二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【お知らせあり】クリエイティヴ・ワールド
日時: 2017/03/17 18:20
名前: 伊那谷ユウナ (ID: QxkFlg5H)

クリエイティヴ・ワールドへようこそ。

ここは主にメモ書き程度なもの、中編などを載せます。つまりは読み切りですね。はっきり言ってカオスです。パロディもありますとも。連載を諦めた話などもこちらに載せます。

主にオリキャラが中心ですが、サモンナイトシリーズをはじめ、戦国BASARAシリーズ、魔法少女リリカルなのはシリーズなど他にも色々取り扱います。

中にはブツ切りする小説、思いついただけで使う道がなさそうな設定を乗せたりします。どのような場合でも見逃してくださいませ。

では、お楽しみ下さいな。



☆必要用語☆

取り扱いジャンルについて >>39

別理者について >>86

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27



Re: 【リク募集中】クリエイティヴ・ワールド ( No.131 )
日時: 2017/01/21 22:12
名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: hsEmXbdB)

#ふぁぼされた数だけ書きたい台詞を晒す

プライベッターに書いた奴を再掲。このお題についてツイッターで投げてたらなんと四つもふぁぼ貰ったので書きます。つーか台詞というよりシーンになりました、趣旨ガン無視さーせん。ジャンルごちゃ混ぜです。

それでもよければどぞどぞ


scene1:冥界戦争、冥帝VS伊那谷ユウナ


ーーー横腹が痛い。息で肺が擦れる。骨が軋む。そんなの、今まで現実だけの話となっていたのに…楽園りそうへ行っても尚、それは覆らないのだろうか?

「諦めろ。というのはテンプレートだろうが、真理ではある。だから諦めろ。否定の君」
「だれ、……める、かっ」

声は酷く枯れていた。それも自業自得…力を使い過ぎたのだ。もう歌える程、余裕はない。

「否定の君…伊那谷ユウナ。お前はここでも愚かな道しか歩まないのか?お前は現実ぜつぼうを塗り潰す程の理想きぼうを手に入れたんだろう?なのに何故、お前は…現実と同じ過ちを犯す?」
「私が愚かなら、お前は馬鹿か…?私の気質が例えマゾだとしても、質問攻めは興奮しねえよ…寧ろ興醒めだ。萎えるわ馬鹿」
「性癖の話は兄だけで充分だ。全く、だからお前は嫌なんだ…いや、お前だけじゃない。男しか愛さないし愛せないデウスも、天才だからこそ天災でしかないマキナも、力を手に入れてのうのうと生きる別理者の奴らも…嫌いだ」

それは、現実から逃げても変わらなかった。寧ろ、悪化した。理想は残酷で惨酷で…冥帝エクスに安寧を与えてはくれなかった。

「だから僕は理想を壊す。そして死ぬ。死なせるんだ…全ては、この世界の為に!!こんな事すら否定するお前は本当に愚かだよなあ!?」
「いや何言ってんのお前!?私が愚かなのは今に始まった事じゃねーだろ!だからお前は馬鹿なんだよばぁぁぁか!!!」
「馬鹿馬鹿言うな、餓鬼かお前は!!?」
「なぁに言ってんですかぁ〜?餓鬼言ってる奴が餓鬼なんですぅー!んなの太古から決まってるんですぅー!」

なんか、低レベルな喧嘩が始まった。あれ、確かこれって全次元の命運を賭けた戦いだよな…?と外野の一人である竜武は恐ろしく冷静に疑問を感じていた。

「つーか私が愚かなのは私が一番知ってるし、何より私が諦める訳ねーだろ!私は、全部を諦めたくないから理想ここに辿り着いたんだ!それをお前に壊されてたまるかっての!!」
「現実も理想も不要!それこそが…それこそが真理!!」
「別理者が…真理語るんじゃねえええッ!!別理者はルールから別れた者…私達は現実に縛られたくないから理と別れたんだろう!?だったら…拘るなよ!今、自分が置かれている状況を受け入れるぐらいしてみろよ!現実にざまあみろって言わんばかりに理想を生きてみろよ!それでこそ…私達は希望じぶんであれるんだ!!」
「うるさい…うるさああああああい!!!」

