二次創作小説(新・総合)
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- もうカオスしかないありふれた日常
- 日時: 2022/11/11 23:58
- 名前: 晴哉 (ID: J0KoWDkF)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29355
皆さん、初めまして。 もしかするとお久し振り、な方もいるかもしれません。晴哉と申します。何か面白い小説を書きたいと思い、他の作者さん達の日常系小説が非常に面白かったので一時期執筆していたのですが、日常生活の多忙さを気にしてしまい前作を休止していました。しかし、何月経とうとも更新を続けている方の姿を見て、もう一度小説を書こうという決心が芽生え、今回リニューアルすることにしました。
※この小説は前作である『カオスがかったありふれた日常』のベースを一部引き継いでいる所が有ります。
〔 目次 〕
序章 >>1-8
『神社de情報交換会』>>14-18
『問題児達が別惑星から移住してくるみたいですよ?』前編 >>23-25 後編 >>29-35
『激闘!リベンジをかけた大運動会!』
・運営って意外な理由から選定される事って多いよね >>46-50
・ギャグカオス展開は開幕でも容赦なくやって来る >>61-64
・恋する気持ちと力か技か >>71-75
・狂怖の晩餐に少量の角砂糖を添えた昼休みを >>82-85
・S.K.ムカデは山も川も越えるのか? >>90-93 >>97-100
・カラフルに彩られた譲れぬ戦い >>105-109
・運動会の醍醐味は混乱と知能と恋愛で出来ている >>126-131
・仙酌絶唱の応援合戦! >>142-146 >>154-157 >>171-175
・狂気の裸イブと全終焉 >>189-194 >>206 (詳細 >>209-213)
・エンディング >>207
『オリキャラ達のバレンタイン』>>161-163
『幻想入りしたギャグ100連発』>>164-165
ー 注意事項 ー
・この小説はクロスオーバーが発生します。
・この小説では、独自解釈によるキャラ設定(キャラ崩壊率76573%)がいくつか施されていますので、どうかご了承下さい。また、設定変更の可能性もあります。
・圧倒的文章力(の少なさ)、徹底的誤字数(の多さ)
・キャラ貸し出しも可能です。その際はコメントで許可をお願い致します。
・荒らし相手にはそれ相応の処置を取るのでそのつもりで。
・更新は壊滅的に遅いです。下手すると数ヵ月掛かることもあるので、よほど暇な方のみが読まれることを推奨致します。
・URLの部分にかつてボツにしてしまった私の小説の前作品を入れました。もし暇がありましたら読んでみてください。
↓New!!
・これは人によっては制限されてない様ですが、こちらの小説ではマナーを守った投稿をお願いします。
(ダメな例:初投稿時に自己紹介が無い、挨拶がない、応募系統の事項しか書かないetc…)
〔登場ジャンル(メイン/サブ/緊急追加)〕
オリキャラ・東方・スマブラ・音ゲー/VOCALOID・ドラクエ・デレステ/FGO
― ようこそ、幻想郷NEOへ ―
- Re: もうカオスしかないありふれた日常 ( No.159 )
- 日時: 2018/02/05 17:53
- 名前: パール (ID: XE823/fp)
こんにちわ、パールです。
後半戦は凄かったですね。
次回は晴哉さんサイドの応援ですね・・・。
楽しみです・・・・。
- Re: もうカオスしかないありふれた日常 ( No.160 )
- 日時: 2018/02/14 18:31
- 名前: 晴哉 (ID: i6hJpV2r)
……えーっと、ここで1つお知らせが。
全員『? どうしたんです?』
晴哉「今日って何の日が知ってるか?」
迅「えっ?そりゃあ勿論………」
チルノ「バレンタインデー!!」
晴哉「うん、その通りだチルノ。……それでなんだけどさ、本編更新、一旦飛ばして先にバレンタイン特別小話お送りしても……良い……ですか?」
全員『………………………………………;』
充人「ハァ……… どうせもう全部書き終わってるんでしょ?」
晴哉「まぁな;」
影無「なら別にいいと思うよ。俺達がとやかく言えるような事じゃないし」
晴哉「すまない、本当にすまない……!!」
という訳で、まずはバレンタイン小話更新前の感想返しから………
>ゆめひめさん
ガチで昇天しかけてたぁーーーっ!? ちょっ、大丈夫ですか本当に!?(←元凶) ブレノワの祖に『可愛い』なんて言葉を頂けるだなんて、本当に有り難い事です…! 正直、今回任されたブレノワの演出は本気でどうしたら良いのか迷いまくったんで、考えた甲斐がありました!
