REVERSE WORLD
作者/ 将軍

第2話
「撤退は完了したか?」
野々村は聞いた
「はい、完了しています。」
瀧上は答えた
「こちら第109特別遊撃小隊です。本部応答願います。」
野々村は無線で連絡した
「こちら本部、作戦は成功したか?」
「作戦は成功、敵の四割の撃破に成功」
「了解、一旦本部に帰還し弾薬などの補充をするように」
「了解」
本部の通信兵との連絡を終えた野々村は
「一時帰還 弾薬の補充を行う」
隊員達に言った
「「了解」」
「敵小隊に逃げられました」
小隊迎撃に当たっていた隊員から無線で連絡が来た
「馬鹿者!、貴様それでも名誉ある中国軍人かっ!」
箋は兵士に無線越しに怒鳴った
「申し訳ありません」
兵士は謝った
「もういい、さっさと戻ってこい」
そう言うと無線を切った
「くそっ、日本軍の犬め、ちょこまかと動きよって、先行部隊も押されてきている、我々も陣形を整えて先行部隊と合流する」
箋は怒鳴り声で部下たちに命令した
「迅乃少佐 たっ大変です。援軍に向かって来る統合軍がISU軍の奇襲を受けて壊滅状態だそうです。これ以上は送れないとWDA本部からも通達がありました」
通信兵が焦った声で言った
「何っ! くそっ、敵の伏兵かっ」
迅乃は言った
「しかし、敵の伏兵も被害は甚大で撤退したそうです」
通信兵は言った
「それならまだ良い、最終防衛ラインに援軍通達をしろ」
「了解」
通信兵は通信のため陣中に戻って行った
(何としても此処で食い止めなければ)
迅乃は後衛で指揮を執りながら思った
本部に戻って弾丸などの補充をしていると
「君たちに第2防衛ラインの援軍として行ってもらいたいですけど」
中山准将が言った
「何故、我々なのでしょうか?」
美鈴が聞いた
「敵の主力が弱体化しても数が多いから、敵の総大将の箋 昌嬰を倒して敵を瓦解させようという作戦に変えたんだ、だから援軍に出そうと向こうからも要請があったし」
中山准将が言った
「了解です。弾薬を補給し次第向かいます。」
野々村が敬礼した
「現在の戦況の報告」
迅乃は通信兵に聞いた
「現在、敵は先行部隊だけですが主力および後方部隊が到着すると戦局は一気に敵側にいってしまいます。」
通信兵は答えた
「援軍は誰が来る予定だ」
「第109特別遊撃小隊が援軍に来る予定です。戦車に隊員を乗せてこちらに向かう予定らしいので到着予定時間は10分後です」
「分かった、そのまま敵の情報収集を続けてくれ」
迅乃は通信兵にそう言って指揮に戻った
(ISUとの戦争を終わらせるためには負けられない)
迅乃は心の中で強く思った

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