冥帝は激昂し、魔弾を放つ。しかし、伊那谷も目には目を、刃には刃を、という訳で同じ魔弾で封殺する。

「来いよ冥帝…愚か者流の足掻きって奴を、見せてやんよ」

彼女の顔はいつものように、不敵な笑顔を浮かべていたーーー





scene2:アトシュとシャンフー、路地裏での戦闘


「チッ、囲まれたか」

アトシュは爪の先ならぬ、手袋の指先を噛む。彼の悪い癖だ…けれど、良い癖でもある。なにせ、その時の彼の顔は酷く静かで、持ち前の容姿が際立つのだから。

「シャンフー、いけるか」
「ん…あ〜くんがそのままだったらいけるかも」
「あ?そりゃどういう意味だ」
「…ごめん。やっぱ無理」
「あぁ!?」

いつものようにうんざりとした顔で睨みつけたから…なんて言ったら、もっと面倒なのでシャンフーは言わず、そっぽを向いた。

「その前にテメエの都合なんざ、最初から付き合う気ねーよ!さっさと働け!」
「はいはい…」

二人は合わせていた背中を離し、鎖を取り出す。先手必勝ーーーアトシュは血で錆びた鎖を建物に張り巡らせ、獲物を逃さぬよう牢にも似た壁を作る。シャンフーも自前の鎖を束にして神通力で浮かばせる。

「私の鎖は蛇々馬だよ…気をつけてね」

彼女の言う通り、鎖は大蛇となって敵へと突っ込む。物静かでたまに毒づく程度の彼女らしからぬ強引さに、アトシュは僅かに興奮で震える。

「シャンフー!俺の獲物…全部取るんじゃねーぞ!」
「…ん」

と、ここでアトシュは敵の亜人に蹴り上げられ、高々と宙へ浮かぶ。シャンフーはそれを見逃さず、彼が持っていた鎖に自分の鎖を連結させた。これには敵も驚く。

「なっ!?」
「行くよあ〜くん…『連鎖・必槌』!!」
「オラァァッ!!」

シャンフーに引っ張られる力と落下するスピードを利用してアトシュは敵に向かって真っ直ぐとぶん殴った。

「あ〜くんの拳は、隕石より硬いですよ…!」
「けほっ…それはねーよ」

常識的に、とアトシュは言った。身分が悪党だろうが常識を語るなとは言われていない…寧ろ、常識の裏をかいてこそ本物の悪党。誰よりも常識を知っていて当然なのだ。だから、こんな無茶振りに骨が折れて血が滲むのは当然ーーー

「!?あ〜くんが怪我してるっ」
「そりゃな!急落下で地面と人間に拳を叩きつければ骨も折れるだろーよ!!」
「!?いっつも石頭なあ〜くんが怪我だなんて…!?」
「この場面でこの世が終わった顔すんなよ!!つーか石頭は頭にしか関係ねーだろ!!」

…はじまってしまった。それは今になってではないが、シャンフーのおふざけにも似た有毒性ボケが、とにかくはじまってしまった。

「と、とにかくストラで治さないと…あ。こんな時こそ、今すぐあ〜くんは『お願い致します、治療して下さい。シャンフーお姉様』って涙目で懇願すべきじゃないのかな…?」
「んだよその無駄な上から目線は!!誰かやるかこのババア!!!」
「…………は?」
「ああ畜生分かったよ言えばいいんだろいいから治療しやがれお願いしますシャンフー!!!」

半ばヤケで懇願したそれは、ぶっちゃけ無視したかったが…仕方ないのでシャンフーは治療しようとする。しかし、その前に忘れる事なかれ。ここは戦場、敵達のど真ん中に位置する場所…そうのうのうと治療させてくれる気は、敵にはなかった。

「死ねぇぇぇーーっ!!」

敵は機界産の銃を取り出し、乱射する。しかしーーー

「ちょっと。あ〜くんと私の邪魔しないでくれる…?」

神通力で、止められてしまった。

「まあいいけど。今から黙らせればいいだけだし…ほら、返すよ」

くいっ、と指先を敵に指せば。銃弾は銃から放たれた一撃よりも増して、鋭く放たれる。

「先ずは黙らせようあ〜くん。それから治療すればいいだろうし」
「…もうつっこまねー」

アトシュは呆れながらも、少々歪となった拳を握りしめ、走り抜けたのだった。





scene3:梟雄と月詠の再会


ーーーザザァッ!

