二次創作小説(新・総合)
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- 逃走中#CR03 カービィ!バトルデラックス!!【完結】
- 日時: 2020/05/26 22:10
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: ACwaVmRz)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7a/index.cgi?mode=view&no=1332
どうもです、灯焔です。
マイペースに我が道を進んでいく逃走中#CR03!前回異世界のゲートが完全復活し、ボルテージも盛り上がりも限界突破中!
今回の舞台は、某カービィの大乱闘ゲーとも呼ばれる『カービィ バトルデラックス!』より『バトルデラックス会場』。デデデ大王がカービィを倒す為用意したエリアで、逃走者とハンターとの駆け引きが三度、始まる―――!
前回、遂に道化師が動き始め緊迫した様子の運営本部。どうやら彼ら、『JOKER』が生きていると断定し魂を消滅させようと動き始めているようで…。果たして『JOKER』、どこにいるんでしょうかねー。
ミニドラマはカービィ&バンワドがバトルデラックスで大暴れ!コピー能力を駆使して、逃走者の力も借りデデデ大王の罠をかいくぐって優勝せよ!
神々、人間、魔族。それぞれの思いが交差し世界は更に変化を遂げていく―――。
<ルール>
逃走エリア:『バトルデラックス会場』
デデデ大王がカービィをコテンパンにやっつける為、自ら創り上げたアトラクションが豊富なエリア。
本来は10個のアトラクションに挑戦できるのだが、今回は逃走中verの為、デデデ大王と運営本部によって選ばれた5つのアトラクションとエントランスを繋いだ逃走エリアとなっている。
また、『地下には会場を創ったデデデ大王ですら分からない秘密』があるのだとか…?
エリア詳細 >>1
ミニドラマ紹介 >>2
逃走時間:80分
賞金:48万(1秒100円)
ハンター:初期4体(OPゲーム会場のハンターボックスに2体)
<参加者>
【pop'n musicシリーズ】より (3人) 詳細>>3
DTO
ハジメ
ジャック
【ファイアーエムブレムシリーズ】より (3人) 詳細>>4
エリウッド
ヘクトル
リンディス
【白猫プロジェクト】より (3人) 詳細>>5
チタ・チタ
クレア・スチーブンソン
シェリル・コーエン
【ハイキュー!!】より (3人) 詳細>>6
日向翔陽
影山飛雄
月島蛍
【ぷよぷよシリーズ】より (3人) 詳細>>7
アルル・ナジャ
アミティ
あんどうりんご
【作者枠】 (3人) 詳細>>8
おろさん
Ga.c=evo.
konakun.
【逃走中#02 MVP】 (2人) 詳細>>9
七海千秋
キュベリア
計20名
逃走中#CR04 次回作出場権(シード枠)争奪予想アンケート実施中!
※締め切りました
逃走中#CR04 次回参加者募集中! 逃走&確保MVP投票受付中!
※締め切りました
作者枠発表 >>135
※『お手伝い』として参加してくださる方向けの案内※
版権キャラ応募用紙 >>136 ※5/25(月) 20:00まで
◎AfterBreakTime
①『新しい希望の朝』 >>10
②『全知全能を司る神』 >>26
③『炎の紋章を掲げて』 >>39
④『その蒼き目は何を見る』 >>47-48
⑤『我ら、虚構の魔術師』 >>67
⑥『全知は語る、全能は悟る』 >>72
⑦『はじまりの作戦会議』 >>79
⑧『幼き姿の神』 >>82
⑨『救出作戦、始動』 >>98
⑩『道化師と呼ばれた男』 >>103
⑪『勝ってくるぞと勇ましく』 >>109-110
⑫『打ち上げパーティ』 >>141-142 >>145-146 >>149
以上、逃走中#CR 運営本部がお送り致します。
- 打ち上げ ② ( No.142 )
- 日時: 2020/05/24 22:14
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: ACwaVmRz)
ステージでは既にミミ達がスタンバイをしており、音響のチェックを行っていました。
準備が整ったようですね。MZDがマイクを取り話し始めました。
MZD『今回も逃走中への参加、誠にサンキュな!今回はまあ色々ありすぎて精神的に疲れてるヤツも多いだろうから、オレ達の演奏を聴いて少しでも元気になってくれたら嬉しいな!』
風雅「おお!ミミ達のバンド演奏だ…!」
烈「そういえばちゃんと聴くのって初めてかもしれねぇ」
MZD『前々回はジャックが行方不明だったから4人での演奏だったけど、元々は5人でバンド組んでたまに演奏してたんだよね。ちなみにこいつはメインボーカルなんだけど、歌が超上手くてさ。まさに『俺様の歌に酔いしれな!』って感じのレベルだぜ!そこもご堪能あれ!』
DTO「あいつそんな特技があったうへか。知らなかったころ」
ハジメ「暗殺者が歌うとか普通考えられないっすからね…」
MZD『よし、それじゃ今回歌う曲目を紹介するぜ!『pop'n music うさぎと猫と少年の夢』で登場した曲で、オレの知り合いの天使達が歌ってたナンバーを今回は持って来てみた。勢いがある元気になれる曲だから、是非聴いていってくれよな。
それじゃ聴いてください。『K∀MUY』』
カムイ「私の名前がタイトルの曲なんですか?!」
ルフレ「とんだ偶然もあるもんだね…」
MZDが曲目を言い終えたと共に、ミミがリズムを取り始め演奏が始まりました!