他の作者さんも出来る限りの丹精を込めて書かせてもらいました!楽しんでもらえたようで何よりです!
あ、あとゆめひめさんの更なるNL描写、期待してもいいでしょうか?← また、ロディの件はすみませんでしたOTL
>パールさん
後半戦はネタ有りガチ有りと非常に豪華になりました。現在執筆中の晴哉sideも、何やら一波乱ありそうで……? どうかその時までゆったりとお待ちしてもらえれば。
更新は今夜を予定してます!
- オリキャラ達のバレンタイン ( No.161 )
- 日時: 2018/02/14 20:00
- 名前: 晴哉 (ID: i6hJpV2r)
さて、そろそろ更新しますよ……!
小ネタその1『オリキャラ達のバレンタイン』
2月14日、それは人によっては勝負の日である。
元はある人物の処刑日だったにも関わらず、会社の策謀に嵌められる事で『好きな人にチョコをあげて思いを伝える日』という風に日本に浸透してしまった。この文化はなんと幻想郷NEOにも既に浸透しており、多くの女子達が息巻いているのだった……
……さて、そんな中で晴哉sideのオリキャラ達はというと……?
〜 LINE中 〜
迅:今日バレンタインデーか
王牙:そうだね。世間じゃ今頃緊張してる人だらけなのかな?
影無:多分そうなんじゃないかな……?
……何の緊張もしてなかった。彼らはもう今年で16歳になる筈であり、思春期真っ只中な筈なのだが…… ……まぁこの反応の薄さには理由があったのだが。
龍:つっても俺らには関係ねぇんじゃねぇのか?
輝羅:そうだな、充人が恐らく今年もちゃんとチョコ作ってくれるだろうからよ
……そう、そうなのである。実は充人、オリキャラ6人の中では1番のメシウマ組で、共同生活をしてた頃は皆にチョコを作ってやったりしたのだ。面倒くさがりではあるのだが、こういうイベント時には何故か本気を出すのが充人だったりする。
……が、やっぱり充人は充人なのであって……
充人:は?何言ってんのお前ら?今年からは俺お前ら分は作らないからな?
……この一言が、グループLINEを一瞬にして氷漬けにした。
王牙:………え?
影無:えっ
輝羅:はぁ?
迅:………あぁ〜、アレか?離れた場所に居る俺達の為になんでわざわざチョコ届けなきゃいけないんだ?って話か?
充人:まぁそれも1つの理由かな。けど他にもあんだろ
龍:あ"っ?何かあったか…?
王牙:材料不足?
影無:機材不足?
輝羅:イメージが湧かないのか?
充人:全員随分と現実的な事言いやがるよな…; けど違ぇよ。つーかお前ら自覚ある?
充人:お前らの周辺、如何にも『ガチ』のバレンタインチョコ貰えそうな雰囲気だろうが。今年くらい粘ったらどうなんだよ
……成る程、充人が言わんとしてる事も分からなくはない。何せここは幻想郷NEO。そもそも東方作品に出てくるキャラがほぼ全員女子な上に、この小説で作者は既にいくつかのNLの種を撒き散らしているのは、読者の視点から見ればお分かり頂けるだろう。
この言葉を前にしては皆も黙るしかなく、初めて緊張に震えながらのバレンタインを過ごす事になるのであった……
Episode1.充人のバレンタイン
……と、あんな言葉をかけていた充人だったのだが。
充人「……うし、コレでチョコの原型は出来たな。後は飾り付けくらいかね……」
霖之助「相変わらず料理好きだよね、充人君は。まぁ、お陰でこっちも大助かりな所はあるんだけどさ」
……ちゃっかりチョコは作っていたのだった(ぇ まぁただ単にオリキャラ組達に作る訳ではなかったってだけなのだろうが……
それから更に1時間程が過ぎ、時刻は午後2時に差し掛かろうとしてた頃。