「「!?」」

砂の摩擦音。一体何事かと思い振り返ると、女性が息を切らしながらそこに立っていた。

「!?アンタ…」
「竜武、知っているの?」
「ああ…彼女は妙玖、毛利元就の正室だ」
「なんと!」

だが、可笑しいと竜武は思った。彼女はどのような場面でも泰然としていた筈。実際、竜武の首が矢に貫かれていた時でさえ冷静だったのだ。しかし、今はどうだ?切羽詰まって焦った彼女の顔は…まるで別人じゃあないか。

「妙玖、アンタ何しに来たんだ?」
「…お前に教える義理はないのだよ、碧鬼。私はただ、そこで気持ち悪い程ニヤニヤと見下ろしている男と、話をしに来たまでだ」

男…松永久秀はそれを聞いてますます口を緩ませる。

「ほう…ならば聞こうではないか。十数年の時を経て、漸く父の前へ姿を現した理由をな」
「はっ。私は、君の娘であった覚えはない。私は…吉川国経の娘なのだよ」
「…ちょっと待て!アンタ達、親子なのか!?」

なんつー事実。妙玖は口では否定しているが、どう見ても此奴を父親と認めたくない反抗期の娘のような口ぶりだし、松永の妙玖に対する視線もよく見たら、先程の無機質を見極めるような冷たい目とは違い、何かしらの情を秘めたようなものを…

「カグヤ…否、今は妙玖だったか。彼女はその昔、吉川へ預けておいたのだ」
「預けた?押し付けたの間違いではないのかね。私が生まれて母が亡くなった途端、随分と無責任な男になったのだよ…」
「…君にはそう見えるか」

苦笑か。それとも嘲笑か。彼は何かを思い出すかのように笑った。

「西海の碧鬼、卿の名は確か暮葉竜武だったか…卿は、月詠光子を知っているかな」
「月詠光子…?」

何だろう…それを聞いて華姫は心が騒めく。何か、大切な事を見落としているかのような…

「…俺は知っている、かつて舞斗さんと兄と共に生徒会の一員として振舞っていた人だ。昔、会った事がある」
「……ちょっと待って!もしそうなら…何故、松永殿が兄様の同級生を知っているというの!?」
「知らぬも何も…その方が私の母なのだよ」
「はあ!?」

華姫は驚愕する。逆に竜武は、今までの事を繋ぎ合わせれば成る程、と理解していた。

「三年前だったか…当時、高校三年生だった光子さんは、卒業式寸前に行方不明になったらしい。流石の兄もその時は…口には出さなかったけど心配していた。だが、松永と妙玖さんの話を聞いて分かった。もしかして、光子さんは…俺達のように、この戦国時代へ迷い込んだんじゃないのか?」
「…正解だ。卿らの事は、光子に聞いていたよ。次代を導く、光だと」

松永は、手探りするかのようにあの日の事を語った。

「彼女には、不思議な力があった。人を駒とし、支配する才能…しかし、彼女はそれを悪戯に振りかざすような真似など、する気はなかったな。紙のような軽い口とは違い、その慈愛にも似た情も…興味深かった」
「…その方、余程好きだったのですね」
「…はて、それはどうかな」

そう言った彼の顔は…何だか、寂しそうに見えたーーー





scene4:獄卒刺々木と獄卒斬島


「…刺々木?」

夜。キリカやあやこの居ない食堂は、不気味な静けさを醸し出す。その食堂にやって来たのは斬島。彼は任務へ帰って来たばかりであった。

「…あ、斬島。こんな時間まで任務に手間取ってたと?兎に角、ここ座らんね」

彼女はおっとりとした見た目に反して、口調は生前の故郷の言葉で訛っており、性格も明快であった。そんな彼女と斬島は、同じ時期に獄卒となった共通点があり、たまに話をする事がある…まあ、大抵は刺々木が一方的に話す事が多いのだが。

「折角やし、オイが簡単な夜食作るけん待っとーて」
「すまないな」

刺々木は料理が出来る。少なくとも、女性獄卒の中ではかなり出来る方だ。刺々木は料理をしながら、話をする。

「斬島が居ない間、今日も色々あったとよ〜?喰藤の汚部屋が平腹んせーでヤバかことなるし、荒皮んネーさんは書類整理し忘れとって癒良さんに叱られとるし…とにかくまあ、色々ばい」
「…そうか」
「もう…斬島は少しぐらい面白か反応せんね!あ、味付けは甘か方がよか?それとも、辛い方がよか?」
「中間で頼む」