前々回とは違う、力強いミミニャミのドラムとギターの音が鳴り響きます。
演奏が始まりましたので、天の声も静かに見守りたいと思います。
♪ K∀MUY 『pop'n music うさぎと猫と少年の夢』より
MZD『見えているか 世界の破滅が』
ジャック『刻み続けた時も 錆び付いている』
MZD『繰り返す創世記に』 ジャック『混迷を斬り裂いて』
MZD『逆説を突き付け』 ジャック『我ら奏でる』
MZD『嗚呼 星命の輪廻』 ジャック『終止符の音色』
MZD『広く』 ジャック『熱く』 MZD『遠く』 ジャック『高く』
MZD/ジャック『響け貴方へ!』
ミミ/ニャミ『Stardust the World』 ジャック『汚れていく世界を飛び越えて』
ミミ/ニャミ『Darkness and Light』 MZD『不滅の使命をこの胸に』
ミミ/ニャミ『Stardust the World』 MZD/ジャック『そうだろう?我ら止まらない』
MZD『新たな』 ジャック『大地に』 MZD/ジャック『降り立とう』
MZD/ジャック『星屑になる貴方を抱きしめて』
チタ「すっげー!すっげー!踊りたーい!」
グレン「力強い歌声だな…」
ジャック『数多光る星を纏う空』
MZD『絶えず流る川の向かうまま』
MZD/ジャック『Die is Cast! Time is Just Now!』
ジャック『崩れていく世界を飛び越えて』
MZD『不滅の使命をこの胸に』
ミミ/ニャミ『Stardust the World』 ジャック『そうだろう?』 MZD/ジャック『我ら止まらない』
MZD『使命を!』 ジャック『翼を!』 MZD/ジャック『生命を!』
MZD『Stardust the World』 ジャック『Darkness and Light』
MZD『崩れていく世界に』
ジャック『Stardust the World』 MZD『Darkness and Light』
ジャック『花を手向けよう』
MZD/ジャック『いつしか そう』
MZD『新たな』 ジャック『輪廻が』 MZD『生まれる』
MZD/ジャック『星屑になる貴方を抱きしめて』
演奏が終わったと同時に、ステージへの大歓声が鳴り響きます!
Ga.「大迫力だったな…!」
おろさん「凄い演奏だったよ!拍手!拍手!」
客席からの大きな拍手と歓声を受けながら、ミミ達5人は一斉に礼をしてステージを後にしました。
…そういえば、ミミ達の演奏の他に『スペシャルゲスト』がいるとか言っていましたが…。誰なんでしょうね?
しばらくざわざわと話し声が響く会場。その声をぴしゃりと止めるように、サクヤがマイクを持って再び喋り始めました。
サクヤ『ミミさん達の演奏、とても素晴らしかったですね。私も思わず涙ぐんでしまいました…。本日は彼女達の素晴らしい演奏だけではなく、先に言った通り『スペシャルゲスト』を招待しております!それでは、ゲストの方々!ステージへおあがりください!』
しずえ「スペシャルゲストですって!どんな方なんでしょうね、むらびとさん!」
むらびと「(やれやれポーズ)」
たぬきち「お金持ちっぽい格好をしていたら島に引っ越すよう頼んでみるだなも!」
スポットライトがステージに当たります!そこにはステージに上がった『スペシャルゲスト』の2人が…!
その影が明らかになった途端、特にBEMANIシリーズの関係者が腰を抜かして驚きました。
『スペシャルゲスト『VENUS』のお二人です!皆様、温かい拍手でお迎えください!』
ミミ「び、び、びびび、び」
ニャミ「『VENUS』ーーー?!今絶賛世界ツアー中で忙しいって噂だったじゃん!」
MZD「それがなんかさ、どこからかここの逃走中の噂を聞きつけて来たっぽくて。先に入れてた仕事潰してまで打ち上げのゲストとして参加することを了承してくれたらしい」
ニャミ(j)「仕事潰してまで?!どれだけこのゲームに思い入れ持ってたんだろう…?」
ウィザウ『どうもー!『VENUS』のボーカル担当、ウィザウです!今日はこんな素敵なパーティに招待してくれてありがとう!忙しかったけど、皆が集まってるって聞いたから時間開けて来ちゃった!』
チュナイ『『VENUS』のキーボード担当、チュナイです。みんなに楽しんでもらえるように精一杯演奏するから、是非楽しんでいってね!』
ミミ(j)「世界的スターを呼んじゃうって…。サクヤさんってどんだけとんでもない人なの?」
驚いている面々を尻目に、VENUSの2人は着々と今日演奏する曲目についての説明を始めました。
しかし、裸に各々ジャケット+ストール、ブラウスだけとは随分と相変わらず中々過激な格好をしていますね…。
一歩間違えば『裸族』と呼ばれる方々に目を付けられかねません。
ウィザウ『僕達の新曲を歌っても良かったんだけど、ここにはBEMANI以外の参加者も沢山いるって聞いてね。今回は『みんなが知っている、一緒に盛り上がる歌』を持ってきたよ!』
チュナイ『歌を知ってる人は是非、僕達と一緒に歌ってほしいな!それじゃあ早速演奏を始めます!ウィザウくん、曲のタイトルを発表してくれ!』
キュベリア「BEMANIを知らないやつでも歌える歌…?なんだそりゃ」
マモニス「まさか、まさかなんですかね?」
ウィザウ『それでは一緒に歌いましょう!曲目は『Help me, ERINNNNNN!! -VENUS mix-』』
konakun.「東方アレンジかいっ!」
って、えーっ?!曲目ってそれーー?!
アレンジ先色々ありますけど、どのバージョンを演奏するつもりなんでしょうか…?
とりあえず、静かに見守りたいと思います。
♪ Help me, ERINNNNNN!! -VENUS mix-
(^ω^)<キッチーデス! (×>ヮ<)<コナクンノトモダチデス!
(^ω^)(×>ヮ<)<サイシンノ ヴィーナスジョーホー!
(^ω^)<ナント!ツギニダスシンキョクガ 『ヘルプミーゴリラ』トカブッテイタ!
(×>ヮ<)<エー ボクタチヴィーナストシテハマケラレナイ!
(^ω^)(×>ヮ<)<タスケテー! ヴィーナスー!