充人「うし、包装まで無事に終わったな。なんとか間に合ったか…… ……あっ店長、先に渡しとくわ。いつも居候させてもらってるから感謝の気持ちっつー事で」
霖之助「おっと、僕にも作ってくれてたのかい?悪いね…折角だし頂くとしよう。同じ様な雰囲気や言い草で、先程霊夢と魔理沙からも頂いたりはしてるんだけどね」
充人(……地味に店長もチョコ貰ってんのか、意外だな。裸族だってのに……)
充人は無事にチョコを完成させたのだった。とはいえ充人、ソコは気にしたら多分マズい所だ; ……と、その時、
カランカラン……
霖之助「あっ、いらっしゃいませー」
……珍しくお客さんがやって来た。客は女性で、今日入荷されたチョコの材料及びチョコ製作器材を暫くの間眺め続け…………最後に充人の所まで行き、小声で……
「今日も店番で暇潰しでもしてんの?相変わらずだね〜」
充人「そんな暇人の元によくもまぁ毎日遊びに来てるもんだな、ぬえ」
ぬえ「あっ、やっぱバレた?w」
……そう。実は客の正体は、運動会編にもちょっとだけ登場した封獣ぬえだった。彼女の能力は『正体を判らなくする程度の能力』といい、対象物の正体を文字通り判らなくさせる能力を持つ。正体が判らなくなったものは己の中で補完される事によって全く違うものに見える為、読者からするとただの女性客の様に見えたのだが、充人からすればこんな真似をしてくるのはぬえ位なものだと分かってたから直ぐにバレたのだった。
充人「で、要件は何なのよ? 今日はいつもとは違ってちょっと忙しいから手短にしてほしいんだけど?」
ぬえ「え〜?そんな風には見えないんだけどな〜? ……まぁいいや、取り敢えずコレ渡しておくね」
そう言ってぬえが懐から取り出したのは………
………なんとシチューだった。
充人「へぇ、シチューね〜。何、俺の為に作ってきてくれたの?」
ぬえ「ま、まぁね〜; ……ホントはソレチョコレートの筈だったんだけど(小声)」
充人「………ハァ?今何つったお前? コレがチョコレート?どういう事だよソレ?」
ぬえ「アタシに聞かれても困るんだって! アタシだって何が起きたのかサッパリで…… チョコを湯せんしてたら勝手にチョコが白くなるんだもん……;」
……なんとここで、晴哉sideのぬえはミラクルコックだったという新事実が判明(えっ つーかなんでチョコから真っ当な料理が出来上がるんだよ;
充人「……ハァ、まぁ取り敢えずお前からの気持ちはちゃんと伝わったからよ。後でちゃんと頂くわ」
ぬえ「えへへ…… いやいや、今日も勝手に押しかけてゴメンね〜? んじゃ、渡したいもんは渡したからアタシはもう帰r『ちょっと待ってろ』……ん?どしたの、充人?」
チョコ(?)はもう渡したので帰ろうとしていたぬえを充人が一旦引き留めた。充人は何かを取りに部屋を出ていたのだが、やがて戻ってきて……
充人「ほい」(何かを投げ渡す)
ぬえ「うわっ。……何これ?」
充人「逆チョコ」
ぬえ「……えっ?マジで言ってんの?」
充人「まぁな。目的がどうとはいえ、いつも店長の店に来てくれてる訳だし?たまには感謝しないとな……って」
……そう、実は充人がチョコを作ってた1番の目的はぬえへの逆チョコの為だった。てかコイツの女子力半端ねぇなオイ!?
ぬえ「………ハハッ!コイツは良いもん貰っちゃったかな?ありがとね!こっちも大切に頂かせてもらうよ!」
充人「おうおう、分かったからはよ帰った帰った」
ぬえ「ぶ〜、急にケチになりやがって〜」
充人「気まぐれで悪かったな」
そう言って充人は、結局ぬえを半ば無理矢理帰したのだった; ……だがまぁ、実際の二人の心情はというと………
充人(………まぁ折角アイツが作ってくれたんだしな。一人で食べるとしますか)
ぬえ(絶っ対に他の奴なんかに食わせるかよ! 怖いから今の内に食べちゃおーっと!)