そいが難しいと、と言いながら刺々木は鶏肉の入った野菜炒めを仕上げる。醤油だれで仕上げたそれは、中々香ばしい匂いを漂わせる。

「すまないな、刺々木」
「よかよー。男は胃袋で掴まんとね」
「…そういうもの、なのか?」
「そうばい。早よ冷めんうちに食べんね」

斬島は早速食べてみる…うん、美味しい。暫く無言で食べる斬島…だが、急に食べる手を止めた。

「…刺々木」
「なんね?」
「さっき、男は胃袋で掴むものだと言っていたが…もしかすると、俺がその状況にあるのか?」
「……」

刺々木はそっと斬島の頬にある食べ残しを手に取り、ペロリと口に運んだ。

「斬島、貴方は…そう思う?」

訛りのない、澄んだ標準語。揺らげば口付けしそうな距離は、何だか落ち着かないーーーけれど、斬島は…


「刺々木…ご飯のお代わり、くれないか」


ーーーぶっちゃけ、食欲が優先していた。

「…うん。やっぱ、斬島はそのままでいた方がよか」
「???」

少々残念、と思いながらも。刺々木はまだ残っているであろうご飯をよそいに、厨房へと足を運んだのであった。

Re: 【リク募集中】クリエイティヴ・ワールド ( No.132 )
日時: 2017/02/07 23:47
名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: hsEmXbdB)

唐突なサモンナイト中編。時系列とか気にすんな。戦闘メインです。私の描写不足で分かりにくいシーンが多くなりそうと思われ。というか、見切り発車なので完成するか否か…では【殺試合】編をどうぞー




「さーて始まりました、唐突にも程がある試合。審判兼司会は私、セクターです」
「解説はミーヴァこと幽始竜ミルヴァーナさんでーっす。いえーい☆」
「…って、ナニコレ!?」

と、思わず突っ込んだのはグラッド。ちなみに、本来は隠れ里である筈のラウスブルグでお送りしてます。

「細かい事は気にしちゃ駄目だぜ。つか、立案した私だってよく分からん」
「張本人がそれ言います!?というか、セクターさんは旅に出たんじゃ」
「グラッド君、細かい事は気にしちゃ駄目だよ。ちなみに私が司会を引き受けた理由は、何だか楽しそうだったからだ」
「ど、ドラマCD後編の前回までのあらすじもそうでしたけど、セクターさんって意外とお茶目というか、滅茶苦茶なとこありますよね…」

まあ、セクターキックとか高々に叫んでダイナミックなラ●ダーキックもどき決める人だからしゃーない。

「で、試合って誰がするんです?」
「え?あいつら」

とミーヴァが指差した方向にいたのは、一触即発状態のセイロンとシンゲンであった。いやあの、何があった…?

「なんかね、あの二人で些細な喧嘩が勃発してて面白そうだったから、ミーヴァさんが煽りました。はいお終い」
「いや、終わってませんよね!?」
「という訳で。【龍人族の皇子】セイロンVS【吟遊詩人の剣客】シンゲン…この二人で試合を始めるよ」
「問答無用ですかッ!?」

問答無用である。ルールは至ってシンプル…相手を倒すか降参させるだけ。そして長期戦や公平を期す為、召喚術と回復行為は禁止。ちなみに、ミルヴァーナが非殺傷設定の空間操作を施してるので命に関わるような事はない。つまり、死ぬ事ないから心置きなくマジで殺し合って構わないよ☆という訳だ。

「最早始竜って何でもありなんですね…」
「始竜以前に私は常識外れの存在である別理者だし、そりゃあ何でもアリですよ。それと客席に被害がないようクソ強めの結界張ったから大丈夫だぜー」
「さて、解説による安全面の保証が確認出来たところで、試合を始めようか。二人共、準備はいいかい?」

セクターはセイロンとシンゲンに声をかける。二人はニコニコしながら互いを見合っていたが、間にはバチバチと火花が散っていた。

「大丈夫です。にしても何だかんだで初めてですよね…前は未遂でしたし。心置きなく殺りましょう、若♪」
「あっはっは♪…上等だこの若造。審判、我も準備完了ぞ」
「分かった。では…」
「その前に。勝負のご褒美だけど!勝者にはひとつ、命令出来るという権利を差し上げまーす。じゃ、これに書いて♪」

と言ってミーヴァは、二人が書き慣れているであろう筆と巻物を差し出す…と、二人は迷う事なく、まるでミシンで布を縫うように猛スピードで書き上げた。

「はえーな!?流石にいなさ…ミーヴァさんも驚くわ!まあ、内容の読み上げについては勝負後で。いいな?」
「…さて、両者が位置に着く前に。観戦席を覗こう。現場のエニシアさん?」
「はい、エニシアです!…とはいっても、司会席の隣ですけど」