Ga.「ちょwwwwなんでキッチーがいるんだよwwww」
konakun.「(×>ヮ<)、楽しそうだから放置でいいやぁ」
アルル「良くないよー?!」
ウィザウ『えーりん えーりん 助けて 今日も叫んでみる』
(×>ヮ<)<ダレガサケンデルノカナ? (^ω^)<オレダー!
ウィザウ『不老不死 蓬莱のお薬の力』
(×>ヮ<)<コノクスリドッチガノム (^ω^)<オレダー!
ウィザウ『鈴仙・てゐの二人は まだ帰ってこない』
(×>ヮ<)<ダァレガカエッテコナイノカナァ? (^ω^)<オレダー!
ウィザウ『誰かが来た もうダメだ ヤラれちゃうよ』
(^ω^)<ヤラレルワケナイジャン ヤラレタ… (×>ヮ<)<タスケテー!
『えーりん! えーりん! 助けてえーりん!』
ウィザウ『えーりん えーりん 助けてえーりん』 (^ω^)(×>ヮ<)<エーリン!エーリン!タスケテエーリン!
『えーりん! えーりん! 助けてえーりん!』
ウィザウ『早く来てー!』 (^ω^)(×>ヮ<)<ハーヤークーキーテー!
マリオ『ま・り・お!』(某スーパスタッ!の格好をして登場!)
カービィ「マリオwwww何でスーパースターの格好してるのwwww」
Ga.「絶望的に似合ってねえwwww」
クレア「お腹が出ちゃってますねぇ…」
なんと、サビに入る前にマリオが乱入ー!カービィも知らなかったようで笑い転げています。
しかも衣装!某スーパースターな満さんではないですか!もうちょっと痩せましょう!
VENUSの2人は演奏に夢中で乱入してきた彼を気にしてなどいません。それを良いことにマリオも一緒になって踊り始めます!
ウィザウ『さぁ、助けましょう! 高く振りあがるあの腕 (^ω^)(×>ヮ<)<エーリン!エーリン!
あなたはお姫様 わがままなお姫様』 (^ω^)(×>ヮ<)<タスケテエーリン!
ウィザウ『ほら、急がなきゃ 強く降り下ろした腕は (^ω^)(×>ヮ<)<エーリン!エーリン!
私を呼ぶサイン えーりん!助けてえーりん』
(^ω^)<ココカラハヴィーナスノターンダ! (×>ヮ<)<ミンナデヴィーナスコールダ!
\ALL LIGHT!/
ウィザウ『VENUS! VENUS!』
『VENUS! VENUS!』
ウィザウ『Fujimori! Fujimori!』
『Fujimori! Fujimori!』
ウィザウ『恋すれど 花吹雪 夢見れど 桜吹雪』
ウィザウ『VENUS! VENUS!』
『VENUS! VENUS!』
ウィザウ『Wow Wow? Wow Wow?』
『Wow Wow? Wow Wow?』
ウィザウ『Wow Wow VENUS 僕達もっとVENUS このままきっと思いは高鳴る』
烈「こっからだな…」
風雅「どのバージョンなんだろうな…」
塵「(嫌な予感がする)」
ウィザウ『VENUS! VENUS!』
『VENUS! VENUS!』
(×>ヮ<)<コーエン!コーエン!
<('ヮ')><出でよ 灼熱の精霊YO! 紅のその姿見せろ! YO!
リピカ「弐寺にお帰りくださーい!!!」
<('ヮ')><ハリアイだけじゃ納得できないYO!
ヴィル「何年前の話をしているんだ!」
MZD「ハリアイに出てこれただけマシだろお前は」
ウィザウ『VENUS! VENUS!』
『VENUS! VENUS!』
(^ω^)<メガネ!メガネ!
『メガネ! メガネ!』
(^ω^)<テレレレレーレー レレレーレー! テレレレレーレー テレレレレ ハイッ!
Ga.「歌詞をwwww歌えwwww」
マリオ「あえて間奏を口ずさむなんて流石だね!ボクも決めポーズっ☆三」
(^ω^)<ツイデニバリカン!
MZD「止めなさい」
…案の定ポップンバージョンだったようです。キッチーが歌ったパートに大爆笑する一部の面々。マリオも調子に乗ってキッチーの傍で踊りながら決めポーズを決めています。
ウィザウ『Wow Wow 始めましょう 強く交差するあの腕 (^ω^)(×>ヮ<)<ヴィーナス!ヴィーナス!
私がボーカルで チュナイがキーボード』 (^ω^)(×>ヮ<)<タスケテヴィーナス!
ウィザウ『Wow Wow 急がなきゃ 強く降り下ろした腕は (^ω^)(×>ヮ<)<ヴィーナス!ヴィーナス!
僕らを呼ぶサイン VENUS 助けてVENUS』
(^ω^)<マタマタキッチーデス! (×>ヮ<)<コナクンノトモダチデス!
(^ω^)<ミンナノナヤミハカイケツシタカナ?トモダチクン、ドウカナ?
(×>ヮ<)<ウーン!イロイロアッタケド、カイケツシテナイ!
\ALL LIGHT!/
(^ω^)<ソレデハココデモンダイデス! (×>ヮ<)<ファイ
(^ω^)<ボーカルノウィザウト キーボードノチュナイノ ユニットメイトイエバ ナニ?
\VENUS!/
(×>ヮ<)<セイカイッ!
最後まで一部のメンバーの笑い声が絶えないまま演奏は終わりました…。
キッチー、バリカンは仕舞ってください。
VENUS『みんな楽しんでくれたかな?ありがとうございましたー!』
(^ω^)<シュン
Ga.「刈るならよそでやったほうがいいぞwwww」
サクヤ「想定外の乱入者が多すぎました。申し訳ありません…」
MZD「前回と前々回の大砲まみれよりは3倍アイス以上にマシだ。ごくそつも今回は来なさそうだしな。…来ないよな?」
ヴィル「変にフラグを立てるな。来るぞ」
VENUSは皆が楽しんでくれた様子を見てとても嬉しそう。そのままステージを後にしました。
…おや、カービィが2人に近付いて何か喋っているようですよ?