\パクッ/
ぬえ「………!? 何コレ!?アタシが今まで食べたチョコの中でも1番美味いんだけど!?」
……思ってたよりも、甘い雰囲気に包まれてたのかもしれない。
- オリキャラ達のバレンタイン ( No.162 )
- 日時: 2018/02/14 20:05
- 名前: 晴哉 (ID: i6hJpV2r)
Episode2.龍のバレンタイン
フラン「龍ー! 咲夜から教わってから自分でチョコ作ったんだー! 食べて食べてー!!」
龍「分かった分かった!だから取り敢えず廊下は駆け回るな!落としたらどうすんだよ!(良かった。純粋なフランの事だからな、なんとかチョコ貰えたか……)」
こちらも昼間の紅魔館。フランが龍の為に、咲夜から色々と教えてもらいながら手作りをしたのだという。フランは目を輝かせて龍を見つめており、早く食べてもらってからの感想が聞きたくてウズウズしてる様子だったので、龍もそれに答えるべく、フランのチョコが中に入ってる箱を開けてみた。すると……
龍「…………ん?;」
……龍は少々困惑したのだった; というのも、箱の中には確かにフランが作ったチョコが入っていた。匂いも変ではないし、見た目も普通に仕上がっている様なのだが………何やらオーラが尋常ではなかった。何と言えばいいのか、こう悪魔、いや、吸血鬼的オーラが全面的に出た料理だったのである(宣戦布告)
龍(…い、イヤ待て!あのフランの事だ!吸血鬼だから作る料理に変なエフェクトがかかる、みたいな変な理由があるんだ、きっと!(ヤケクソ))
……恐らく、怖くないと言ったら嘘になるだろう。だがそれ以上にフランの泣き顔を見る方が龍としては痛ましかったのだ。なので龍は、ぶっ倒れる事を承知の上でチョコを食す事にした!! その結果は………!!
龍「………………………………;」
\ パクッ /
龍「………アレ?; フラン、俺特に何か変わった所あるか?」
フラン「? 特にないけど… ……って!それで味は!?」
龍「えっ?あっ、ああ… ……凄く美味かったぞ!また1つ出来る事が増えたな!」
フラン「わぁーーーい!!やったーー!!」
………奇跡的に、龍は無事だった。龍は、意識のあるままフランの笑顔が見れた事を喜ぶ一方で、フランの料理は本当に皆が無事に食べれるのかどうかが心配になったのだった… ……結局その嫌な予感は的中してしまい、あの後フランのチョコを食べた紅魔組の内、美鈴・小悪魔・パチュリーの3人がぶっ倒れてしまう事案が発生してしまったのであった(ぇ
……これは後日、パチュリーが調べた事によって判った事なのだが、どうやらフランの手料理、一定以上の力量を持たない人が食べると毒になる様だった;
Episode3.輝羅のバレンタイン
輝羅「ただいま戻りました〜 ……ったく、バレンタインデーでも仕事は容赦なくやってくるもんだよな……」
舞台は変わって夕暮れの守矢神社。ここで皆さん、何かと忘れがちな設定なのだが、実は輝羅の仕事は『文々。TV』のアナウンサーである。流石に幻想入りしてからもうそれなりに長い期間この仕事に関わってる事もあって、最近は仕事量が増えてきた様だった。
早苗「あっ、輝羅君おかえり〜 ご飯出来てるから皆で食べよ!」
輝羅が神社に帰ってくると早苗が直ぐに顔を出してくれる。こんな光景が、いつしか二柱さん達からすれば日常の風景と化していたのだった。何処のリア充だよお前ら。
そこから夕飯なり風呂なりと色々とやるべき事をやり、フリーになった時だった。
何となく輝羅と早苗が二人きりになったタイミングでふと、
早苗「……あっ!いけないいけない、忘れる所だった!! 輝羅君、ちょっと待ってて!」
輝羅「ん?おう!(……ん?俺も何か忘れてた様な……あっ!)」
早苗は慌てた様子で部屋を出ていった。輝羅も仕事が忙しかった事もあってか、バレンタインデーだという事をすっかり忘れてしまっていたのだった。そして……
早苗「ハイ、輝羅君!ハッピーバレンタイン!!」
Episode4.迅のバレンタイン
さて、Episode2とはまた異なり、今度は夜の紅魔館。昼間のフランのチョコ騒動がようやく一段落した辺りだったのだが、実はこの時迅はめちゃくちゃ焦っていた。勿論その理由は………
迅(…アレ?そういや俺、まだ咲夜からチョコ貰ってなくね?)