ここで登場したのは月光花の妖精姫ことエニシア。今日は面影亭の動きやすいながらも可愛らしいオレンジのコスチュームを着ている。というのも…

「本日は『忘れじの面影亭』店主であり料理長であるフェアが、より腕を振るって作った料理がテーブルに所狭しと並んでます♪」
「ぶっちゃけ、この状況で料理するのってありえないんだけど!依頼されたからには火加減アリに手加減なしのフルコース、作らなきゃね!!」
「料理人さん、マジぶっちゃけるね…ま、依頼をこなして貰ったこちら側としては文句言えんわな。何より料理がんめえ」

と言って早速料理に手をつけていた依頼人ミーヴァ…そんな彼女に苦笑しながら、エニシアは続ける。

「では、インタビューをしようと思います!えっと…じゃあギアン。ギアンはセイロンさんとシンゲンさん、どっちが勝つと思う?」
「…悪いがエニシア。それ以前に興味がない」
「そんなばっさりと!?」

ギアンは冷めた目で冷めた声でそう言った。いや、マジで興味が湧かないのだ…つい最近までエニシアと復讐第一の人生だったからだろうか?それでもギアンに情ぐらいある。けれど、悪いが野郎二人の試合とかマジ興味ないのだ。まあギアンに限らず、観戦席にいる大半はそうだろうけど。

「ちなみに何故、僕は試合に興味がないのにここにいるかというと。ただ単に面影亭の従業員としてフェアとエニシアのサポートに来ただけだ」
「ギアン、そこまで言ったら色々駄目だよ!」
「…このロリコン」
「ミルヴァーナ様、何か言いましたか…?」
「アハハ、ナンデモナイヨー」

さて。巻物の文字が大方乾いたのと二人が位置についた事だし…

「始めるか…二人共。屍は残せど、悔いは残さぬように」
「お客さんは料理を残さずにね!」
(というか、死ぬ前提なんだ…)

そして試合が始まる…という傍ら。司会席から離れたところでスイーツのみを大量に平らげる者がいた…セイロンの従者、ユーインである。彼女は通りかかったギアンを呼び止める。

「ギアン、ぷりんのおかわりを頂戴」
「相変わらず甘い物には目がないんだな、君は…」
「一応女子ですから。ところで…正直な話、この試合どう思っているの?」
「分からない。それが答えだ」

正直に言わなければ色んな意味で危ないと判断した彼は断言する。本当のところを言うと、何度対峙してもシンゲンとセイロンの底が分かる事はなかったのだ。

「あの二人は相手に勝つ、というより相手を制する手段は幾らでも持っている…それだけは分かる。が、その手段を公にしていない時点で本来の実力を知るのは到底不可能だよ」
「そうね。確かに私が知る限りで若様は確実だし、シンゲンもそうなのでしょう…」
「ユーイン…それは君もか?」
「女にそのような質問は無粋よ、ギアン。でもこれだけは言っておくわ…矜持さえ捨てれば、誰もが誰だって殺せる」
「逆に矜持を以てば、誰もが誰かを生かせると…?」
「そう言う事」

そう言ってユーインはフルーツに手を伸ばすと、派手な金属音が響く…どうやら、試合が始まったようだ。

「さて…どうなるのかな」




最近、フラワーナイトガールをはじめました。備考です。今の所推しは初めて☆5でお迎えしたダリアさんです。誰か私に幸運をおくれ…
さて始まった殺試合編だけども。実は前準備というか、ウチでのこのキャラはこういう力を持ってて、こんなバトルスタイルなんだよーっていうのを書きてえなあ、と思ってこうなりました。今回はセイロンとシンゲン。よく考えたら原作で重要なシーンとかは特に絡みが多めな二人だけどシンゲンがセイロンを名前で呼んだ記憶がないんすよねえ…なのでウチでは『若』呼び。そして見た目で忘れがち(私が)だけど種族の差によりセイロンがシンゲンよりずっと年上…なのにたまーにシンゲンより精神的に幼い時があるセイロンです、ウチでは。主にムキになった時とか。まあシンゲンは汚れた環境に身を置いたりするし…だからちゃんと割り切ってるんだろうなって。まあ無理してる時もありそうだけど。そんなセイロンとシンゲンがマジ喧嘩未遂事件がある15話は必見だぞ!その後の決断イベントの選択肢は必ず『渡す』を選ぶんだぞ!いいか、渡すを選べばセイロンが一時的に離反してバトルイベントでひとりで敵に特攻する、という普段の理知的(?)な彼からは考えられない無謀なシーン見れるからな!とにかく選ぶんだ!!(何熱くなってんだよ)
まあこの選択肢は二周目から追加されるEDを見るためのフラグのひとつだしね。それにあの状況で渡さないを選べないでしょう…渡さなきゃ、多くの命が失うんやで…それでも駄目なら強行手段だがな!!とにかくしつこいけどサモンナイトやろうぜ!!!