カービィ「あのっ!お二人の演奏、とっても凄かったです!ファンです!握手してください!」
バンワド「ファンだったのー?!初耳なんだけど!」
マリオ「だってファンになったのこの世界に飛ばされるようになってからだもんね。知らなくてもおかしくないと思うよ?」
バンワド「も、もしかしてマリオも…」
マリオ「そうさ!ボクと同等の輝きを放つ『スーパースター満』に会ってみたいんだよ!」
バンワド「(駄目だこりゃ…)」
マリオとカービィ、それぞれこの世界に来てからファンが出来たようで。
そりゃ目を輝かせますわ。そんな彼に向かって彼らは優しく握手を返してくれました。
ウィザウ「そういえば、ここじゃない外の世界で『裸族』って呼ばれてる人がいるみたいだけど…1回会って話を聞いてみたいね」
バンワド「え?」
ウィザウ「室内だけだけど…。僕も全裸で過ごしたりすることがあるからさ。どんな生活をしているのか気になって…」
MZD「お帰りはあちらになります!」
ヴィル「世界ツアーの最中だったのだろう。飛行機の時間が迫っているのではないか?」
チュナイ「…あっ、本当だ。親切にありがとう!それじゃまたどこかで会えるのを楽しみにしてるよー!」
ウィザウ「またねー!」
不穏な雰囲気を察したポップン界のM&W、颯爽とVENUSの2人を入口まで案内したのでした。
その様子を見ていたカービィ。彼の発した『裸』という言葉に瞳を更に輝かせています。
バンワド「か、カービィ。どうしたの?」
カービィ「ボク…ボク…」
カービィ『絶対にあの人達をカオス軍団の仲間に入れるよ!』
バンワド「それは絶対にダメーーー!!!」
カービィ、それは絶対に駄目です。やめてください。
彼らの影が見えなくなるまで、彼はキラキラと瞳を輝かせていたんだとか…。
- Re: 逃走中#CR03 カービィ!バトルデラックス!! ( No.143 )
- 日時: 2020/05/24 23:30
- 名前: junris (ID: 1866/WgC)
どうも!junrisです。
今回は選考から外れましたか...まあ、1度は出場したから仕方ないよね。CR04は見守りますか...
そちらのミミとニャミがジルクと戦った時は神パワーの貸しですか...それはそうと次回からミミとニャミとジャックが運営サイドに加入ですね。ところで打ち上げですが...東方アレンジキタコレ!!しかも、マリオが満のコスってwwwある意味面白いかもwwwってそちらのカービィさりげなくカオス軍団勧誘って...次回も何かが起こる予感が...
次回の逃走中も楽しみにしています。(観戦の意味で) それでは!!
- Re: 逃走中#CR03 カービィ!バトルデラックス!! ( No.144 )
- 日時: 2020/05/25 22:02
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: ACwaVmRz)
どうもです。灯焔です。
次回の募集、先に伝えておりました通りいつも通りの募集方法とは変えていきたいと思っています。
キリの良い5回目なんでね。んー…点数制がいいかなぁと考えている途中です。
>>junris 様
どうもです。コメントありがとうございます!
残念ながら初参加の方優先となりますので…。申し訳ございません。
うちのミミニャミは基本戦えませんので、サニパでのみんなで宇宙戦争の時はMZDに神パワーを貰って戦っていたんです。攻撃が出来ない代わりに回避スキルが異常に高いんですが彼女達。
東方アレンジ、初見筐体でプレイした時にwacさんのパートで噴いてフルコンを逃しました。あれは初見殺しだと思います。
打ち上げ中盤戦。もうちょっとだけ続くんじゃ。
- 打ち上げ ③ ( No.145 )
- 日時: 2020/05/25 22:05
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: ACwaVmRz)
ライブも無事(?)終了後、各々余興のパーティを楽しんでいました。
そんな中、ふとクレアがサクヤに話しかけてきます。何か良いアイデアでもあるんでしょうかね?
クレア「サクヤさーん!今回の逃走中、本当にお疲れ様でした!」
サクヤ「いえいえ。参加してくださりありがとうございます。楽しかったですか?」
クレア「はい!それはとても!…って、そんな話をしに来たんじゃないんです!えっと…折角こんなに沢山の人が集まってくださっているので、これから『ルーントレイン』でこの世界の星空を見せに行きたいなーって思ってるんですけど…どうですかね?」
Ga.「ルーントレインに乗せてくれんの?!」
なんとクレア、これからパーティの参加者を『ルーントレイン』に乗せて夜空を見に行けないかとサクヤに提案してきたのです!
列車の名前を聞いて傍で聞いていたGa.も興味津々に食い付いています。
その言葉を聞いたサクヤはしばらく考えた後、小さく頷いて彼女にこう返しました。
サクヤ「良い提案です。折角の打ち上げなのですから、是非ルーントレインで夜空を堪能してきてください。ステージにあるマイクは使用しても大丈夫ですよ」
クレア「ほ、本当ですか?!ありがとうございます!では早速会場の皆さんにお声がけしてきますね!」
Ga.「ま、待ってクレアたそ~!俺も乗る~!」
サクヤはすんなりと『いいよ』と返しました。これからゼウスと話がある以上、クレアの提案はタイミングが良すぎました。そう判断してのことでしょう。
彼女は意気揚々とステージに上がり、マイクを取って話し始めました。
クレア『皆さん!パーティを楽しんでいる中申し訳ありません。クレア・スチーブンソンと申します!
