複雑・ファジー小説

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天地海戦 『自由参加型』 
日時: 2012/08/01 23:21
名前: 結縁 ◆J6BQu6v9vI (ID: UNmuBzLD)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=6481

お立ち寄り有難うございます。

この小説は自由参加型となっていますが、参加なさる前に幾つかのルールがあります。

そちらを見て頂いたうえで参加頂ければ嬉しい限りです。

※ルール※

1.参照にある投稿所にて自分のキャラを作成し世界観などを把握の上で参加すること。
2.時間軸は可能な限り合わせること。
3.恋愛要素やグロ表現などはやり過ぎないよう注意すること。

上記のルールを守って楽しく書いていきましょう!


*参加者の皆様*
結縁『空戦魔導師』
磁石『空戦魔導師』 
浅葱『陸戦魔導師』
三月兎『海戦魔導師』
グレイ『海戦魔導師』
漆黒『陸戦魔導師』
焔錠『空戦魔導師』
篠崎葉月『海戦魔導師』
.+*鏡音×二宮×菫*+.『空戦魔導師』
maomao『空戦魔導師』
美璃夜『海戦魔導師』
magenta⇔path『陸戦魔導師』
璃亜(元:斑鳩) 『海戦魔導師』

Re: 天地海戦 『自由参加型』  ( No.79 )
日時: 2012/08/07 18:01
名前: 三月兎 (ID: 96KXzMoT)


「なっ……!?」

碧は唖然とした様子で璃亜を見上げていた。
視線の先にはもちろん、ニヤリと微笑を浮かべた彼女がいる。

璃亜は「かくれんぼは少々得意でね」と碧に語りかけた。

当の碧はというと……
ぼんやりと働かなくなってしまった頭の中で、自問自答を繰り返していた。

こんなに情けない絵図らは他にあるか?
           ——————————いやない、と。

自分より幼いながらに自分よりランクの高い、いわゆる天才の後輩だか先輩だかわからない相手に、逃走先をモノの数秒で当てられ、しかもその相手は女の子である。

男として……いや、もはや人として情けない。

しかも自分のデバイスは、ちゃっかり璃亜の腰の位置に入れてもらっている。
碧はそんな火影をイラただしげに睨みつけた。

「《お前……人が悲しみと恥ずかしさにのまれている間に、女子の腰のところに収まるなんて……信じらんねー!この変態日本刀が!》」
『な!お前のせいで俺がどれだけ苦労したかも知らずに変態だと!?だいたい変態に変態とかいわれたかねーわ!》』
「《つーか誰のせいで俺があんなことしちゃったと思ってんの!?もうちょっと責任感じろよ!》」
『《おいおい、俺のせいにすんなよ。17にもなって気持ちの制御もできねーお前が悪い》』
「んだとて」
「はい、ストップ!」

ついに火影にぶちぎれそうになった碧の前で、璃亜はひらひらと手を振って見せる。

そんな彼女を見ているとなぜか心が落ち着き、碧はそのまま膝をついた。

「まったく……せっかく人が異常に気づいてきてやったのに。僕なしで会話をするのはやめてくれ」

つまらなそうに唇を尖らせる璃亜をチラリと横目で見ると、碧は小さく口を開いた。

「……どうしてここがわかったんだ?」
「匂い、だね」
「お前はそんな血族じゃないだろう?」

璃亜は一瞬考えるそぶりを見せたが、すぐに首を横に振った。

「三月碧、君の言う『そんな血族』が、オオカミを表しているなら確かに僕は違う。ただ……匂いに敏感な種族はもっといるんだ」

意味深な璃亜の言葉に、碧は小首をかしげた。
そして気づいたように彼女の瞳を見つめる。

「お前……よく見れば右目は紅眼なんだな……」


Re: 天地海戦 『自由参加型』  ( No.80 )
日時: 2012/08/07 22:08
名前: 璃亜 (ID: O72/xQMk)


「お前……よく見れば右目は紅眼なんだな……」

今度は碧が意味深に璃亜の右眼を覗いてくる。
璃亜の右眼、紅色の眼には、碧の姿が映っている。
左眼は、月白の眼だ。
璃亜は一体なんの事かと思ったが、ああ、と納得した表情になる。

「ああ、この眼か。…これは、僕が吸血鬼のハーフということを表す眼なんだ」
「…吸血鬼?」

碧は、不思議と思ったように、驚いたように聞き返した。
璃亜は至って平常に話を続ける。

「さっき、血族の話をしただろう?僕は吸血鬼、ま、ヴァンパイアのハーフってところ。だから、君の『オオカミ』よりも血のニオイには敏感なんだよ」
「成る程、だから直ぐ俺の場所も…?」
「そう。…君の隠れている右眼だって、僕と同じような紅眼だろう?」
「!?」

クスリ、と笑うように言い当てる。
碧の体は、驚いたようにびく、と揺れる。
同時に前髪もチラリと揺れる。
隠れていた右眼が、見える。
見えていた碧眼とは対照的に、温かい色だった。

「……」

静かにそれを確認した璃亜。
そっと碧の前髪に触れ、眼が見えるように上げてみせる。

「やめろっ!」

碧は恐ろしいものを見るように、璃亜の手を払った。
浅葱の手を振り払った時よりかは優しい払方だったが。

「…悪かった。余り眼を隠していると良くないよ。右眼の紅眼も、僕とは違うとても良い色をしているし」

璃亜は優しく微笑むように言った。


Re: 天地海戦 『自由参加型』  ( No.81 )
日時: 2012/08/08 13:17
名前: 浅葱 ◆lwS8VnhnDw (ID: vOB0vHGS)
参照: とりあえず復活(`・ω・´)