そう、実は迅、まだ咲夜からバレンタインチョコを貰ってないのである。その後も待ち続けてはみたけれど、咲夜からチョコを渡そうとしにくる雰囲気がまるで出てこない。時には、自分から声を掛けてみようか?とも思ったのだが、それはなんかダサい様に思えたので控えたのであった。
……そんな思い込みをしていたら、いつの間にやら夜更けになっていた。
迅(………あっ、こりゃもうダメだわ;)
遂に根が持たず、一種の諦めムードに突入してしまった迅は、取り敢えず何処かへ逃げ込もうとバルコニーに足を運ぶ事にした。
………それからいつまで1人で居たのだろうか?不意に後ろから………
「……!迅!そこに居たの!?」
迅「……!…どうかしたのか、咲夜?」
声を荒げた咲夜がやって来たのだった。おまけに呼吸も荒くなっていた。先程まで全力疾走でもしていたのだろうか?
迅「お、オイ、大丈夫か?なんか凄い荒んでんだけど…?」
咲夜「い……今はそれ所じゃ……ないのよ……! 時間は……!? ……23:50ね…… なら、ギリギリ間に合ったわね……!」
迅「はぁ?間に合ったって何が………」
咲夜は時間を確認すると、呼吸を整えるよりも先に、迅に何かを手渡してきた。
迅「……えっ。咲夜、これまさか……」
咲夜「………ええ、そのまさかよ。遅れてしまってごめんなさいね」
……渡されたのは、紛れもないバレンタインチョコだった。
迅「いや、ようやく咲夜からチョコ貰えたのは嬉しいんだけどよ………なんで今まで黙ってたんだ? てっきり作らなかったのかとばかり…」
咲夜「……迅、貴方、私が妹様にチョコの作り方を教えてたの知ってた筈よね? 私がそのタイミングでチョコを作らないとでも思っていたの?」
迅「うぐっ; い、言われてみれば確かに…… ……だ、だったら尚更だ!なんで今までチョコを手渡さずに黙ってたんだよ!?」
咲夜「なっ、そ、それは………!!」
迅の抱いた疑問を前に、咲夜はたじろいた様に見えた。しかし、迅としてはこの疑問で食い下がりたくはない所だった。
……少し間が空いた後、根負けした咲夜は、珍しく細い声でこう話した………
咲夜「だって、その………恥ずかしいじゃない。こういう大事な物は人前で渡したくはない、というか……///」
迅「………えっ?そういう理由……?///」
咲夜「そうよ!私が周囲の視線を気にするか弱い女で何が悪いってのよ!!;;(ヤケクソ)」
迅「いや、そこまでは思っちゃいねーよ; 咲夜の緊張する気持ちだって分からない訳じゃあない。………けどまぁ、俺から言わせてもらうとさ………」
迅「……そんな葛藤、してるだけ『無駄』だと思うぞ?」
咲夜「……ハァ?どういう意味よ、ソレ……?」
ふと迅が喋った一言の意味が、咲夜には理解出来なかった。周囲の視線を気にしても無駄だなんて、まるで常に誰かに監視されてる様な言い回しを……
……そう思っていた時、迅は何故そんな事が言えたのかという理由を教えてくれた。
迅「えっ?どういう意味って…そりゃあ……」
そう言うと、迅は音を立てないように片開きのバルコニーの扉まで歩み、そしてもう片方の扉を開けながら……
迅「こういう意味だけど?」\ガチャッ/
隠れてたレミリア「………げっ;」
咲夜「………えっ; お嬢様!?」
……なんとそこには、レミリアが座っていたのだった。要は聞き耳を立てていたのだ。そうだった、晴哉sideのレミリアはNL同盟の一員だったよコンチキショウorz
迅「あのなぁ…… 俺達が一緒にココで生活してて何か起こった時に二人きりなままで済んだ事なんてあったか?一度も無いだろ?だから結局、今回だって例外じゃなかったのさ;」
咲夜「………全く、コレだから貴方って人は; ………まぁでも、それもそうかもしれないわね; 分かったわよ。来年からはちゃんと素直にあげるから」
