REVERSE WORLD

作者/ 将軍



第3話



近畿地方陸軍士官育成学校は生徒の卒業式の真っ最中であった
「君たちに栄光あれ、願わくば戦争が終結した時に会いましょう」
教官長の言葉が終わり、一人ずつに卒業証書と配属先が書かれた封筒が渡されていた、しかし第109特別遊撃小隊の面々は卒業証書は渡せれたが封筒は渡されなかった、理由は小隊になったから、連携の動きなどの訓練をしないといけなかったから、また此処で過ごす事になった
「俺たちは配属先は此処かぁ」
野々村がボヤいた
「しかたありませんよ。少尉、我々は遊撃小隊ですから」
真面目に瀧上が答えた
「前にも言いましたが、遊撃小隊は珍しくもあり貴重な戦力ですから、WDAとしては失いたくないから、ここに配置しているのだと思いますよ」
柔欄寺がさらに言ってきた
「まぁー、良いんじゃーないの? 俺ケッコー此処好きだぞー」
阿木が答えた
「私たちはまた訓練するけどね」
美鈴が愚痴った
遊撃小隊になったからといって、変わった事は何もなかった、小隊の証としてもらった剣と銃が交差した下に「109」と数字で書かれた襟章を貰ったこと以外は
「また、訓練かぁ、しんどそうだなぁ」
野々村が小声で呟いた

 訓練は予想どうりに厳しかった
「はい、早く走ってくださいよ」
亡くなった尾崎教官の後を継いだ、梅宮教官が軽そうな口調で言った
「無理っすよ、これ以上走るのは」
野々村が言った、
それもそのはず訓練着の上には第1種型装備の上にさらに重りとして10kgのバックパックを背負って10周させていたのだから
「まぁ、頑張ってとしか言い様がないから」
梅宮教官が言った、全員走り終わったらすぐに射撃訓練があった
「いいですか、あそこにある的に弾丸を最低でもマガジンの半分は当ててくださいね」
梅宮教官が全員を見てから
「射撃訓練開始」
バンッ バンッ バンッ と音が鳴り響いた
「野々村君、半分当てれているじゃないか」
「まぁ、一応隊長なんで格好悪いところは見せられないですから」
野々村が胸を張って答えた
「でも、それでもまだ半分だけどね」
美鈴が言った台詞が野々村の胸にグサァと刺さった
「うるせぇなぁ、ちっとは成長したんだから褒めてくれたっていいじゃねぇーかよ」
「私から見たらまだまだよ」
「何だとぉ」
「何よ」
喧嘩になりかけたその時阿木が
「たいちょー、美鈴さん、夫婦喧嘩わぁー他所でーやってくださいよー」
阿木が言ったら、美鈴とジンが顔を赤く染めて、隊員達は笑っていた