「うぅ…何か色々な感情を通り越して苛々してきた」

未だうるうるしている瞳で浅葱はつぶやいた。
誰も来なくてほんとーに良かった。安堵のため息を一つ漏らす。

『……一応立ち直ったんだな?』
「大体。そもそも長老のクソジジイ共が考え方が保守的すぎるの!何よ何よ、今更半純血なんて珍しくも何ともないって!あーも、次あったら半殺しにしてやる……」
『止めとけ。半殺しにはできるだろうが、後々面倒だぞ』
「いつか絶対に然るべき制裁を下すの!何が”穢れたヒトの血”よ!父さんは普通にいいヒトだったのに」

昔を思いだし、感傷的になってたのも束の間。
立ち直りが早いのか、それとも単に単純なのか。はたまた泣いてる内にどうでもよくなってきたのか。
涙で湿った魔導服の袖を、鬱陶しそうに見つめたら、続いてデバイスに話しかける。

「さて、どーしよっかな、これから」
『戻るか?……つかお前、眼の色』

無愛想な声音が一瞬、驚きを含んだものになる。
眼?そう繰り返すと、浅葱は「あぁ」と合点がいったように頷いた。

「泣くといつもこうなっちゃうんだよね、赤みがかかって青紫っぽくなるっていうか」

深い蒼色だったはずの彼女の眼は、確かに青紫に近い色へと変化していた。
もっとひどい時には、真っ赤になっちゃうんだよ。コレ母さんの遺伝ねー。
悪戯げに言うと、その後、「五分もすれば治るよ」と付け加えた。

『……じゃ、行くか』
「行きますかー。まだ三月先輩戻ってないよね、なんかカオ合わせにくい……」
『……会った暁にはいっぺんボコれ。自重なしで。俺の主に危害を加えた、罰は当たるまい』
「うわー、急に偉そう」

デバイスなりの、不器用な気遣いなのだろう。
なんとなくそれが嬉しくて。

くすっと笑った顔には、涙の跡がうっすらと残っていた。

Re: 天地海戦 『自由参加型』  ( No.82 )
日時: 2012/08/08 14:09
名前: 漆黒 ◆kuB5mqYaRs (ID: lVgLIAaO)






『悪くない情報を聞けたんじゃねぇか?』

「否定は出来ないね」


 移動用魔法陣でワープしてから一時間弱。
 漆は、随分と広大な森の中を歩いていた。
 木々や草花の香りは気持ちが良いし、何より日の光が丁度良い具合に降り注ぐ。
 随分と住みやすそうな区域だが、何故か、今まで歩いてきた中で、人影は一つも見えなかった。


「流石、〈静寂の森〉。風の音しか聴こえない」

『ニンフやエルフが主に済む土地だな。何でも、純血を望む種族なんだとか』

「それじゃあ、常葉なんかはケダモノ扱いされてた訳だ」

『かもしれないな』


 牢獄に居た時の様に、会話しながら歩く。
 そよ風が自分の髪を靡く中、足が止まる。
 何事だ? そう思った朔月だったが、すぐに原因が分かった。





「何処に居るのだ、我が妹よ!? くッ……今にも契約印が、疼(うず)くというのに……ッ!!」





          ( …………何だ、あの厨二病患者は。末期の予感がする )

          ( 確か常葉の兄だった気がする。SSの陸戦魔導師の、 )





     ‖



 KY推参!(キリッ
 勝手ながら浅葱ちゃん(魔導師の方よ)の兄を登場させました。こんな感じで良いのかな?
 厨二病キャラは楽しいですw←




Re: 天地海戦 『自由参加型』  ( No.83 )
日時: 2012/08/08 15:21
名前: 三月兎 (ID: .uCwXdh9)



「…悪かった。余り眼を隠していると良くないよ。右眼の紅眼も、僕とは違うとても良い色をしているし」

璃亜は優しく微笑むように言った。
まるで、全てわかっているような、そんな口調だった。

「良い色……?俺の眼がか?」
「ああ」

碧は璃亜の言葉を復唱し、驚いたように彼女を見上げた。
初めてかけられたその言葉に、喜びとそれとは違う複雑な感情が生まれる。

「三月碧、君が先ほど取り乱した『理由』までは僕もわからない。でも言う必要はないよ。『今』はね」

璃亜は穏やかな微笑を浮かべ、碧にそう言った。
彼女のその様子に碧は小さく口を開く。

「今俺が過去を話せば……お前も教えてくれるのか?」

璃亜は一瞬そのオッドアイを見開き、すぐに表情を戻した。
そして不敵に口角をゆがめる。

「どうしてそんなことを?」
「いや……ただ気になっただけだ。自分と同じ、純血種でないものの生い立ちが、な」

碧はそう言って、彼女と同じよう口角を上げて笑った。



***********************************************


璃亜さんすみません。

なんか過去エピ気になって……!書いてくれないかなーと思ってこんな展開に(@_@;)

浅葱さん!
殴っちゃってくださいwwほんとごめんなさい(;一_一)


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