迅「本当に頼むぜ?でないとまた今夜みたいに拗ねちまう」
そうして、何とか無事に笑いながらバレンタインの1日を過ごせた従者組だったのであった……
…しかし翌日、NL同盟の手によりこの一連の流れが幻想郷NEO中に知れ渡る事になってしまったのは、彼らの盲点だったようだ………
バレンタイン編、もう少しだけ続きます。
- オリキャラ達のバレンタイン ( No.163 )
- 日時: 2018/02/14 20:07
- 名前: 晴哉 (ID: i6hJpV2r)
Episode5.影無のバレンタイン
妖夢「ハイっ、影無! チョコ作ったので受け取って下さい!」
幽々子「影無、貴方にコレあげるわね。珍しく私が作ったんだから大切に食べてね?」
影無「えっ……… あっ、有難うございます」
こちらは白玉楼。影無は思ったよりもすんなりとチョコを貰っていた。しかし、ここでふと影無にはある疑問が浮かんできた。
影無「……スミマセン、少し良いですか?」
妖夢「?」
幽々子「どうかしたのかしら?」
影無「はい。バレンタインチョコとは本来、好きな人に対して思いを伝える為のものじゃないんですか? そんな想いが強いものを2つも貰うなんて、俺には………」
……成る程、確かに影無が言おうとしてる事も分からなくはない。好きな人への告白の気持ちが込められた物が本来のバレンタインチョコな筈だ。しかし、時代は流れるものであり、読者の皆さんなら分かるだろうが、今のバレンタインチョコは多様な意味を含む様になったのだ。それこそ義理チョコを始めとし、充人がやっていた逆チョコ、友情の友チョコなど……… それらを総括し、幽々子は影無にこう話した。
幽々子「影無、確かに貴方の言っていることに間違いはないわ。けれどね、愛にも人それぞれの形があるのよ」
影無「人それぞれの、形……?」
幽々子「ええ。好きな人へ向ける気持ちは勿論だけど、友達を思いやる心も、好敵手に向ける誠意も、それら全てが『愛』と呼ばれるのよ」
幽々子の言葉に納得した様子の影無。……だが、だとすると尚更確認しなくてはならない事が出来た。
影無「……成る程。では、こんな事を聞くのは無粋とは思うのですが、このチョコに込められた幽々子様の愛とは……?」
幽々子「そうね…… 何と言ったら良いのかしら……? ……恐らく、1番近い意味で言うのなら、『家族愛』といった所かしら?」
影無「家族愛……?」
幽々子「そう。私達はもうこうして、貴方からすればそれなりに長い間一緒にここで過ごしてきた訳じゃない?そうして、それとなく温かい日々を過ごせたんじゃないかと思うの。私達は全員血が繋がってるわけじゃない。けれど、幸せな日々を過ごせてるとは、そこに擬似的ではあっても家族愛があったからだと思うの。………まぁそれが私の作ったチョコに込められてるってだけで、妖夢のチョコにどんな思いがあるのかは、また別の話なのだけれどね」
妖夢「ちょ、幽々子様!?」
……そう言い、穏やかに1日を過ごした3人。……しかし、幽々子と妖夢は気づいていなかった。
……実は影無が、『家族愛が何なのかを全く理解していない』という事を………
Episode6.王牙のバレンタイン
王牙「ふ〜、今日はこれ位で良いかな?」
……ここは人里。実は永遠亭では、時々人里まで赴き薬を販売していたり、時にかかりつけ医として機能する時があったのだ。今日は王牙がその役を任されており、1人人里を練り歩いていたのだった。もうそろそろ夕刻になるので、手荷物をまとめて帰路に着くことにした。
そこから永遠亭に戻り、何という事も無く飯を食べたり風呂に入ったりして夜になった。………しかし皆さん、ここで何か1つお忘れではないだろうか?
王牙(……なっ、俺チョコ貰ってないじゃん!?)