という訳で次回、戦闘開始。

Re: 【リク募集中】クリエイティヴ・ワールド ( No.133 )
日時: 2017/02/12 14:38
名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: T5S7Ieb7)

「先手必勝!」

セイロンは両腕に付けられた赤い腕輪を鳴らすように振るう。すると腕輪から赤い物質が溢れるように分裂し、幾つもの刃を精製した。

『先に仕掛けたのはセイロン!意思ある道具と呼ばれる武器、龍刃針苦で魔力の刃を作り上げた!』
『龍刃針苦は魔力を糧に武器を作り上げる意思ある道具だ。セイロンは投具や爪を精製する傾向があるな』

今回は回復術、召喚術禁止のルールがある。故に、魔力は持ち腐れとなる…のだが、それ以外に使い道を考えればいくらでもあったりする。セイロンの場合、その使い道が龍刃針苦だったという訳だ。ちなみに…区別の為、セクターとミルヴァーナはマイクを使っております。何の区別かは察して下さい。

「針苦の雨よ、降り給え!」

多重に展開された魔力の刃はシンゲン一直線に飛んでいく。

「全く。手持ち楽器一本の人間に容赦ない…ですね!!」

シンゲンは三味線に仕込まれている刀で文字通り刃を流す。そう、まるで川の水が美しい音を奏でながら流れるかのように、静かに風を切って刃を逸らしたのだ。

『刃自体に触れず、撫でるように軌道を変えた…流石、シルターンのサムライだ』
「いえいえ。自分は流れ者、サムライと同じ立場にいられる程に強くはありませんって」
「よそ見…するでない!」

今度は赤い爪を精製し、飛びかかるセイロン。シンゲンは避け切る事は出来ず、直撃は避けたが、ダメージを受けてしまう。

「い…っ」
『セイロンの猛攻、シンゲンは防戦一方だ!』
『あそこまで距離を詰められたらご自慢の居合いが出来ないだろう。リーチが短い分、一撃を繰り出す速度が早い早い。なんとも肉弾戦のスペシャリストらしい戦いさね』

何より、恐ろしいのはセイロンの本領ともいえる足技を未だに使ってない事。武器を使うのは割と合わないと言う彼はその武器を駆使してここまでシンゲンを追い詰めてるのだ。

『防戦ではどうにもならない!どうする、シンゲン!?』
「そうですね…こうします!」


ーーーバシィン!!


「っ…!?」

猫騙し。相手の目の前で手を叩き、怯ませる技術。流石にセイロンも想定してなかったようで、絶妙なタイミングで繰り出されたそれにまんまと引っかかってしまう。

「でりゃっ!」
「ぐうっ!?」

シンゲンはその隙にセイロンの腹に蹴りを入れ、距離を離す…格闘家ではない、素人の力任せの蹴りだが、防御も無しに喰らえばひとたまりもない。実際、喰らった彼は意識の混乱と蹴りのダメージでよろめいていた。

『射程距離が出来た!シンゲン、絶好の好機チャンス!』
「音、震え…鋭く裂け」

ぞくり、とする殺気が観客席にまで感じられた。まずい、斬られるーーー


だが。


「…!?」

整えていた呼吸が詰まり、右足に激痛が走る。何事かとシンゲンは見ると、そこには細く赤い針が突き刺さっていた。

「…何も、意地汚い戦いなどせぬとは言っておらん」
「成る程。龍刃針苦の物質を密かに床へ垂らしてましたか…踏めば針の罠にご招待、という訳だ」
「先刻の些細な言い合いはこの際、どうでも良い。ただ、勝ちたい。それこそ我がこのふざけた催しに参加した理由だよ」
『えっ、ちょっ、そんな事思ってたん…?』
『ミーヴァさん、ここは抑えて』

意識が回復したのか、セイロンは構え直す。

「来い、シンゲン。我がそなたの根性、叩き直してくれる!そして…我が勝つ!」
「そこまで言うなら…出し惜しみ、しては駄目ですね」

何より足が痛いし。そう言ってシンゲンも構える…だがいつもとは違い、刀は抜刀したままだ。居合いではない、何かが来る…?

「師匠。私闘であなたの剣術を扱う事、今回ばかりは見過ごして下さい…」

そう、静かに呟いて彼は…動いた。


ーーーザシュッ!