折角の逃走中の余興、ということで、これから皆さんを『ルーントレイン』に乗せて、夜空を見に行きたいと思っています!もし乗ってくださる方がいらっしゃいましたら、このアナウンスが終わった後私に付いてきてください!』
アミティ「ルーントレイン…?あのおっきな列車のことだったよね?」
アルル「夜空だって!アミティ、りんご、乗ってみようよ!」
りんご「地上ではなく空を走る列車…。どんな構造か気になります。ふむ、乗ってみる価値はありそうですね!」
クレアの提案に興味を持つ参加者もいるみたいですね。彼女のアナウンスが終わった後、ぞろぞろとルーントレインに乗りたい参加者がクレアの後ろに付いていき、会場を後にしました。
一応サクヤも出発を見守る為、会場の入口まで付いていくことにしました。
シャル「いやー、いつ見てもデケーなー」
ルカ「天界にもこれくらい大きな乗り物があれば移動が便利ですよね!」
レクト「(あれ?ルカさんって飛べたんじゃなかったっけ…?)」
クレア「では、ルーントレインにご乗車の方はこちらからお願いします。乗車なされましたら、空いてる席にお座りいただき、しばらくお待ちください!」
クレアが素早くルーントレインの乗車口の確認をし、参加者を次々に乗せていきます。徐々に減っていくたむろしていた人の数。彼女はそれがいなくなったことを確認し、すぐに先頭車両へと向かい乗り込みました。
ポッポー。優しい汽笛と共に、ルーントレインが走り出します!
サクヤ「汽笛というものは、こんなにも美しいものだったでしょうか」
MZD「いやー?オレの記憶を辿ってもここまで綺麗なのは早々ないよ。クレアの愛が伝わってんだろうなぁ」
ヴィル「彼女の魂が純粋で、美しいという事の証明だろう。これは…」
その場に残っていた3人を照らし出すように、ルーントレインは星空が広がる闇夜へと走り出していきました。
…列車が見えなくなるまで見守っていた彼女達ですが、『さて』とサクヤが2人に向き直ります。
サクヤ「そろそろメインサーバに向かいましょう。ゼウス様と、アシッドさんからも話がしたいと連絡が来ていますので」
MZD「もしかしなくても『JOKER』絡み?」
サクヤ「はい。ですので、沢山人がいる場所では話したくなかったのです」
ヴィル「ゼウス殿はともかく、あの社長にまで話が広がっていたとは…。何なのだ彼奴は」
MZD「まぁ、『運命の神』だし?」
どうやらアシッドも話に参加する様子。そこまでJOKERの話が広がってしまっていたことにヴィルヘルムは小さくため息を吐きました。
苦笑するMZDを宥めて、サクヤ達は早速メインサーバまで足を運ぶのでした。
~運営本部 メインサーバ~
ゼウス「待っておったぞ。それにしてもこの『キカイ』というものは便利じゃのう!こっそりワシの私物と化しても」
サクヤ「駄目です。ここにある機器は全て逃走中やそれに関連する出来事でのみ使用を許可しております。私用での利用は許しません」
ゼウス「そんなに固くならなくてもええじゃろうがい!リラーックス、リラーックスじゃ!」
アシッド『…相変わらずの剽軽爺みたいだね。サクヤ、今回の逃走中も楽しんで拝見させてもらったよ』
サクヤ「ご連絡ありがとうございますアシッドさん。今回も楽しんでいただけたようで何よりです」
MZD「…で、わざわざオレ達『だけ』を呼びつけたってことは…。アシッドも何か重要な情報を掴んだ的な感じ?」
アシッド『目ざといね。道化師達が『JOKER』の正体を突き止めた。…つまり、君達2人に標的を絞ったということは理解しているね?それ絡みで新しく天界の方で分かったことがあってね」
ヴィル「天界で…?どういうことだ」
やはり、彼も彼らにまつわる正体については知っていたようです。
アシッドは早速天界で得た『新しい情報』についてサクヤ達にこう話しました。
アシッド『例の神々が『約束』を翻されたとご立腹の様でね。どうやら道化師と一悶着あったらしい』
ヴィル「一悶着?…まさか、道化師が『永久』の力も手に入れると言っていたことと関係があるのか?」
MZD「その可能性は充分あると思うぜ。ゼウスの話だと、元々道化師は『JOKER』を、神々は『永久』を狙って結託していたみたいだし。それを道化師が『両方手に入れる』って言っちゃったらそりゃ怒るよなぁ」
サクヤ「近々仲間割れが始まるかもしれませんね。…いや、利害の一致で行動していたのだのだから、仲間意識なんてこれっぽっちも無かったのかもしれませんが」
ゼウス「お互いに消耗して潰れてくれるならそれに越したことはな無いわい。…じゃが、彼奴等が『標的』を抱えておる本部を襲わないとも考えられん。そこも加味してこれからの対策を練っていかねばなるまいぞ青龍よ」
サクヤ「分かっております。…言っておきますがヴィルさん。『貴方がここから出ていく選択肢』は既に全て潰しておりますので、ご安心くださいませ」
ヴィル「お前で5人目だ!何故皆同じような言葉を繰り返すのだ!」
MZD「実際『出て行った方がいい』とか言ってたじゃん」
ヴィル「…………」
ゼウス「ほっほっほ。『JOKER』と呼ばれた男もこんな表情が出来るとはのう。…やはり、主は普通の魔族とは『何かが決定的に違う』。だから、『神の力』まで創り出し…ワシの魔法を跳ね退けてしまったのかもしれんのう」
アシッド『…なるほど。それで、サクヤは2人を匿う選択をしたのか。それもまた運命、か』
サクヤ「そもそも彼らを匿う等と言った覚えはありません。今までと一緒です。仲間として、一緒に働いていただくだけですよ」
ゼウスが来た際に、神の世界で不埒な行動を起こしている神々がいるという話はしましたね。どうやら、彼らとメフィスト達がもめている様子。神々は『道化師が約束を破った』と言っていますが、去り際に彼が発した言葉と関係があるのでしょうか。
今後、2人が狙われることは明白です。それでも彼女は2人を守る選択を取りました。モニター越しからでも分かる彼女の真っ直ぐとした瞳に、彼は小さくくつくつと笑ったのでした。
アシッド『…ならば、私も大きく動かねばなるまいな。―――サクヤ。逃走中の資金の方はどうかね?』
サクヤ「急に何です?話をはぐらかそうとしても駄目ですよ。本題を先に話してください」
アシッド『それも本題の1つのなだが…まあいいだろう。今回の逃走中を見て私は決めた。『君達に全面協力することを公表しよう』。…君達運営本部の『スポンサー』に、我がネクストコーポレーションがつこうではないか、ということだ』
サクヤ「…はい?」
MZD「す、スポンサー?!お前の会社って確か、世界的にも超有名だったよな?!」
ヴィル「そんな会社が協力してくれるならば百人力だが…。本当にいいのか?」
アシッド『社長である私が決めたのだから問題はない。それに、部下達も皆納得してくれているよ。2回目の時から既に話は進んでいたからね』
サクヤ「そ、そんな前から…」
アシッド『私達は基本『天界』の調査を主にしている。君達の大いなる助けになるだろう。どうか、正式にスポンサーとして着くことを認めては貰えないだろうか』
サクヤ「…………。随分と急すぎますよ…」
MZD「サクヤが珍しく狼狽えてら」
サクヤ「そりゃ狼狽えます!確かに双方メリットはありそうですが、どうしたものでしょうか…」
ヴィル「お前の選択ならば皆付いていくだろう。…私は協力することを選んでもいいと思うがな」
なんですとー?!アシッドの会社が逃走中の正式なスポンサーに?!