そう、実は王牙もまた、まだこの時点ではチョコを1つも貰っていなかったのだ。そう思うと焦りが止まらず、居ても立っても居られなくなったので、一先ず鈴仙を探す事にした。 ……えっ?他のメンバーじゃ駄目なのかって?その点についてはよく考えてみてほしい。寵愛を受けるには無理難題をこなさなくてはいけない鬼畜姫、晴哉sideの代表的イタズラ鬼畜兎、恐らく幽香と並ぶレベルの鬼畜サド医者から貰うチョコが果たしてまともなものだと思われるのか?恐らく思われないだろうな………;
王牙「先生!スミマセンが鈴仙知りませんか!?」
永琳「あぁ、鈴仙ならさっきてゐを追いかけに庭まで走ってたのを見たわよ」
王牙「庭ですね?有難うございます!」
庭にて……
てゐ「痛っててて…… 何もアソコまでやる必要無い筈ウサ。なのに鈴仙の奴……」
王牙「ゴメン、てゐ!鈴仙何処に行ったか知らない?」
てゐ「えっ?鈴仙ならそろそろ寝るんじゃない?……あぁ〜、でも姫様にさっき呼び出されてたっけか?」
王牙「えっ、輝夜さんに? うーん……なら一旦先にそっちから行くか;」
輝夜の部屋にて……
輝夜「あら、王牙?どうかしたの?」
王牙「あの、さっきまでココに鈴仙居ませんでした!?」
輝夜「え?えぇ、居たけれど… ……彼女ならもう寝ちゃったわよ? 今なら寝室に行ってあげれば、まだ起きてるとは思うけど……」
王牙「本当ですか!?なら急がないと……!」
そう言って王牙は、直ぐ様鈴仙の部屋に向かった。正直チョコが欲しいからってそこまで躍起にならなくてもいい様には思えたのだが、今の彼はそんな言葉は届かない程には焦っていた。
……結果として、それが原因で彼は…いや、彼らは、見事に『策に嵌ってしまった』のだが。
\〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!/
王牙「ひぇあっ!? な、なんか声が聞こえてる……!? それも鈴仙の部屋からじゃん!? ……な、何かあったのかな……? ……って!そんな事よりも今はチョコを優先しないと……!」
何やら不気味な声が聞こえだして嫌な予感がしてきた王牙だが、今はチョコ欲しさに焦りが出ており、この状況が何となく妙であることを感じ取れていなかった。そのまま意を決し、王牙は遂に鈴仙の部屋に飛び入る!!
王牙「鈴仙!まだ起きてたりする!? こんな事言うのカッコ悪いとは思うんだけど、俺に対してのチョ……コ………… ………………えっ?;」
ありったけの思春期の男の願いをぶちまけかけた王牙だったのだが…… …今、自分の目の前にある光景を見た瞬間、もはや王牙は唖然とするしかなかったのであった………… ……えっ?なんでそんな目に遭ったのかって? それは……
………まるでどっかのエ○画像かと言わんばかりに、口元と両手首足首と(何処とは言わないが)大事な箇所がしっかりとチョコレートでコーティング(&拘束)、追加であらゆる箇所にまだ固まりきってないチョコレートがかけられまくった、ほぼ全裸同然の鈴仙が、下手に動けず、また喋る事も出来ずにのたうち回っていたのだった(隕石襲来)
な ん だ こ の 据 え 膳 状 態
……と、ここで何処からか声が……
『……アーアーマイクテス、マイクテス。…コレで準備OKみたいね』
王牙「ちょ!?その声先生ですよね!? 鈴仙に何やってんですか!?////」
『何って、ただ単に鈴仙の思いを伝える為の手伝いを皆でしたまでなのだけれど?』
王牙「皆!? え、何、全員グルなんですか!?」
『\そうよー/\そうだよー!/鈴仙が珍しく真剣に悩んでたものだから、皆で考えて実行したのよ』
王牙「そうはいってもコレはやり過ぎじゃないんですか!?鈴仙がコレを進んでやってくれって言ったんだったらまだ引き下がりますけど……」
『そんな感じで2人共常に一歩引いてるからその先に進まないんじゃないの!こっちとしてはどうにかしてでも一歩進ませたかったのよ!』
王牙「その一歩がデカすぎるんじゃないですかー!? ていうか皆さんもなんとかして下さいよ!?俺1人で彼女をなんとかするのは流石に……!!」
『あっ、それは無理よ。なんせ今回の為だけにその部屋オートロック式にしたもの。鍵は私しか持ってないから、やり切らない限りは開けるつもりもないわ』
王牙「理不尽!!??」
……もはやほぼ密室空間。目の前には口までチョコで塞がれて助けすら呼べない涙目の鈴仙。むしろコッチが泣きたいレベルだったのだが;
その後、王牙がどうしたのかは………読者の皆さんの判断に委ねる事にして、今回のバレンタイン騒動は、これにて幕引きとなった………
※バレンタイン編はコレで終わりになりますが、小話はもう少しばかり続きますよ!
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