「が…っ!?」
『なっ!?』

一瞬にして一閃。いつの間にかシンゲンはセイロンの背後に立っていた。そしてセイロンは見えない一撃で膝をつく。

「奏胡蝶『舞踏彎曲』…久しく奏でさせて頂きました」
『シンゲン…何故お前がその技をッ』

ミーヴァは珍しく動揺していた。何せその技は、この世界に在るべきものではないからだ。

『桜田門が誇る流派、確固たる強さと美しさを極めた『胡蝶流』…特に奏胡蝶は初代当主、桜田門桔梗が作り上げたモノ。教えろ…何処で習得した!?』
「教えて貰いました。そのキキョウさん本人に」
『あぁ!?』
「幼少、実家の方針に嫌気がさしていた頃です。ある日とうとう稽古から抜け出した自分は、季節外れの桜と…キキョウ師匠に出会ったのです」

そこで彼は三味線の、演奏の魅力を知った。奏胡蝶はそのついでに桔梗から教えて貰ったもの。あまりの美しさに意識を持っていかれそうになった記憶は、未だに鮮明である。

「ですが、その美しい流派を自分が扱うだなんて烏滸がましい…なので出来るだけ使わないよう気を遣っていたのです」
『桜田門以外の人間になんてもん教えてんだよ…』
「ちなみにこの三味線は師匠からの贈り物です」

裏側をよく見れば、確かに桜田門の十字華と木の葉の紋章が刻まれている。

「それでは、試合再開と致しましょう。若」
「よくもまあ、つらつらと喋る…」

セイロンはふらふらになりながらも立ち上がる。よく見れば龍刃針苦の物質で傷口を塞いでいた…回復や治療はしていないので、ルール違反ではない。にしても、龍刃針苦の万能加減はとてつもないものを感じる。

「本気を出せと言われたら本気を出す…そう、勝負はここからでござんす」
「その本気を稼業で発揮すれば良かろうに…」
「ん〜〜これまた厳しい!」

まあそれとこれは別、とはぐらした所で。二人はまたぶつかり合う。その姿から最早、些細な喧嘩から始まったとは思えない程、嬉々爛漫としていたーーー




殺試合編。別名『子○武人VS三木○一郎』。それと奏胡蝶かなでこちょう舞踏彎曲ぶとうわんきょくと読みます。備考です。

葉月さんの視点小説でそこはかとなーく桔梗が発言してましたがそうです、シンゲンは桜田門桔梗の弟子です。つまりウチのオリキャラ古参、桜田門華姫の遠い遠〜い兄弟子にあたります。舞踏彎曲は胡蝶流の基本、移動技である『舞踏』の発展形です。pixivで書いたワンピース長編小説でハナフダが披露してましたね。
ちなみにこの胡蝶流、ひとりひとりが胡蝶流の基本を踏襲、それから発展させてそれぞれの胡蝶流を作り上げます(例→華姫は姫胡蝶)。ですがそれを誰かに継承はさせないのです。つまり、奏胡蝶は桜田門桔梗が作り上げたモノでそれをシンゲンが受け継ぐのは極めてレアなケースなのです。そもそも桔梗が誰かに教えるのですら前代未聞同然。いつか桜田門関係者とシンゲンを邂逅させたいものです。
ですがシンゲンは奏胡蝶をまだ完全にはモノとしていません。というのも桔梗がきちんと教えてないんです。ただ技を見せただけ。シンゲンが今使っている奏胡蝶は桔梗の見様見真似に近く、アレンジが割と入っているんです。見ただけで本家に近い形を作り上げるのは天才なんですけどね。ウチのシンゲン怖えよ。
つーか中編と銘打ってなんすけど、早めに終わりそうな予感。まだよく分かりません。なにせラスト思いついてないんで(えっ)

勝敗予想、感想はいつでも募集しております!是非。では次回!

Re: 【SS集】クリエイティヴ・ワールド ( No.134 )
日時: 2017/03/03 23:48
名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: hsEmXbdB)