いや、もしOKが出たのならもっと大胆なことが出来ると思いますよ。だってネクストコーポーションって、コネクトワールドでとんでもなく有名な会社なんですから。そんな会社が正式に協力するとなれば、逃走中の知名度は更にアップすること間違いなしです。
…しかし、アシッドは腹の読めない男。秘書であるニアをあっさり手放したこともあり、サクヤは彼の真意が読み取れずにいました。
アシッド『それに…サクヤ。私は君を『四神』としてではなく、『1人の神』として素直に評価している。だからこそ自ら交渉しに参ったのだよ。…普通、社長が直々に『スポンサーになる』など、言わないだろう?』
サクヤ「…何を企んでいるんです?素直な時ほど、アシッドさんが信用できません」
アシッド『酷い言われようだな…。まぁ、そういう行動をして来た私にも責任はあるが。だが、承諾してくれたのならば…次回から、私もそちらに住み込みで逃走中の援護をしよう。それに、私も本部にいた方が色々と深く調べられそうだからね』
MZD「社長自らこっちに来ちゃうの?!会社は?!」
アシッド『それについては心配いらない。信頼できる優秀な部下に代理を任せているよ』
サクヤ「…分かりました。こちらとしてもネクストコーポレーションのような大会社と連携できることに越したことはありません。スポンサーとなることを認めましょう。ただし!こちらに来たからには私の指示に従っていただきますからね。例え、『格上の神だったとしても』です」
アシッド『それについては分かっているさ。『運命の神』の力、好きに使いたまえ。ただ…私も全てにおいて協力できるわけではない。自らの目的もあるのでね。それだけは理解しておいてくれ。それでは次回からお邪魔させてもらうから、私はこれで失礼するよ』
しばらく悩んだサクヤ。アシッドと話し合った結果、彼の会社をスポンサーにつけることを決めました。これでもっと逃走中の設備やイベントの規模を大きくすることが出来ますね!
彼女の答えを聞いて満足そうな顔をしたアシッドは、軽く挨拶をして通信を切りました。
果たしてこれでよかったのか、と彼女は今一度悩みましたが…。MZDが『決めたんなら自分を信じて進めばいいんじゃない?』と優しく声をかけてくれた為、自分の言葉を信じることに決めました。
ゼウス「ほっほっほ!良かったのう、心強い仲間が新たに出来て!アリアンロッドはああ見えて、何かと警戒心が強い性格なのじゃ。そんな彼を動かしたと言うことは相当じゃぞ!誇りを持て!」
サクヤ「彼、自分の役に立ちそうなものはどんどん吸収してしまいますからね…。いずれこの逃走中も彼に乗っ取られはしないかと心配です」
ヴィル「流石にあの言葉から乗っ取る計画は立てていないように思えるが。腹の内でそう考えているならば微弱でも表情に出るだろう」
MZD「ヴィルがそう言ってるんだからさ、しばらくは安心してもいいんじゃない?とにかく、これでもっと規模のデカイ逃走中が出来るようになるし、オレ達も気を引き締めていかなきゃな!運営についても、…道化師についても」
ゼウス「お主等ならば大丈夫だとは思うがのう。ワシの方でも神々の動向について何か分かったら伝えよう」
サクヤ「出来れば次は直接ではなく念話でお願いしますね…?」
ゼウス「どうしようかのう?またお主等の慌てた顔が見たいからのう~?」
MZD「ぜーったいこれまたアポなしで来るよ…」
ヴィル「魂に響くから勘弁してほしいものだ…」
次はどんな手で運営本部を驚かせようかとウキウキしている爺を見て、3人は各々反応を見せていたのでした…。
- 打ち上げ ④ ( No.146 )
- 日時: 2020/05/25 22:09
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: ACwaVmRz)
一方、走り出したルーントレインの車内では…。
~ルーントレイン車内~
アミティ「うわ~!見て見てアルル!星がすっごい綺麗に見えるよ~!」
アルル「本当だ~!ボク、星をこんなに間近で見るの初めてだよ…。綺麗だなぁ~」
りんご「あっ、流れ星!お願い事をしないと…って、クルーク、何をやっているんです?」
クルーク「この光景から何か魔法を強めるヒントにならないかと思ってね。メモしているのさ」
アミティ「こんな時くらい羽目を外してもいいじゃん~…」
ルーントレインは現在星々が良く見える場所を転々としながら、適度なスピードでコネクトワールドを一周していました。普段は絶対に見れない光景に、乗車することを決めた参加者も思わずうっとり。
ちなみに現在自動操縦になっている為、クレアも車掌室近くの席に座って列車の旅を楽しんでいました。
グレン「儚くも力強い光…。とても、綺麗だ」
クレア「大成功ですね!みんな喜んでいます!」
チタ「急にチャンクレが言った時はビックリしたけど、ケッカオーライだから良い、的な?オレもテンションブチアガってきたー!」
シェリル「しゃちょーさん!あの星を捕まえて持って帰れないかな?」
ルーファス「それは流石に無理だと思うなぁ…。シェリル、あの光っている星…。君が思っているよりも強い熱のエネルギーを蓄えているんだ。触ったら火傷どころじゃ済まなくなるよ」
