・・・・・・」
フランキーがポンッと肩をたたいて、保健室を出て行った
あれから二日が過ぎた。ゾロは目を覚ますことなく今もベットで寝ている
あの日から、サンジは、ぬけがらのように、ゾロの手を握ったまま動かなくなっていた。クルー達は、そんなサンジの様子を心配していた。顔がこの二日間で、とてつもなくやつれ、目の下には大きなクマもできていて、服の上からでも細くなったことが分かるサンジを、もうこれ以上は見ていられなかった
「毒が、体全体に広がってて・・・取り除くことは出来たんだけど・・・・・遅かったんだ・・・。細胞の一つ、一つに・・・しんとうしてて、ボロボロになってて・・・肺も、胃も・・・すべて・・・」
ゾロが倒れた次の日のことだった。保健室に仲間を全員集めたチョッパーは一言、一言かみしめて話だした。その瞳には涙があふれていた。
自分が泣いたらダメなんだ・・・と、言いきかせるように一言ずつ、声がふるえないようにかみしめて
「ゴメン・・・・・・みんなぁ!!ゴメン!!ゴメン!!!ゾロォォ!!!」
最後の最後に、ボロボロと涙を流しながら叫ぶチョッパーのその言葉が意味するものは、説明されなくてもすぐに理解できた。できたと同時に、鼻がツンッと痛くなって、目の前がにじんで、目からあふれでてくる涙が止まらなかった
「ゾロ・・・」
自分達しかいないこの静かな部屋では、このかすれた小さな声も大きく感じる
心のどこかで、ゾロなら大丈夫!と、そう思っていた。思うことで、自分をしはいしようとしている恐怖から逃れていた
「ゴメンな・・・ごめんなぁ・・・ゾロ・・・・・・」
謝ることしか出来ない今の自分が、なさけなくて。何度時間が戻ればいいのに、と思ったことだろう。何度自分が死ねばよかったのに、と思っただろう
にぎったゾロの手が冷たいことが、死、を物語っているのに、まだ信じられない自分がここにいたんだ
<続>
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