中編途中ですが。ここで新作予告、的な。ではどうぞ





ある世界では、人智をも超えようとする武将達が天下の王座を求め、数え切れない程に戦を繰り広げていた

そう、世は戦国ーーー


その世界に、数多の流星群が降り注いだ。



???「っきゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」

利世「なんか、デジャブ感じる…?」

佐助「んな事言ってる場合じゃないよね奥方!?」

幸村「とにかく助けるぞ!構えよ利世、佐助!!」

利世・佐助「了解!!」


果てなき空から降ってきたのはーーー


メリー「アタシはメリー。メリー・コンムニス…蒼の派閥所属、召喚師です!」


異世界からやってきた、召喚師


慶次「いや〜、これ以上なく気が合う奴に会えるとは思わなかったぜ、フォルテ!」

フォルテ「だはは!そいつは俺も同じよ、ケイジ!」

ケイナ「あ、頭痛い…」

かすが「同感だ…」

景勝「……むにゃ」


訳あり、けれど快活な冒険者達


愛姫「む…中々やるな、貴様」

リューグ「アンタも…なッ!」

小十郎「中々筋が通ってるじゃねえか」

真紅「そォ?あたしにはただ、ぶん回してるだけにしか見えにゃいケド」

那祇「僕の姉さんと戦うとか…あのモミジ前髪、絶許に値するぞ…!」

政宗「HA!jealousyか?那祇!」

ロッカ「モミジ前髪…斬新だなあ」


かつて復讐に走った弟と、道を求めていた兄


元親「野郎共ォ!新たな兄弟の絆に、乾杯だあああ!!」

カイル「おう、お前ら飲め飲めェ!!」

ソノラ・菜々「ひゃっはあああああ!!」

親貞「どうしてこうなった」

スカーレル「あらあら、微笑ましいわね♪」


新たな絆を結ぶ、二つの海賊団


皎月院「さて。白状して下さい、アカネさん」

アカネ「い、いやいや!流石にそれはないって!」

シオン「…アカネさん???」

アカネ「あ、あたしがうたの煎餅食べましたゴメンナサイ!!」

三成「貴様…うたと呼ぶな!!」

左近「三成さん、どうどう」


闇に生きる、シノビの師弟達


セイロン「この世界はシルターンに似ている。偶然、なのか…?」

ユーイン「それを見定める為にこの世界に来たのでしょう?さっさと【龍神】としての務め、果たしましょう」


そして世界は、あの時のように狂い始めるーーー


瑠璃「ふふふふふ!正に悪役憎まれ役のバーゲンセェ〜ル…かなかな!?」

メルギトス「さあ始めましょう!狂界の宴をね…!」

オルドレイク「全ては、我が祖の為…!」


…そして


???「…久しいな、華姫」

利世「貴方は…っ!」





英雄よ、時代いまを切り拓け!



クロスオーバー長編小説、【サモンナイト×BASARA】公開予定!






※ただし、絶対ではない。

という訳でいつかやりたいクロスオーバー。結局書ききれなかった華姫達のストーリーをダイジェストみたいな形でやってやろうと思います。一応サモンナイトの面子はシルターン属性キャラ総出演、プラスそいつらに近しい人物を出す、みたいな。実際連載する事になったら…うん。頑張ります

という訳で予告でしたー

Re: 【SS集】クリエイティヴ・ワールド ( No.135 )
日時: 2017/03/17 17:55
名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: QxkFlg5H)

【お知らせ】

どうも、伊那谷ユウナです。今回は真面目な話をしようかと思います。

私の小説を楽しみにしている方々、もしいらっしゃるならまずはお礼を。本当にありがとうございます。
そんな方々に非常に申し訳ないお知らせですが、私、伊那谷ユウナは小説カキコでの活動を控えようかと思います。
理由は最近のカキコが非常に荒れている為、と言っておきます。ひたすら書きたい欲だけでこちらで執筆活動してきましたが…何というか、もう疲れてしまったんですね。こちらとしても争いをやめて欲しくて随分前に匿名で意見しましたが、受け止めて貰えず、しかも別の場所にて悪口というのもなんですけどそれらしきものが書かれていたんです…流石に傷つきました。いえ、玉砕覚悟で書いた癖に私が傷つくのもおかしいですけど。
それに、現実でも(主に仕事が)上手くいかないのもあります。その精神的な疲労からか、最近はまともに筆が進まず…イラスト方面も割とスランプ気味だったりします。
そういう訳でカキコで今まで立てたスレの連載は正式に全部凍結します。ただ、作者としての活動は続けるつもりですし、クリエイティヴ・ワールドはたまの息抜き程度にSS上げるかもしれません。そしてサモンナイトspiralは今までの分を大幅に書き直してpixivでリメイク、連載しようと思います。spiralでキャラクターを投稿して下さった皆様、申し訳ございません。

活動範囲はpixivの他にプライベッターでも設定やら何かを投稿すると思います。あとツイッターはほぼ毎日います。呟きもそうですけどイラストも割と上げてたり。反応したり話しかけられると嬉しかったりします。

最後に。この事について随分悩みましたが、争いには巻き込まれたくないし、純粋に創作活動がしたい、そういう自分の気持ちは無視出来ず、決断しました。本当に申し訳ない。

そういう訳ですので改めてよろしくお願いします。伊那谷でした。


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