シェリル「大丈夫だよ!変身すればそんな熱なんか関係ないと思うし!」
ルーファス「関係あるから言ってるんだけど…。って、そういう話じゃなかった。グレンさん、次から僕とシェリルも本部に移籍する予定だから。これからよろしくね?」
グレン「? それは私ではなく、クレアやサクヤ殿に言った方が…」
クレア「いやいやグレンさん。私は白猫チームのリーダーではありませんよ?」
チタ「つかなんでこっちに来るの?パイセンの言う『代理』がやっと出てきたとか?」
ふと、星空を眺めていたルーファスが『自分とシェリルも次から本部に世話になる』と言ってきました。実質の本部移籍ですね。急な発言に驚く3人でしたが、チタがどうしかと問うと彼は少し考えた後、こう答えました。
ルーファス「君の奪われた記憶に関してだよ。僕の知識が何か役に立てればと思ってね」
グレン「私の記憶に?…申し訳ないが、君にはあまり関係のない物かと思うのだが」
ルーファス「確かに僕自身は君とは全く関係のない赤の他人だ。でも…1度目の記憶喪失とは今回は訳が違う。『人為的に削除された』ということは、消した側にとっては『絶対に思い出してほしくない』と解釈することが出来る。…僕の技術でそれをいくらか解消できないかとは思っただけだよ」
チタ「確かにチャングレの記憶が戻るならそれに越したことはないけど…。戻ったとして、この世界での思い出が消えちゃうのは…やだな。チャングレ、今まで凄い大変な思いしてきたし…。もし記憶を取り戻せなくても、ここで幸せをつかめるならオレはそれでも構わないと思ってるよ」
クレア「ルーファスさんの気持ちは分かりました。本部には機械に強い面子がまだまだ少ないと聞いていますし、技術は凄く役に立つとは思うんですが…。グレンさんの記憶に関しては、もう少し待ってもらえませんか?記憶が戻って、『狂皇子』になって本部の人達を傷つけてしまっては意味がありませんから」
シェリル「『きょーおーじ』ってなにー?とっても怖い響きだけど…」
グレン「?」
チタ「チャンクレー?」
クレア「あっ。えーっと、ですね…」
ルーファスはどうやらグレンの記憶喪失の手助けを何か出来ないと自分から志望してきたようですね。シェリルは1人残しておくと何をするか分からない為一緒に連れてくるみたいです。
…しかし、彼の記憶に関してはチタとクレアはあまり触れてほしくない様子。さらに、クレアが『狂皇子』と言ってしまったのをシェリルが聞き逃さなかった為、説明をしなければならない状況に追い込まれてしまいました。
彼女は『しまった』と思いましたが後の祭り。諦めてグレンの過去について自分の知っていることを話し始めました。
クレア「ルーファスさんは『紅土の国・ルブラム』という国を知っていますよね?」
ルーファス「ルブラム…。ああ、度重なる他国への侵略で国が疲弊し、内乱で帝国の属国にされたっていう」
クレア「はい。グレンさん…彼は、その国の皇子様『だった』んです」
グレン「…………」
シェリル「『だった』?だったってことは、今は違うのー?」
チタ「さっきパイセンが『内乱があった』って言ってたよね?その内乱を引き起こさせるきっかけになった『狂皇子』…。『他国への侵略』を繰り返していたのがチャングレなんだよ」
ルーファス「成程…。だけど、今はそんな風には思えないな。それも、『記憶喪失』が関係しているのかい?」
クレア「はい。記憶を断片的に取り戻してた時のグレンさんに話を聞いただけなので、私も詳しくは知らないんですけど…。グレンさんの国の皇族は、『蛮勇の貴族』と呼ばれていて…戦うことに、人の命を奪うことに喜びを感じる…そんな先祖さんの血が流れているんだそうです。それで、グレンさんはその血を色濃く受け継いだ結果…。『狂皇子』と呼ばれるようになってしまった、と」
シェリル「あんまりグレンさんを『前線に立たせたくない』って言ってたのはそれが理由だったんだねー?」
チタ「ソユコト。今の落ち着いてる性格が『元々持っていたもの』なのか、『記憶喪失になって新しく作られたもの』なのかは今も分かってないんだよね…。チャングレ、完璧に記憶取り戻さずにまたキオクソーシツになっちゃったし」
クレア「だから、私達のことを忘れちゃったのは凄く悲しいんですけど…。記憶が戻っちゃったことでグレンさんが他の人を傷つけるのも私見たくなくて。だから、戻らないなら戻らないで、新しい思い出を私達と一緒に作れるならそれでいいかな、って思ってしまって…」
ルーファス「ふむ…。でも、それを聞いたら余計に『彼の記憶を取り戻さなければならない』ような気がするなぁ」
シェリル「しゃちょーさん、どういうこと?そんな危険な記憶なら、ずっと消えてた方がいいんじゃないの?」
グレンが内乱が発生した国の皇子だということは以前話したかと思います。しかし…その内乱を発生させてしまったきっかけ―――。『狂皇子』と呼ばれていた男、それが彼だったのです。
本来は戦いを至上の喜びとする性格…らしいのですが、記憶を失ってからのグレンしか知らないクレアとチタにはいまいちピンと来ていませんでした。…一緒に戦っている時の彼を見れば、本来の性格がどんなものなのかは想像に容易いのですが。
そういうこともあり、2人は『グレンの記憶が戻らないならそれでいい』と思い始めていました。しかし、ルーファスは首を黙って横に振り、『ならば余計に記憶を取り戻さなければならない』と定説します。
ルーファス「怪我や病気がきっかけで記憶が消えてしまうならば、それは仕方のないことだと思う。けれど、今回は『人為的な記憶の奪取』の可能性が高いんだろう?それに、取られた記憶がそんな危険なものだった場合…向こうは『いずれ記憶を戻しに来る』と思うんだよね」
チタ「記憶を戻しに来る…?わざわざ記憶を奪ったのに?」
ルーファス「『人為的』ということは、何か奪った側にも目的があるということだ。その目的が達成された時…。彼らは記憶を戻さない訳が無い。例えば、『彼にとって都合の悪い記憶をわざと追加して、戻す』とかね。そうした結果、記憶が戻った彼が暴れてくれれば世界は簡単に崩壊する。まるで御伽話の『JOKER』のようにね」
クレア「『JOKER』…」
ルーファス「だからこそ、彼の記憶は早く取り戻してあげないといけない。記憶が戻った彼がどうなるかは分からないけど…。最悪の事態に発展する前に行動しないと、『あの時やっておけばよかった!』となってしまうよ」
グレン「『狂皇子』…。記憶が戻ったら、君達も傷つけてしまうのだろうか…」
チタ「いや!いやいやいや!ちょーっとチャングレ!いきなりおセンチにならないで?!パイセンの言いたいことはよーく分かった。でも!急に動いて変に勘付かれてもヤバいから!…もし今後絶対に記憶を取り戻さなきゃいけない場面に出くわしたとしても、最悪の状況だけは回避する!それでいいでしょ?」
クレア「グレンさんの記憶…。いずれは取り戻さなければならないんですかね…」
シェリル「今はどーこーかんがえてもしょーがないとおもうよー?でも、グレンさんの記憶を追って行けばもしかしたら『敵さんの共通点』も割り出せると思うんだよねー?」
ルーファス「シェリル?どういうことだい?」
シェリル「わたしの勘なんだけどさ。多分、『道化師』ってのが絡んでると思うんだよね…」
クレア「道化師さんが、ですか?確かにあの人達は力を求めていましたし、可能性はありそうですが…」
グレンが他人を傷付けてしまう可能性があるなら記憶のことは諦めても良いというチタとクレア。そして、彼の為を思うならば『記憶を取り戻すべきだ』と提言するルーファス。…誰が記憶を奪ったんだか知りませんが、もし道化師が絡んでいるのであれば…。今後彼の身に何かが起こってもおかしくはありません。
話が平行線を辿る中、シェリルの一言で一旦はこの話を取りやめることにしました。
クレア「す、すみません長々と!私、自動操縦の様子見てきますね!」
グレン「あ、あぁ…」
逃げるように車掌室へと向かったクレア。自動操縦の様子を見る、というのは建前であり…彼女は、ルーファスに言われたことが心に突き刺さっていました。
クレア「『記憶が戻った彼が暴れれば、世界は簡単に崩壊する』か…。そんなこと、考えたくないんだけどなぁ…」
ぽつり。誰もいない部屋に声が響きます。落ち込んだ気持ちをどうにか落ち着かせようと窓を見た、その時でした―――。
クレア「……えっ?」
目の前に『巨大な浮かぶ城』が。
クレア『ぶ、ぶつかるーーー!!!』
思いっきりブレーキを踏むクレア。そのお陰で、車内にいた参加者も大きな揺れに襲われます。
十四松「うわーっ!なんだー?!すっげー!揺れてるー!」
チョロ松「はしゃぐな!!机の下に隠れて!!」
カラ松「な、なにが起こっているというんだ…?!」
チタ「チャンクレ!今揺れたよね?!何が起こったの?!」
Ga.「クレアたそ!怪我してない?大丈夫?!」
クレア「大丈夫です!揺れは私が急停車させたからです!…すみません、事前にお知らせする暇がなくて…」
Ga.「クレアたそが無事なら良かったけど…。何があったの?」
心配そうに車掌室に飛び込んできたチタ、Ga.、グレンにクレアは恐る恐る窓から見える『物体』を指差しました。
クレア「『お城』のようなものが列車の目の前を通り過ぎて…。このままだとぶつかると思ったので急停車しました。すみません…。それが、あれです」
チタ「…ん?なんか落ちてるっぽいね?」
グレン「―――待ってくれ。あの方向って…。『運営本部』?」
Ga.「運営本部に城っぽい何かが墜落…?……まずくね?」
思わずその物体に釘付けになる4人。そう。その城が墜落している方向は―――『運営本部』の近くだったのです!そのまま、城は大きな音を立てて地面へと落ちてしまいました。
本部に何か影響があっては意味がない…。そう思ったクレアは、慌てて操縦席に座り舵を取ります。
クレア「星空の旅は申し訳ないですが中止です!とにかく、あの墜落したお城の様子を見に行きましょう!」
Ga.「俺、皆に伝えてくる!」
チタ「あーっ!じーくんパイセン!オレも行く!」
クレア「お願いします!」
地上へ戻ることを伝えに車掌室を出たGa.とチタ。墜落した物体を不思議そうに見つめるグレン。
…クレアは一抹の不安を首を振って振り払い、列車を地上へと向かって走らせるのでした。
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